優しい少年 - 二次元キャラバトルロワイアル

優しい少年　◆uBeWzhDvqI

「これからどうすっか……」

箱庭学園１年１組生徒会庶務人吉善吉は考える。
いつの間にか知らない所に呼び出された事に驚いたがまず一つ。

「あれ？なんで俺こんな所に居るんだ？」

彼は生徒会総選挙の会計戦に出ていたはずだ。
一応言っておくが「戦」であり、「普通」の学校の選挙とは異なる物である。

そうだ俺は選挙でお母さんと一緒に会計戦に出たんだ！
俺は江迎を説得しようとして……あいつはあきらめなかった！
でも球磨川が鍵穴を塞いで……塞いで？

――――――爆発した。

「こんなゆったりしてる場合じゃねぇ！！」

デイバックの中から名簿を取り出す。
ドラえもんだとかDＩOはどこか見たことある感じがしたが無視。
まずは知り合いの名前を確認する事が大切だ。

めだかちゃんは確定として……

球磨川
江迎
志布志の三人。

「過負荷ばっかかよ……！！」

日之影さんとまでは言わないがもう少し味方がほしかった。
正直仲間が巻き込まれてなくて安心した面もあったが。
同じ箱庭学園の――――平戸？

「あいつの制服！それにめだかちゃんと話してたってことは箱庭学園の生徒なのか！？」

それなら話は考えられる。
殺し合いとはなっているがこれはフラスコ計画の一部ではないだろうか。
実際宗像先輩のような人がいるわけだから否定はできない。
だとしたら優勝した人間は実験サンプルにでもされるのだろうか。
しかし善吉は引っかかった事がある。
あの時の事だ。この殺し合いのオープニングとも呼べるべきあの時。
めだかちゃんでもなければあの謎の探偵、最後に見えた謎の黒い球体でもない。

――――――――――あの少女の事だ。

仮にフラスコ計画の一部と仮定した場合これはおかしい事になる。
あの計画は天才を産み出す事に重点を置いた計画である。
そんな計画が理由もなく人を殺すのだろうか？
だとしたら少女はたんなる見せしめとして殺された事になる。
これによりフラスコ計画とはまた別の物と認識した。

(……仇はとってやるぜ……！)

あの場で初めてみた少女。
名も知らなければ遊んだ事もなければ話した事も無い他人の少女。
だが善吉は強い決意を固めた。
これは決してあの少女に特別な思い出があるわけではない。
善吉は異常でもなければ過負荷でもない。ただの普通である。
嬉しいことがあれば喜ぶし、悲しいことがあれば泣く。
それは善吉が普通であるが故の優しさであった。
だから善吉は決意を胸に足を踏み出す。

「平戸！！お前のくだらない計画を止めてやる！！」

【G－５灯台前/１日目・深夜】
【人吉善吉＠めだかボックス】
【状態】 健康
【装備】 生徒会制服
【持ち物】 支給品一式、ランダム支給品１～３
【思考】
基本： 殺し合いを止める。
1： めだかちゃんや頼れる人と合流したい。
2： さてこれからどうすっか。
3： 球磨川達は殺しはしないとおもうけど……。
【備考】
※生徒会選挙会計戦における爆発寸前より参戦。

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人吉善吉

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