出演:望月 基地の提督 しかし今は…
リリー 艤装担当技官 魔改造魔
鳳翔 艦娘 練習軽空母 夕方からは酒保で居酒屋を切り盛り
乃絵美 病弱な提督付きメイド でもリリーにより(ごにょごにょ
ガランド 基地 副官
龍驤 艦娘 軽空母 通称RJ 胸部装甲に いえなんでもありません
川内 艦娘 軽巡 筆頭夜戦バカ
長波 艦娘 駆逐艦 夜戦大好き
夕立 艦娘 駆逐艦 最近夜戦好きになりつつある
春雨 艦娘 駆逐艦 基地の良心
コンゴウ 艦娘 戦艦 アルペジオ艦のリーダー
タカオ 艦娘 重巡 アルペジオ艦
イオナ 艦娘 潜水艦 アルペジオ艦
伊波 深海棲艦 強力な打撃力を持つ
サイアン 深海棲艦 実力の程は未知数
第一章 提督の苦悩
長い思案のあと、望月提督は決断した。
そしておもむろに提督の証しである第一種軍装を脱ぎメイド服に着替えた。
望月「今の戦力だけではもう戦えない。僕も艦娘になる」
望月は10cm連装高角砲と4連装酸素魚雷、無数の25mm連装機銃を装備した秋月型駆逐艦となった。
艤装担当技官のリリーはその姿を見てびっくりしたが、提督の気持ちを察し13号電探の装備も追加したのだった
望月「しかし、今戦いに出られるのは夜戦バカの川内と長波、そして春雨とRJ。RJは装甲薄いから一撃を食らったら動けなくなるし。軽巡洋艦と駆逐艦だけでは深海棲艦の艦隊には勝てない。火力と制空権をとる空母が足りない」
望月「敵の弱点は強力な深海棲艦・伊波は艦娘は砲撃してこないと言うことだけでそれ以外は完全に劣勢だ、どうしたらいいんだ。私が駆逐艦になってもほとんど解決されない」
第二章 思案の果てに
望月は技官のリリーと艤装倉庫で相談していた。
望月「艤装は地下の倉庫に厳重に保管してたから使えそうだな」
リリー「でも取り付ける艦娘がいませんからね」
望月「それなら私に腹案がある」
リリー「腹案ってぽっぽみたいな腹案じゃないでしょうね」
望月「そんな事はない。実現可能だ。…ただ本人達が了解してくれるかが問題だ」
リリー「そこは寝込みを襲って無理矢理取り付けちゃいましょ」
望月「リリー おぬしも悪よのう」
リリー「いえいえ ていt 望月様ほどでは 私は夜中に艦娘の寝室に忍び込んだりしません」
望月「リリー、どっどうしてそれを…」
リリー「リリーは何でもしってますよ てへ」
提督室 望月は現有戦力表を見ながら考えていた。
望月[もし説得に成功したとしてだが、戦艦1・空母1・軽空1・軽巡1・駆逐4か。これでは到底無理だな。伊波にたどりつけたとしても攻撃する余力はない。どうしたものか?」
そこに提督室のドアをノックの音が。
望月「どうぞ」
鳳翔・夕立「失礼します」
望月「鳳翔どうしたんだい。酒保の準備はすんだのか? 後ろは…」
夕立「提督さん 困ってるポイ? 夕立もお手伝いしてあげるっポイ」
鳳翔「提督、私はいつも酒保で仕事していますが、れっきとした軽空母です。困った時は出撃させてください」
望月「君たち… ありがとう。いざという時はお願いするよ」
夕立「夕立は頑張るっポイ」
鳳翔「少しでもお役に立てるのであれば。でもまずはお食事からです」
望月「鳳翔わかったよ。ちゃんと食べるよ」
鳳翔「お腹が空いているといい考えが浮かびませんからね」
第三章 提督の人望?
