パパドラ その7 - (2007/06/10 (日) 00:38:14) の1つ前との変更点
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【ジャイアンサイド】
俺達はマグマ団とアクア団のザコ団員どもを全員倒した。
まぁ俺様にかかればこれくらいどうってことないぜ!
「ダツラのおっさん、一通り片付いたな。」
「そうだな。さ、早くみんなのところに行こうぜ。」
「ああ!」
俺とダツラのおっさんはみんなのもとへと向った。
しばらく進むとスネ夫とコゴミの姉ちゃんが
マグマ団と戦っていた。
相手のポケモンはあの伝説のポケモン、エンテイだった。
しかもスネ夫のフーディンはさっきからテレポートを使って、
エンテイの攻撃をかわしているだけで自分から攻撃する気配はない。
「おいスネ夫、攻撃をかわしてるだけじゃ勝てないぞ!
なんなら俺達が手伝ってやろうか!?」
「ジャイアンか・・・悪いけど、僕には僕の考えがあるんだ。
君らは先に行っててくれないか?」
「なんだと!?せっかく人が助けてやるって言ってるのに
その言い方はないだろ!」
「私達の事は心配しないで。ちゃんと考えがあるから・・・」
コゴミの姉ちゃんが赤ん坊をなだめるような声で、
俺に言った。
----
「で、でもよぉ・・・お前らだけでどうやってあのエンテイに
勝つっていうんだよ!?」
「心配すんなよ、コゴミ達にはちゃんと考えがあるみたいだしよ。
そうなんだろ?」
ダツラのおっさんがコゴミの姉ちゃんに聞く。
「ええ。だから私達の事はいいから、あなた達は先に行って、
みんなを助けてあげて。」
「分かったぜ!・・・スネ夫、やられたりするんじゃねぇぞ。」
「・・・分かってるさ。」
「ジャイアン、先を急ごう。」
「ああ。」
俺達はスネ夫とコゴミの姉ちゃんを後にして先へと進んだ。
【しずかサイド】
「アハハ!水タイプのポケモンだからといって、
炎タイプのポケモンに勝てるとは限らないわよ!」
「くっ・・・」
私の唯一の水ポケモン、ペリッパーは
ウインディの雷のキバによって倒されてしまった。
「次はどのポケモンで来るのかしら?」
「行くのよ、ヤミラミ!」
私はヤミラミを繰り出す。
----
「ヤミラミ、悪・ゴーストタイプの弱点がないポケモン・・・
でも弱点がないポケモンが強いポケモンとは限らないわ!
ウインディ、フレアドライブ!」
ウインディは炎を身にまとい、ヤミラミに襲い掛かる。
「ヤミ~・・・」
「そんな、ヤミラミ・・・」
ウインディのフレアドライブをくらったヤミラミは一撃で
戦闘不能となってしまった。
「ふふ、威力120の技を甘くみないでくれる?フレアドライブも
覚えられないくせに威張っている某唯一神とはわけが違うのよ!」
「しずかちゃん!助太刀に来たよ!」
「出木杉さん!」
私のところに出木杉さんが来てくれた。
これなら勝てるかも知れない。
「あんたがここに来たってことはホムラを倒したのね?
中々やるじゃない・・・でもバトルの邪魔はしないでくれる!?
ギャロップ、炎の渦!」
カガリはギャロップを繰り出し、出木杉さんを炎の渦の中に
閉じ込めた。
「うわ、何だこの炎!?」
「ふふ、少しでも動くとあなたが火傷することになるわよ。
悪いけどそこでおとなしくしててね。」
----
「くっ・・・」
「出木杉さん!」
「あんたは人の心配してる暇なんてなくってよ!ウインディ、
雷のキバ!」
「しずかちゃん!」
ウインディが私に襲い掛かってくる!
だめ、やられる!
「フライゴン、ドラゴンクローだ!」
フライゴンのドラゴンクローをくらったウインディは吹き飛んだ。
「ダツラさん!武さん!」
絶体絶命のそのとき、ダツラさんと武さんが助けにきてくれた。
「おう!しずかちゃん、出木杉!無事か!?ザコ団員達は全員
俺達が倒したぞ!」
「何ですって!?許さないわ、あんた達!」
カガリは怒りに震えていた。
「おいジャイアン!ウインディは俺とフライゴンが倒す!お前らは
ギャロップの相手をしてくれ!」
「分かったぜ、ダツラのおっさん!おいしずかちゃん、
今残ってるポケモンは何だ?」
「私のポケモンで戦えるのはもう、マイナンとワカシャモしか
いないわ・・・」
----
「何!?マイナンがいるのか!?しずかちゃん、
耳を貸してくれ。」
武さんは私に作戦を話した。
作戦といえるかどうかは分からないけど・・・この方法なら
あのギャロップを倒せるかもしれない。
私は武さんの案に乗ることにした。
「分かったわ!じゃあ武さん、そのポケモンを貸して。」
「おう!」
武さんは私にそのポケモンが入ったモンスターボールを手渡したあと、
マリルリを出して、カガリに応戦する。
「やい、おばさん!今度は俺が相手だ!」
『おばさん』と呼ばれ、カガリは激怒した。
「おばさんですってぇ~!!許さないわ!ギャロップ、大文字!」
「マリルリ、バブル光線で受け止めろ!」
大文字とバブル光線がぶつかり、爆発した。
「やるじゃねぇか、おばさんのギャロップ・・・」
「当然よ、あんたのマリルリも中々のものよ。ギャロップの大文字と
互角に渡り合うなんてね・・・でも、ここまでよ!メガホーン!!」
ギャロップの大技、メガホーンをくらったマリルリは戦闘不能と
なってしまった。
----
「マリルリ!」
「ふふ、どう?これが私とあんたとの実力の差よ。どう、
降参する気になった?」
「降参・・・なんてするもんか!しずかちゃん、用意はできたか!?」
「ええ!マイナン、『でんげきは』!」
「あはは、バカね・・・マイナンの『でんげきは』ごときで、
ギャロップがやられるわけ・・・」
