第3-272章.
マルカンデーヤは言った、「バーラタ族の雄牛よ、ラーマでさえも比類なき不幸に見舞われた。ラクシャ族の王である邪悪な心の持ち主ラーヴァナが、欺瞞に訴え、ハゲタカのジャターユを圧倒して、妻のシータを森の中の隠れ家から無理矢理連れ去ったからである。ラーマはスグリヴァの助けを借りて彼女を連れ戻し、海に橋を架け、鋭い矢でランカを焼き尽くした」。
ユディシュティラは言った、『ラーマはどのような種族に生まれ、その力と武勇はどのようなものであったか?また、ラーヴァナは誰の子で、何のためにラーマと諍いを起こしたのか。私はラーマの偉大な功績の物語を聞きたいと切望している。
マルカンデーヤは言った、「バーラタ族の王子よ、この古い歴史を正確に聞いてください!ラーマがその妻とともに受けた苦難について、すべて汝に語ろう。私イクシュワク族から生まれたアジャという偉大な王がいた。彼にはダサラタという名の息子がいたが、彼はヴェーダの研究に没頭し、常に純粋であった。ダサラタには道徳と利益に通じた4人の息子がおり、それぞれラーマ、ラクシュマナ、サトルグナ、そして偉大なバラタという名で知られていた。ラーマはカウサーリヤを母に持ち、バラタはカイケーイを母に持ち、ラクシュマナとサトルグナはスミトラの息子であった。ヤナカはヴィデハの王であり、シータはその娘であった。そして、タシュトリは彼女をラーマの最愛の妻とすることを望み、自ら彼女を創造した。私は今、ラーマとシータの誕生の歴史をあなたに話した。そして今、王よ、私は汝にラーヴァナの誕生について語ろう。すべての生き物の主であり、宇宙の創造主である、自らを創造したプラジャパティ、すなわち、偉大な修行の功徳を持つその神は、ラーヴァナの祖父である。そして、プラスティヤには、牛から生まれたヴァイスラヴァナという強大な息子がいた。しかし、その息子は父のもとを去り、祖父のもとへ行った。王よ、これに怒った彼の父は、第二の自分を作り出した。そして、その再生した自己の半分で、毘沙門天に復讐するために毘沙門天から生まれた。しかし、大祖は毘沙門天を喜ばれ、彼に不死と、宇宙のすべての富の主権と、枢機卿の一人の守護と、イサナの友情と、ナーラクヴェーラという名の息子をお与えになった。また、ラクシャの群れが守るランカを都とし、乗り手の意のままにどこへでも行けるプシュパカという戦車を与えた。また、ヤクシャの王権と君主に対する主権も彼のものであった」。