望月は八方てを尽くして他の鎮守府から艦娘の派遣を要請したが全て断られた。
何処も深海棲艦の脅威にさらされているのは同じなのだ。簡単に貴重な艦娘を貸してくれるわけがない。頭を抱える望月。もうこの基地は放棄するしかないのか・・・
ドカドカドカ 大きな足とが聞こえた
コンゴウ「提督、邪魔するぞ。っておいなんだその格好は。まるで艦娘じゃないか」
望月「いや、ほとんどの艦娘が今内地のドックに入渠中で戦力が全然足らないんだ。仕方がないから私も戦おうと思って」
コンゴウ「まあ、ここが壊滅的な被害を受けたという情報は聞いていたからな。一度ここで一緒に戦った我々に何故連絡してこないんだ。一宿一飯の恩義はわすれていないぞ、なあタカオ、イオナ」
望月「お前達… ありがとう 助かるよ」
タカオ「伊波に対抗できるのは我々の持つビーム兵器ぐらいだからな。任せろ」
望月「ああ 期待しているよ」
戦力はだいぶ整って来た。でも根本的に物資も不足していた。決行できる作戦は1回のみ
望月は深夜まで編成と作戦を考えていた。そこに望月を心配して提督付きの乃絵美がやって来た
乃絵美「望月さん。あまり無理をなさるといざという時に冷静な判断ができなくなりますよ。今日はこのくらいにして明日頑張ってください」
望月「乃絵美にまで心配かけてすまない。でももう少し。……いや今日はこれくらいにしておこう。乃絵美も休みなさい」
乃絵美「はい、ではお休みなさいませ」
望月は乃絵美を見送りながら考えていた。病弱な乃絵美を戦場に送り出すなんてできるのだろうか? でもやるしか無い。ここは悪魔に魂を売っても」
そこにリリーがやって来た
リリー「ていt 望月さん準備ができましたよ。決行しましょう 」
望月「リリー 楽しそうじゃないか?」
リリー「だって滅多にみられない姿が見られるんですよ もう興奮しちゃって てへぺろ」
望月は毅然と言った
望月「リリー 決行だ。すまない ガランド少将、乃絵美。このままじゃ戦えないんだ」
望月とリリーは深夜の建物を静かに進んでいった。ガランドと乃絵美の部屋に向かって
翌朝、いつも早起きの乃絵美の悲鳴で基地が目覚めた
乃絵美「きゃぁぁぁ これなんですか????????」
その声で目覚めたガランドも自分の姿に驚いた。だが悲鳴は上げなかった
ガランド「望月め、私を前線に出す気だな。仕方がない付きやってやるか」
画して赤城級正規空母 乃絵美とビスマルク級戦艦 ガランドは艦娘となった。
喜んでいたのは艤装を取り付けたリリーだけだったが。
リリー「ふふふ 普通じゃ面白くないからいろいろ仕掛け付けておいたから。乃絵美さんの胸部装甲も補強して置いたしこれで安心」
病弱な乃絵美は艤装を付けると立つのがやっとだった。でもなんとか食堂までたどり着いた。そこには済まなそうな顔をしている望月がいた。
望月は乃絵美を見つけると、すぐに乃絵美の所に行き、乃絵美が口を開く前に土下座してあやまった。それは見事なムーンサルト土下座だった。
望月「乃絵美 すまない。本当にすまない。でも今回だけ頑張ってくれ。決して前線には行かせないから。お願いだ。この通りだ。 ドンドンドン」
夕立「望月さん 素敵な土下座っポイ?」
タカオ「あれは環太平洋土下座選手権で優勝した時の技だ。一段と切れが出てるな」
春雨「土下座って凄いんですね」
川内「あの土下座されると、断れないよな。でもな春雨絶対に真似するな。素人がするもんじゃないからな」