カガリはマイナンを見くびっていたが、
マイナンの『でんげきは』をくらったギャロップは一撃で
戦闘不能となってしまった。
ギャロップが戦闘不能になったのと同時に出木杉さんを
まとっていた炎の渦が消えた。
「な、何で私のギャロップがマイナンごときに・・・まさか!?」
「そう、そのまさかだ!俺がさっきしずかちゃんに渡したポケモンは、
プラスル!プラスルの手助けでマイナンをパワーアップさせたんだ!」
「それだけじゃないわ。プラスルはマイナンを強くする特性『プラス』
を持ってるのよ。」
「くっ、でも私にはまだウインディが・・・」
「悪いが、アンタのウインディならすでに倒したぜ。」
「何ですって!?」
ダツラさんの足元には戦闘不能となったウインディの姿があった。
----
「あなたの負けよ!さぁ観念しなさい!」
「・・・観念なんてするもんですか!ポチエナ、穴を掘る!」
カガリはポチエナの穴を掘るを使い、
その場をあとにした。
「逃げられちゃったわ・・・そういえば出木杉さん、ホムラは
どこに行ったの?」
「それが・・・一瞬の隙をつかれて逃げられた・・・みんな、ごめん。」
出木杉さんはホムラを逃がしてしまった事を悔やんでいたが、
武さんはそんな出木杉さんを慰めた。
「気にすんなよ!それより、スネ夫の奴を助けに行こうぜ!」
「その必要はないよ。」
「スネ夫!ここまで来たって事はあのエンテイを倒したのか!?」
「ああ。」
「すげぇじゃねぇか!一体どうやって!?」
「実は・・・」
----
【スネ夫の回想シーン】
「フフ、あいつらも馬鹿だな・・・あのまま先に進んでも
マツブサ様にやられるだけだというのに・・・」
ホカゲが不気味な笑みを浮かべながら言った。
「そんなにそのマツブサって人、強いの?」
コゴミがホカゲに聞く。
「ああ。マツブサ様は偉大なお方だ。お前らなんかが敵う相手ではない。」
「へぇ~・・・ねぇ、そのマツブサって人の事、少し聞かせてよ。」
おいおい、コゴミは一体何考えてるんだ?
こんな時に敵のボスの事を聞いてどうするつもりなんだ?
どうやらホカゲも同じ事を疑問に思ったらしく、
コゴミにこう聞いた。
「なぜ、敵のお前にそんな事を言う必要がある?」
「何でって・・・気になるからよ。」
どういう理由だ、それは。
「・・・まぁいいだろう、冥土の土産に教えてやる。」
教えてくれるのかよ!
僕は心の中でツッこんだ。
----
「マツブサ様はな・・・」
その後約10分、ホカゲはマツブサの事を語った。
なぜ自分はマツブサに仕えたのか、
マツブサの考えがいかに素晴らしいことか、
マツブサの好きな食べ物は焼き芋だとか、
死ぬほどどうでもいい話を僕達に話してくれた。
そしてそのどうでもいい話をコゴミは
なぜか興味津々に聞いていた。
「なるほどねぇ~・・・教えてくれてありがと。スネ夫、
もうフーディンにテレポートをやめさせてもいいわよ。」
「え?・・・わ、分かった、フーディン、テレポートをやめるんだ。」
「どうした?もう観念したのか?エンテイ、とどめをさしてやれ。」
エンテイがフーディンに炎のキバを繰り出そうとしている。
やばい、このままじゃフーディンが倒される!
「ガ・・・ウ・・・・」
しかしエンテイは炎のキバを繰り出す前に
倒れてしまった。
「馬鹿な!?なぜエンテイが!?」
「さっき、アタシのブラッキーが『どくどく』をエンテイに
かけておいたのよ。」
「何!?いつの間にブラッキーを?」
「ブラッキーには穴を掘るで待機させといてエンテイに『どくどく』を
仕掛けるチャンスを伺わせていたのよ。」
----
「じゃあフーディンのテレポートや俺にマツブサ様の話を延々と
させたのは・・・」
「ええ、全て時間稼ぎだったのよ。」
なるほど、ホカゲに無駄話をさせたのも作戦だったのか。
やるじゃないか、コゴミ。
「さぁ、次はどのポケモンで来るの!?」
「ちっ!ブビィ、煙幕だ!」
ホカゲのブビィが煙幕を吐き出した。
「ケホケホ!しまった!」
煙幕がはれるとすでにそこにはホカゲの姿はなかった。
【回想終わり】
「・・・というわけで、ホカゲには逃げられたけど、
コゴミの作戦のおかげでなんとかエンテイを倒す事ができたんだ。」
「まぁスネ夫のフーディンがテレポートで時間を稼いで
くれてなかったどうなるか分からなかったわ・・・
それより早くリラ達を助けに行きましょ!」
「ああ!」
僕達はドラえもん達のもとへと向った。
----
【ドラえもんサイド】
「くっ・・・強い・・・」
パパに重傷のアスナさんとリラさんを安全なところに避難させたのは
いいけど、僕1人でこの伝説のポケモンの相手をするのは荷が重すぎた。
すでにサンドパンや相性のいいはずのゴローンもやられ、
今僕の手持ちで戦えるのはグラエナとラクライだけだった。
「ふふ、どうだ?俺達の仲間になるっていうんなら、助けて
やってもいいが・・・」
「誰がお前らの仲間なんかになるか!ラクライ、電光石火!」
「無駄だ!ファイヤー、翼で打つ攻撃!」
「ラクライ!」
ラクライは翼で打つで吹き飛ばされ、戦闘不能となってしまった。
「さて、そろそろ死んでもらおうか・・・ファイヤー、ゴッドバード!」
マツブサはファイヤーにゴッドバードを指示したが、
ファイヤーは動かない。
「な!?どうしたんだ、ファイヤー!・・・これは麻痺してるのか・・・」
ファイヤーは麻痺状態になっていた。
一体なぜ?、僕はすぐに気がついた。
「まさかさっきラクライに当たったときにラクライの特性『静電気』が
発動したのか!?」
----
偶然とはいえ、これはチャンスだ。
相手が麻痺してる今のうちに反撃だ!
