819 名無しさん@ピンキー sage 2008/06/04(水) 13:53:27 ID:rHtS0F8S
アルシェリでピロートーク。
微エロでスマソ
アルシェリでピロートーク。
微エロでスマソ
820 夜明け前(1/2) sage 2008/06/04(水) 13:54:44 ID:rHtS0F8S
アルトは目覚めた。
まだ周囲は暗い。仄かに発光している時計の文字盤をみると夜明け前だ。
(なんでこんな時間に…)
いぶかしく思っていると、腕の中にその原因がいた。
シェリルが何かをつぶやいている。
「いか…で……いかな…いで」
寝言らしい。昼間のシェリルとは違う、いとけない口調だ。アルトの裸の胸に頬を押し当てている。
アルトはシェリルの体に腕をまわし、そっと、しかし力をこめて抱き寄せた。
「……」
寝言は止まった。かと思うと、瞼がぴくっと動いた。うっすらと眼をあける。
「悪い、起しちまったか」
アルトの囁きに、シェリルは首を横に振った。
「ね……携帯取って」
寝起きのかすれ声で言う。
「自分で取れよ、それぐらい」
「いやよ、手がふさがっているもの」
シェリルの腕はアルトの首に回され、しっかりと抱きついていた。
「ったく……」
アルトは温もりから離れたくないと思いながらも、シェリルの体から手を離した。ベッドサイドのテーブルに置いてある携帯端末を手探りする。
探り当てた携帯を渡すと、シェリルは寝ぼけ眼のままでほほ笑んだ。
「夢の中で、歌ができたの」
アルトの腕の中で、くるりと体の向きを変える。シェリルの背中がアルトの胸にぴったりと押しつけられた。
シェリルは小さく息を吸うと、先ほどとは違う、艶のある声で歌い始めた。
アルトは目覚めた。
まだ周囲は暗い。仄かに発光している時計の文字盤をみると夜明け前だ。
(なんでこんな時間に…)
いぶかしく思っていると、腕の中にその原因がいた。
シェリルが何かをつぶやいている。
「いか…で……いかな…いで」
寝言らしい。昼間のシェリルとは違う、いとけない口調だ。アルトの裸の胸に頬を押し当てている。
アルトはシェリルの体に腕をまわし、そっと、しかし力をこめて抱き寄せた。
「……」
寝言は止まった。かと思うと、瞼がぴくっと動いた。うっすらと眼をあける。
「悪い、起しちまったか」
アルトの囁きに、シェリルは首を横に振った。
「ね……携帯取って」
寝起きのかすれ声で言う。
「自分で取れよ、それぐらい」
「いやよ、手がふさがっているもの」
シェリルの腕はアルトの首に回され、しっかりと抱きついていた。
「ったく……」
アルトは温もりから離れたくないと思いながらも、シェリルの体から手を離した。ベッドサイドのテーブルに置いてある携帯端末を手探りする。
探り当てた携帯を渡すと、シェリルは寝ぼけ眼のままでほほ笑んだ。
「夢の中で、歌ができたの」
アルトの腕の中で、くるりと体の向きを変える。シェリルの背中がアルトの胸にぴったりと押しつけられた。
シェリルは小さく息を吸うと、先ほどとは違う、艶のある声で歌い始めた。
時さえも凍てつく闇の中
銀の翼に乗る
銀の翼に乗る
暖かいものを
輝けるものを
軌道の彼方に置き去りにして
手にしたのは剣
輝けるものを
軌道の彼方に置き去りにして
手にしたのは剣
戦い傷ついて
得られたものは何?
腕の中に残る
最後のものなりたい
得られたものは何?
