『役に立てたのか』 ◆WPo0ibjc/Y
青い防寒服を来た少年、ポポは戦慄していた。
あんな狂気に満ちた光景を見せられた挙句、今度は教室から出た瞬間、見知らぬ大地だ。
あのポーキーと言う少年は一体何を考えてるのだろう。だが、考えが常人の沙汰ではないとはすぐに分かる。
死は誰だって怖いものだ。そうポポは自分を納得させようとしても、体の震えは止まらなかった。
あのポーキーと言う少年は一体何を考えてるのだろう。だが、考えが常人の沙汰ではないとはすぐに分かる。
死は誰だって怖いものだ。そうポポは自分を納得させようとしても、体の震えは止まらなかった。
もうゲームは始まっている。
その事実はポポに更なる恐怖を与える。
「自分は常に狙われているかもしれない」と。
ポポの頭の中は錯乱していく。もう、誰も信じられない。
…それに、ナナ。同じ登山家のナナ。
彼女は大丈夫なのか。それを考えると、ポポには焦りも出始める。
その事実はポポに更なる恐怖を与える。
「自分は常に狙われているかもしれない」と。
ポポの頭の中は錯乱していく。もう、誰も信じられない。
…それに、ナナ。同じ登山家のナナ。
彼女は大丈夫なのか。それを考えると、ポポには焦りも出始める。
「ピカッ」
ポポが振り向くと、そこには鼠のような生き物がいた。
今のポポにとっては敵以外の何者でもなかった。
「寄るなっ!!」
ポポはザックを振り回した。追い払うためだ。
必死の抵抗だった。今出来る、抵抗…
今のポポにとっては敵以外の何者でもなかった。
「寄るなっ!!」
ポポはザックを振り回した。追い払うためだ。
必死の抵抗だった。今出来る、抵抗…
ポポはポーキーの言葉を思い出した。
ザックにはランダムに武器が配給されていた筈だ。
ポポはとっさにザックに手を入れる。
「これだっ!」
ポポは波を打つ様な形状のナイフを取り出すと、鼠に対して振り回す。
「あぁあぁああぁぁ!」
ザックにはランダムに武器が配給されていた筈だ。
ポポはとっさにザックに手を入れる。
「これだっ!」
ポポは波を打つ様な形状のナイフを取り出すと、鼠に対して振り回す。
「あぁあぁああぁぁ!」
もう、それ以降の事はポポは覚えていない。
ポポが必死に逃げた後には、体中を斬り刻まれながらも、まだ息をしていた鼠ポケモン―ピカチュウだけだった。
ポポが必死に逃げた後には、体中を斬り刻まれながらも、まだ息をしていた鼠ポケモン―ピカチュウだけだった。
「ピ…カ」
ポケモンながらもピカチュウは自分の死期を感じていた。
激しく斬りつけられた後からは血がまだ噴き出している。
ピカチュウの頭には走馬灯が流れる。彼のトレーナー、サトシとの思い出が…
ピカチュウの目からは、涙が伝わった。
今、この島で一体何が起きているのか、ピカチュウは半分理解していた。
人々の悲しい嘆きがピカチュウにも入ってくる。もう、ピカチュウはいまわの時だった。
…ピカチュウの意識は徐々に薄れていった…
ポケモンながらもピカチュウは自分の死期を感じていた。
激しく斬りつけられた後からは血がまだ噴き出している。
ピカチュウの頭には走馬灯が流れる。彼のトレーナー、サトシとの思い出が…
ピカチュウの目からは、涙が伝わった。
今、この島で一体何が起きているのか、ピカチュウは半分理解していた。
人々の悲しい嘆きがピカチュウにも入ってくる。もう、ピカチュウはいまわの時だった。
…ピカチュウの意識は徐々に薄れていった…
「…あの子は、狂ってるな。」
金髪の眼鏡をした少年、ジェフはまだ息のあった動物を介抱していた。
介抱と言っても、手慣れない応急処置程度にしか過ぎないが。
ジェフはあの防寒服を来た少年が混乱している事は直ぐに感じた。
少年は生き物の生存本能に従っていた。
ジェフは理解こそはしたが、この状況で最善の行動とは思えない。
まずは拠点を確保し、仲間を集める事が重要なのに。
金髪の眼鏡をした少年、ジェフはまだ息のあった動物を介抱していた。
介抱と言っても、手慣れない応急処置程度にしか過ぎないが。
ジェフはあの防寒服を来た少年が混乱している事は直ぐに感じた。
少年は生き物の生存本能に従っていた。
ジェフは理解こそはしたが、この状況で最善の行動とは思えない。
まずは拠点を確保し、仲間を集める事が重要なのに。
ジェフの腰には、手当てに使う幅のある草の他に、銃のホルダーがぶら下がっている。本物の、重量感のある銃。
ジェフの心強く、現実を教えてくれる銃。
これさえあれば倒す事はともかく、脅す事だって出来るだろう。だが、ジェフは到底そんな気にはなれなかった。
ジェフの心強く、現実を教えてくれる銃。
これさえあれば倒す事はともかく、脅す事だって出来るだろう。だが、ジェフは到底そんな気にはなれなかった。
他の仲間は無事だろうか。
ネス、ポーラやプー。
かつてギーグを倒した仲間達。
…いや、無事だろう。彼等にはPSIがあるのだ。自分には持っていない力。
それは強力だ。敵を一度に薙ぎ払い、立ち退ける。
ジェフはそれを間近に見ていた。無事だ、彼等は―
ネス、ポーラやプー。
かつてギーグを倒した仲間達。
…いや、無事だろう。彼等にはPSIがあるのだ。自分には持っていない力。
それは強力だ。敵を一度に薙ぎ払い、立ち退ける。
ジェフはそれを間近に見ていた。無事だ、彼等は―
では自分はどうだ?
