マクロスFRONTIERでエロパロ まとめwiki

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
329 名無しさん@ピンキー 2008/09/10(水) 20:40:57 ID:ShZg8uTv
〉328
俺が今から投下するSSの方がいろんな意味で酷いから安心してくれ

ミシェルショックから立ち直るために書いたギャグSSです
注意事項
エロなしで、キャラが崩壊してます
その他にもいろいろ注意事項はありますが、ギャグだと笑い飛ばしてください

では、投下を始めます


330 新説マクロスふろんてぃあ  2008/09/10(水) 20:43:16 ID:ShZg8uTv

  アニメ20話冒頭より、この物語は始まる。

 ドクンドクンドクン 聞こえてくるよ ドクンドクン――

 バジュラからの逃避行である超長距離フォールドを成功させたマクロスフロンティアは、歓喜に包まれていた。
 学園にランカの歌声が響く中で、ルカは恐ろしい物を見つけてしまった。
「――!! これはナナセさんのブラジャー!! こんなに大きかったなんて……」
 薄紫色のブラジャーを頭からかぶり、頬を赤らめるルカきゅん。思春期って最高だなぁ。
 一方、一名が変態仮面と化している間にも、次なる災厄は動き出そうとしていた。
 ランカの愛玩動物であるあい君が、変態を遂げようとしていたのだ!
 同じ変態でも、ルカのそれとは違う。分かっているとは思うけど、念のため。

 そして、大統領府に殴りこんだオズマとキャシーは、レオンをロウソクとムチで責め立てていた。
 裸体を縄で縛り上げられたレオンを見下すオズキャシ。そして、パシンと皮膚が腫れる。
「もうネタは上がってるんだ。観念するんだな」
「フッ、残念。少し遅かったね」
「ええ? 何が遅いって? あつ~いのを垂らすわよ」
「――く、くやしい! でも感じちゃう……っ!」
 この三人は、もうなにがなんだかわからない状態になっていた。

 ランカが息を切らせながら学園屋上へとつづく階段を駆け上がる。
 やっと自分の想いに気づけたのだ。その想いを、あの人に伝えないといけない。
 踊る心臓を抑えながら、屋上に出るドアを開けたランカの目に入ったのは、残酷な光景だった。
「アルト、好きって言って?」
「好きだよ、シェリル。――ランカと同じくらい」
 そう言ったアルトは、シェリルに踏んづけられていた。

 校舎を眺めながら、ミシェルとクランは黄昏ていた。
「これでよかったのかな……」
「いいのさ、多分。みんな、修羅場を経験してみたいものなのさ」
 かっこいいセリフを吐いて立ち去ろうとしたミシェルの袖が、クランに掴まれる。
「お前はどうなんだ、ミシェル……。お前の修羅場はここにある!」
 クランの目は本気だった。ミシェル、死なない程度にがんばれ。

 パパラッチのカメラが大統領に向けられ、ファインダーの照準は大統領の痴態を捕らえていた。
 標的を凝視するパパラッチの瞳がこれ以上ないくらいに開けられた。眼前に、バジュラが現れたのだ!
「う、うわああああああ」
「(うおおおお人間だああああああ。モフモフさせろおおおおおお)」
 バジュラは大興奮でパパラッチに抱きついた。バジュラは人間が大好きだった。
 だが、その愛情は異常すぎた。好き過ぎて、一度抱きついたら殺されるまで離れないほどだ。
 それ故にバジュラは危険視されていた。好きなのが原因で嫌われるのだから、バジュラもかわいそうなものだ。

 あちこちで悲鳴が上がる。バジュラは一匹だけではなかったのだ!
 フロンティアは瞬く間に大混乱に陥った。バジュラの群れが人々を襲いだしたのだ。
 事態に気づいたミシェル組は逃げ道を探す。ルカはブラジャーをズボンのポケットに押し込んだ。
 大統領は完全防弾仕様のクルマに逃げ込み、通信機を取った。


 大統領府でレオンの通信機のコール音が鳴った。
 縛られた彼は応答することができない。
「すまないが、電話を取ってくれないか。でないと、婚約は破棄させてもらうよ、キャシー」
「それは困るわね。キープは多いに越したことはないから」
「俺もキープなのか!?」
 衝撃の事実に愕然とするオズマを尻目に、悠々と通信機を手渡すキャシー。余裕の表情で受け取るレオンもなかなかである。
 通信がつながり、レオンの顔が青ざめた。
「バ、バジュラが出ただと!!」
 レオンの絶叫を聞いたオズキャシも蒼白になった。そして、一目散に逃げた。
「こ、こら! 縄を解いてから行け!! おいっ、誰か……!」
 レオンは置き去りにされた。

