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アナタガ欲シイ

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アナタガ欲シイ


「カナ……ヤブキ!クク……ようやく楽しめそうなヤツを見つけた」

「隊長の命は、私が未来に繋ぎます!」


   ◇   ◇   ◇


映画館の中に貼られている一枚のポスターが目に留まった。

アイドルスペースウォーズ。
人間とエイリアンの戦いを描いたSF映画。
この映画には私も出演していた。

私の役は、地球連合軍のエースパイロット、アズサ・ミウラ。
少尉か大尉か忘れてしまったけれど、隊の中ではそれなりに優秀な人間として描かれていたはずだ。
個性の強い仲間をまとめる、頼れるお姉さん。

今の私はどうだろうか。
彼女は……アズサ・ミウラは私を見て何を思うだろうか。


『もっと色々したかった事、あったのになぁ』

『あずささん……すごく苦しそうですから……無理、しないでください~』


運命を嘆き、悔し涙を流す貴女も。
こんな私に慈愛を向けてくれた純粋な貴女も。
貫いて、壊した。


――最低だ。


   ◆   ◆   ◆


『……最後の1人となるまで、この殺し合いは終了しませんので、皆様には是非ご理解いただきますよう存じます』



薬局での物資調達を終え、市街地を歩いていると、唐突に声が響いた。
それは、私が一番聞きたかった声。
私の終着。

なのに、彼は連絡事項を事務的に伝えると、再び消えてしまった。
……早く貴方に会いたい。

放送で伝えられたのは、今後入ることが出来なくなる場所のこと。
そして……死亡者の名前。

長い間ずっと一緒だった、春香ちゃんと真ちゃん。
新しく事務所に入ってきた子たち。
死んだ子は皆等しく名前を呼ばれる。
当然、その中には私が手に掛けた二人の名前もあった。

――もう、戻れないのね。

改めて実感する。
みんな本当に死んでしまったということを。
もう決して立ち止まることは出来ないということを。

わかったことはもう一つ。
優勝を狙っている子は私以外にも大勢いる。
それが誰かはわからないけれど。
もちろん譲るつもりはない。
途中で負けるようなことがあれば、二人に会わせる顔がなくなってしまう。

行く当てなんてない。
こんなことがいつまで続くのかもわからない。
どんなに迷っても、もう貴方は迎えに来てはくれない。
でも大丈夫。
貴方に会う為に必要なことは、ちゃんとわかっているから。
どんなに時間がかかっても、必ず辿り着いてみせる。


――今度はもう、迷わない。


【一日目/日中/E-8】

三浦あずさ
[状態]健康
[装備]明日を拓く剣
[所持品]支給品一式、不明支給品0~1、薬局の商品(医療品、食品など)
[思考・行動]
1:殺し合いに乗る
2:真っ直ぐな彼女が、眩しかった

 第一回放送   時系列順に読む   YOU往MY進? 
 第一回放送   投下順に読む   YOU往MY進? 
 絶望偶像   三浦あずさ   折れた明日に何を祈ろう 


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