514 名無しさん@ピンキー sage 2008/10/01(水) 17:52:32 ID:2D5TNOO/
アルシェリで後日談。
アルシェリで後日談。
↓こっちに前フリの話があるが、エロくないのでリンクではっときます。
http://extramf.blog39.fc2.com/blog-entry-126.html
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515 小さな海 2008/10/01(水) 17:53:55 ID:2D5TNOO/
マクロス・ギャラクシー船団の高級住宅街。
シェリルの家は久しぶりに主と客を迎えていた。
シェリルの家は久しぶりに主と客を迎えていた。
「アルト、上陸休暇はいつまでなの?」
ソファに並んで座っているアルトを見た。
シェリルのライブビデオを観ていたアルトは、画面に顔を向けたまま言った。
「明日の12時まで」
「じゃあ、ディナー食べていくわよね?」
シェリルは立ち上がった。
「ああ、お言葉に甘えて、そうさせてもらおう」
アルトはシェリルを見上げた。
「ゆっくりしてて」
シェリルはリビングを出ると、寝室へ向かった。
携帯端末を通じてケータリングサービスを手配し、ウォークインクローゼットに入る。
部屋着を脱ぎ散らかしてから、下着のコーナーに向かう。
「イブニングドレス……うーんとセクシーなのを」
ギャラクシー特有の高度なホームオートメーションと円筒形のターレット式衣装ケースはリクエストを元に、いくつかのコーディネイトを作りあげ、ハンガーにかけた状態でシェリルの目の前に並べた。
黒シルクのランジェリーは、シンプルな形ながら、きわどいラインを描いている。
それを身につけて、シェリルは姿見に向かった。
「これ……悪くないけど、もうちょっとロマンチックなのを」
クローゼットは瞬時に反応して深い青のセットを出した。宇宙服の素材として使用されている繊維が作り出す独特の光沢が気に入っている。
「これでもないわ……他には?」
次々とクローゼットに向けて注文を出すシェリル。その脳裏には、別の事が渦巻いていた。
(どうやってアルトに伝えよう?)
ソファに並んで座っているアルトを見た。
シェリルのライブビデオを観ていたアルトは、画面に顔を向けたまま言った。
「明日の12時まで」
「じゃあ、ディナー食べていくわよね?」
シェリルは立ち上がった。
「ああ、お言葉に甘えて、そうさせてもらおう」
アルトはシェリルを見上げた。
「ゆっくりしてて」
シェリルはリビングを出ると、寝室へ向かった。
携帯端末を通じてケータリングサービスを手配し、ウォークインクローゼットに入る。
部屋着を脱ぎ散らかしてから、下着のコーナーに向かう。
「イブニングドレス……うーんとセクシーなのを」
ギャラクシー特有の高度なホームオートメーションと円筒形のターレット式衣装ケースはリクエストを元に、いくつかのコーディネイトを作りあげ、ハンガーにかけた状態でシェリルの目の前に並べた。
黒シルクのランジェリーは、シンプルな形ながら、きわどいラインを描いている。
それを身につけて、シェリルは姿見に向かった。
「これ……悪くないけど、もうちょっとロマンチックなのを」
クローゼットは瞬時に反応して深い青のセットを出した。宇宙服の素材として使用されている繊維が作り出す独特の光沢が気に入っている。
「これでもないわ……他には?」
次々とクローゼットに向けて注文を出すシェリル。その脳裏には、別の事が渦巻いていた。
(どうやってアルトに伝えよう?)
