アットウィキロゴ
本書の執筆背景

  • 「人物画に関してもっと詳しい本が必要」
  • 「実際に広告美術の分野で現実に解決を迫られる多くの問題にぶつかった経験のある者でなければ書けないと悟った」


本書の特徴

  • 技術的知識よりも頭脳的なアプローチ


本書の想定読者

  • 「描くことが好きでたまらない。上手に描きたい。チャンスさえあればぜひそれで生計を立てたい」
  • 「単に絵を描くことに興味があるばかりでなく、有能かつ自立したクラフトマンになりたい」
  • 「ペンと鉛筆で自分を表現したいという強い欲求を持ち、しかもその欲求に沿って何かやらねばならないと感じている」

才能、欲望、努力

  • 「才能というものは、個人の能力を特別に示したいという飽くことを知らぬ欲望を伴わなければ、ほとんど意味のないもの」
  • 「才能は、生半可な熱意では挫けてしまうような障害を、いつかは乗り越えていく力を与えてくれる不断の努力を伴わなければならない」

美術家を動かす「動機」、頭脳的な手順、現代における絵の途

  • 「美術家はよく観察し、彼が何を見てどう感じたかその重要さを、絵がわれわれに語ってくれる」
  • 「絵の中で最も重要なものを強調し」「それほど重要でないものを従属させる」
  • 「ただそこに存在するものを受動的に受け入れるのではなく、企画を練りよく考えるのである」=「頭脳的な手順」 ←→写真
  • 「われわれはすぐれたリアリズムに飽きているから、もはや、単なる生き写しの表現では不十分」
  • 「目に見える事実からかぴったりの事実へ」
  • 「性格をはっきりさせ、感情的、かつドラマティックなものへ、選択し、味わい、単純化し、従属させ、アクセントを付ける方向へと向かうしか途はない」
  • 「どう描くかは10%にすぎず、90%は何を描くか」

芸術における人間的要素

  • 「君のパーソナリティ、君の個性が第一」
  • 「君の絵は君の副産物なのだ」
  • 「真に精神を集中すべきものは君自身に対して」
  • 「君の作品は君の行った頭脳的修行の結果おのずと表れるのである」
  • 「絵というものの大部分は鉛筆の尖ったほうから生まれるのではなく、むしろその反対側、つまり人間から生まれる」
  • 芸術の世界では「人間的要素がすべて」

著者の経験でカバーできる範囲

  • 「私は私個人の経験以上のことはわからない」が、
  • 「必要とされる条件はほとんど普遍的なものであり、私自身の経験も他の同年配の者の平均的な経験とそう違いはない」
  • 「私の経験のことを言うのは、一般的な必要条件を明らかにするためにすぎない」

「よい絵」とは

  • 「売れる人物画とはよい絵でなければならない」
  • 「なるほどと思わせるものであると同時に、何か訴えるものがなければならない」
e.g. 理想的なプロポーション、一定の目の高さ、解剖学的な正しさ、生きた質を伝える光と影、動きや身振り、表情や感情
  • 「多くの要因が相互にうまく働いているもの」 ←→「失敗作」 ある要素が機能していない

基本要素の重要性

  • 「よい作品が基本的な点ですぐれている」「失敗作は基本的な欠陥を抱えている」
  • 「よい絵に必要なあらゆる基本要素を探求し、それらが相互に調和するようにしなければならない」
  • 一部の面だけ学ぶのでは不十分 e.g. 解剖学のみの本

模倣についての誤り

  • 「模倣すること自体を目的として模倣することほど致命的な誤りはない」
  • 模倣は「一人歩きできるまでの松葉杖にとどめるべき」
  • 「どんな傾向が人気があるかということは、天気のように変わりやすい」
  • 本書の課題は「イミテーションを作るのではなく個性を育てるしっかりした基礎を読者に示すこと」
  • 技能習得の最初の局面ではかなりの数の模倣が必要だろうが、「個人の経験の蓄積なしに進歩はあり得ない」

テクニックについて

  • 「若いアーチストが信じているほど重要なものではない」
  • 「生き生きした感情的な質――作品に描き込もうとする理想化したもの――のほうがはるかに大切」
  • 「基本さえマスターしていれば、衣装や状況設定の選択と判断はおのずと出てくる」

本書の使い方

  • 「線をなぞり、トーンを真似るためのものと考えずに、むしろ君のためにポーズをとっていると考えて」
  • 「本書の脇にスケッチブックを置いて、1ページ、1ページ読み進むことを勧めたい」
  • 「絵そのものよりも、絵の背後にある意味をつかもうとすること」
  • 「読みながら鉛筆は大いに動かすとよい」
  • 「イメージが浮かんだらラフに描いてみて、あらゆる動きをさせてみるがいい」
  • 「君が必要と考える理想化を加えて、写真から人物画を描いてみるのもよい」

道具について

  • 軟らかい鉛筆 ……明るいものから濃いものまで描けるように
  • ペンと製図用墨インク ……面白く、商品価値につながる
  • 木炭 ……勉強のためにはよい媒体
最終更新:2017年07月15日 15:55