「ファイヤー、しっかりしろ!」
マツブサは、ポケットから麻痺治しを取り出しファイヤーに打とうとする。
させるか!
僕は、すかさずグラエナに指示を出す。
「グラエナ、麻痺治しを奪え!」
「グラァ!」
グラエナはマツブサに襲い掛かり、マツブサの持ってる麻痺治しを弾きとばす。
「ちぃ!よくも麻痺治しを!許さんぞ!ファイヤー、 翼で撃つ!」
ファイヤーは、痺れながらも主人のために一生懸命翼をあげ、僕のグラエナに
翼を振りかざす。
「グラエナ!」
グラエナは戦闘不能にこそ、ならなかったが、大ダメージを負ってしまい、
戦闘不能寸前だった。
「悪いな・・・中途半端な攻撃しちまって・・・だが、これで終わりだ! 」
ファイヤーが再び翼を振りかざす。
これでグラエナが戦闘不能になったら、僕は、この世界から消滅してしまう・・・
嗚呼、せめて消える前に どら焼きをたくさん食べたかったなぁ・・・
----
ファイヤーがグラエナに翼で撃つを繰り出そうとしたそのとき、
サイケ光線がファイヤーに命中する。
「な、何だ!?」
マツブサは予想外の出来事に困惑する。
僕はサイケ光線が放たれた方向を見る。
そこにはパパとドクケイルの姿があった。
「パパ、何で・・・逃げてっていったのに・・・」
「君を見捨てることなんて、できないよ。だって僕達は・・・」
パパは少し間を開けたあと、僕に向かってこう言った。
「だって僕達は・・・家族じゃないか。」
目から溢れ出した涙が、 僕の頬をつたった・・・
----
「そうだったね・・・」
僕は涙を手で拭いながら言った。
「僕達は、家族だ・・・共に笑い、共に泣き、共に戦う・・・そうだよね?」
「そうとも!家族の力は無限大だ!一緒に戦おう!」
僕はパパの手を握る。
握ったその手には温もりが感じられた・・・
「ふはは!何が家族だ!笑わせるな!」
僕らの目の前でマツブサは高らかに笑った。
「大体、お前のポケモンで俺のファイヤーを倒せるとでもいうのか!?」
確かにマツブサの言うことは一理ある。
パパの手持ちはジュプトルにドクケイルにココドラ。
その3体でファイヤーに勝てるんだろうか?
いいや、弱気になっちゃ駄目だ。
きっとパパには何か考えがあるんだ。
僕がパパの顔を見るとパパの顔は自身に満ち溢れていた。
「そっちが伝説のポケモンで来るなら、こっちも伝説のポケモンで対抗だ!
行け、ライコウ!」
「何!?」
パパの投げたモンスターボールから伝説のポケモン、ライコウが出てくる。
「ラァァァァァイ!」
モンスターボールから出てくるのと同時にライコウが荒々しい声で叫ぶ。
一声叫んだだけなのに、この威圧感。
さすがは伝説のポケモン。
----
「それにしてもパパ、何でライコウを・・・」
「フロンティアブレーンのリラさんに貸してもらったんだ。
凶暴なポケモンだから、普段はほとんど使わないらしいけど、相手も
伝説のポケモンなら、対抗できるのはライコウくらいしかいないだろうって
事でリラさんが貸してくれたんだ。」
なるほど、それにしてもフロンティアブレーンってすごいな・・・
伝説のポケモンを持ってるなんて・・・
「ラァァァァァイ!」
「ファイヤー!」
ライコウとファイヤー、2体の伝説のポケモンが対峙しあう。
「伝説のポケモン同士の戦いか・・・面白い、受けてやろう!
ファイヤー、火炎放射だ!」
ファイヤーの口から高温の炎が吐き出され、それがライコウにヒットする。
「特攻の種族値125のファイヤーの攻撃だけあって、
中々高威力の火炎放射だな・・・火炎放射自体、威力95、命中率100の
使い勝手のいい技で・・・」
パパが今の攻撃を分析しながらブツブツと呟いた。
どうやらしばらく合わないうちにパパは大分ポケモンに詳しくなったようだ。
フロンティアブレーンのダツラさんと一緒にいたおかげだろうか?
あるいはずっとポケモンの本を読んでたのだろうか?