しばらくの沈黙 乃絵美は迷惑そうな顔をしていたが、何か吹っ切れたように一言言った
乃絵美「今度だけですからね。それと夜中に私の部屋に入った罰はちゃんと受けて貰います」
望月「乃絵美 ありがとう」
そこにガランドがやって来た。望月を見つけると近寄ってきて言った。
ガランド「がはははは、望月気に入ったぞ。我がカールスランドのビスマルク級じゃないか。私は空を飛ぶことが専門で船は初めてだが力になろう」
望月「ガランド少将 ありがとうございます。少将の火力が伊波攻略の鍵なんです」
ガランド「任せておけ、私はネウロイのビームをかわしていたんだぞ。深海棲艦の砲撃などなんて事は無い」
望月「少将、機動性が違いますから… (一抹の不安)」
ガランド「望月 お前には守りたいものがあるんだろ。それを一緒に守ろうではないか」
望月「はい。よろしくお願いします」
コンゴウ「なんだかんだで戦力揃ってきたじゃないか。あとは訓練でどれだけ連系攻撃ができるかだな」
タカオ「実戦経験の少ない艦娘が多いですからね。訓練・訓練ですね。」
イオナ「対潜訓練はイオナにお任せ」
第四章 戦いの準備
それからは訓練の日々だった。乃絵美は弓の弦を引くことができなかったが魔改造リリーの弦引きアシスト装置によって十分に引けるようになり赤城に匹敵する航続距離とスピードを艦載機に与えることが出来る様になった。ガランドは艦体の反応の悪さに回避が遅れがちで被弾することが多かったが徐々にコツをつかんできたようだ。ガランドの訓練はコンゴウ達アルペジオ部隊に任せ、望月は空母部隊との連系の訓練を行った。その合間にも
川内を中心に遠征業務をこなし少しずつでは有るが物資を増やしていった。
川内「いやぁ 今日も疲れたわ、夜戦演習からすぐに遠征だったからなぁ」
夕立「夕立もくたくたっポイ?」
長波「物資が無いと作戦どころか訓練もできないし、ここは私たち低燃費部隊が頑張らないとね」
春雨「そうね、乃絵美さんもガランドさんもよく食べるから」
川内「アルペジオトリオも結構大食いだよな。まあ愚痴ってても仕方がない」
川内「そうそう、鳳翔さん。鳳翔さんも連系訓練やらしてるんでしょ、居酒屋やってて大丈夫?疲れてない?」
鳳翔「大丈夫ですよ。私は今まで練習空母扱いでしたけど、久しぶりに軍艦として訓練に参加させていただいて嬉しいんです。皆様を守る為に制空権はぎっちり確保出来る様にしないといけませんからね」
っと満面の笑みで川内に答える鳳翔であった。
望月は訓練に参加しながら作戦立案をしていた。動員できる艦娘は自分を入れて12隻。
実戦経験の乏しい艦も多い。どうやって艦隊を組み伊波に肉薄するか… 時には司令部で朝を迎えることもあった。伊波を倒し、近海の安全な航行を確保したい。でも艦娘達も全員で帰投させたい。物資量・艤装リスト・海図・偵察情報を見ながら寝むれない時をすごしていたのであった。そして大きく深呼吸をし
望月「よし、これで行こう。これがいまできるベストだ」
望月はついに作戦実施を決断した。
翌朝、望月は艦娘全員を司令部の講堂に集め作戦に関する説明を行った。
望月「これはこの基地、そして我が国の存亡を掛けた戦いである。総員奮闘して欲しい。
では陣形を発表する。主力強襲部隊:旗艦 駆逐艦望月 戦艦ガランド・コンゴウ 軽空母龍驤 重巡洋艦タカオ 潜水艦イオナ。支援艦隊 旗艦 軽巡川内 空母乃絵美 軽空母鳳翔 駆逐艦 長波・夕立・春雨」
