マクロスFRONTIERでエロパロ まとめwiki

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macrossf-eparo

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295 名無しさん@ピンキー sage 2008/05/14(水) 20:27:59 ID:NEOvaLM0
バジュラとの戦闘は激しさを増す一方だった。
SMSマクロス・クォーターは激戦のさなか、補給と乗員の休養のため母港アイランド・ワンへと帰投していた。
乗員には半舷上陸の許可が出され、それぞれ短い休暇を街で過ごす。
アルトが向かった先は、シェリルのコンドミニアムだった。

出迎えたシェリルは、長い髪をまとめ、エプロンを着けた家庭的な姿だった。
「お帰りなさい」
「あ……た、ただいま」
意表を突かれて、一瞬絶句したアルト。
「さあ、入って。食事作ってるから、座って待ってて」
アルトの手をとって、居間へと導くシェリル。
「作れるのか…料理」
「失礼ね」
苦笑気味に振り返るシェリル。
「銀河の妖精は何でもできるのよ」
アルトをソファに座らせると、キッチンへと向かう。
かすかに流れてくるのは、美味しそうなチキンとバターの匂い。
シェリルの後姿を見送ったアルトは、手持ち無沙汰を紛らわせようとAVセットのスイッチを入れた。
チャンネルを音楽番組に合わせて、ボンヤリと見る。
こうして、艦内でない場所でくつろいでいると、手足が鉛のように重くなっているのに気づいた。
(疲れているんだ……)
連戦に続く連戦。果てしない激戦。
無意識のうちに、戦場を回想していた。
不意にスピーカーから、ディトーションのかかったギターの音色が飛び出した。
歪んだ音色が、アルトの心を直撃する。
ビクンと胸郭の中で心臓が飛び跳ねた。
(シェル・ショック!)
病名だけは知っていた。兵士の間で戦闘神経症と呼ばれる状態がアルトに襲い掛かってきたのだ。
理性では分かっているが、傷付いた深層意識から湧き上がる恐怖の衝動が体を支配している。
「どうしたの? 顔色が…」
気がつくと、シェリルが心配そうに顔を覗き込んでいた。
ここはシェリルの部屋だ。
しかし、アルトの心はバルキリーのコクピットに戻っている。
「……耳から離れない。アイツの声が」
うつむき、両耳を手のひらで覆うアルト。
戦闘ノイズで歪んだ声が、ヘルメットのスピーカーから響いてきた。
「何もできなかった……すぐそばに居たのに…っ」
ソファの上で崩れるようにかがみ込む。
シェリルはしゃがみ込み、アルトに顔の高さを合わせた。
耳をふさいだ手をそっと外し、唇を寄せる。
アルトの肩をふわりと抱き寄せて、歌い始めた。
「A gentle breeze from hushabye mountain
Softly blows o'er lullaby bay...」
古い子守唄を、優しい声に乗せて。
戦友の断末魔が刻み込まれたアルトの聴覚に染み込んでゆく歌声。
やがて、アルトの浅く早い呼吸が、ゆったりと深いものになってゆく。
意識と心がようやく現在に戻ってきた。
「かっこ悪いところ、見せたな」
アルトはシェリルから視線をそらして、照れくさそうに呟いた。
「私ね、リン・ミンメイが羨ましくてたまらないわ」
アルトの視線がシェリルに向けられた。
唐突に思えた言葉の続きを待つ。
第1次星間戦争で、ゼントラーディたちの心を溶かした伝説の歌姫の名前が、なぜ出てくるのだろう?
「あの人は、自分の歌で運命に立ち向かったの。本当に、本当の意味で歌に命を賭けたんだわ」
アルトの肩を抱いた腕に、ぎゅっと力が籠った。
「今の私は、アルト達に守られているしかない。ミンメイが羨ましい」
アルトは、いつかシェリルとランカの三人で シェルターに閉じ込められた時を思い出していた。
運命を切り拓いてきた自分に、強烈な自負心を抱いているシェリル。
「アルト……かっこ悪いなんて言わないで。
私たちを守って、戦って、傷ついた人をかっこ悪いなんて言わせない、誰にも」