どちらにしろ、とてもつい数週間前まで、ポチエナに自分で攻撃していた人と
同一人物とは思えない。
----
「ファイヤーの基本的な攻撃は炎タイプや飛行タイプの技・・・飛行タイプの技は、
電気タイプで半減できるから問題ないだろう・・・となると厄介なのはやはり炎タイプの
技だな・・・ライコウ、雨乞いだ!」
「ラァァァイ!」
ライコウが叫ぶと同時に大粒の雨が降り出した。
「雨乞いだとぉ!?」
「どうだい?雨が降れば炎タイプの技は半減する。これでファイヤーの主な攻撃手段で
ある炎タイプの技と飛行タイプの技は封じた!これでとどめだ!ライコウ、雷!」
「ラァァァァイ!」
ライコウが叫ぶと同時に雷が落ちる。
「イヤァァァァァァ!」
雷がファイヤーにクリーンヒットし、ファイヤーは戦闘不能となった。
「ば、馬鹿な・・・」
マツブサは切り札であるファイヤーが戦闘不能となってしまったので、絶句する。
「どうやら僕の勝ちみたいだね。」
パパが満足気な顔で言った。
「くっ・・・まだだ、まだ俺にはゴウカザルやバクーダが・・・」
「やめといた方がいいよ。」
後ろから憎たらしい声が聞こえた。
僕が後ろを振り向くとそこにはスネ夫君達がいた。
----
「スネ夫君!それに他のみんなも・・・」
「お前んとこの部下は俺達が全部倒したぜ!幹部どもも全員退却したぞ!お前1人で
俺達全員の相手をできるのか!?」
ジャイアンが胸をはって言った。
「さぁ、ソライシ博士から奪った隕石を返しなさい!」
コゴミさんがマツブサに詰め寄る。
「フッ、いいだろう・・・隕石は返してやる。こんなもの、使わなくても
あの玉があればフフフ・・・バクーダ、穴を掘るだ!」
マツブサは意味深な言葉を残し、バクーダの穴を掘るで退却してしまった。
その直後アクア団のボスのアオギリがやって来た。
「お前らがマツブサを倒してくれたのか・・・お前らはアクア団とマグマ団、
どちらの味方なんだ・・・まぁいい、我々は引き続きマグマ団を追うとしよう・・・
お前らとはまたどこかで会うことになりそうだ・・・」
アオギリはそう言い残すとその場を退却していった。
「なんだ、あいつ・・・」
ジャイアンが呟いた。
僕らの間でしばらく沈黙が流れる。
やがてその沈黙をパパが破いた。
「まぁいろいろあったけど、とりあえずマグマ団の暴走は止めることができたし、
めでたし、めでたしだね。」
----
────
【のび助サイド】
「乾杯!」
フエンタウンの温泉、ここで僕とダツラさんは酒を飲んでいた。
いわゆる酒風呂という奴だ。
風呂に入りながらの酒もおつなもんだ。
「いやー、それにしてもマグマ団やアクア団は何処に行ったんだろうなー・・・」
顔を真っ赤に染めながらダツラさんが言った。
「さぁ・・・まぁ彼らとは今後旅をするうちにまた会うことになりそうですけど・・・」
「それもそうだn・・・ウッ!」
ダツラさんが急に口を抑えた。
「ダツラさん、どうしたんですか?ダツラさ~ん・・・」
あ~あ、温泉に吐いちゃったよ・・・
お食事中のみなさん、すいませんでした・・・
----
【ジャイアンサイド】
俺はジャイアン、ガキ大将だ。
そんなガキ大将の俺様が今何してるかというと・・・
おっ、早速みんなが入って来たぞ。
「アスナさん、リラさん、腕のほうは大丈夫なんですか?」
「うん。この温泉、すごいんだよ。この温泉に入れば骨折だって
1発で治っちゃうんだから!」
本当にすごい温泉だな・・・それにしても、ジムリーダーのアスナの
姉ちゃんは巨乳だな。
コゴミの姉ちゃんは並といったところだろうか。
リラの姉ちゃんは・・・貧乳だな。
しずかちゃんとあまり変わらないな。
それで、俺が何をしてるかというと女風呂の覗きだ。
何か文句あるか!?
そんなジャイアンの行動を見て、ドラえもんはこう思った。
(駄目だこいつ・・・早く何とかしないと・・・)
----
【のび助サイド】
──その日の夜、僕達はジムリーダーのアスナさんに呼び出された。
「みんな、今日は色々ありがとう。あんた達のおかげでマグマ団やアクア団を
この街から追い払うことができたよ。」
「いやー、それほどでも・・・」
僕は照れながら言った。
「それで、みんなにお礼として渡したいものがあるの・・・」
アスナさんはそう言うとポケットからバッジを取り出し、
僕達6人に渡した。
「これは・・・フエンタウンのジムバッジ・・・いいんですか?
ジム戦もしてないのに・・・」
「ええ。残りのジム戦も頑張ってね!」
「ありがとうございます!」
僕達6人は4個目のバッジ、ヒートバッジを手に入れた。
これでバッジも残すことあと半分・・・
よ~し、残りのジムバッジも頑張って集めるとするか。
----
のび助 ジュプトル♀LV31、ドクケイル♂LV30、ココドラ♂LV29
ホイッスル所持
ダツラ ピジョット♂LV50、フライゴン♂LV50他不明
ドラえもん サンドパン♂LV32、グラエナ♀LV30、ゴローン♂LV28、
ラクライ♀LV20
しずか ワカシャモ♂LV33、ペリッパー♀LV30、ヤミラミ♀LV28、
マイナン♂LV29
ジャイアン ドガース♂LV31、マリルリ♂LV30、ハリテヤマ♂LV31、
プラスル♀LV24、ラプラス♂LV29
出木杉 ヌマクロー♂LV34、エルレイド♂LV33、クロバット♀LV32、
ハガネール♂LV34
スネ夫 フーディン♂LV35、オオスバメ♂LV33、ドンメル♂LV23
コゴミ ヘラクロス♂LV50、ブラッキー♀LV50、ヌケニンLV50、
キノガッサ♂LV50、ゲンガー♂LV50、ニョロボン♂LV30
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【ジャイアンサイド】
俺達はマグマ団とアクア団のザコ団員どもを全員倒した。
まぁ俺様にかかればこれくらいどうってことないぜ!