川内「ていとk じゃなくって望月 何で俺が強襲部隊じゃないんだよ 大体駆逐艦が主力の旗艦なんて聞いたこと無いぞ」
望月「川内、まあそう言うな。我が海軍の伝統は指揮官先頭なんだ。私が前衛で主力を守る」
川内「そんな事言ったって指揮官が沈んじゃったら戦闘指揮できないぜ。ここは支援艦隊で全体を把握して指揮すべきだ」
望月「これはもう決めたことなんだ。支援艦隊の指揮は川内に任す。初陣の乃絵美や駆逐艦娘達を守ってやってくれ」
望月の覚悟に全員が嗚咽していた。
作戦決行日までリリーは魔改造に忙しく働いた。
ガランドは砲弾が手に入りにくい38cm砲から41cm砲に換装し電探も付けた
望月には通信指揮設備を載せた
川内と長波・夕立には新型高温高圧缶を載せ速力と回避力を向上させた
空母娘達には新型の烈風改 彗星一二型甲 流星改を搭載した
主力強襲艦隊の龍驤には戦闘機と彩雲しか載せていない。制空権を絶対確保する為だ
軽空にはバルジで耐久力を強化した
第五章 駆逐艦 望月抜錨しま
ついに作戦決行当日がやって来た。リリーは最後に乃絵美に応急修理女神を取り付けた。これは望月が手を尽くして手に入れたものだ。1つしかない。しかし望月は迷わず乃絵美に付けるようにリリーに指示したのだった。初陣の乃絵美の為を思い…
望月「やれることは全てやった。後は結果を出すだけだ」と頬をぱんぱんと叩いて気合いをいれた。さあ出撃だ!
望月「駆逐艦 望月抜錨します」
望月を先頭に12人の艦娘達は出撃していった。
深海棲艦の支配する海域。波は穏やかだが風が生暖かい。何か嫌な予感がする。望月は
単縦陣で先頭を進みながら思っていた。
信号手「彩雲より打電 敵前衛艦隊発見 方位300 進路200 距離100km 艦種は潜水艦6隻の模様」
望月「このまま進まれると支援艦隊が危ない。全艦第1戦速 潜水艦は私が始末する。他艦は周辺の索敵と支援を」
龍驤「うち軽空母やで、潜水艦狩りは任せてーな」
望月「龍驤 戦闘機と偵察機でどうやって潜水艦と戦うんだ」
龍驤「そこはリリーの魔改造。戦闘機で爆雷落としたるんや」
望月「リリー… なんてことをorz」と思いつつ Vサインをしてるリリーの顔が浮かぶ
望月「よし前衛は望月、イオナ、龍驤はアウトレンジから戦闘機隊で制空権確保と爆雷攻撃、他艦は潜水艦からの攻撃に注意しつつ周辺海域の警戒を」
乃絵美は初陣だから… 望月も艦娘としては初陣だったが勇気を振り絞り潜水艦艦隊に向かって行った。
第六章 敵地の奥へ
信号手「彩雲より打電 敵潜水艦は潜水カ級elite2 潜水カ級4の模様」先制攻撃に注意されたし」
電探手「ソナーでも確認 方位10に2隻 方位350に4隻 こちらに向かってきています」
望月「イオナと龍驤は方位10の2隻を。私が4隻相手する」
龍驤「望月はん そりゃ無茶や。うちも4隻の方を」
望月「無茶は承知。でも僕もリリーの魔改造組なんでね4隻ぐらい相手出来る」
龍驤「いや~ 痺れるなぁ じゃあ早めに2隻ぶっ潰して応援いくわ」
4隻の潜水艦に突進する望月
望月「三式爆雷投下準備 投下 反転 再攻撃準備」
見張り「右舷から魚雷3本 こちらに向かってきます」
望月「あれならかわせる。命令そのまま 潜水艦攻撃に集中」
30分後6隻の潜水艦を相手にした戦いは望月艦隊の勝利で終わった。龍驤がバルジに損傷を受けたが航行には支障はない。