フロンティアでカナリア・ベルシュタインからもたらされた告知は、重大にしてデリケートな内容だった。
“V型感染症は無害化され、体液感染の心配も無くなった。シェリルの腸内には変異株のV細菌が生着し共生関係を作り上げている”
告知された時に、シェリルは静かな感動を覚えたものだ。念のために確認すると、カナリアは微笑んで頷いた。
“性交渉は問題ない。妊娠・出産も……子供は処置をしない場合、おそらくランカと同じように母子感染でV細菌のキャリアーとなるだろう”
恋愛も、子孫を残す事も、一度は諦めたものに可能性が見えた。
“長期的な影響に関しては、症例が少ない(事実上ランカのみ)のため注意深い経過観察が必要だが、V細菌とバジュラの作り出すネットワーク知性は、この問題に対して最適解を探して自らV細菌の遺伝的変異を制御している節がある”
カナリアの説明は専門的過ぎる部分もあったが、悲観する要素は少ないと言ってくれていた。
シェリルは診察室を出て、まっ先に思い浮かべたのはアルトの面影だった。
“V型感染症は無害化され、体液感染の心配も無くなった。シェリルの腸内には変異株のV細菌が生着し共生関係を作り上げている”
告知された時に、シェリルは静かな感動を覚えたものだ。念のために確認すると、カナリアは微笑んで頷いた。
“性交渉は問題ない。妊娠・出産も……子供は処置をしない場合、おそらくランカと同じように母子感染でV細菌のキャリアーとなるだろう”
恋愛も、子孫を残す事も、一度は諦めたものに可能性が見えた。
“長期的な影響に関しては、症例が少ない(事実上ランカのみ)のため注意深い経過観察が必要だが、V細菌とバジュラの作り出すネットワーク知性は、この問題に対して最適解を探して自らV細菌の遺伝的変異を制御している節がある”
カナリアの説明は専門的過ぎる部分もあったが、悲観する要素は少ないと言ってくれていた。
シェリルは診察室を出て、まっ先に思い浮かべたのはアルトの面影だった。
レースをふんだんに用いた白いランジェリーを身につけて、シェリルはどんな言葉でアルトに伝えるのか、悩んでいた。
「寝てもいいわよ……って、なんか下手なお芝居みたいだし……大丈夫なカラダになったの……じゃバカみたいだし」
白いランジェリーも気に入らずに脱ぎ散らかした。次の候補に手を伸ばす。
「ああ、思いつかないっ」
携帯端末の時計表示を見れば、じきにケータリングがやってくる。
いつまでもクローゼットに閉じこもっているわけにもいかない。
結局、明るいパープルのランジェリーを身につけた。レースで大胆に透けるデザインで、肌の色を引き立ててくれる。
同系色のイブニングドレスを身にまとった。ストラップレスの肩に、深いスリットが脚を綺麗に見せる。
「寝てもいいわよ……って、なんか下手なお芝居みたいだし……大丈夫なカラダになったの……じゃバカみたいだし」
白いランジェリーも気に入らずに脱ぎ散らかした。次の候補に手を伸ばす。
「ああ、思いつかないっ」
携帯端末の時計表示を見れば、じきにケータリングがやってくる。
いつまでもクローゼットに閉じこもっているわけにもいかない。
結局、明るいパープルのランジェリーを身につけた。レースで大胆に透けるデザインで、肌の色を引き立ててくれる。
同系色のイブニングドレスを身にまとった。ストラップレスの肩に、深いスリットが脚を綺麗に見せる。
「おま…え」
シェリルの華麗なドレス姿にアルトは絶句した。
「ほら、冷めないうちにいただきましょ」
シェリルはアルトの手をとって、ダイニングへと導いた。
ロボット家政婦が給仕したフランス料理は、一流ホテルから配送させたもので味の方は保証付きだった。
いつか、フロンティアでそうしたように、差し向かいで座る。
アルトがワインを開けて互いのグラスに注いだ。自分のグラスを掲げる。
「乾杯、するんだろ?」
「ええ……これからのギャラクシーに、これからのフロンティアに……それから、これからの人間とバジュラの関係に」
「たくさん乾杯することがあるな……乾杯」
グラスの縁を触れ合せた。
シェリルの華麗なドレス姿にアルトは絶句した。