「ダツラのおっさん、一通り片付いたな。」
「そうだな。さ、早くみんなのところに行こうぜ。」
「ああ!」
俺とダツラのおっさんはみんなのもとへと向った。
しばらく進むとスネ夫とコゴミの姉ちゃんが
マグマ団と戦っていた。
相手のポケモンはあの伝説のポケモン、エンテイだった。
しかもスネ夫のフーディンはさっきからテレポートを使って、
エンテイの攻撃をかわしているだけで自分から攻撃する気配はない。
「おいスネ夫、攻撃をかわしてるだけじゃ勝てないぞ!
なんなら俺達が手伝ってやろうか!?」
「ジャイアンか・・・悪いけど、僕には僕の考えがあるんだ。
君らは先に行っててくれないか?」
「なんだと!?せっかく人が助けてやるって言ってるのに
その言い方はないだろ!」
「私達の事は心配しないで。ちゃんと考えがあるから・・・」
コゴミの姉ちゃんが赤ん坊をなだめるような声で、
俺に言った。
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「で、でもよぉ・・・お前らだけでどうやってあのエンテイに
勝つっていうんだよ!?」
「心配すんなよ、コゴミ達にはちゃんと考えがあるみたいだしよ。
そうなんだろ?」
ダツラのおっさんがコゴミの姉ちゃんに聞く。
「ええ。だから私達の事はいいから、あなた達は先に行って、
みんなを助けてあげて。」
「分かったぜ!・・・スネ夫、やられたりするんじゃねぇぞ。」
「・・・分かってるさ。」
「ジャイアン、先を急ごう。」
「ああ。」
俺達はスネ夫とコゴミの姉ちゃんを後にして先へと進んだ。
【しずかサイド】
「アハハ!水タイプのポケモンだからといって、
炎タイプのポケモンに勝てるとは限らないわよ!」
「くっ・・・」
私の唯一の水ポケモン、ペリッパーは
ウインディの雷のキバによって倒されてしまった。
「次はどのポケモンで来るのかしら?」
「行くのよ、ヤミラミ!」
私はヤミラミを繰り出す。
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「ヤミラミ、悪・ゴーストタイプの弱点がないポケモン・・・
でも弱点がないポケモンが強いポケモンとは限らないわ!
ウインディ、フレアドライブ!」
ウインディは炎を身にまとい、ヤミラミに襲い掛かる。
「ヤミ~・・・」
「そんな、ヤミラミ・・・」
ウインディのフレアドライブをくらったヤミラミは一撃で
戦闘不能となってしまった。
「ふふ、威力120の技を甘くみないでくれる?フレアドライブも
覚えられないくせに威張っている某唯一神とはわけが違うのよ!」
「しずかちゃん!助太刀に来たよ!」
「出木杉さん!」
私のところに出木杉さんが来てくれた。
これなら勝てるかも知れない。
「あんたがここに来たってことはホムラを倒したのね?
中々やるじゃない・・・でもバトルの邪魔はしないでくれる!?
ギャロップ、炎の渦!」
カガリはギャロップを繰り出し、出木杉さんを炎の渦の中に
閉じ込めた。
「うわ、何だこの炎!?」
「ふふ、少しでも動くとあなたが火傷することになるわよ。
悪いけどそこでおとなしくしててね。」
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「くっ・・・」
「出木杉さん!」
「あんたは人の心配してる暇なんてなくってよ!ウインディ、
雷のキバ!」
「しずかちゃん!」
ウインディが私に襲い掛かってくる!
だめ、やられる!
「フライゴン、ドラゴンクローだ!」
フライゴンのドラゴンクローをくらったウインディは吹き飛んだ。
「ダツラさん!武さん!」
絶体絶命のそのとき、ダツラさんと武さんが助けにきてくれた。
「おう!しずかちゃん、出木杉!無事か!?ザコ団員達は全員
俺達が倒したぞ!」
「何ですって!?許さないわ、あんた達!」
カガリは怒りに震えていた。
「おいジャイアン!ウインディは俺とフライゴンが倒す!お前らは
ギャロップの相手をしてくれ!」
「分かったぜ、ダツラのおっさん!おいしずかちゃん、
今残ってるポケモンは何だ?」
「私のポケモンで戦えるのはもう、マイナンとワカシャモしか
いないわ・・・」
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「何!?マイナンがいるのか!?しずかちゃん、
耳を貸してくれ。」
武さんは私に作戦を話した。
作戦といえるかどうかは分からないけど・・・この方法なら
あのギャロップを倒せるかもしれない。
私は武さんの案に乗ることにした。
「分かったわ!じゃあ武さん、そのポケモンを貸して。」
「おう!」
武さんは私にそのポケモンが入ったモンスターボールを手渡したあと、
マリルリを出して、カガリに応戦する。
「やい、おばさん!今度は俺が相手だ!」
『おばさん』と呼ばれ、カガリは激怒した。
「おばさんですってぇ~!!許さないわ!ギャロップ、大文字!」
「マリルリ、バブル光線で受け止めろ!」
大文字とバブル光線がぶつかり、爆発した。
「やるじゃねぇか、おばさんのギャロップ・・・」
「当然よ、あんたのマリルリも中々のものよ。ギャロップの大文字と
互角に渡り合うなんてね・・・でも、ここまでよ!メガホーン!!」
ギャロップの大技、メガホーンをくらったマリルリは戦闘不能と
なってしまった。
----
「マリルリ!」
「ふふ、どう?これが私とあんたとの実力の差よ。どう、
降参する気になった?」
「降参・・・なんてするもんか!しずかちゃん、用意はできたか!?」
「ええ!マイナン、『でんげきは』!」
「あはは、バカね・・・マイナンの『でんげきは』ごときで、
ギャロップがやられるわけ・・・」
カガリはマイナンを見くびっていたが、
マイナンの『でんげきは』をくらったギャロップは一撃で
戦闘不能となってしまった。
ギャロップが戦闘不能になったのと同時に出木杉さんを
まとっていた炎の渦が消えた。
