第2-72章.
ユディシュティラは言った、「王よ、あなたは私たちの主人です。私たちが何をすべきかをお命じください。バーラタよ、私たちは常にあなたに従順でありたいのです。
「アジャタサトルよ、汝に幸あれ。汝、安らかに、安全に行け。私に命じられ、汝の富で汝の王国を治めよ。そして子よ、老人のこの命令、私が与えるこの健全な助言、栄養さえある養生法を心に留めよ。ユディシュティラよ、子よ、汝は道徳の微妙な道を知っている。偉大な知恵を持ちながら、謙虚でもあり、年老いた者をも待ち望む。知性のあるところには寛容がある。それゆえ、バーラタよ、汝は平和の助言に従え。斧は石の上ではなく、木の上に落ちる。(ドゥルヨーダナではなく、汝が忠告を受け入れるのだ)。敵の敵対行為を思い出さない者、敵の欠点ではなく長所だけを見る者、そして決して自ら敵対行為をしない者は、最も優れた者である。善良な者は、敵の善行だけを記憶し、敵が自分たちに対して行ったかもしれない敵対行為を記憶しない。また、善良な者は、見返りを期待することなく、他人に善を行う。ユディシュティラよ、けんかでひどい言葉を口にするのは最も悪い人間だけである。しかし、善良で賢明な者たちは、敵が発した言葉であろうとなかろうと、そのような辛辣な言葉を考えたり、言い直したりすることはない。善良な者たちは、自分自身の感情の状態を顧みながら、他人の感情を理解することができ、それゆえ、敵の敵意による行為ではなく、善行だけを覚えているのである。汝は、徳、富、快楽、救いの限界を超えない、顔立ちの整った善人がするような行為をしたのだ。子よ、ドゥルヨーダナの厳しい言葉を忘れるな。もし善いことだけを思い出したいのなら、あなたの母ガンダーリーと私を見なさい。バーラタよ、あなたにとって父であり、老いて盲目でありながら、まだ生きている私を見なさい。私たちの友人を見るためであり、また私の子供たちの強さと弱さを調べるためであった。王よ、クルス族の中であなたを統治者とし、あらゆる学問に精通した聡明なヴィドゥラを助言者とする者たちは、本当に何も悲しむことはない。汝には徳があり、アルジュナには忍耐があり、ビマセナには武勇があり、双子である最も優れた者たちには、目上の者に対する純粋な敬愛がある。アジャタサトルよ、汝に祝福あれ。カンダヴァプラスタに戻り、汝と汝の従兄弟たちの間に兄弟愛を持たせよ。汝の心もまた、常に徳に執着せよ』」。
ヴァイサンパヤーナは続けた。「バラタ族の最たる者、正義の王ユディシュティラは、叔父にこう言われ、あらゆる儀式を経て、兄弟たちとともにカンダヴァプラスタに向かった。そして、ドラウパディを伴い、雲の色をした車に乗り、陽気な心でインドラプラスタと呼ばれる最高の都市を目指した。