マクロスFRONTIERでエロパロ まとめwiki

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匿名ユーザー

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275 名無しさん@ピンキー sage 2008/06/19(木) 01:16:11 ID:lx9iP0vk

ブレラン、投下させて頂きます。

どうしてもエロにはいかず終わってしまいました。すいません。


277 始まりの丘で sage 2008/06/19(木) 01:18:10 ID:lx9iP0vk
いつもの丘の上にランカはいた。
ここに来るのは歌いたい時だ。
嬉しかったり、悲しかったり、寂しくなったり・・・・。
いろんな感情が込み上げてきて歌いたくなると必ずここに来て夕日を眺めながら
自分しか知らない歌を風にのせる。

今日ここに来たのは、ある人に会いたかったから。
会いたい人のことを考えると歌いたくなったから。
(いない・・・のかな・・・)
辺りを見渡しても自分以外、誰もいない。
(会いたいな。)
その人の姿を思い浮かべてランカは歌い始める。

「アイモ アイモ ネーデル  ルーシェ」
(どうしてこの歌を知ってるのかな)

「ノイナ ミリア エンデル プロデア」
(名前、何て言うんだろう)

「フォトミ」
(どこかで会ったことあるのかな)

「ここはあったかな海だよ」

あのとき聞こえてきたハーモニカの音色を思い出し「ルーレイ・・」と続けようとしたが
後ろでかすかな物音が聞こえた。
「あっ」
振り返ると少し離れた場所に少年がいた。何も言わずにただ自分を見つめている。
(会えた)
どのくらいお互いを見ていたのだろうか。
しばらくすると少年は背を向けて去っていこうとした。
「ま、待って!!」
ランカはハッと我に返り慌てて追いかける。
相手がかなり早足だったため急いで追い付こうとしたあまり勢い余って少年の右腕を両手で掴んでしまう。
「あのっ!何てお名前なんですか?それとあの歌知ってるんですか?」
相手の反応もお構い無しに一気に話そうとするランカ。
「それに私のデビューのイベントの時も居てくれましたよね!?」
とりあえず思い付くまま口にしどんな答えが返ってくるのか待っていたが、
青年の視線は自分の掴んでいる右腕に注がれていた。
見知らぬと言っていい他人、ましてや異性に対してするには大胆すぎる自分の行動に初めて気付きすぐ手を離した。
「ごめんなさい!!」
顔を真っ赤にして一歩下がり頭を下げる。
「失礼なことしちゃってすいません!」
「・・・・・・・・・」
ノーリアクション。
言葉にできないくらい怒っているのか。
ランカはおそるおそる伺い見るかのように顔を上げた。
ところが青年は口は開かないものの怒ってる風ではなくむしろ少々困惑しているような感じで相変わらずランカを見ていた。
そしてそんな相手にどうしたらいいかさっぱり分からずランカもしばらく黙っていたがシーーンという沈黙に耐え切れなかったのは彼女の方であった。
「えっと、自己紹介します!」
半ばヤケクソ状態で手を上げながら突然話し出す。
「私、名前はラ」
「ランカ・リー」
「え?」
それまで一言も発しなかった青年が急に自分の名前を言ったことにびっくりしたが、よく考えたら
デビューの宣伝のティッシュ配りでさんざん名前を連呼していたし看板も出していた。
あの場でこの青年の姿も見かけたので名前くらい知ってて当たり前なのだ。
「そうですよね。名前なんかあの時で知ってますよね。」
ところが目の前の青年は首を横に振って「前から」と呟いた。

「・・どうして・・・・?」
だが、その問いかけには返事をせず黙ってランカの頭の上に手を置き、ポンポンと撫でるような仕種をするばかりだ。
そして手の動きに合わせて、首からぶら下がっているハーモニカのペンダントが揺れているのを見てランカは無意識に「この音また聞きたいな。」と呟いた。
「また聞かせてくれますか?」
「あぁ。」
いつの間にか少年の瞳から無機質な冷たさは消え、代わりに優しさが生まれていた。
「ホント?約束してくれる?」
「する。」
嬉しそうに話す少女にそう約束すると頭を撫でていた手をすっと頬に移した。
「?」
不思議そうにこちらを見返すランカから視線をそらさずその手をそっと奥に入れる。
「んっ」
少年の指が耳に触れた途端、ランカの口から声が漏れる。
わざとではなく思わず出てしまったのだ。
「あ・・あの・・やっ・・!」
中指と人さし指で耳を挟むように触れられて、びくっと条件反射で身体が動く。
初めての感覚にパニックに陥り叫びそうになる寸前、指の動きが止まりまた頬に戻った。
そして一言、「ブレラ」とだけ告げた。
「ブレラ・・?ブレラさんって言うんですか?」
鼓動が早くなっているのをおさえるように無意識に胸に手をあててランカが尋ねると青年は口元に笑みを浮かべうなずいた。
そして「また会いにくる」と言い頬に添えていた手を離して反対の方向へ歩き始める。
「またここに来ますから!ブレラさんも来て下さいね!」
ランカがそう叫ぶと顔だけ振り返り、分かったというように手を上げた。
ランカはその後ろ姿が見えなくなるまで見送っていた。

まだ話したいことはたくさんあったし、次にいつどこで会うなんて約束はしてないけれど。
でもきっと近いうちに会いに来てくれる、そんな確信めいた予感がランカにはあった。
それにしても・・・あの感覚は何だったんだろう。
電流が走ったと思ったら身体がゾクゾクして熱くなった。
(ちょっと怖いけど。でも)
知りたい。
ブレラさんなら教えてくれるのかな。

不安より期待が入り交じるランカがそこにいた。
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