その夜、アルトとシェリルはベッドで抱き合った。
アルトは性急に求めた。
まだ十分に潤っていなかったシェリルは鈍い痛みを感じた。
だけど、それで良かった。傷付いてもかまわない。
アルトの痛みを少しでも共有できるような気がした。
照明を落とした部屋で、荒々しいアルトの息遣いと、声をこらえたシェリルの呻きが満たしている。
その中で、シェリルは別の音を聴いた。
「…ル……シェリル…っ」
アルトが名前を呼んでいる。まるで、それしか縋るものがないかのように必死に。
その瞬間、何かが弾けた。
体の奥から波が広がり、二人が一つになっている所が潤いを増した。
痛みは無くなり、意識が白熱してゆく。
シェリルは手足をアルトの体に絡め、精一杯抱きしめた。
次の瞬間、体中から力が抜け、頂に達した。
アルトも同時だったようだ。

携帯端末の控えめなバイブ音で目覚めたアルト。
ベッドから起き上がり、時間を確かめる。
原隊復帰の時刻が迫っている。
居心地の良いこの部屋でもう少し長居することもできたが、決心が鈍りそうなのでベッドから抜け出した。
振り返ると、シェリルがこちらに背中を向けて眠っている。
起こさないように静かに着替えてから、ひとめシェリルの寝顔を見ようとベッドの反対側へ回った。
シェリルは両腕で顔を覆うようにしている。
その手をどけようと触れると、ピクンと震えた。
眠った振りをしていたらしい。
「見ないで…」
ベッドの上で寝返りを打って、アルトに背中を向ける。
アルトはシェリルに覆いかぶさると、シェリルの顔から腕をどけた。
その下から現れたのは、涙に濡れた妖精の顔。
「見ないでって言ったでしょ」
大粒の涙が頬を流れている。
アルトは唇を頬に寄せて雫を吸った。涙は熱かった。
「こんなの……私じゃない……シェリルじゃない」
シェリルの腕がアルトの首に巻きついた。
「かまわない。俺もシェリル扱いしないからな」
嗚咽の間から、シェリルが訴える。
「行かないで……ここに居て…ここじゃない…どこか二人きり……」
さっきまで慈母のようにアルトを受け止めてくれていたシェリルが、今はただの少女に戻っている。
バジュラとの戦いはシェリルの心にも影を落としていた。
アルトは腕に力をこめて抱きしめた。
「いいぜ……逃げちまおう。
バルキリーかっぱらって、フォールドブースター積んだら、どっかの移民惑星にたどり着けるだろう」
シェリルはハッと目を見開き、囁く。
「嘘つき……そんな事、考えてもいない癖に」
「本気だぜ」
「アルトは、飛ばないではいられないわ」
シェリルの口調ははっきりしたものに戻っていた。
アルトはシェリルの髪を撫でながら頷いた。
「お前が歌わずには居られないように」
「……そうね」


「おまじないをしようか」
アルトの提案に、シェリルはきょとんとした。
「なに?」
「古くから伝わるおまじない。このジャケットやるよ。
代わりに、シェリルが身に着けてたものをくれ」
アルトはSMSのロゴマークが入ったジャケットを脱ぐと、それをシェリルの肩に被せた。
「それじゃ、イヤリング…」
アルトは首を横に振った。
「イヤリングのご利益は、もうもらったからな。
そうだ、これがいい」
昼間、シェリルの髪をまとめていたバンダナを手に取る。
そして、自分の髪をバンダナでくくった。
「これは、後朝(きぬぎぬ)っていう千年以上昔から伝わるおまじない。
身に着けてたものには、その人の心がこもっているっていう信仰なんだ。
離れても心は一緒に居るっていう意味と、必ず戻ってくる約束でもある」
「きぬ…ぎぬ……不思議な響きだわ」
アルトは立ち上がって、ドアのところまで歩いた。
「行ってくる。必ず戻ってくる」
シェリルはその背中に向けて、いつもの口調で言った。
「戻ってくるのよ。
戻ってこないと、アルトよりいい男見つけて付き合うから。
覚悟なさい」
アルトは手を上げて振ると、振り返らずに部屋を出た。
シェリルは閉まるドアをしばらく見つめていた。
それから、アルトのジャケットを抱いて、ベッドに仰臥した。
ジャケットの上から、下腹部に両手を当てる。
「パパ以上のいい男になって生まれていらっしゃい」



以前、シェリルスレにあげたやつを
エロパロ風味を添加して再アップ
こんなのシェリルじゃないやいという方は
スルーしてくださいませm(__)m
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