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のびたが目を覚ましたのはそれからまもなくのことだった。
ドラ「のびた君、安静にしてたほうがいいよ、君は負け続けて
ストレスが溜まってるんだ。」
のび「ジャイアンにあんな負け方したらじっとしてられないよ。早速だけど
今ジャイアンはどこにいると思う?」
ドラ「知らないよ。それに、悪いけど君のポケモンじゃジャイアンには勝てないよ。
もっと強くしなくちゃ。」
のび「分かった・・・そうする・・」
かくしてのびたとドラえもんは次のジムを目指すことにした。
だが、のびたが自転車に乗れないせいで2人は一路、
テンガン山に向かうことになった。
テンガン山内部
のび「ここを抜ければヨスガシティだよねー!」
ドラ「うん・・そうなんだけど、それにはちょっと長い洞窟を
抜けなきゃいけないんだ。」
のび「構わないよ。ぼくだって金銀の『つながりのどうくつ』を抜けられたし。」
のびたの自信と逆にドラえもんには不安がよぎる。つながりのどうくつって
ほぼ1本道だったような・・・
だがその瞬間、ドラえもんの前に黄金色のポケモンが姿を現した。
----
ドラ「り・・・リーシャン・・・!!何て愛らしいポケモンなんだ!!」
ドラえもんはマッハでボールを投げた。
のび「なぜにヒールボール?」
のびたの素朴な疑問もドラえもんには聞こえていない。ただただ捕まえたリーシャンに
愛を注いでいた。
ドラ「ああ、金色に輝くその体!美しい紅白の綱!そして何より!!
その体を揺すると流れ出るメロディ!!
どれを取っても最高!まさにぼくのためにいるようなポケモンではないか!!!」
のび「どうしちゃったんだドラえもん。」
ドラ「はっ!すまないのびたくん。ぼくとしたことがついリーシャンの美しさに
見とれて・・・それでは参ろうか。」
のび「(ウザ・・・)う・・・うん!行こう!」
のびたとドラえもんは洞窟を進んでいったが、急にどこからか冷たい風が吹いてきた。
ドラ「さ・・・さぶい、のびたくん、ちゃんとマップの指す方向どおりに進んだの?」
のび「え?ぼくが?マップを見とくのはドラえもんの仕事だったじゃないか。」
ドラ「そうだったっけ?リーシャンを見てて忘れてたよ。」
行く手に出口が見えた。
のび「マップを見てないのか・・・ならあそこの出口はどこに繋がっているの?」
ドラ「ハクタイ側から入って行きつくところは、207番道路、カンナギタウン、
216番道路・・・」
まさか・・・嫌な予感を振り払い、二人は出口を抜けた。
----
206番道路
ジャ「ギャハハハハハ!!のびたの奴、『ぼくだけの力で』とかいってやがった!
ドラえもんに頼らないと何も出来ない貧弱野郎が・・・あー腹いてえw」
のびたのポケモンを倒し、更にレベルアップしたジャイアンはあの山男にも
勝てそうな気がしていた。
ジャ「俺のバッジはまだ1個か、それにしても汚れてるな。」
自分のトレーナーカードのバッジが黒ずんでいることに気が付いたジャイアンは
とりあえずバッジを擦ってみた。
ジャ「おお、何かキュコキュコ音がするぞ。でも全然きれいにならないな・・・・・・」
ジャイアンは泥だらけで冒険しているからバッジも汚いのだが、
そんなことも構わずジャイアンは擦り続ける。
ジャ「うおおおおおお!!」
ジャイアンの腕がこうそくいどうする。(ちなみに彼はこの手つきで
DSのタッチ画面を使えなくしたこともある)
そして・・・
カキン!
