冥王斑


眼縁黒斑性全身性炎症熱(O S S I F)
2015年のパラオで発生した、致死率95%を超える感染症。



特徴

飛沫などにより感染するウイルス性の感染症で、ヒト以外の動植物には感染しない。
6日の潜伏期間を経た後に発症。感染者は全身が腫れ、目の周辺に両手を押し付けたような黒い斑紋が現れる。これはウイルスが集まり鬱血を起こす事による変化で、涙の量を増やし感染を広めるためであると考えられている。
炎症を起こした腋下のリンパ節からは、性的な誘引効果のある芳香物質が産生され、これもまた感染の機会を増やすためとされる。
症状回復後も感染能力は失われず、生還した患者は厳重に隔離され、一般社会から切り離される。


パンデミックとその後

貨物船ゴールド・オブ・ネグロス号によって全世界へ感染が拡大。
最終的にコスタリカ共和国のココ島が冥王斑回復者の収容施設となり、世界的なパンデミックは終息を迎える。
人類が宇宙に進出してからは、別の惑星やコミュニティと接触する際、まず互いの免疫などを調べるPSチェックを行うのが基本ルールとなる。


冥王斑回復者の扱い

隔離地域からの外出は拒否されるか、可能であった場合でも行動制限、感染対策や除染費用といった莫大なコストがかかるため、彼らを歓迎する場所はない。
こうした対応は時代が進んでも変わらず、それによる宿怨が500年の蓄積を経た結果、太陽系人類が絶滅寸前まで減少する消信戦争が引き起こされた。


起源と正体

オムニフロラに取り込まれたミスチフが使用する、星から星へと広がるウイルス。
対象の生命体を冥王斑によって淘汰し、生き残った者達の意思決定を握る。そうして惑星のリソースを全て利用した恒星間航行により、また新たな星へと感染を広げてゆく。
地球には6本足の猿が送り込まれていた。


病名について

新しい病気であったため、海兵隊が名付けた疾病Pが仮称としてしばらく使われていた。
その後、正式名称が眼縁黒斑性全身性炎症熱に定まり、アクランド医師のコメントにちなんだ冥王斑(プルートスポット)が通称となる。
メニー・メニー・シープで発生した際は、その特徴的な斑紋から仮面熱と呼ばれた。
岸無し川の諸族も似たような感染症に襲われており、ガジ族は百紅眼、カン類は斑腐病と、それぞれ異なった名称を用いているが、体内の循環系に深刻な影響を与える点は一致している。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2025年10月19日 10:37
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。