「……ど、どうしよう」
ヨッシーはその場をオロオロと行ったり来たりしていた。
突然少年らしき声がし、寝ぼけ眼で豚のような少年の話をぼんやりと聞いていたが、
デイジー姫がボロボロの状態で現れ、首が吹っ飛んだときには流石の温和なスーパードラゴン
であろうとも戦慄を感じざるを得なかった。
ヨッシーはその場をオロオロと行ったり来たりしていた。
突然少年らしき声がし、寝ぼけ眼で豚のような少年の話をぼんやりと聞いていたが、
デイジー姫がボロボロの状態で現れ、首が吹っ飛んだときには流石の温和なスーパードラゴン
であろうとも戦慄を感じざるを得なかった。
「とりあえず落ち着こう。まずは深呼吸だ。スゥ!ハァ!スゥ~~~ハァ~~~~……
フゥ……少しは楽になった……」
フゥ……少しは楽になった……」
落ち着いたヨッシーはあの部屋であった戦慄を思い出した。
「デイジーさん……」
彼とデイジーは冒険の中ではこれといって熱い親交ではない。
マリオ達とパーティをする中でライバルだったり、共にミニゲームで競ったりといった程度であった。
しかし、彼女の気持ちが全く分からないことは無かった。
仲の良いルイージに放され、無様に殺された彼女の無念をどうして分からずにはいられようか。
彼とデイジーは冒険の中ではこれといって熱い親交ではない。
マリオ達とパーティをする中でライバルだったり、共にミニゲームで競ったりといった程度であった。
しかし、彼女の気持ちが全く分からないことは無かった。
仲の良いルイージに放され、無様に殺された彼女の無念をどうして分からずにはいられようか。
「まずはやるべきことを整理しないと。まずはマリオさんたちと合流して
ここを脱出する方法を考えないといけないな。そうと決まれば話は早い。ゲームに乗った人たちが来る前に
ここを立ち去ろう」
ここを脱出する方法を考えないといけないな。そうと決まれば話は早い。ゲームに乗った人たちが来る前に
ここを立ち去ろう」
ヨッシーはそう言うとすぐさま移動を開始しようとした。その時――
グウウゥゥゥ~……
大きなお腹の音が鳴った。
「そういえば…ここに着いた時何も食べて無かったな……無視してもこの音を気づかれたらマズいし、
何より、腹が減ってると力が出ないし……」
何より、腹が減ってると力が出ないし……」
そう自分が納得するように言い訳にも聞こえる言葉を言いながらヨッシーは背中にあったデイバッグの中を開いた。
すると、中身を見て驚愕した。
「こ、これは……!」
すると、中身を見て驚愕した。
「こ、これは……!」
デイバッグの中に入っていた食料はいくつかのフルーツと水しか入っていなかったからだ。
普通の人間であれば多少なりとも持つ食料だが、大食漢であるスーパードラゴンにとってみては全く足りないと言っていい量であった。
事実、ヨッシーはこの食料を全て一瞬で食べ尽くしてしまった。
「ダメだ、まだ足りない。他に食べ物無いのかなぁ……」
普通の人間であれば多少なりとも持つ食料だが、大食漢であるスーパードラゴンにとってみては全く足りないと言っていい量であった。
事実、ヨッシーはこの食料を全て一瞬で食べ尽くしてしまった。
「ダメだ、まだ足りない。他に食べ物無いのかなぁ……」
ヨッシーはデイバッグの中を再び漁る。
するとバッグの奥の方から中から一つのキノコが出てきた。
「何だ?このキノコ……こんなキノコ初めて見るな……」
そのキノコの傘はいかにも危険そうな香りがプンプン漂ってくるドきつい紫とピンクの色をしていた。
「このキノコ……食べるべきなのか?こういうのはマリオさんが詳しそうなんだけど……どうする?」
するとバッグの奥の方から中から一つのキノコが出てきた。
「何だ?このキノコ……こんなキノコ初めて見るな……」
そのキノコの傘はいかにも危険そうな香りがプンプン漂ってくるドきつい紫とピンクの色をしていた。
「このキノコ……食べるべきなのか?こういうのはマリオさんが詳しそうなんだけど……どうする?」
グゥゥゥ~……
彼の自問は彼の体自らが答えたようだ。
「ちょっとだけ……ちょっとだけならいいよね。ちょっとくらい味見をしたってバチは当たらないよね」
ヨッシーは恐る恐るキノコをほんの少しだけ齧り、腹の中に入れた。
「……何も起こらないな。それに普通に食べられる。何だ、問題なんか一つもないじゃないか」
安心したヨッシーはキノコの残り部分を全て飲み込んだ。