川内は通信を傍受しながらやきもきしていた。潜水艦艦隊なら、こちらは駆逐艦も多いし簡単に蹴散らすことが。なのに何故望月はこちらに向かわせなかったんだろう。
夕立「助けに行くっポイ?」
川内「いや、望月の判断だ。我々は伊波への支援攻撃が任務だからな、ここは望月に任せよう。ここでこちらの位置を知られるのもまずいしな」
乃絵美「川内さん、私攻撃機飛ばして援護した方がいいですか?」
川内「乃絵美 自重だ。望月を信じるんだ。奴は潜水艦ごときにやられるような奴じゃない」
乃絵美「川内さんがそうおっしゃるなら、でも必要な時はいつでもいってください」
長波「ソナーの感度上げて警戒。支援目標地点まで頑張っていくよ」
春雨「春雨がんばるのです」
鳳翔「皆様の足を引っ張らないように頑張ります」
川内「みんな…」
川内はこの支援艦隊が強い絆で結ばれていってることを感じていた」
前衛艦隊を撃破した後、望月達は深海棲艦の基地に進路を取っていた
望月「敵機動部隊と遭遇せず基地まで行ければいいが…」
できるだけ戦力を消耗せずに伊波と戦わなければこちらに勝機はない。望月は祈るような気持ちで刻々と入って来る偵察機の情報を聞いていた。
通信手「敵機動部隊こちらに向かって来ます。戦艦2 軽空母2 重巡洋艦2」
望月「そう甘くはないか、輪形陣 対空戦闘用意 弾種三式弾 龍驤は戦闘機発進準備」
ガラント「対空戦闘か、リリーが付けてくれたガトリング砲の出番だな」
望月「ガトリング砲? そんな艤装、基地のリストになかったぞ?」
リリーが酒保の冷蔵庫の前でプリンほおばりながらにやにやしてる姿が浮かんだ。
敵機動艦隊の攻撃は熾烈だった。まずは艦載機の攻撃。龍驤の艦載機で制空権はなんとか維持はできたがガランドとコンゴウ・龍驤が至近弾で小破した。その後は戦艦・重巡からの砲撃。アルペジオ隊の攻撃で敵に損害を与え、コンゴウ・タカオ・イオナで撃破した。ガランドの砲撃は当たらない。まあガトリング砲で敵艦載機を多く撃墜したのは奇蹟だったかもしれないが、主砲一斉斉射で船体が動くことは訓練でさんざん言って聞かせたがまだ挙動が把握できていないようだ。
望月「コンゴウ・タカオ・イオナお疲れ様。ビーム兵器を使わずに機動艦隊を撃破できたのは大きな成果だ。ビーム兵器は伊波攻撃に残しておきたいからな」
タカオ「私は無傷だ、思う存分戦えるぞ、指揮は頼む」
イオナ「まだ魚雷もあるよ」
若干速力は落ちたが隊列を組み直し目指すは伊波の居る基地だ。これを潰さないとこの近海の安全は脅かされる。
第七章 伊波発見、熾烈な戦い
そろそろ敵基地近海だ。望月は偵察機の発進を命じ、報告を待っていた。時刻はもう夕暮れに近づいている。夜戦になったら不利だ。なんとか明るい内にケリを付けたい。夜戦バカの川内とか長波がいればよかったが今はいない。なんとかこの布陣で壊滅させたい。
通信手「偵察機より打電、伊波発見。マヤ級もいるようです。艦種は… 打電切れました。撃墜された模様です」
望月「伊波がいるなら結構。陣形単縦陣 第1戦速 目標伊波、マヤ、そして残存敵艦」
望月「支援艦隊に暗号打電 我敵基地に突入する 「暗号 にゃぁにゃぁにゃぁ」
通信手「了解 にゃぁにゃぁにゃぁ」
望月を戦闘に6隻の強襲艦隊は伊波の居る基地に突入する。
「アハハ、カーニバルダヨ」ヤマの声が響き渡り最初にマヤのビームが襲って来た。直撃する。誰もがそう思った。
