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[[リンク名>URL]] 「……スネ夫さん?」 僕の目の前の静香ちゃんが口を開く。 僕は無言でボールを放ち、ゴウカザルを出した。 「さあ、静香ちゃんも早くポケモンを出しなよ。 じゃないと……」 ゴウカザルに合図を送る。 すると、ゴウカザルが静香ちゃんの近くに火を吹いた。 「きゃあっ!」 静香ちゃんが叫ぶと共に、エンペルトが戦闘体勢をとる。 「やっぱりギンガ団に……頼んだわよ、エンペルト!」 エンペルトが静香ちゃんの前に立つ。 その隙を僕は見逃さなかった。 「一気に決める!ゴウカザル、インファイトだあッ!」 エンペルトを標的に、無数の拳を繰り出すゴウカザル。 「耐えて……エンペルト……」 静香ちゃんの願いが通じたのか、ボロボロになっても尚エンペルトは立っていた。 そして、反撃の波乗りがゴウカザルを一撃でダウンさせる。 ---- 「ビークイン、トドメだ!」 体力が残り僅かのエンペルトが沈む。 これで僕も静香ちゃんも失っているポケモンは一体。 だけど、いかんせん分が悪い。 データによると静香ちゃんのポケモンは四匹。 対するボクは三匹しか居ない。 「こうなったら……アレしかないか」 ビークインを戻し、クロバットを出す。 今回の僕の任務は静香ちゃんを捕える事。 わざわざバトルに勝つ必要は無い。 出来ればやりたくなかったが、恐らくやる他無いだろう。 僕は前方の静香ちゃんを見据え、クロバットに指示を出した。 「クロバット、エアカッター……」 ---- 「きゃああああああああああっ!」 耳を劈くような静香ちゃんの悲鳴が、雪原中に響き渡る。 クロバットの放った空気の刃は静香ちゃんの体の各所を掠った。 赤い血が、真っ白な雪原の上に流れ落ちていく。 そして、それを見た静香ちゃんは力なくその場に崩れ落ちた。 静香ちゃんが完全に気絶した事を確認し、ゆっくりと歩み寄る僕。 「さて……後はアジトまで運ぶだけ」 口ではそう言ったものの、当然本意でやる事じゃない。 静香ちゃんの顔を見ると、どうしても躊躇ってしまう。 今までの静香ちゃんとの思い出が、頭の中に現れては消えていく。 「くそっ……!僕は……僕は……!」 右手を震わせながら、静香ちゃんに手をかけようとする僕。 僕の体の中で、この右手だけが僕の物じゃないような気さえしてしまう。 「やるしか無いんだ。ゴメン、静香ちゃん……」 僕は意を決して静香ちゃんを担ぎ、ゆっくりと雪原の上を歩いていく。 血で染まった雪を握り締めながら―― ---- #静香サイド 「……ここは……?」 私は目を覚ました。 何も見えない……恐らく暗い洞窟か何かかしら。 少しふらふらする頭で必死に記憶の糸を手繰り寄せる。 確かスネ夫さんにバトルを挑まれて、クロバットが私に攻撃を…… それでその後、私は気絶しちゃって…… 見ると、手と足に幾つかの傷が残っていた。 今確かなのは、スネ夫さんがギンガ団に加担した事。 そして、私を捕らえようとした事……。 ……まさか、スネ夫さんがここまで運んできてくれたのかしら。 そうなると、まだ良心は残っているという事になる。 「とにかく……皆にこの事を伝えないと」 やっと目が慣れ、少し辺りが見えるようになってきた。 外は依然、かなり吹雪いている。 この吹雪ならそう遠くまで運ばれてない筈。 私は暗い洞窟を抜け、キッサキシティに向かって歩き始めた。 皆の手持ち 静香  エンペルトLv47、ミミロップLv43、ロズレイドLv44、パチリスLv40 スネ夫 ゴウカザルLv44、クロバットLv43、ビークインLv43

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