バッジがトレーナーカードから外れ、地面を転がっていった。
次の瞬間、バッジは一瞬だけ宙に浮き、206番道路を横切る川に飲み込まれてしまった。
ジャ「コールバッジが・・・」
ジャイアンは余りのことに呆然と立ち尽くすことしか出来なかった。
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のびたが目を覚ましたのはそれからまもなくのことだった。
ドラ「のびた君、安静にしてたほうがいいよ、君は負け続けて
ストレスが溜まってるんだ。」
のび「ジャイアンにあんな負け方したらじっとしてられないよ。早速だけど
今ジャイアンはどこにいると思う?」
ドラ「知らないよ。それに、悪いけど君のポケモンじゃジャイアンには勝てないよ。
もっと強くしなくちゃ。」
のび「分かった・・・そうする・・」
かくしてのびたとドラえもんは次のジムを目指すことにした。
だが、のびたが自転車に乗れないせいで2人は一路、
テンガン山に向かうことになった。
テンガン山内部
のび「ここを抜ければヨスガシティだよねー!」
ドラ「うん・・そうなんだけど、それにはちょっと長い洞窟を
抜けなきゃいけないんだ。」
のび「構わないよ。ぼくだって金銀の『つながりのどうくつ』を抜けられたし。」
のびたの自信と逆にドラえもんには不安がよぎる。つながりのどうくつって
ほぼ1本道だったような・・・
だがその瞬間、ドラえもんの前に黄金色のポケモンが姿を現した。
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ドラ「り・・・リーシャン・・・!!何て愛らしいポケモンなんだ!!」
ドラえもんはマッハでボールを投げた。
のび「なぜにヒールボール?」
のびたの素朴な疑問もドラえもんには聞こえていない。ただただ捕まえたリーシャンに
愛を注いでいた。
ドラ「ああ、金色に輝くその体!美しい紅白の綱!そして何より!!
その体を揺すると流れ出るメロディ!!
どれを取っても最高!まさにぼくのためにいるようなポケモンではないか!!!」
のび「どうしちゃったんだドラえもん。」
ドラ「はっ!すまないのびたくん。ぼくとしたことがついリーシャンの美しさに
見とれて・・・それでは参ろうか。」
のび「(ウザ・・・)う・・・うん!行こう!」
のびたとドラえもんは洞窟を進んでいったが、急にどこからか冷たい風が吹いてきた。
ドラ「さ・・・さぶい、のびたくん、ちゃんとマップの指す方向どおりに進んだの?」
のび「え?ぼくが?マップを見とくのはドラえもんの仕事だったじゃないか。」
ドラ「そうだったっけ?リーシャンを見てて忘れてたよ。」
行く手に出口が見えた。
のび「マップを見てないのか・・・ならあそこの出口はどこに繋がっているの?」
ドラ「ハクタイ側から入って行きつくところは、207番道路、カンナギタウン、
216番道路・・・」
まさか・・・嫌な予感を振り払い、二人は出口を抜けた。
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206番道路
ジャ「ギャハハハハハ!!のびたの奴、『ぼくだけの力で』とかいってやがった!
ドラえもんに頼らないと何も出来ない貧弱野郎が・・・あー腹いてえw」
のびたのポケモンを倒し、更にレベルアップしたジャイアンはあの山男にも
勝てそうな気がしていた。
ジャ「俺のバッジはまだ1個か、それにしても汚れてるな。」
自分のトレーナーカードのバッジが黒ずんでいることに気が付いたジャイアンは
とりあえずバッジを擦ってみた。
ジャ「おお、何かキュコキュコ音がするぞ。でも全然きれいにならないな・・・・・・」
ジャイアンは泥だらけで冒険しているからバッジも汚いのだが、
そんなことも構わずジャイアンは擦り続ける。
ジャ「うおおおおおお!!」
ジャイアンの腕がこうそくいどうする。(ちなみに彼はこの手つきで
DSのタッチ画面を使えなくしたこともある)
そして・・・
カキン!