その時龍驤が叫んだ。
龍驤「手出し無用 切り裂け烈風斬」
龍驤から発進した烈風は見事マヤのビームを切り裂き無効化した。
龍驤「これが烈風斬や。ビームなんてウチがなんとかしたる。みんな頑張れ」
ゴンゴウ「ビームを切り裂くなんて始めて見た」
タカオ「やろうとした艦娘がいないんじゃない?」
望月「これもリリーの魔改造か。いろいろトンデモないことをする奴だが、今回は助かった。全艦進路を維持しつつ突撃」
その命令と同時にレーダー手が叫んだ
レーダー手「後方に機影 乃絵美の艦載機と思われます」
望月「間に合ったか、後方を振り返り」望月は安堵した。
望月「乃絵美よくやってくれた」
制空権も確保でき、着弾点観測射撃も機能し、1隻、また一隻と着実に沈めていく
残るは伊波とマヤ
「もう一回 カーニバルダヨ」マヤのビーム攻撃。切り裂く烈風斬
コンゴウ「今度はこちらからビームをお見舞いしてやる 祭りだワッショイ、タカオ、イオナ続け……」
3連続のビーム攻撃によりマヤは轟沈、伊波にも損害を与えた。あとひと息。
望月「ガランド少将、コンゴウ 主砲一斉射撃 弾種徹甲弾」
両艦からの主砲の一斉斉射で伊波も沈黙した。最後に
伊波「小鳥遊くん」という言葉を残して。
かくして戦いは終わった。伊波を沈黙させ、その他の深海棲艦も葬った。これで安心だ。だがこちらの被害も甚大だ。イオナ、タカオ大破、ガラント、コンゴウ中破、龍驤は小破だが艦載機は全滅。望月も小破だった。
望月「被害は大きかったがこれでみんなと帰れる」望月は安堵の色を浮かべた。
その時、突如大きな笑い声が聞こえた。
第八章 ラスボス サイアン と川内の決断
サイアン「はははは 甘いな。伊波を倒したからと言ってこの海域が貴様達艦娘の安全な海域になると思うな。まだ私がいるぞ」
そこには今まで見た事も無い深海棲艦が居た
サイアン「私の名はサイアン 貴様達に私が倒せるか?」
日も沈み夜戦だ、敵の全体像もつかめない。絶対のピンチ。サイアンの放った砲弾によりゴンゴウと龍驤が大破。
望月「南無三」 時を同じくして突然通信手が叫んだ。
通信手「変な音が聞こえます。 歌??」
望月「音を出せ」
川内・長波・夕立「夜戦・夜戦・夜戦 夜戦は私らの大好物、プリンよりおいしいぜ♪」
龍驤「夜戦バカの歌や 近くにいるで」
望月「なんで川内達 夜戦バカの歌が聞こえる。あいつらは乃絵美と鳳翔の護衛のはず」
龍驤「まあ細かいことは気にせんといて。味方が増えるってのはええことや」
川内「川内様参上 私に夜戦を挑もうっていうバカはどいつだぁ」
長波「長波だっているよ、魚雷お見舞いしてげる」
夕立「夜戦の砲撃の後って花火っポイ」
望月は唖然としたが、気持ちを奮い立たせ言った
望月「全員突撃 サイアンを倒せ 探照灯点灯 私が道を付ける」
龍驤「望月はん こんな至近距離で探照灯なんて、集中砲火受けるで」
望月「集中砲火結構 それでみんなを守れるんなら」
川内「よし 望月に続け。絶対に倒すぞ」
夕立「これむちゃくちゃ堅いっポイ。12.7cm砲じゃろくに傷も付かないっポイ」
川内「よっし カットイン戦法だ。みんな気合い入れろ」
川内・長波・夕立のカットイン攻撃によりサイアンは損害を受けた。だが沈まない
望月はぼろぼろになりながらも探照灯でサイアンを照らし続けた。
その時ガランドの主砲がサイアンに直撃した。
ガランド「ははははは。的が大きいからな。私の腕でも当たる されもう一回」