「ほら、冷めないうちにいただきましょ」
シェリルはアルトの手をとって、ダイニングへと導いた。
ロボット家政婦が給仕したフランス料理は、一流ホテルから配送させたもので味の方は保証付きだった。
いつか、フロンティアでそうしたように、差し向かいで座る。
アルトがワインを開けて互いのグラスに注いだ。自分のグラスを掲げる。
「乾杯、するんだろ?」
「ええ……これからのギャラクシーに、これからのフロンティアに……それから、これからの人間とバジュラの関係に」
「たくさん乾杯することがあるな……乾杯」
グラスの縁を触れ合せた。
ロボット家政婦がサーブし、空になった皿を下げる。
「アルト、このドレス、どう?」
テーブルに両肘をつけたシェリルが尋ねた。胸の谷間をさりげなくアピールする。
アルトは前菜を喉に詰まらせそうになった。
「あ……ああ、似合ってる。でも、なんで自分の家で、そんなかしこまったかっこうするんだ」
「それは…」
シェリルは伝えたかったことを、言葉にするきっかけを探していた。
「……ほら、久し振りでワードローブを見たから、はりきったのよ」
つい無難な言葉を選んでしまって、シェリルは心の中で舌うちした。
「ああ、お前って衣装持ちだもんな」
アルトは頷いた。
「アルト、このドレス、どう?」
テーブルに両肘をつけたシェリルが尋ねた。胸の谷間をさりげなくアピールする。
アルトは前菜を喉に詰まらせそうになった。
「あ……ああ、似合ってる。でも、なんで自分の家で、そんなかしこまったかっこうするんだ」
「それは…」
シェリルは伝えたかったことを、言葉にするきっかけを探していた。
「……ほら、久し振りでワードローブを見たから、はりきったのよ」
つい無難な言葉を選んでしまって、シェリルは心の中で舌うちした。
「ああ、お前って衣装持ちだもんな」
アルトは頷いた。
コースの最後はレモンのソルベ。ほのかな甘みと爽やかな酸味で口の中をすっきりとさせる。
「大丈夫か?」
アルトが顔を覗き込むほどに、シェリルは酔っていた。
食事は美味しく、会話は弾んでいたが、言いたいことを言い出せない苛立ちを紛らわせるために、つい飲みすぎていたようだ。
(しまった……考えがまとまらないわ)
酔いで染まった頬を掌で押さえながら、シェリルが言った。
「ねえ、アルト。あんた…私に聞いておかなくちゃいけないことがあるんじゃない?」
「ろれつが回ってないぞ……そうだな。お前、フロンティアに戻って来るんだよな?」
「もう、当たり前じゃない。ベクター・プロモーションと契約したし、それに……」
アルトが住む場所だから、と続けようとしてシェリルはハッとした。
「それじゃなくて、もっと他にあるでしょ」
「ええと……誕生日のプレゼント何が欲しい? ほら、あの手紙……隊長が見つけた手紙でお前の誕生日ってちゃんと確定できたんだろ」
シェリルの誕生日は、スラム街で消息不明になった時点でギャラクシー市民のデータベースから削除されていた。同じような経緯で公共サービスからは疎外されてしまったスラムの住人は多い。一度、疎外されると復帰するのが極端に難しくなる。
シェリルはアルトの言葉に微笑んだ。
「そうね、アルトが選んでくれたら何でもいいんだけど、どうせなら身につけられるものが……ってそうじゃなくて」
微笑んだかと思ったら、唇をへの字にしている。
アルトはシェリルのご機嫌が目まぐるしく変わる理由が分からずに困った。
「どうしたんだよ、お前らしくない。ズバっと言えよ、言いたいことがあるなら」
「もっと大切なことがあるでしょう? 大切なっ」
うっすらと染まっていたシェリルの頬が赤みを増した。青空のような瞳が潤んでいた。
アルトは記憶を探った挙句、恐る恐る言った。
「V型感染症…か?」
シェリルは頷いた。その弾みで涙がポロリとこぼれる。
「検査結果どうだった?」
シェリルは告げたかったことを言葉にできずに、頷くだけだった。
アルトは立ち上がって、シェリルの肩を抱いた。
「そうか…普通と同じでいいのか?」
シェリルはアルトの袖をつかんでギュっと引き寄せ、頷いた。
「恋人ごっこは終りにしていいんだな……ごっこじゃなくなっても」