「な、何で私のギャロップがマイナンごときに・・・まさか!?」
「そう、そのまさかだ!俺がさっきしずかちゃんに渡したポケモンは、
プラスル!プラスルの手助けでマイナンをパワーアップさせたんだ!」
「それだけじゃないわ。プラスルはマイナンを強くする特性『プラス』
を持ってるのよ。」
「くっ、でも私にはまだウインディが・・・」
「悪いが、アンタのウインディならすでに倒したぜ。」
「何ですって!?」
ダツラさんの足元には戦闘不能となったウインディの姿があった。
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「あなたの負けよ!さぁ観念しなさい!」
「・・・観念なんてするもんですか!ポチエナ、穴を掘る!」
カガリはポチエナの穴を掘るを使い、
その場をあとにした。
「逃げられちゃったわ・・・そういえば出木杉さん、ホムラは
どこに行ったの?」
「それが・・・一瞬の隙をつかれて逃げられた・・・みんな、ごめん。」
出木杉さんはホムラを逃がしてしまった事を悔やんでいたが、
武さんはそんな出木杉さんを慰めた。
「気にすんなよ!それより、スネ夫の奴を助けに行こうぜ!」
「その必要はないよ。」
「スネ夫!ここまで来たって事はあのエンテイを倒したのか!?」
「ああ。」
「すげぇじゃねぇか!一体どうやって!?」
「実は・・・」
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【スネ夫の回想シーン】
「フフ、あいつらも馬鹿だな・・・あのまま先に進んでも
マツブサ様にやられるだけだというのに・・・」
ホカゲが不気味な笑みを浮かべながら言った。
「そんなにそのマツブサって人、強いの?」
コゴミがホカゲに聞く。
「ああ。マツブサ様は偉大なお方だ。お前らなんかが敵う相手ではない。」
「へぇ~・・・ねぇ、そのマツブサって人の事、少し聞かせてよ。」
おいおい、コゴミは一体何考えてるんだ?
こんな時に敵のボスの事を聞いてどうするつもりなんだ?
どうやらホカゲも同じ事を疑問に思ったらしく、
コゴミにこう聞いた。
「なぜ、敵のお前にそんな事を言う必要がある?」
「何でって・・・気になるからよ。」
どういう理由だ、それは。
「・・・まぁいいだろう、冥土の土産に教えてやる。」
教えてくれるのかよ!
僕は心の中でツッこんだ。
----
「マツブサ様はな・・・」
その後約10分、ホカゲはマツブサの事を語った。
なぜ自分はマツブサに仕えたのか、
マツブサの考えがいかに素晴らしいことか、
マツブサの好きな食べ物は焼き芋だとか、
死ぬほどどうでもいい話を僕達に話してくれた。
そしてそのどうでもいい話をコゴミは
なぜか興味津々に聞いていた。
「なるほどねぇ~・・・教えてくれてありがと。スネ夫、
もうフーディンにテレポートをやめさせてもいいわよ。」
「え?・・・わ、分かった、フーディン、テレポートをやめるんだ。」
「どうした?もう観念したのか?エンテイ、とどめをさしてやれ。」
エンテイがフーディンに炎のキバを繰り出そうとしている。
やばい、このままじゃフーディンが倒される!
「ガ・・・ウ・・・・」
しかしエンテイは炎のキバを繰り出す前に
倒れてしまった。
「馬鹿な!?なぜエンテイが!?」
「さっき、アタシのブラッキーが『どくどく』をエンテイに
かけておいたのよ。」
「何!?いつの間にブラッキーを?」
「ブラッキーには穴を掘るで待機させといてエンテイに『どくどく』を
仕掛けるチャンスを伺わせていたのよ。」
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「じゃあフーディンのテレポートや俺にマツブサ様の話を延々と
させたのは・・・」
「ええ、全て時間稼ぎだったのよ。」
なるほど、ホカゲに無駄話をさせたのも作戦だったのか。
やるじゃないか、コゴミ。
「さぁ、次はどのポケモンで来るの!?」
「ちっ!ブビィ、煙幕だ!」
ホカゲのブビィが煙幕を吐き出した。
「ケホケホ!しまった!」
煙幕がはれるとすでにそこにはホカゲの姿はなかった。
【回想終わり】
「・・・というわけで、ホカゲには逃げられたけど、
コゴミの作戦のおかげでなんとかエンテイを倒す事ができたんだ。」
「まぁスネ夫のフーディンがテレポートで時間を稼いで
くれてなかったどうなるか分からなかったわ・・・
それより早くリラ達を助けに行きましょ!」
「ああ!」
僕達はドラえもん達のもとへと向った。
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【ドラえもんサイド】
「くっ・・・強い・・・」
パパに重傷のアスナさんとリラさんを安全なところに避難させたのは
いいけど、僕1人でこの伝説のポケモンの相手をするのは荷が重すぎた。
すでにサンドパンや相性のいいはずのゴローンもやられ、
今僕の手持ちで戦えるのはグラエナとラクライだけだった。
「ふふ、どうだ?俺達の仲間になるっていうんなら、助けて
やってもいいが・・・」
「誰がお前らの仲間なんかになるか!ラクライ、電光石火!」
「無駄だ!ファイヤー、翼で打つ攻撃!」
「ラクライ!」
ラクライは翼で打つで吹き飛ばされ、戦闘不能となってしまった。
「さて、そろそろ死んでもらおうか・・・ファイヤー、ゴッドバード!」
マツブサはファイヤーにゴッドバードを指示したが、
ファイヤーは動かない。
「な!?どうしたんだ、ファイヤー!・・・これは麻痺してるのか・・・」
ファイヤーは麻痺状態になっていた。
一体なぜ?、僕はすぐに気がついた。
「まさかさっきラクライに当たったときにラクライの特性『静電気』が
発動したのか!?」
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偶然とはいえ、これはチャンスだ。
相手が麻痺してる今のうちに反撃だ!
