その祈りは果てしなく ◆yTYdrbGblI
「魂の選定だかなんだかしらねーが、あの野郎、はやてを巻き込みやがって」
魂の選定、というのは良く分からないが自分達がやっていたリンカーコアの蒐集と似たようなものだろう。
違うのは───向こうはこっちが死のうが死ぬまいがお構いなしって所か。それにしてはまどろっこしいやり方をしてるのが気になるけど。
本来、魔力を集めようとするのなら、相手が死ぬまで魔力を吸い取るのが一番効率が良い。
自分達がそれをしなかったのは、はやての為、はやての未来を血で汚したくないから。だから偽善と言われようとも決して相手を殺すことだけはしなかった。
じゃあ、なんであの冥王とやらはこんなめんどくせーやり方をしてんだ?殺し合いをさせてんだから今更こっちの生き死ににこだわってるわけでもねーだろうし、首輪を爆発させれば直にでも全員分の魔力を蒐集できるだろうに。
違うのは───向こうはこっちが死のうが死ぬまいがお構いなしって所か。それにしてはまどろっこしいやり方をしてるのが気になるけど。
本来、魔力を集めようとするのなら、相手が死ぬまで魔力を吸い取るのが一番効率が良い。
自分達がそれをしなかったのは、はやての為、はやての未来を血で汚したくないから。だから偽善と言われようとも決して相手を殺すことだけはしなかった。
じゃあ、なんであの冥王とやらはこんなめんどくせーやり方をしてんだ?殺し合いをさせてんだから今更こっちの生き死ににこだわってるわけでもねーだろうし、首輪を爆発させれば直にでも全員分の魔力を蒐集できるだろうに。
「ああもう!わけ、わかんねー!!」
そんなわけわかんねーこと、考えるよりはやてだ、はやて!
とりあえず細かいことははやてと合流してから考えよう。
とりあえず細かいことははやてと合流してから考えよう。
「なんかいいもん入ってねーかな…」
そう呟きつつランドセルの中に入っていたのは、
「剣に盾に…指輪?」
一つ目の支給品はフランヴェルジュとかいう炎の剣。
そして、次に出てきたのは勇気ある者の盾、という名の盾。なんでもこの盾は炎や冷気の魔法攻撃を逸らす効果がある代わりに相手の攻撃を引き付けてしまうらしい。
相手の攻撃を自分ひとりに引き付けるそれは呪われているといっても過言ではないくらいに忌むべき効果だ。
だが、誇り高きベルカの騎士たるヴィータにとっては───
そして、次に出てきたのは勇気ある者の盾、という名の盾。なんでもこの盾は炎や冷気の魔法攻撃を逸らす効果がある代わりに相手の攻撃を引き付けてしまうらしい。
相手の攻撃を自分ひとりに引き付けるそれは呪われているといっても過言ではないくらいに忌むべき効果だ。
だが、誇り高きベルカの騎士たるヴィータにとっては───
「大当たりだ」
様はこの盾を持っていれば自分に敵の攻撃が集中する、と言う事だ。
ならばこの盾をもってはやてと合流できれば、はやての分も相手の攻撃を受けられる。
ま、はやてにはこの効果を黙っとかないと取り上げられそうだけど。
…そもそもはやてと合流できないと話にもならないか。
ならばこの盾をもってはやてと合流できれば、はやての分も相手の攻撃を受けられる。
ま、はやてにはこの効果を黙っとかないと取り上げられそうだけど。
…そもそもはやてと合流できないと話にもならないか。
「で、この指輪は…」
最後に出てきた指輪は祈りの指輪、と言うらしい。なんでも魔力を回復する効果があるらしい。
「っても、デバイス無しじゃそもそもそんなに魔力使わねーしな」
まあ、無いよりはましだろうということで一応指輪も嵌めて置く。
「にしても、出来すぎじゃねーか?」
自分に支給された道具が全て他の仲間を象徴するかのような物だったことに奇妙な縁を感じる。
炎の剣は自分達のリーダーでもあり、勇猛果敢な剣士の烈火の騎士シグナムを
勇気の盾は、幾度と無く身を挺して守ってくれた盾の守護獣ザフィーラを
癒しの指輪は、優しき癒し手で、いつも怪我を治してくれた湖の騎士シャマルを
それぞれ連想させる。
勇気の盾は、幾度と無く身を挺して守ってくれた盾の守護獣ザフィーラを
癒しの指輪は、優しき癒し手で、いつも怪我を治してくれた湖の騎士シャマルを
それぞれ連想させる。
「ほんっと、出来すぎだぜ」
ま、ここにはいないあいつらの分もあたしがはやての事を守らないとな。
問題は何とかしてはやてと合流しないと守りようが無いってことか。
どうしたものか…と悩んでいるところに、ふと始めの場所のルール説明を思い出した。
問題は何とかしてはやてと合流しないと守りようが無いってことか。
どうしたものか…と悩んでいるところに、ふと始めの場所のルール説明を思い出した。
『みんなー、他の子3人に勝ったら『ご褒美』をあげちゃうよ! 自分の首輪に向かって
『ご褒美を頂戴』って言うか、次の放送になったらQB達が届けに行くから、頑張って
ゲットしようね! 怪我を治したり、新しいランドセルとかお友達の情報とか貰えちゃうよ!」』
『ご褒美を頂戴』って言うか、次の放送になったらQB達が届けに行くから、頑張って
ゲットしようね! 怪我を治したり、新しいランドセルとかお友達の情報とか貰えちゃうよ!」』
「って馬鹿か!んなことしてもはやては喜ばねえ!」
そんな方法ではやてに会えてもはやては喜んでくれない。
それどころか自分の行動に本気で怒り、そして悲しむだろう。
だから、それは絶対にしちゃいけない。
はやての未来を血で汚したくない、それはヴィータが言い出したことだ。
今でもその気持ちに嘘は無い。
でも───もしそのせいではやてが死んだら?