アルトは囁いて、シェリルの目元から指で涙を拭った。おとがいに手をかけて軽く仰向かせると、唇を重ねる。
「あ……」
シェリルの唇から洩れた溜息を、アルトは吸った。自然な流れに任せて、舌を滑り込ませる。
舌が舌に触れると、シェリルはピクっと震えてからアルトの腕に身を任せ、重なった唇に夢中になった。
アルトは唇を合わせたまま抱き上げる。
寝室はどっちだと迷うと、シェリルがキスしたまま指で示した。
それを視界の隅で見ながら、ゆっくりと足を踏み出した。
「大丈夫か?」
アルトが顔を覗き込むほどに、シェリルは酔っていた。
食事は美味しく、会話は弾んでいたが、言いたいことを言い出せない苛立ちを紛らわせるために、つい飲みすぎていたようだ。
(しまった……考えがまとまらないわ)
酔いで染まった頬を掌で押さえながら、シェリルが言った。
「ねえ、アルト。あんた…私に聞いておかなくちゃいけないことがあるんじゃない?」
「ろれつが回ってないぞ……そうだな。お前、フロンティアに戻って来るんだよな?」
「もう、当たり前じゃない。ベクター・プロモーションと契約したし、それに……」
アルトが住む場所だから、と続けようとしてシェリルはハッとした。
「それじゃなくて、もっと他にあるでしょ」
「ええと……誕生日のプレゼント何が欲しい? ほら、あの手紙……隊長が見つけた手紙でお前の誕生日ってちゃんと確定できたんだろ」
シェリルの誕生日は、スラム街で消息不明になった時点でギャラクシー市民のデータベースから削除されていた。同じような経緯で公共サービスからは疎外されてしまったスラムの住人は多い。一度、疎外されると復帰するのが極端に難しくなる。
シェリルはアルトの言葉に微笑んだ。
「そうね、アルトが選んでくれたら何でもいいんだけど、どうせなら身につけられるものが……ってそうじゃなくて」
微笑んだかと思ったら、唇をへの字にしている。
アルトはシェリルのご機嫌が目まぐるしく変わる理由が分からずに困った。
「どうしたんだよ、お前らしくない。ズバっと言えよ、言いたいことがあるなら」
「もっと大切なことがあるでしょう? 大切なっ」
うっすらと染まっていたシェリルの頬が赤みを増した。青空のような瞳が潤んでいた。
アルトは記憶を探った挙句、恐る恐る言った。
「V型感染症…か?」
シェリルは頷いた。その弾みで涙がポロリとこぼれる。
「検査結果どうだった?」
シェリルは告げたかったことを言葉にできずに、頷くだけだった。
アルトは立ち上がって、シェリルの肩を抱いた。
「そうか…普通と同じでいいのか?」
シェリルはアルトの袖をつかんでギュっと引き寄せ、頷いた。
「恋人ごっこは終りにしていいんだな……ごっこじゃなくなっても」
アルトは囁いて、シェリルの目元から指で涙を拭った。おとがいに手をかけて軽く仰向かせると、唇を重ねる。
「あ……」
シェリルの唇から洩れた溜息を、アルトは吸った。自然な流れに任せて、舌を滑り込ませる。
舌が舌に触れると、シェリルはピクっと震えてからアルトの腕に身を任せ、重なった唇に夢中になった。
アルトは唇を合わせたまま抱き上げる。
寝室はどっちだと迷うと、シェリルがキスしたまま指で示した。
それを視界の隅で見ながら、ゆっくりと足を踏み出した。
広いベッドルームの中央に、天蓋付きのベッドがあった。
天蓋からはレースのカーテンが下げられていた。
シェリルをベッドの中央に横たえると、アルトは唇を離した。
首に絡まったシェリルの腕が、離れないでと言うように引き寄せる。
アルトは微笑んで、シェリルに額にキスした。並んで横たわると、もう一度唇を合わせた。
「ん…」
手探りでドレスを脱がせてゆく。ランジェリーの繊細な手触りを惜しみながら取り去って、素肌をあらわにした。
ワインの酔いでほんのり熱を帯びたシェリルの肌を指先でたどる。
うなじから、鎖骨のくぼみへ。
胸の頂に触れると、小さく震えた。
掌に胸の膨らみを納めて揉む。弾力と柔らかさを兼ね備えた手触りの虜になった。
夢中でこねまわしていると、シェリルが囁いた。
「アルト…」
アルトは体を離すと、自分の服を脱いでベッドの下に蹴り落とした。