「これで少しはマシになったかな。まだまだ食べたいけど贅沢はいってられないか。マリオさんのところへ行かないと―――」
突然ヨッシーの足元がぐらつき、ヨッシーはバランスを崩しそうになったが持ち前のふんばりで何とか持ちこたえた。
「あれ?おかしいな……目まいもしてきたぞ……朝早く起きたから疲れているのかな?」
しかし、彼の目まいは治まるどころかますますひどくなり、まるでワタボーに触ったように辺りの光景がゆがんだように見えた。
「な……な………にがどう……なって……」
突如、ヨッシーは大きな浮遊感に襲われた。体が投げ出された感じがした。先ほどの目まいはより一層酷くなり、どちらが
地面でどちらが空なのか最早分からなくなっていた。
ヨッシーは恐る恐るキノコをほんの少しだけ齧り、腹の中に入れた。
「……何も起こらないな。それに普通に食べられる。何だ、問題なんか一つもないじゃないか」
安心したヨッシーはキノコの残り部分を全て飲み込んだ。
「これで少しはマシになったかな。まだまだ食べたいけど贅沢はいってられないか。マリオさんのところへ行かないと―――」
突然ヨッシーの足元がぐらつき、ヨッシーはバランスを崩しそうになったが持ち前のふんばりで何とか持ちこたえた。
「あれ?おかしいな……目まいもしてきたぞ……朝早く起きたから疲れているのかな?」
しかし、彼の目まいは治まるどころかますますひどくなり、まるでワタボーに触ったように辺りの光景がゆがんだように見えた。
「な……な………にがどう……なって……」
突如、ヨッシーは大きな浮遊感に襲われた。体が投げ出された感じがした。先ほどの目まいはより一層酷くなり、どちらが
地面でどちらが空なのか最早分からなくなっていた。
「うわああああああああ!!!」
ヨッシーの頭は真っ白になり、もう何が起きているのかさえ分からなかった。
ヨッシーはその場に倒れ、気を失った。
ヨッシーの頭は真っ白になり、もう何が起きているのかさえ分からなかった。
ヨッシーはその場に倒れ、気を失った。
ヨッシーが食べたキノコはタネヒネリ島に植生する、通称“おげんきなキノコ”である。
そのキノコを食べるとその名の通り元気を取り戻すことができるが、その代わりにある一つの副作用があった。
その副作用とは「自分の心の弱いところ」や「自分、他人がこうあってほしくないこと」を抉り出し、
幻覚を見せるという恐ろしい副作用が隠されていたのだ。
これから目覚めるヨッシーが見る物は自分の心が作り出す世界。現実には存在しない世界。
果たしてヨッシーは自分の心の闇に惑わされ、悪夢の中を永遠と彷徨うのか、
はたまた、自分の心の闇に打ち勝ち、再び光を取り戻すことができるのか。
答えはこのポストの中に……
そのキノコを食べるとその名の通り元気を取り戻すことができるが、その代わりにある一つの副作用があった。
その副作用とは「自分の心の弱いところ」や「自分、他人がこうあってほしくないこと」を抉り出し、
幻覚を見せるという恐ろしい副作用が隠されていたのだ。
これから目覚めるヨッシーが見る物は自分の心が作り出す世界。現実には存在しない世界。
果たしてヨッシーは自分の心の闇に惑わされ、悪夢の中を永遠と彷徨うのか、
はたまた、自分の心の闇に打ち勝ち、再び光を取り戻すことができるのか。
答えはこのポストの中に……
―――ポストの中には何も入っていなかった。
1000匹のネズミの死骸を除いて
【エリア8(I-7)/森/一日目-早朝】
【名前:ヨッシー@スーパーマリオシリーズ】
[状態]:気絶中
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式(食料無し)
[思考・状況]
第一行動方針:???
最終行動方針:マリオたちと合流する
[備考]:ヨッシーの覚醒後、おげんきなキノコ@MOTHER3の幻覚効果が始まります。
【名前:ヨッシー@スーパーマリオシリーズ】
[状態]:気絶中
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式(食料無し)
[思考・状況]
第一行動方針:???
最終行動方針:マリオたちと合流する
[備考]:ヨッシーの覚醒後、おげんきなキノコ@MOTHER3の幻覚効果が始まります。
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