「ファイヤー、しっかりしろ!」
マツブサは、ポケットから麻痺治しを取り出しファイヤーに打とうとする。
させるか!
僕は、すかさずグラエナに指示を出す。
「グラエナ、麻痺治しを奪え!」
「グラァ!」
グラエナはマツブサに襲い掛かり、マツブサの持ってる麻痺治しを弾きとばす。
「ちぃ!よくも麻痺治しを!許さんぞ!ファイヤー、 翼で撃つ!」
ファイヤーは、痺れながらも主人のために一生懸命翼をあげ、僕のグラエナに
翼を振りかざす。
「グラエナ!」
グラエナは戦闘不能にこそ、ならなかったが、大ダメージを負ってしまい、
戦闘不能寸前だった。
「悪いな・・・中途半端な攻撃しちまって・・・だが、これで終わりだ! 」
ファイヤーが再び翼を振りかざす。
これでグラエナが戦闘不能になったら、僕は、この世界から消滅してしまう・・・
嗚呼、せめて消える前に どら焼きをたくさん食べたかったなぁ・・・
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ファイヤーがグラエナに翼で撃つを繰り出そうとしたそのとき、
サイケ光線がファイヤーに命中する。
「な、何だ!?」
マツブサは予想外の出来事に困惑する。
僕はサイケ光線が放たれた方向を見る。
そこにはパパとドクケイルの姿があった。
「パパ、何で・・・逃げてっていったのに・・・」
「君を見捨てることなんて、できないよ。だって僕達は・・・」
パパは少し間を開けたあと、僕に向かってこう言った。
「だって僕達は・・・家族じゃないか。」
目から溢れ出した涙が、 僕の頬をつたった・・・
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「そうだったね・・・」
僕は涙を手で拭いながら言った。
「僕達は、家族だ・・・共に笑い、共に泣き、共に戦う・・・そうだよね?」
「そうとも!家族の力は無限大だ!一緒に戦おう!」
僕はパパの手を握る。
握ったその手には温もりが感じられた・・・
「ふはは!何が家族だ!笑わせるな!」
僕らの目の前でマツブサは高らかに笑った。
「大体、お前のポケモンで俺のファイヤーを倒せるとでもいうのか!?」
確かにマツブサの言うことは一理ある。
パパの手持ちはジュプトルにドクケイルにココドラ。
その3体でファイヤーに勝てるんだろうか?
いいや、弱気になっちゃ駄目だ。
きっとパパには何か考えがあるんだ。
僕がパパの顔を見るとパパの顔は自身に満ち溢れていた。
「そっちが伝説のポケモンで来るなら、こっちも伝説のポケモンで対抗だ!
行け、ライコウ!」
「何!?」
パパの投げたモンスターボールから伝説のポケモン、ライコウが出てくる。
「ラァァァァァイ!」
モンスターボールから出てくるのと同時にライコウが荒々しい声で叫ぶ。
一声叫んだだけなのに、この威圧感。
さすがは伝説のポケモン。
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「それにしてもパパ、何でライコウを・・・」
「フロンティアブレーンのリラさんに貸してもらったんだ。
凶暴なポケモンだから、普段はほとんど使わないらしいけど、相手も
伝説のポケモンなら、対抗できるのはライコウくらいしかいないだろうって
事でリラさんが貸してくれたんだ。」
なるほど、それにしてもフロンティアブレーンってすごいな・・・
伝説のポケモンを持ってるなんて・・・
「ラァァァァァイ!」
「ファイヤー!」
ライコウとファイヤー、2体の伝説のポケモンが対峙しあう。
「伝説のポケモン同士の戦いか・・・面白い、受けてやろう!
ファイヤー、火炎放射だ!」
ファイヤーの口から高温の炎が吐き出され、それがライコウにヒットする。
「特攻の種族値125のファイヤーの攻撃だけあって、
中々高威力の火炎放射だな・・・火炎放射自体、威力95、命中率100の
使い勝手のいい技で・・・」
パパが今の攻撃を分析しながらブツブツと呟いた。
どうやらしばらく合わないうちにパパは大分ポケモンに詳しくなったようだ。
フロンティアブレーンのダツラさんと一緒にいたおかげだろうか?
あるいはずっとポケモンの本を読んでたのだろうか?
