もしも、もしもわたくし達両方ともミネルヴァ様に選ばれていたのなら………そう今でも夢を見る。
そうしたらのなら、そうだったのなら仲はこじれなかったのでしょう。
気にしても、意味のないことなのはわかっているのに考えてしまう。
わたくし達の仲が壊れたあれはずっと忘れない。忘れられるわけもない、儀式の日。
わたくしとカーティアは仲がとても良くて、ずっとお揃いだった。髪も同じ長さで同じピンをして、服も同じ。そこにいた誰もが、ミネルヴァ様に選ばれると信じられていた。もちろん私たちも。
わたくしとカーティアは仲がとても良くて、ずっとお揃いだった。髪も同じ長さで同じピンをして、服も同じ。そこにいた誰もが、ミネルヴァ様に選ばれると信じられていた。もちろん私たちも。
その日儀式の日は、ふしぎな、神々しい神殿に通されて、わたくし達は祈りを捧げることになりました。
祈っていると、わたくし達の仲に力が宿っていくのを感じました。ここまでは同じだった。同じでした。
けれど………力を授けた存在が異なっておりました。
わたくしはミネルヴァ様、妹はその聖獣でした。
それが、司祭の手であかされるとヒソヒソとした声が聞こえてきたのを覚えています。「あの家から混ざりものがでたんですって」「姉は優秀な癖にな」「妹は出来損ない、姉は優秀なのに」一部の声、けれどはっきりと聞こえてしまいました。
妹のカーティアにとっても同じなのでしょう。顔色がみるみる悪くなっているのがわかりました。
わたくしはミネルヴァ様、妹はその聖獣でした。
それが、司祭の手であかされるとヒソヒソとした声が聞こえてきたのを覚えています。「あの家から混ざりものがでたんですって」「姉は優秀な癖にな」「妹は出来損ない、姉は優秀なのに」一部の声、けれどはっきりと聞こえてしまいました。
妹のカーティアにとっても同じなのでしょう。顔色がみるみる悪くなっているのがわかりました。
そして、儀式を終えそそくさと出ていくカーティアが見えました。
そして数日後、長期にわたり神を降ろした巫女の家で混ざりものがでたという話は広がっておりました。
わたくしとカーティアで扱いを変える者も出てきました。今は差は少なくなったとはいえ、神が第一という考えのものはいるもので、そういうものが言い逃れが聞く程度に扱いを変えるのでした。
そして数日後、長期にわたり神を降ろした巫女の家で混ざりものがでたという話は広がっておりました。
わたくしとカーティアで扱いを変える者も出てきました。今は差は少なくなったとはいえ、神が第一という考えのものはいるもので、そういうものが言い逃れが聞く程度に扱いを変えるのでした。
さらに数十日後、カーティアは髪を切り、わたくしとあまり話さなくなりました。
すごくさみしくて話しかけても、「混ざりものですから、お姉ちゃんとは違うんです。あまり話しかけないでください立場はわきまえてますから」と。
態度が急変してしまったのです。
この辺りから、もしもを何度も何度も考えてしまうようになりました。
すごくさみしくて話しかけても、「混ざりものですから、お姉ちゃんとは違うんです。あまり話しかけないでください立場はわきまえてますから」と。
態度が急変してしまったのです。
この辺りから、もしもを何度も何度も考えてしまうようになりました。
そのあと何日後だったでしょうか、ディー・コンセンテスから誘いが来ました。わたくしは、妹も誘い入ることにしました。グループが同じならば会話ができるようになる、そう信じて。
けれど、実際はそうはなりませんでした。カーティアは冷めた目をしていて、わたくしを含めた他の巫女に対し仕事仲間をとしてしか見ておりませんでした。
そして、「お姉ちゃん!巫女になったらピースするんだ〜」等と言っていたあの頃思い描いていたであろう巫女姿は、表向きの演技でしかなくなっていました。
長くいたわたくしだからわかってしまうのです。それが演技でしか無いということが。それがとても寂しくて仕方ありませんでした。
けれど、実際はそうはなりませんでした。カーティアは冷めた目をしていて、わたくしを含めた他の巫女に対し仕事仲間をとしてしか見ておりませんでした。
そして、「お姉ちゃん!巫女になったらピースするんだ〜」等と言っていたあの頃思い描いていたであろう巫女姿は、表向きの演技でしかなくなっていました。
長くいたわたくしだからわかってしまうのです。それが演技でしか無いということが。それがとても寂しくて仕方ありませんでした。
それは今でも変わりません、カーティアはその日以前に思い描いていた夢の舞台にいるのにもかかわらず、笑顔でおしゃれで自身があるように見えるはずなのに姉から見ると冷めたようにしか見えない表情をしています。
そして、わたくし達の仲も戻っておりませんし、相変わらずカーティアは他の巫女を仕事仲間としてみています。
そして、わたくし達の仲も戻っておりませんし、相変わらずカーティアは他の巫女を仕事仲間としてみています。
もしも、わたくしもカーティアもミネルヴァ様に選ばれていたのならば。姉妹仲は良いままで、周りの視線も変わらなくて、扱いも変わらなくて、カーティアはあの日の夢を叶えて本来の笑顔と元気で周りを笑顔にさせていたのでしょうか。意味がないとわかっていても考えてしまうのです