アダムス・アウレーリア

アダムス・アウレーリアは、24世紀ころの人物。
ノイジーラント大主教国の国民でエスレル会派主教、ミス・デフ(強襲砲艦エスレル)の艦長。のちには星公会次席主教になる。
またバルサム・エイジの最初の提案者。
美貌の持ち主。

生涯

生年は西暦2287年。没年は不明。

生い立ち

西暦2287年にアウレーリア家党首の長男として生まれる。
3歳の時に事故で二人の父親をなくす。これにより幼くしてエスレル会派主教位を引き継ぐ。

エスレル艦長時代

主教の身ながら強襲砲艦エスレルの艦長を務め、おもに海賊討伐に奮闘する。
西暦2310年にはエルゴゾーンのイシスと戦端を開くが、イシスよりセナーセー市に核攻撃をうけた際に、師であり、恋人でもあるエスレル副長のカレン・ミクマックを失う。さらに引責としてエスレル会派主教位を剥奪される。
しかしながら、次席主教サー・ランズリンゲン率いる艦隊の先遣部隊として木星圏まで出向き、ドロテア・ワットを廻る戦いの末、本隊到着前に見事イシスを倒す。この功績により主教位に返り咲いたものと思われる。
なお主教としてのエスレル市長の責務は、弟のカロラに押し付けっぱなしであった。

ノイジーラント次席主教時代

やがて星公会次席主教に昇進し、海賊戦争の期間は艦隊司令官として活躍する。

人物評

「果断な戦略家の一面と、慈悲深い情緒家の一面を併せ持ち、そのカリスマで太陽系の安全保障に大きな影響を与えた。(中略)激しい敵意を掻き立てられつつも、その力に畏服せずにはいられなかった。」

　⇒パラスのタック・ヴァンディが海賊戦争時代の敵であるアダムスを回顧して。

「こいつは・・・たまげた。《アンチ・オックス》は歴戦のつわものだと聞いていたが、こんな小娘に船を預けているとは。」

　⇒ウシュマーン号を襲った海賊船ファントム号の船長ブアマンが初めてアダムスを見て。

「あなたは？可愛いお嬢さん」

　⇒PPL議長グレア・アイザワがアダムスと初めて会ったときに発した言葉。

「まあ、あなたに似ていると思いましたが。」

　⇒アダムスが「めちゃくちゃ強情だから、最初にガツンといわせるべき」とグレアを評した際に、カレンが答えて。

「あなたこそ、こういうときに限って呼ばないんですから。いつもはうっとうしいぐらい絡んでくるのに。」

　⇒会いに来たカレンにアダムスが「君から来るとは珍しい」と言ったことに答えて。

「噂どおりの美しさだ。魅かれる目だな。」

　⇒エルゴゾーンのイシスが初めてアダムスを見て。

「それにしてもここはいい艦だ。艦長も副長もいいヤツで、兵どもはみんなそいつらに惚れている」

　⇒エスレルに乗艦したジュノがエスレルを評して。

「《アンチ・オックス》の中においてさえはねっかえりであるマイ・キャプテンは、真にわれわれの性質を体現するものとして尊崇されている。あの方のエスレル市における人望は絶大だ。」

　⇒カレンとジュノがアダムスのことを話している際に、カレンがアダムスを評して。

「私がここへ来たのはね、アダムス。順当なら帰国して、降格されて、隠れ住むしかないはずの敗戦した主教が、どういうわけか帰らず、外地で粘っていて、周りの部下も誰もそれを逮捕して指揮権を剥奪しようとしないっていう、聞いたこともない事態が起こっているのを知って、これは楽しみだ、わくわくする、一体どんな生意気できかん坊な主教なんだろうって期待したからなのよ」

　⇒アダムスとの真剣勝負に敗れた後に大主教デイム・グレーテル・ジンデルがアダムスに向かって曰く。

人間関係

カレン・ミクマック

14歳年上でアウレーリア家の家宰であるカレンとは幼少のころからの付き合いである。
共にエスレルに乗艦すると、様々なことをカレンに教わる。やがて二人は愛し合う仲となる。
彼を失ったことは、結果として、アダムスの精神的な成長を促した。

セアキ・ジュノ

西暦2310年、パラスのドランカーズ・キーで出会う。その後はずっと行動を共にし男の友情を深める。
カレン無き後のアダムスにとって心の支えとなる。
彼との約束を守り、西暦2311年以後はアウレリア家がプラクティスを保護観察下におく。
アウレリア家とセアキ家の、後世にも続く縁の始まりでもある。

系譜

父親その1：不明。
父親その2：不明。
兄弟：1つ違いの弟がカロラ・アウレーリア。
配偶者：不明。
子孫：不明。アウレーリア家の子孫としてはオラニエ・アウレーリア、キャスラン・アウレーリア、アクリラ・アウレーリアがいるが、アダムスの直系かどうかは不明。

年譜

西暦2287年、誕生。
西暦2290年、エスレル会派主教位を相続。
西暦2309年、バルサム・エイジを提唱。
西暦2310年、グレアに出会う。ジュノに出会う。カレンを失う。主教位を剥奪される。イシスと出会い倒す。
西暦2334年、次席主教かつ艦隊司令官として海賊戦争に臨み、勝利してこれを終結させる。

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