マクロスFRONTIERでエロパロ まとめwiki

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
425 名無しさん@ピンキー sage 2008/09/23(火) 01:27:23 ID:9CgkvnBX
たぶん、最終回見ると書けなくなっちゃうので今のうちにブレラン

エロは抽象的ですが、思いっきり近親相姦なので、
苦手な人は見ないで下さい。
ちょっとスペース開けておきます。


426 はじまりの歌(ブレラン 微エロ 近親相姦注意) 2008/09/23(火) 01:30:23 ID:9CgkvnBX

何もない空間をブレラの意識は漂っていた。
ただ幼い頃からたった一つ、覚えていたメロディだけが繰り返し流れている。

アイモ アイモ ネーデ ルーシェ

ふいに、メロディだけだった曲に、澄んだ歌声がかぶさった。
真っ白だった空間に色が付き始める。そして、溢れ出す光。
気が付けば何もなかった世界の中心には緑の髪の少女がいた。
彼女が目を細めて笑うと、温かさが胸に満ちる。
その笑顔を護るためなら、何でもしようと思った。出来ると思った。
その感情に名を付ける意味など感じなかった。

―――妹さんとの逃避行は楽しかった?

時折、出て来ては、自分に命令を下していく女が唇を歪めて笑った。
いつもは何とも思わないそれが、今日はひどく醜悪に思えた。
けれど、一方で、吐き捨てられた言葉の一端は恐ろしいほど甘美に自分の胸に落ちた。

「妹……だと?」

さらに、女は何かを言っていたが、ブレラの意識は急速にまた落ちていった。
ただ、その言葉だけが特別な熱を持って、胸の中に落ちた。
ブレラの世界では、白いワンピースをまとった少女が、あどけない顔で眠っている。
ブレラは恭しくその髪をすくって唇で触れた。
妹……。
何かもなくした自分に、突然、飛び込んできた大切な存在。
それが禁忌だという知識は彼にもあったが、ほとんど意味をなさなかった。
ただそれは、自分が彼女を無条件で愛して良いのだと、
その正等な理由があるのだという保証でしかなかった。

ずっと羨み、苛々させられていた彼女を囲うように保護していた男より。
彼女が慕い、自分に何度も挑みかかってきた彼より。
彼女が偽りの故郷に別れを告げたあの夜、
地に伏したまま自分に憎悪の目を向けた男の目が蘇った。
渡さない、誰にも……。
胸に灯った熱を冷ますように、ブレラはそっと自分の唇を少女の唇に重ねた。

少女の睫毛が震えた。そのまま息を止めて見つめていると、
ゆっくりと赤い目が開き、自分の姿を映した。
「お兄……ちゃん?」
唇がゆっくりとその言葉を紡ぎ、少女はうっとりと唇をほころばせる。
ブレラの胸が喜びに満ちた。
「……そうだ」
懐かしい旋律に呼び起こされる、喜びと、懐かしさと、愛おしさと。
そしてあの女が告げたその言葉よりの他の記憶は
何一つ戻っては来なかったけれど。
それを補って余りあるほどの歓喜。
「そうだよ……ランカ」
少女が伸ばす腕に誘われるように、
ブレラは横たわる少女の肢体に覆いかぶさっていった。
唇がもう一度、今度は深く重なる。少女の手が背に回った。
強く強くしがみついてくる。
「会いたかった、会いたかった、よ……?」
「そうだ……オレも……ずっと探していた……」

それが何かもわからぬまま、
ずっと……求めていた、たった一つの。

「もう、どこにも行かないで、ね……」
「ああ、もう絶対に……離さない」

何度も何度も約束の言葉を紡ぎながら、
少女の目からこぼれる涙を唇で吸い取る。

触れ合って伝え合う体温、飢えるようにお互いを求める心。
ブレラの身体の中心に、未知の感覚が生まれた。
小さな火のようだったそれは、
瞬く間に身体全体を駆け巡り狂おしい熱となる。
目と目が合った。互いに同じことを望んでいるとわかった。
二人を止めるものも、隔てるものも、そこには何もなかった。

「あっ……ああ」
二人揃って産まれたままの姿になり、
ブレラはランカの中に熱くなった中心を埋め込んでいった。
同じように熱く、潤みきったそこは、きつく締め付けながらも
従順にそれを呑みこんでいく。
ランカは白い喉をそらして頬を紅潮させ、甘い呻き声を洩らす。

「痛い……か?」
「ううん、平気。あったかい……」
「ああ……オレも」

歌が、聞こえる……。
あの懐かしい歌が。
温かい、母の胎内でまどろんでいたときに、聞いていたメロディが……。

伸ばされるランカの手に、手を重ねて、指を絡めた。
二人、呼吸を合わせ、心地よい律動に、身を委ねていく。

「あっ、あっ、何かくる……怖い、お兄ちゃん……お兄ちゃん!」
「大丈夫だ。ここにいるから……ここに……」

うわ言のように、意味のない囁きを交わして、高めあっていく。
目も眩むような昂揚と、快楽の後、一瞬、視界が真っ白に染まった。
抱きしめあったまま、くずれるように横たわり、声もなく見つめあう。
互いの吐息だけが聞こえる中、ランカは勿論、ブレラの瞳にも涙が光っていた。
言葉など必要なく、ただただ幸福だった。

「私達、一つだね、還って行くんだね……」
ランカがぽつりと言って、ブレラの胸に顔を埋めた。
ブレラは妹を抱く腕の力を強める。
「ああこのまま……ずっと……二人で……」

そうして、どれだけの時を過ごしただろう。
鋭い頭の痛みを感じて、ブレラは目を開いた。
はっとして、腕の中を見つめるが、ランカはまだそこにいる。
安堵の息をつきながらも、頭を貫く不快感と、
胸騒ぎは消えてはくれなかった。
「お兄ちゃん?」
ランカが目を覚まして、不安そうに見上げてくる。
その瞳に胸を痛めつつも、ブレラは言わなければならなかった。



「ランカ……戦いの火が見える。オレ達は、償わなければならない」
「償い……?」
ランカは何かに怯えたように目を見張る。
「それって……」
「護るんだ。オレ達の居場所を、母さんもそれを望んでる」
「うん……」
ランカはまだ、迷うように目を瞬かせたが、やがて決意したように立ち上がった。
すっと何かへ差し伸べるように両手を上げる。
やがて、その唇が、古いメロディを紡ぎ始めた。

今、あなたの声が聞こえる ここへおいでと……。

星を護る歌姫……。
その姿にブレラは胸が締め付けられるような痛みを覚えた。
何かを忘れている気がする……何かを間違っているような気が。
けれど……思い出せない。

―――それで、いいの、何も考えなくていいのよ……誰かが囁く。
―――ずっと二人で居たいのなら、何も考えてはダメ……。

ブレラの思考が停止した。
そう……これでいい。大切なものはこの手の中にあるのだから。
何があっても護る。それだけでいい。

遠くから、戦いの轟音が響き始めた。


END
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