 屋上で踏みつけられるプレイを楽しんでいたアルトも、バジュラを目にして起き上がった。
 今はランカの歌声に頼るしかない。
「ランカ、歌ってくれ。お前の歌であいつらをおとなしくさせるんだ」
「でも……」
「頼む! 俺は虫が大嫌いなんだ!」
 傷心のランカは歌うのを拒んだ。彼女の歌は、たった一人のためのものだったのだ。
「歌えないよ……。こんなんじゃ歌えないよっ。私のシェリルから離れて! このお邪魔虫!!」
 感情をむき出しにするランカにシェリルが無言で歩み寄る。向かい合った所で、頬に平手を一発。
 そして、シェリルは呆然とするランカを抱き寄せた。
「私が好きなら歌いなさい。弱音を吐くのは、徹底的に負けてからでもいいでしょ。その方がいじめがいがあるし」
 ランカは好かれたい一心で身を奮い立たせた。
「私……歌います」
 その歌声は、バジュラの愛情を増幅させるだけだった。

 バジュラのセクハラが激化する中、アルト組とミシェル組はどうにか合流に成功した。
「みんな無事か!」
「ああ」
「だけど、なんでこんなにバジュラが……」
「ランカさんが飼ってたからだと思います」
「ウソだろ!?」
「うん、飼ってたよ。かわいいもんっ」
 ルカの推測に驚くアルトとミシェルだが、当の本人であるランカはあっけらかんと認めた。
 虫嫌いのアルトは、これでもかと捲くし立てる。
「どこがだよ! 見ろよ、人々がバジュラに追われて逃げ惑うこの有様を! お前は人類の裏切り者だッ!!」
「ひどいよっ、アルト君。あの子達だって、ただ愛したいだけなのに」
「そうですよ。ランカさんのやさしさに比べ、あなた達ときたら」
 ランカLOVEのナナセに猛反撃され、たじろぐアルト。
 だが、口喧嘩をしていられるのもここまでだった。
 第二形態のバジュラが一体、ナナセの頭上から急降下してきたのだ。
「(めがねっ娘のボインちゃ~ん! 僕と愛のランデブーしようぜええええええ)」
「キャアアアアアアッ」
「ナナセさん!」
 がっしりと抱え込まれたナナセは、あっという間に上空に連れ去られた。
「もうここは危ない。早く逃げるぞ!」
「でもっ、ナナセさんが!!」
「あきらめろ、ルカ! 後で助けることもできる!」
「S.M.Sの基地に逃げよう。あそこなら頑丈なシェルターも武器もある」
 アルトとミシェルに説得され、一向は基地に向かった。


 要人用の地下通路を急いでいた大統領ハワードは、願ってもない人物と鉢合わせした。
「ご無事でしたか、閣下」
「おう、三島君。迎えに来てくれたのかね。早くこの混乱を鎮める手立てを考えてくれ」
「無論です。ですが、その前に……」
 そう言ってレオンは、背中に隠していたムチと真っ赤なロウソクを差し出した。
 大統領の目が大きく見開かれる。
「そ、それは……! まさか、私の秘密をッ!!」
「ええ、存じておりますとも。あなたが類を見ないほどの素晴らしいマゾだということを」
 レオンが獲物を見る蛇のような視線を向ける。
 不覚にも、大統領はこの窮地に快感を感じてしまった。
「それで、私をどうしようと言うのかね」
「簡単なことです。私にその地位を譲ってもらえませんか」
「馬鹿な。こんなおいしい席を譲るとでも」
「もっとおいしい席を私が用意しましょう。例えば、あなたの愛娘であるキャシーにいじめてもらうとか」
「そんなことができるのか!?」
「できますとも。つい今しがた、彼女のロウソクに焼かれてきたところですよ」
 レオンは上着を脱ぐと、赤く腫れた背中を見せた。
 大統領はゴクリと唾を飲んだ。
「よ、よかろう」
「交渉成立です」