自分が合流できていればはやては死ななかったのに───後になってそう後悔するのか?
いまこの瞬間にもはやてが危機に陥ってるかもしれないのに、悠長に構えてていいのか
それに、この魂の選定、とやらから脱出できる保証も無い。
はやては絶対に殺し合いに乗らない、ならもしこの魂の選定が止められなければはやては───
考えれば考えるほど不安が押し寄せてくる。
それどころか自分の行動に本気で怒り、そして悲しむだろう。
だから、それは絶対にしちゃいけない。
はやての未来を血で汚したくない、それはヴィータが言い出したことだ。
今でもその気持ちに嘘は無い。
でも───もしそのせいではやてが死んだら?
自分が合流できていればはやては死ななかったのに───後になってそう後悔するのか?
いまこの瞬間にもはやてが危機に陥ってるかもしれないのに、悠長に構えてていいのか
それに、この魂の選定、とやらから脱出できる保証も無い。
はやては絶対に殺し合いに乗らない、ならもしこの魂の選定が止められなければはやては───
考えれば考えるほど不安が押し寄せてくる。
はやての未来を血で汚したくない、その気持ちは今でも変わらない。
でも、なによりも───はやてに死んで欲しくない。
でも、なによりも───はやてに死んで欲しくない。
「これは、私の我侭だ。」
誰にとも無くヴィータは呟く。
そう、ただ自分の我侭ではやてに死んで欲しくないだけ。
そう、ただ自分の我侭ではやてに死んで欲しくないだけ。
「だから、はやては関係無い」
───だから、血に汚れるのは私の手だけだ。
もし、シグナム達がここに居たらどうするだろう。
自分と同じ選択をするだろうか?
それとも自分とは違う方法ではやてを守ろうとするだろうか?
それは分からない。
だけど一つだけ確かなことがある。
方法は違えど、みんなはやてのために行動するだろう。
剣も、盾も、指輪も何も答えてはくれない。
でも、それでも『はやてを守るのはお前の役目だ』そう語りかけるシグナム達の声が聞こえた気がした。
もし、シグナム達がここに居たらどうするだろう。
自分と同じ選択をするだろうか?
それとも自分とは違う方法ではやてを守ろうとするだろうか?
それは分からない。
だけど一つだけ確かなことがある。
方法は違えど、みんなはやてのために行動するだろう。
剣も、盾も、指輪も何も答えてはくれない。
でも、それでも『はやてを守るのはお前の役目だ』そう語りかけるシグナム達の声が聞こえた気がした。
【C-5/山/1日目/朝】
【ヴィータ@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:健康
[装備]:フランヴェルジュ@テイルズオブシンフォニア、
勇気ある者の盾@ソードワールド、祈りの指輪@ドラゴンクエスト
[道具]:基本支給品
[思考]
第一行動方針:はやてを探す(手段は選ばない?)
※もし誰かを殺した場合ははやてにはばれないようにする。
基本行動方針:はやてを見つけ出して守る
[状態]:健康
[装備]:フランヴェルジュ@テイルズオブシンフォニア、
勇気ある者の盾@ソードワールド、祈りの指輪@ドラゴンクエスト
[道具]:基本支給品
[思考]
第一行動方針:はやてを探す(手段は選ばない?)
※もし誰かを殺した場合ははやてにはばれないようにする。
基本行動方針:はやてを見つけ出して守る
アイテム解説
勇気ある者の盾
中央にエメラルドのはめ込まれたラージシールド。
炎や冷気のブレスを逸らす効果のある魔法の盾。
隠された効果として相手の攻撃を惹き付ける。
勇気ある者の盾
中央にエメラルドのはめ込まれたラージシールド。
炎や冷気のブレスを逸らす効果のある魔法の盾。
隠された効果として相手の攻撃を惹き付ける。
祈りの指輪
MPを回復する指輪。
原作でのMP回復量が25なので本ロワでも一度の回復で使用できる量は少量。
何回でも使えるが、ランダムで壊れる。
MPを回復する指輪。
原作でのMP回復量が25なので本ロワでも一度の回復で使用できる量は少量。
何回でも使えるが、ランダムで壊れる。
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