役に立てていたのか?PSIなど持っていない自分が。
確かに、ネス達が捕われた時は何とか助け出す事は出来た。
だが自分の無力さを思い知った時だってあった。
何度も病院に運ばれ、時には身体をダイヤにされたりもした。
自分は、所詮道具に頼り切っていた。頭だけでは戦いには勝てない。
役に立てていたのか?PSIなど持っていない自分が。
確かに、ネス達が捕われた時は何とか助け出す事は出来た。
だが自分の無力さを思い知った時だってあった。
何度も病院に運ばれ、時には身体をダイヤにされたりもした。
自分は、所詮道具に頼り切っていた。頭だけでは戦いには勝てない。
…ジェフは嫌な思考を考えない様にした。
頭がエンストを起こしそうだ。
ジェフの頭には、まだあの笑うポーキーの顔と、飛び散る血のピクチャー。そして、緑のおじさんの悲鳴。
ヒューマニズムから離れたその映像が今だに離れなかった。
頭がエンストを起こしそうだ。
ジェフの頭には、まだあの笑うポーキーの顔と、飛び散る血のピクチャー。そして、緑のおじさんの悲鳴。
ヒューマニズムから離れたその映像が今だに離れなかった。
【名前:ポポ(アイスクライマー)
健康状態:錯乱
武装:スティレット(FE蒼炎)
所持品:支給品一式
現在位置:G3 エリア12の山地
第一行動方針:ナナを捜す
基本行動方針:ナナ以外は殺す
最終行動方針:ナナとゲームから脱出
備考:無し】
健康状態:錯乱
武装:スティレット(FE蒼炎)
所持品:支給品一式
現在位置:G3 エリア12の山地
第一行動方針:ナナを捜す
基本行動方針:ナナ以外は殺す
最終行動方針:ナナとゲームから脱出
備考:無し】
【名前:ピカチュウ(ポケモンシリーズ)
健康状態:全身に切り傷 瀕死
武装:無し
所持品:支給品一式、?(配布武器)
現在位置:G3 エリア12の民家
第一行動方針:サトシと合流
基本行動方針:サトシを捜す
最終行動方針:サトシに従う
備考:無し】
健康状態:全身に切り傷 瀕死
武装:無し
所持品:支給品一式、?(配布武器)
現在位置:G3 エリア12の民家
第一行動方針:サトシと合流
基本行動方針:サトシを捜す
最終行動方針:サトシに従う
備考:無し】
【名前:ジェフ(MOTHER2)
健康状態:自信喪失
武装:ワルサーPPK/残り9発
所持品:支給品一式
現在位置:G3 エリア12の民家
第一行動方針:この動物(ピカチュウを助ける)
第二行動方針:ネス達と合流
基本行動方針:殺す事は極力避ける
最終行動方針:ゲームからの脱出
備考:無し】
健康状態:自信喪失
武装:ワルサーPPK/残り9発
所持品:支給品一式
現在位置:G3 エリア12の民家
第一行動方針:この動物(ピカチュウを助ける)
第二行動方針:ネス達と合流
基本行動方針:殺す事は極力避ける
最終行動方針:ゲームからの脱出
備考:無し】
【現在時刻 午前6時20分】
| 『現実と空想の境界』 | 投下順 | 『森でキノコにご用心』 |
| 第二話 | 時系列順 | 『決意は焔の玉より熱く』 |
| GAME START | ジェフ | 『逃げられない』 |
| GAME START | ピカチュウ | 『逃げられない』 |
| GAME START | ポポ | 『天才と狂人』 |