選ぶのは一つだけ ◆2kGkudiwr6
「さっき叫んでた子、どうなったんやろな……」
外に出て最初に私がしたのは、溜め息だった。
車椅子の自分が外に出るために、レンちゃんの助けを借りても相当な時間をかけてしまっている。
距離から言って、自分たちより先に外に出たあの男の子――明らかに危険な目をしたあの子の方も声に気付いていたはずだ。
なら、降りるのにもたもたしていた自分達よりさっき襲い掛かってきた子が着く方がずっと早いに決まってる。
……私が足を引っ張らなかったら、こうはならなかったのかもしれないけれど。
車椅子の自分が外に出るために、レンちゃんの助けを借りても相当な時間をかけてしまっている。
距離から言って、自分たちより先に外に出たあの男の子――明らかに危険な目をしたあの子の方も声に気付いていたはずだ。
なら、降りるのにもたもたしていた自分達よりさっき襲い掛かってきた子が着く方がずっと早いに決まってる。
……私が足を引っ張らなかったら、こうはならなかったのかもしれないけれど。
「…………」
「気にするなって? せやけどなぁ……」
「気にするなって? せやけどなぁ……」
レンちゃんが念話で慰めるのも一理あるかもしれない。今の私は車椅子に乗った、か弱い少女に過ぎないのだから。
だけど、私は知ってしまった。自分に力があることが。
みんなを守れるだけの力を、私はリインフォースから受け継いでいる。
それが分かっている以上、ただ縮こまっていることなんて出来はしない。
――何でもいい、デバイスさえあれば。
だけど、私は知ってしまった。自分に力があることが。
みんなを守れるだけの力を、私はリインフォースから受け継いでいる。
それが分かっている以上、ただ縮こまっていることなんて出来はしない。
――何でもいい、デバイスさえあれば。
「…………」
「どこ行くか、って?
とりあえず、北に行こう」
「どこ行くか、って?
とりあえず、北に行こう」
間に合わないだろう、そう知りながらあえてそう口に出した。
さっきの子と再会する可能性がある以上自殺行為かもしれないけど……一応、対策はある。
さっきの子と再会する可能性がある以上自殺行為かもしれないけど……一応、対策はある。
「レンちゃん、カード三枚分けてくれる?」
「?」
「?」
レンちゃんは疑問を浮かべながらも、こちらにカードを差し出してくれた。
こんなことを言った理由はただ一つ。自分も、戦うために。
リインフォースから受け継いだ知識が私には残されている。
デバイス無しでも、カードの魔力を使って強引に魔術式を組み立てることは可能だ。
こんなことを言った理由はただ一つ。自分も、戦うために。
リインフォースから受け継いだ知識が私には残されている。
デバイス無しでも、カードの魔力を使って強引に魔術式を組み立てることは可能だ。
――ただし、それも三発が限界。
しかも飛行や防御でさえ、カードに込められた魔力を使わないとできないし……
ラグナロク級の大魔法となれば一枚消費するくらいじゃ足りないに決まってる。
とはいえ、使い魔であるレンちゃんには魔力はそれこそ死活問題なわけで。
そもそもレンちゃんの貰った物なんだし、私がこれ以上贅沢を言うわけにはいかない。
ラグナロク級の大魔法となれば一枚消費するくらいじゃ足りないに決まってる。
とはいえ、使い魔であるレンちゃんには魔力はそれこそ死活問題なわけで。
そもそもレンちゃんの貰った物なんだし、私がこれ以上贅沢を言うわけにはいかない。
「魔法一回で一枚として……と」
プラズマランサーやディバインバスターなら一枚でも十分だろう。
襲われたらパンツァーヒンダネスで防御かブリッツラッシュで回避、もう一枚で攻撃、最後の一枚は状況次第で……そんなところか。
襲われたらパンツァーヒンダネスで防御かブリッツラッシュで回避、もう一枚で攻撃、最後の一枚は状況次第で……そんなところか。
「じゃ、行こか」
■
「……やっぱり、誰もおらへん」
橋の上。レンちゃんに車椅子を押してもらって辿り着いた場所で、私はうなだれた。
誰も居ない。何かが突き刺さったような痕跡……そして血の痕が残っているだけ。遅かったらしい。
……ただ、北から何か騒音が聞こえる。
もしかすると、ここで叫んでいた子は私達を襲ったあの子に襲われて逃げて……
そして、追いつかれて抵抗しているのかもしれない。
だとしたら、私達が目指すべきなのは北だ。
誰も居ない。何かが突き刺さったような痕跡……そして血の痕が残っているだけ。遅かったらしい。
……ただ、北から何か騒音が聞こえる。
もしかすると、ここで叫んでいた子は私達を襲ったあの子に襲われて逃げて……
そして、追いつかれて抵抗しているのかもしれない。
だとしたら、私達が目指すべきなのは北だ。
だけど、懸案事項がもう一つある。
西の湖で、誰かが泳いでいる……いや、泳がされている、の方が正しいんだろうか。
それも一人じゃない。複数だ。
北に行くか、それとも湖にいる子を救助するか。
私は――
それも一人じゃない。複数だ。
北に行くか、それとも湖にいる子を救助するか。
私は――
【F-6 橋 1日目 午前】
【チーム・蒼天の夢】
【レン@Melty Blood】
[状態]: 健康
[装備]: カード×3@魔法少女リリカルなのは ヘルメスドライブ@武装錬金(使用可能まであと二時間)
[道具]: 支給品一式
[思考・状況]
1:ここを脱出して、志貴やアルクェイドの所に帰る
2:白レンのところにはまだ転移しない
3:基本的にはやてに従う
※念話を使用可能
【チーム・蒼天の夢】
【レン@Melty Blood】
[状態]: 健康
[装備]: カード×3@魔法少女リリカルなのは ヘルメスドライブ@武装錬金(使用可能まであと二時間)
[道具]: 支給品一式
[思考・状況]
1:ここを脱出して、志貴やアルクェイドの所に帰る
2:白レンのところにはまだ転移しない
3:基本的にはやてに従う
※念話を使用可能
【八神はやて@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:腹部に浅い切り傷
[装備]:メイド服(防弾仕様・腹部に裂け目)、車椅子、カード×3@魔法少女リリカルなのは
[道具]:支給品一式、自分の服、首領パッチソード@ボボボーボ・ボーボボ
[思考・状況]
1:脱出手段を練る
2:橋に留まって泳いでいる子と接触or北に向かう
3:知り合いを探してレンに紹介、ヘルメスドライブでいつでも転移できるようにする
4:何かあったらカードを使用
※闇の書事件の数週間後ほど後から参戦。リインフォースⅡは未完成な時期。
※首領パッチソードの説明は読んでいません。馬鹿らしくなったので。
[状態]:腹部に浅い切り傷
[装備]:メイド服(防弾仕様・腹部に裂け目)、車椅子、カード×3@魔法少女リリカルなのは
[道具]:支給品一式、自分の服、首領パッチソード@ボボボーボ・ボーボボ
[思考・状況]
1:脱出手段を練る
2:橋に留まって泳いでいる子と接触or北に向かう
3:知り合いを探してレンに紹介、ヘルメスドライブでいつでも転移できるようにする
4:何かあったらカードを使用
※闇の書事件の数週間後ほど後から参戦。リインフォースⅡは未完成な時期。
※首領パッチソードの説明は読んでいません。馬鹿らしくなったので。
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