サイアン「グフ これは伊波のパンチ以上だ」
更にガランド・コンゴウが有りっだけの砲弾を浴びせた
サイアン「深海棲艦は永遠に不滅だ。何度でもよみがえる アイ・シャル・リターン」
という言葉を残し沈んでいった。
戦いは終わった。損害は計り知れないが、伊波・サイアンを撃破した。当面この海域は安全だろう。望月はそう思いながらみんなを見た。
第九章 戦いのあと
みんな傷ついていた。だがその顔は晴れやかだった。
川内「望月早く帰ろうぜ。鳳翔がご馳走作って待ってる。今日はスペシャルメニューだそうだ。デザートにプリンもあるらしいぞ」
川内は集中砲火を浴び自力航行もおぼつかない望月に肩を貸しながら言った
川内「ここはほんといい基地だな」
望月「ああ、最高だよ」
川内「お~い 大破した艦には肩貸してやれ、長波はゴンゴウだ」
長波「えぇ コンゴウさん重そう」
コンゴウ「何を言う 私だって脱いだら凄いんだぞ」
川内「夕立はイオナとタカオだ」
夕立「それって無茶振りっポイ? 川内さんずるい」
夜になると元気な夜戦バカ達は笑い声を上げながらそれぞれに肩をかした。
望月「さあ みんなで帰ろう」 そう我々には返る場所があるんだ。
帰投途中望月は川内と話をした
望月「川内、君たちは何故敵基地まで着たんだい?」
川内「いや 支援攻撃の艦載機飛ばした後リリーの弦引きアシスト装置の調子が悪くなって、乃絵美の第二次攻撃できなくなっちゃってさ、それに乃絵美の体力も限界だったしね、で乃絵美を敵の攻撃範囲から撤退させたんだよ。独りじゃ無理だから、春雨と鳳翔付けてね。鳳翔はまだ制空戦できるって言ってたけど、みんなが帰ったとき夜食が要るからって説得してね、やはり鳳翔が居ないと春雨だけじゃ乃絵美の看病も無理だしさ。そして夜戦組は命令無視して最大戦速で夜戦に突撃ってこと。私たちに夜戦やらさないなんて一生恨むぞ」
望月「はいはい 今回の命令違反は不問にする。けどホントに助かったよ。君たちが居なければサイアンは倒せなかったからな。ありがとう」
川内「いいって、いいって。夜戦できたんだから。でも望月ももうこんな無茶するなよ」
望月「ああ そうする」
第十章 日常
数ヶ月後、基地はいつものような活気が戻っていた。
暁「第六駆逐隊:遠征から戻って来ました」
龍田「はい暁ちゃんよくできました。天龍ちゃんが少しお痛しちゃったけどね」
天龍「おい、龍田、そんな事提督の前でいうなよ。駆逐艦娘に示しが付かないだろう」
雷・電・響「ぷ~~~」
提督「はいはい、みんなお疲れ様、今日はゆっくり休んでくれ」
第六駆逐隊「はーい」
最古参の吹雪は着任したばかりの第30、32駆逐隊の訓練をしていた。
吹雪「これぐらいでへばってたら長距離遠征できないわよ、ファイト」
皐月「吹雪さん、後どれぐらい」
吹雪「あとグランド10周」
文月「ふにゃぁ もうダメかも…」
金剛「ハーイ 駆逐艦娘のみんな、あとでお菓子ご馳走してあげるから頑張るのデース」
長月「今欲しい…」
みんなの声に囲まれて提督は幸せだった。もうあのメイド服も着ることは趣味以外あるまい。そう趣味として以外では…でも時々
そして乃絵美やガランドにも無茶をさせることも。
この海域が少し安全になってきたので、明日司令部に以前より申請したいた間宮が到着する。これでみんなの笑顔がもっと見られるだろう。
fin
最終更新:2014年10月05日 19:35