女性と見まがう顔立ちからは意外なほど発達した筋肉が、寝室の控えめな照明で浮かび上がる。
高Gに耐えて激しい戦闘機動をするバルキリーパイロットには必要な筋肉だった。
目を細めてアルトを見上げるシェリル。その目線が、顔から胸へと降り、腹筋の盛り上がりを見て、さらに降りていく。
「あ」
思わず目を閉じて顔をそむけた。
アルトの男性は屹立していて、存在を主張していた。
そのまま瞼を閉じていると、胸の辺りに熱い息づかいを感じる。
予感に身をすくませていると、乳首にキスされた。
ふれあっている一点からもたらされる鋭い感覚に、思わず声が漏れる。
「っあ……」
アルトの指と唇は、シェリルの体を思うままに探っていった。
中心部に到達した時、反射的に身をすくめてしまう。
力強い手がシェリルを開き、貪った。未だかつて、誰の唇も触れてない花びらに、熱いキスが降り注ぐ。
体をうねらせると、まだ温まっていないシーツの感触が心地よい。手をのばしてシーツをつかんだ。
かすかに湿った音が耳と肌から伝わってくる。
「あ、アルト……」
切なく掠れた声で名前を呼ぶと、重い衝撃とわずかな痛み、引き裂かれるような感覚が意識を埋め尽くした。
「シェリル……もっと欲しい」
天蓋からはレースのカーテンが下げられていた。
シェリルをベッドの中央に横たえると、アルトは唇を離した。
首に絡まったシェリルの腕が、離れないでと言うように引き寄せる。
アルトは微笑んで、シェリルに額にキスした。並んで横たわると、もう一度唇を合わせた。
「ん…」
手探りでドレスを脱がせてゆく。ランジェリーの繊細な手触りを惜しみながら取り去って、素肌をあらわにした。
ワインの酔いでほんのり熱を帯びたシェリルの肌を指先でたどる。
うなじから、鎖骨のくぼみへ。
胸の頂に触れると、小さく震えた。
掌に胸の膨らみを納めて揉む。弾力と柔らかさを兼ね備えた手触りの虜になった。
夢中でこねまわしていると、シェリルが囁いた。
「アルト…」
アルトは体を離すと、自分の服を脱いでベッドの下に蹴り落とした。
女性と見まがう顔立ちからは意外なほど発達した筋肉が、寝室の控えめな照明で浮かび上がる。
高Gに耐えて激しい戦闘機動をするバルキリーパイロットには必要な筋肉だった。
目を細めてアルトを見上げるシェリル。その目線が、顔から胸へと降り、腹筋の盛り上がりを見て、さらに降りていく。
「あ」
思わず目を閉じて顔をそむけた。
アルトの男性は屹立していて、存在を主張していた。
そのまま瞼を閉じていると、胸の辺りに熱い息づかいを感じる。
予感に身をすくませていると、乳首にキスされた。
ふれあっている一点からもたらされる鋭い感覚に、思わず声が漏れる。
「っあ……」
アルトの指と唇は、シェリルの体を思うままに探っていった。
中心部に到達した時、反射的に身をすくめてしまう。
力強い手がシェリルを開き、貪った。未だかつて、誰の唇も触れてない花びらに、熱いキスが降り注ぐ。
体をうねらせると、まだ温まっていないシーツの感触が心地よい。手をのばしてシーツをつかんだ。
かすかに湿った音が耳と肌から伝わってくる。
「あ、アルト……」
切なく掠れた声で名前を呼ぶと、重い衝撃とわずかな痛み、引き裂かれるような感覚が意識を埋め尽くした。
「シェリル……もっと欲しい」
呼吸が落ち着いてきた。
アルトの腕の中で、シェリルはようやく実感できた。
(結ばれたのね)
胸板に顔を埋め、唇を押しあてる。軽く吸って、薄くキスマークを残した。
「シェリル…」
アルトが名前を呼んでくれるのは、何回目だろう。何度でも聞いていたい。何度でも言わせたい。
「カナリア中尉に診断を聞いてから、少し調べたの」
大きく、その割に繊細な手と指がシェリルのストロベリーブロンドを梳いている。
「病気のことか?」
「ううん、進化のこと」
アルトは瞼を閉じて、シェリルの言葉を待った。
「私たちの細胞の中にあるミトコンドリアって、最初は別の生き物で、一緒に共生している内に細胞に組み込まれたっていう話知ってる?」
「ああ、生物の時間に習ったな」
「バジュラと共生していかなければならない私たち………これも進化のカタチなのかなって」