 S.M.Sの基地を目指すアルト達は苦戦を強いられていた。バジュラの数が多すぎるのだ。
 学園の校舎内に逃げ込むのがやっとだった。
「クソ、もう少しマシな武器はないのか」
「この先の倉庫に略式EXギアと、バルキリー用の装備なら少しだけあります」
「バルキリー用かよ」
「充分だ。私が使う」
 クランの案を突破口にするしかないと判断したアルトとミシェルは、銃で牽制しながらマイクロン化装置への道を開ける。
 装置には裸で入らないといけない。クランは服を脱ぎながら、唐突にミシェルに尋ねた。
「お前、何人の女と寝たんだ」
「なんだよ、急に」
「いいから答えろ」
「聞いてどうするんだ? 大体、お前は俺の彼女でもないし」
「彼女になりたいから聞いてるんだ」
「え……」
「早く答えろ。でないと、私がバジュラ化してお前を襲うぞ」
 修羅場の開始である。


 混乱を避けて要人用通路を進んでいたオズマとキャシーは、信じたくない光景に出くわした。
 通路の冷たい床に、素っ裸の大統領が縄で自由を奪われて倒れていたのだ。
「お……お父様!」
「キャ、キャシー……! 見ないでおくれ」
「今解いてあげるわ」
 あられもない姿の父に駆け寄り、皮膚を締め付ける縄に手をかけた。
「……レオンの仕業ね」
「そ、そうなんだ。彼が大統領の権限をよこせと私に。それで私は……」
「彼の拷問に屈しなかったのね」
「いや、屈しちゃったんだけどね」
 縄を解こうとしていたキャシーの手が止まった。
「今、何て?」
「え、あの、だから、三島君が新しい大統領だと」
「このバカ親!!」
 一変して激怒した娘に、本気でビビったハワード。でも、ちゃんと罵りに感じていた。
 その証拠に、老いで最近元気がなくなり始めていた股間が大きくなっていた。
 さらに怒りが増したキャシーは、靴の裏でゲシゲシと父を踏みにじった。
 それでも、股間は大きくなるばかりだった。
 どうしようもなく腹が立ったキャシーは武器を探した。
 すると、すぐそばにムチとロウソクがこれ見よがしに置かれていた。レオンの置き土産だ。
 ムチを手にしたキャシーが、怖いくらいの笑顔で父を見下ろした。
「お父様、お仕置きの時間よ」
「ど、どうか私めをぶってください。――三島君、ありがとう!!」
 この日は、ハワードの生涯で最も大切な日になったのだった。

 マイクロン化装置のある倉庫の前でアルトとミシェルは銃を構え、バジュラの壁になっていた。
「なあ、アルト。人を本気で好きになるのは命懸けなんだな」
 ミシェルの頬はひどく腫れ、そのきれいな顔がボコボコだった。クランにやられたらしい。
 アルトはその痛々しい顔を直視することができず、バジュラの撃退に専念していた。


 背後の装置でクランが巨人化する中、悲劇は起こった。
 倉庫の天井が爆発すると同時に、バジュラの群れが侵入してきたのだ。
 装置が稼動している間、クランは完全に無防備になる。
「クラン!」
 腫らした顔で叫んだミシェルはEXギアで飛んだ。
「やらせるかよ!!」
 獅子奮迅の戦い様で、幼馴染を守るミシェル。
 ゼントラーディのナイスボディで裸のクランは、バジュラの格好の的だ。
「(あのセクシーマクロス7ダイナマイトボディな姉ちゃんに抱きつきてええええええ)」
「お前の相手は俺だってえの!」
 爆散した破片が装置に当たり、ケースにひびが入る。
 その振動で目覚めたクランは、まだ朦朧とする頭で愛する人の奮闘を見つめていた。
 一気に意識が覚醒したのは、ミシェルの危機を認識した時だった。
「ミシェル、後ろ!!」
「――え?」
「(めがね兄ちゃんゲットオオオオオオオ)」
 振り向き様、ミシェルはバジュラの手に落ちた。
 それでも、ミシェルは最後の力を振り絞り、バジュラの懐で銃を乱射した。
 青い血がミシェルの顔を染める。
「この虫けらめええええええッ!!」
「(い、いてえじゃねえかよ、兄ちゃん。でも、愛してるぜ……)」
 絶命したバジュラから、翼を折られたミシェルが墜ちる。
 そして、ここで外壁に穴が開いたのは事故だった。
 外で戦っていた軍のミサイルが、誤ってフロンティアに着弾したのだ。
 宇宙とつながり、空気が一気に外へと吸い出される。
 その濁流に呑まれたのは不運だった。
 EXギアの機動性をなくしていたミシェルは抵抗する術がない。
 最期になる可能性を悟った彼は、あの世まで持っていくつもりだった言葉を残そうとした。
「クラン、お前は俺の……!!」
 ここで宇宙に放り出された。
 装置のケース内から見るしかないクランは絶叫した。
「う……うぁあああああああああああ」
 クランの足下になる装置の前には、割れた眼鏡が残されていた。



