「ルキア研究に手伝うつもりはないないかしら?」
甘ったるい声でルキアを誘うオクタヴィア。
「ったく、こっちに利点あんのか?それ」
断ろうとするルキアに、断る理由を無くすためオクタヴィアはこう告げる。
「そうね、妾のとっておきの新巫女情報で手を打つわ?それも熾天使」
「チッ。断ることくらい予想済みかまあ熾天使の情報は助かるから成立でいい」
ルキアは、断る理由がなくなり、舌打ちもし、渋々と言った形で了承する。
オクタヴィアはルキアに紙に書いて説明した。
「そう、貴女の堕落の検討を借りたいの。心臓を止めるほどの堕落はいらないわけれど、やる気を失わせる程度の堕落もできるでしょう?」
「まあオレにはその程度余裕で出来るが、それでどうしろと?」
「そうね、堕落を使った状態の感情データでも集めてきてほしいのよ。それを妾は薬で再現するの簡単でしょう?一回堕落させてからオトして塗りつぶす方が反発されない分成功率が高いもの」
「で、集めるったってどうすりゃ良いんだオレは基本未だ主につく馬鹿を狩っているだけだ。研究方なんてのはほとんどしらねーんだよ。」
「そうね、そこでこれを使うのよ」オクタヴィアが取り出したのは小型化された人に取り付けられるなにかの機械。
「これはなんだ?見たこともねーが」
「オジリナルの感情測定機械、信仰測定機械でもあるわ。これなら堕落させた際の感情の変化を調べられる。特に怒っている人間や、悲しんでいる人間を突然堕落させた際のデータというは貴重よ。そして貴女に堕落させてもらった後妾の惚れ薬をかけてもらえばその後の惚れ薬の効きのデータもとれるわ。なんて良いものでしょう」
オクタヴィアは、想像で光沢を浮かべた笑みを見せる。
「ようは堕落をさせた後に薬をばらまけってことか。なら今度行われるらしい未だ神を語る憎き主につく天使共のライブで使ってやるか。どうなるかが楽しみだ。ルシファー様も喜ぶだろうしよ」
ルキアは、主の部分以降は声がより荒く興奮気味になりつつこたえる。
「そうね、協力も取り付けたことだし約束の熾天使巫女の情報を渡しておくとしましょう」
つい、数日の前熾天使の一人の巫女になったという少女名と、住所、学校と学年、趣味趣向が事細かに記されたメモをオクタヴィアはルキアに渡す。
「助かるぜ!まあ芽は早いうちに摘んでおくに限るな。今から行ってくるとするか」
ルキアは、研究室の窓から、何処かへ向かい飛び降りて行った。
「いってしまったわね。まあいいわきっとデータは取ってくることでしょうし。その間に妾も巫女の精神防御を貫通できるような薬をどうにか開発しましょうか」