現状、人類とバジュラは互いを軍事力で殲滅しようとすれば、大規模な消耗の果てに両者とも滅びてしまう可能性が高い。
「うん、そうだな」
アルトはシェリルの髪に鼻先を埋めた。
「調べていたら、面白い記事があったわ。私のね、女性のここは、海なんだって」
シェリルはアルトの手を自分の下腹部にいざなった。
「確かに、海の香りがする…」
アルトの言葉にシェリルは目を丸くした。
「そうなの?」
「ああ……それで?」
「現在の海じゃなくて、人類の先祖が陸に上がった頃の海。まだ塩の濃度は今より低くて、そんなにしょっぱくない、そんな話」
「そうか、シェリルは海を自分の中に持っているんだな」
アルトの掌が暖かい。
シェリルはアルトの手に自分の手を重ねて、体に押し付けた。
「なんか……初めてフロンティアを外側から見た時を思い出したわ。宇宙船の中の海……すっごく感動したけど、ここにもあったのね」
「そう、大切に、幾重にも守られて」
アルトはベッドの天蓋を見上げた。レースのカーテンを眺めている内に、古い詩を思い出した。
アルトの腕の中で、シェリルはようやく実感できた。
(結ばれたのね)
胸板に顔を埋め、唇を押しあてる。軽く吸って、薄くキスマークを残した。
「シェリル…」
アルトが名前を呼んでくれるのは、何回目だろう。何度でも聞いていたい。何度でも言わせたい。
「カナリア中尉に診断を聞いてから、少し調べたの」
大きく、その割に繊細な手と指がシェリルのストロベリーブロンドを梳いている。
「病気のことか?」
「ううん、進化のこと」
アルトは瞼を閉じて、シェリルの言葉を待った。
「私たちの細胞の中にあるミトコンドリアって、最初は別の生き物で、一緒に共生している内に細胞に組み込まれたっていう話知ってる?」
「ああ、生物の時間に習ったな」
「バジュラと共生していかなければならない私たち………これも進化のカタチなのかなって」
現状、人類とバジュラは互いを軍事力で殲滅しようとすれば、大規模な消耗の果てに両者とも滅びてしまう可能性が高い。
「うん、そうだな」
アルトはシェリルの髪に鼻先を埋めた。
「調べていたら、面白い記事があったわ。私のね、女性のここは、海なんだって」
シェリルはアルトの手を自分の下腹部にいざなった。
「確かに、海の香りがする…」
アルトの言葉にシェリルは目を丸くした。
「そうなの?」
「ああ……それで?」
「現在の海じゃなくて、人類の先祖が陸に上がった頃の海。まだ塩の濃度は今より低くて、そんなにしょっぱくない、そんな話」
「そうか、シェリルは海を自分の中に持っているんだな」
アルトの掌が暖かい。
シェリルはアルトの手に自分の手を重ねて、体に押し付けた。
「なんか……初めてフロンティアを外側から見た時を思い出したわ。宇宙船の中の海……すっごく感動したけど、ここにもあったのね」
「そう、大切に、幾重にも守られて」
アルトはベッドの天蓋を見上げた。レースのカーテンを眺めている内に、古い詩を思い出した。
八雲立つ
出雲八重垣
妻蘢みに
八重垣作る
その八重垣を
出雲八重垣
妻蘢みに
八重垣作る
その八重垣を
「守るからな」
アルトは呟いて腕に力を込めた。
甘い溜息とともに、シェリルの体がぴったりとアルトに寄り添った。
アルトは呟いて腕に力を込めた。
甘い溜息とともに、シェリルの体がぴったりとアルトに寄り添った。
END
527 名無しさん@ピンキー 2008/10/01(水) 23:30:23 ID:x1g+aBWP
↑はサイトの管理人自身がアップしました。
ブログの方でパスワードでロックしているのは、普通のサイトから来た人がいきなり18禁の記事を見て不快に思われないための措置です。
こっちは最初っからアダルトサイトなのでオープンに書き込んでいます。
ブログの方は拍手とコメントを送ってもらえると、キリ番をゲットした方からリクエストをもらって話を書いてます。
パスワード申請のための連絡先は捨てアドでもかまわないのでお気軽にどうぞ。
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