腕の中に残る
最後のものなりたい
時間と空間の隔たりは
残酷なまでに深遠
祈りさえ届かないスピードで
銀の翼は星座を駆ける
残酷なまでに深遠
祈りさえ届かないスピードで
銀の翼は星座を駆ける
忘れない忘れない
あなたがここにいたことを
忘れない忘れない
あなたと過ごした時間を
私が彼方へ行くその日が来ても
私が彼方へ行くその日が来ても
あなたがここにいたことを
忘れない忘れない
あなたと過ごした時間を
私が彼方へ行くその日が来ても
私が彼方へ行くその日が来ても
シェリルの体から、声に合わせて強いビートが伝わってくる。
(体中を使って歌うって、こういうことか……)
腕の中のぬくもりを抱きしめながら感動する。
携帯端末に記録された即興の歌をシェリルは聴いて確かめた。メロディーは平易なもので、誰でも声を合わせて歌えそうなものだった。軽くため息をつく。
「ダメね…」
「ダメって?」
「使えないわ……シェリル・ノームのイメージじゃないもの」
「そうか? 俺は、悪くないと思う」
「そう? でもね、今の時期には発表できない……もっと勢いのいい曲じゃないと」
「バジュラ、か」
「そう」
異質な敵との戦いの時代では、人々を元気づける曲が求められている。
「なんか、もったいないな」
シェリルが再び体の向きを変えて、アルトに向かい合った。
「ふふっ。私を誰だと思っているの? 曲はいくらでも作れるわ。今までもたくさん作って、厳選した曲だけを発表してきたんだから」
「そうなのか……それでも、惜しいな」
「うーん」
シェリルは眉を寄せた。
「そう言われると、どこかに出したくなってくるわ。そうだ、匿名でネットに流したらどうかしら?」
「それでいいのか? それはそれで……」
「ちょっと遊んでみたいの。シェリルの名前抜きで、どこまで広がるかなぁって……」
語尾が不明瞭になったので顔をのぞきこむと、シェリルは再び眠りにおちていた。先ほどとは違って、安らいだ表情でアルトの胸に頬を寄せている。
まだ、夜明け前だ。
もう一眠りしようと、アルトも目を閉じた。
(体中を使って歌うって、こういうことか……)
腕の中のぬくもりを抱きしめながら感動する。
携帯端末に記録された即興の歌をシェリルは聴いて確かめた。メロディーは平易なもので、誰でも声を合わせて歌えそうなものだった。軽くため息をつく。
「ダメね…」
「ダメって?」
「使えないわ……シェリル・ノームのイメージじゃないもの」
「そうか? 俺は、悪くないと思う」
「そう? でもね、今の時期には発表できない……もっと勢いのいい曲じゃないと」
「バジュラ、か」
「そう」
異質な敵との戦いの時代では、人々を元気づける曲が求められている。
「なんか、もったいないな」
シェリルが再び体の向きを変えて、アルトに向かい合った。
「ふふっ。私を誰だと思っているの? 曲はいくらでも作れるわ。今までもたくさん作って、厳選した曲だけを発表してきたんだから」
「そうなのか……それでも、惜しいな」
「うーん」
シェリルは眉を寄せた。
「そう言われると、どこかに出したくなってくるわ。そうだ、匿名でネットに流したらどうかしら?」
「それでいいのか? それはそれで……」
「ちょっと遊んでみたいの。シェリルの名前抜きで、どこまで広がるかなぁって……」
語尾が不明瞭になったので顔をのぞきこむと、シェリルは再び眠りにおちていた。先ほどとは違って、安らいだ表情でアルトの胸に頬を寄せている。
まだ、夜明け前だ。
もう一眠りしようと、アルトも目を閉じた。
“銀の翼/曲名。作詞作曲者不詳。遠方へ行く友人・知己を送る歌として広く知られている。歌詞の「あなた」を友人や家族の名前に置き換えて歌うのが一般的。”
エンサイクロペディカ・ギャラクティカ2200年度版より抜粋
エンサイクロペディカ・ギャラクティカ2200年度版より抜粋
822 名無しさん@ピンキー sage 2008/06/04(水) 13:59:24 ID:rHtS0F8S
歌詞がだっさいのは、スルーの方向で
m(__)m
歌詞がだっさいのは、スルーの方向で
m(__)m