 バジュラの大群を新型爆弾で撃退してから数日が経った。
 荒廃した市街は淋しくもあるが、レオン新大統領就任というニュースもあってか、フロンティアは落ち着きを取り戻し始めていた。
 ただ、最愛の人を目の前で亡くしたクランは、暗い格納庫に残された青いVF-25Gのコックピットですすり泣いていた。
 あれからまだ、ミシェルの生死は確認できていない。だが、略式EXギアだけで宇宙空間を漂うには、時間が経過しすぎていた。
「――なぜミシェルが……。なあ、ミシェル……」
 まだ残り香のあるヘルメットを抱いて、どうにもならない問いかけを繰り返す。
 
 狭いコックピットに篭ってどれほど泣いただろうか。クランは格納庫に足音が響くのを聞いた。
 誰かが様子を見に来たと思ったクランは、このまま隠れていることにした。
 こんなにひどい顔は誰にも見せられない。同じ軍人には尚更だ。ゼントラーディは強くあるものなのだ。

 息を潜めてしばらく待つ。
 足音はしない。もう引き返したようだ。
 ――と気を抜いた時、頭上から急に声をかけられた。やけに楽しそうで弾んだ声だった。
「クラン。何してるんだ」
「――!!」
 驚きのあまり声が出なかった。あの声を聞き間違えるはずがない。いたずら好きの幼馴染の声なのだから。
 見上げると、そこには白い歯が輝く笑顔があった。
「ミシェル……ミシェルぅ!!」
「おいおい、抱きつくなよ」
「いやだ、抱きつかせろ」
「しょうがないな」
 口では嫌がりながらも、しっかりとクランを支えるミシェル。


 コックピットを覗き込むようにもう一つ影が落ちる。
 感動の再会を邪魔するように現れたその影を見て、クランは激情した。
「バ、バジュラがなぜ!!」
 素早く身構えるクランとは対称的に、ミシェルはのほほんとしていた。
「ミシェル! バジュラが後ろに!!」
「ああ、こいつは大丈夫。なんたって、俺の命の恩人だからな」
 ミシェルがバジュラの皮膚をなでると、キュルキュルと鳴いて喜んでいた。
 状況が飲み込めないクランに笑い掛けると、ミシェルが説明を始めた。
「宇宙に放り出されたあの時、キュキュが空気のある所まで運んでくれたんだ」
「きゅきゅ?」
「あ、キュキュはこいつの名前でね。俺がつけてやったんだ」
 キュキュは喜んで、ミシェルに体を擦り付ける。クランはその行為にやけに苛立ちを覚えた。
「それで覚えてるか? あの時にバジュラの血を大量に浴びたんだけど、どうもそれが原因らしくて、こいつらと意思疎通ができるようになったんだ」
「意思疎通? まさか、話せるとでも言うのか」
「そのまさかだよ。こいつら、意外に知力があってね。話してみれば、結構分かってもらえるんだ。だから、もう襲ってこないと思うよ」
「信じられんな」
「俺が通訳してやるから話してみなよ」
 クランは半信半疑ながらも、ミシェルの言うことだからやってみることにした。
「キュキュと言ったな。お前は本当に人を襲わないのか」
「ふんふん……俺が怒るから襲わないんだと」
「では、ミシェルが怒らなければ襲うんだな」
「そんなことはありえないから無駄な質問だと」
「うぬぬ、いちいち棘がある言い方をするやつだな」
「その言葉をそのまま返すだとよ」
「もう分かった。とにかく、お前はミシェルから少し離れろ」
「そっちが離れたら考えてもいいそうだ」
「バジュラの分際で……!」
「え? クランが怖い? おいクラン、なにをそんなにむきになって」
「ミシェル! そいつは危険だ。だから、私もお前から離れないことにする」
「お、おい! 腕なんか組んでどうしたんだよっ」
 クランとキュキュに両脇をがっしり固められたミシェル。
 こうして、また新たなトライアングルが生まれ、バジュラと人類の共存の可能性が見えたのだった。


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