どちらにしろ、とてもつい数週間前まで、ポチエナに自分で攻撃していた人と
同一人物とは思えない。
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「ファイヤーの基本的な攻撃は炎タイプや飛行タイプの技・・・飛行タイプの技は、
電気タイプで半減できるから問題ないだろう・・・となると厄介なのはやはり炎タイプの
技だな・・・ライコウ、雨乞いだ!」
「ラァァァイ!」
ライコウが叫ぶと同時に大粒の雨が降り出した。
「雨乞いだとぉ!?」
「どうだい?雨が降れば炎タイプの技は半減する。これでファイヤーの主な攻撃手段で
ある炎タイプの技と飛行タイプの技は封じた!これでとどめだ!ライコウ、雷!」
「ラァァァァイ!」
ライコウが叫ぶと同時に雷が落ちる。
「イヤァァァァァァ!」
雷がファイヤーにクリーンヒットし、ファイヤーは戦闘不能となった。
「ば、馬鹿な・・・」
マツブサは切り札であるファイヤーが戦闘不能となってしまったので、絶句する。
「どうやら僕の勝ちみたいだね。」
パパが満足気な顔で言った。
「くっ・・・まだだ、まだ俺にはゴウカザルやバクーダが・・・」
「やめといた方がいいよ。」
後ろから憎たらしい声が聞こえた。
僕が後ろを振り向くとそこにはスネ夫君達がいた。
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「スネ夫君!それに他のみんなも・・・」
「お前んとこの部下は俺達が全部倒したぜ!幹部どもも全員退却したぞ!お前1人で
俺達全員の相手をできるのか!?」
ジャイアンが胸をはって言った。
「さぁ、ソライシ博士から奪った隕石を返しなさい!」
コゴミさんがマツブサに詰め寄る。
「フッ、いいだろう・・・隕石は返してやる。こんなもの、使わなくても
あの玉があればフフフ・・・バクーダ、穴を掘るだ!」
マツブサは意味深な言葉を残し、バクーダの穴を掘るで退却してしまった。
その直後アクア団のボスのアオギリがやって来た。
「お前らがマツブサを倒してくれたのか・・・お前らはアクア団とマグマ団、
どちらの味方なんだ・・・まぁいい、我々は引き続きマグマ団を追うとしよう・・・
お前らとはまたどこかで会うことになりそうだ・・・」
アオギリはそう言い残すとその場を退却していった。
「なんだ、あいつ・・・」
ジャイアンが呟いた。
僕らの間でしばらく沈黙が流れる。
やがてその沈黙をパパが破いた。
「まぁいろいろあったけど、とりあえずマグマ団の暴走は止めることができたし、
めでたし、めでたしだね。」
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────
【のび助サイド】
「乾杯!」
フエンタウンの温泉、ここで僕とダツラさんは酒を飲んでいた。
いわゆる酒風呂という奴だ。
風呂に入りながらの酒もおつなもんだ。
「いやー、それにしてもマグマ団やアクア団は何処に行ったんだろうなー・・・」
顔を真っ赤に染めながらダツラさんが言った。
「さぁ・・・まぁ彼らとは今後旅をするうちにまた会うことになりそうですけど・・・」
「それもそうだn・・・ウッ!」
ダツラさんが急に口を抑えた。
「ダツラさん、どうしたんですか?ダツラさ~ん・・・」
あ~あ、温泉に吐いちゃったよ・・・
お食事中のみなさん、すいませんでした・・・
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【ジャイアンサイド】
俺はジャイアン、ガキ大将だ。
そんなガキ大将の俺様が今何してるかというと・・・
おっ、早速みんなが入って来たぞ。
「アスナさん、リラさん、腕のほうは大丈夫なんですか?」
「うん。この温泉、すごいんだよ。この温泉に入れば骨折だって
1発で治っちゃうんだから!」
本当にすごい温泉だな・・・それにしても、ジムリーダーのアスナの
姉ちゃんは巨乳だな。
コゴミの姉ちゃんは並といったところだろうか。
リラの姉ちゃんは・・・貧乳だな。
しずかちゃんとあまり変わらないな。
それで、俺が何をしてるかというと女風呂の覗きだ。
何か文句あるか!?
そんなジャイアンの行動を見て、ドラえもんはこう思った。
(駄目だこいつ・・・早く何とかしないと・・・)
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【のび助サイド】
──その日の夜、僕達はジムリーダーのアスナさんに呼び出された。
「みんな、今日は色々ありがとう。あんた達のおかげでマグマ団やアクア団を
この街から追い払うことができたよ。」
「いやー、それほどでも・・・」
僕は照れながら言った。
「それで、みんなにお礼として渡したいものがあるの・・・」
アスナさんはそう言うとポケットからバッジを取り出し、
僕達6人に渡した。
「これは・・・フエンタウンのジムバッジ・・・いいんですか?
ジム戦もしてないのに・・・」
「ええ。残りのジム戦も頑張ってね!」
「ありがとうございます!」
僕達6人は4個目のバッジ、ヒートバッジを手に入れた。
これでバッジも残すことあと半分・・・
よ~し、残りのジムバッジも頑張って集めるとするか。
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のび助 ジュプトル♀LV31、ドクケイル♂LV30、ココドラ♂LV29
ホイッスル所持
ダツラ ピジョット♂LV50、フライゴン♂LV50他不明
ドラえもん サンドパン♂LV32、グラエナ♀LV30、ゴローン♂LV28、
ラクライ♀LV20
しずか ワカシャモ♂LV33、ペリッパー♀LV30、ヤミラミ♀LV28、
マイナン♂LV29
ジャイアン ドガース♂LV31、マリルリ♂LV30、ハリテヤマ♂LV31、
プラスル♀LV24、ラプラス♂LV29
出木杉 ヌマクロー♂LV34、エルレイド♂LV33、クロバット♀LV32、
ハガネール♂LV34
スネ夫 フーディン♂LV35、オオスバメ♂LV33、ドンメル♂LV23
コゴミ ヘラクロス♂LV50、ブラッキー♀LV50、ヌケニンLV50、
キノガッサ♂LV50、ゲンガー♂LV50、ニョロボン♂LV30
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