バッジがトレーナーカードから外れ、地面を転がっていった。
次の瞬間、バッジは一瞬だけ宙に浮き、206番道路を横切る川に飲み込まれてしまった。
ジャ「コールバッジが・・・」
ジャイアンは余りのことに呆然と立ち尽くすことしか出来なかった。
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ドラえもんとのびたの眼前に広がっているのは見渡す限りの雪原。
のび「うう・・寒いよ、ナナカマド博士に貰ったマフラーを巻こう。」
ドラ「どうしてこんなところに出ちゃったんだろう、216番道路・・・雪景色だね。」
元はといえばドラえもんが地図を見ることを怠っていたせいで
ここに着いてしまったのだが、
のびたはそんなことは気にならなかった。
のび「ほら、行くよドラえもん!」
ドラ「何?うわっ!」
何をするかと思えばのびたは雪玉を投げてきた。
ドラ「もう、のびたくんは緊張感がないなあ。」
のび「いいじゃん。この道路に行き着いちゃったのは仕方ないことだし、
それにぼく雪なんて久しぶりだよ!」
やっほーぅ!と走っていくのびた。このマイペースが彼の良いところでもあり、
悪いところでもある。
「君たち、ぼくとバトルしないか?」
のびドラ「はあ・・・」
道を半分ほど進んだところでのびたとドラえもんは
エリートトレーナーに捕まってしまった。
----
この寒い環境にポケモンを慣れさせるためにもバトルはしておく必要がある。
二人は承知した。
エリ「じゃあ行くよ!ハピナス!」
のび「よおーし!カラナクシ!」
ドラ「え・・・ちょっと待って!」
ドラえもんが今まさに技を指示しようとした両者にストップをかけた。
ドラ「すいません、ちょっとお伺いしますが、そのハピナスは何レベルですか?」
ドラえもんはレベルの差がありすぎることを恐れていた。
考えてみれば序盤の道路でハピナスなんか出て来るわけが無い。
エリートトレーナーの答えは・・・
エリ「35だよ。」
思ったとおりだ。ドラえもんはバトルをやめさせ、他の手持ちを見せてもらった。
ルクシオLv33 ケーシィLv30 ゴーリキーLv36
まさか・・・ぼくたちは物語の流れに逆らってとんでもないところに来ちゃったんじゃ・・・
そんな考えが頭に浮かぶ。
のび「どうしたのドラえもん。中止したせいであのエリートトレーナーが
怒ってどこか行っちゃったよ!」
ドラ「のびたくん・・・ぼくたちは、強いトレーナーがいる道路に迷い込んじゃったんだ。」
のび「うん、そんなこと分かってるよ。あのナナカマド博士も言ってたろ、
『旅のルートは人それぞれだ―――自分だけの旅を楽しんで来い』って!
誰と争うわけでもなく自由に旅していいんだよ!」
----
ドラ「そうかあ・・・そうだよね!」
ぼくとしたことがのびたくんに説得されちゃった。
まあこの雪景色をもうちょっと楽しもうか。
だけどまだ一つ聞かなきゃならないことがある。
ドラ「自分だけの旅もいいけど、トレーナー戦はどうするの?まさかまともに戦うの?」
のびたはまたもや『知らなかったの?』という顔で振り返った。
のび「ぼくはトレーナーと戦って勝った回数のほうが少ないから、これぐらい慣れてるよ。」
ドラ「じゃあ、トレーナーと目を合わせるたびにお金が取られていくの?
嫌だよそんなの~」
ドラえもんとのびたは同居するほどの仲だが、のびたのペースに合わせるほどの
心の余裕はドラえもんにもなかった。
夜も更けて、二人は凍えながらロッジ『ゆきまみれ』に到着した。
ロッジの山男「いらっしゃい、何もないけどゆっくりして行ってよ。」
山男の言うとおり、ロッジというよりはむしろ山小屋だったが、
二人はとりあえずベッドに腰掛けてストーブに当たった。
ドラ「すみません、ここからキッサキシティまではどれくらいかかるんですか?」
山男「キッサキ?君たちキッサキからここへ来たんじゃないのか・・・
ここからキッサキへは、広い雪原を通らなきゃいけないぞ。
おまけに年中吹雪が吹いてるし、 君たちみたいな装備じゃ途中で凍えちゃうよ。」
口を開く気力もうせたのか、しばらくその場はしらけた。
ドラえもんの道具が使えればどうにかなるが、
ドラえもんはこのゲームを始める時点でポケットを封印していた。
のび「ドラえも~ん、ここはやっぱり・・・」
ドラ「だめっ!このゲームはポケモンなんだから、道具を使っちゃルール違反だよ。」
のび「道具じゃないよ。ここの近くに草むらがあっただろ?
あそこに炎タイプがいればな~・・・なんて」
山男「炎タイプなんて生息してないぞ。この地方ではポニータがちょっといるだけだ。
ガーディとかブビィが出てきたなんて話も聞くが、あまり期待しないほうがいい。」
山男の宣告にまたひとつの希望が失われた。だが、道を切り開いたのも
またやまおとこだった。
山男「何なら、俺の車でキッサキまで送ってやろうか?」
のびたの顔の血の気が戻る。
のび「やった~!ありがとうございます山男さん!
よし、山男さんが車の準備してる間にポケモンを育てとこう、
ドラえもんもおいでよ!」
のびたは勇んで外に出て行った。山男はしみじみと
山男「なんだかんだ言ってやっぱり子供は風の子なんだなあ。」
と思っていた。
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