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ポケモンとのび太とノートと その3 - (2006/12/28 (木) 10:49:39) のソース

一行はその後、エンジュと自然公園を抜けた。

ジャイアン「おい!ドラえもん!
まだコガネには着かないのか!?」
スネ夫「ベッドで寝たいよ……ママァァン!!」
スネ夫とジャイアンが口々に文句を言う。
ドラえもん「今が35番道路だから………
うん。あと少しだよ。」
と、ドラえもんはたしなめた。

ジャイアン「全く……
ん?」
ジャイアンが何かに気付いた。
ドラえもん「どうしたの?ジャイアン。」
ドラえもんが訊いた。
ジャイアン「人が……人がたくさんいる……。」

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ドラえもん「なんだって?」
ドラえもんは遠くを見つめた。
確かにコガネのゲートの前に何かいる。
とりあえずそれは、人間の様だった。

ドラえもん「誰だろう……?」
スネ夫「まさか、ロケット団!?」
スネ夫がそう言い身構えたがすぐにジャイアンに否定された。
ジャイアン「いや、あれはロケット団じゃねぇ。」
ジャイアンの言う通り、ゲートの前でたむろってる連中は、黒装束を身に纏っていない。
どうやらただの一般人のようだ。
ドラえもん「何故あんなところに?」
ドラえもんが疑問を抱いたが、即座にジャイアンにかき消された。
ジャイアン「考えても仕方ねぇ!
ロケット団じゃねぇなら行ってみようぜ!」
スネ夫「待ってよ。
もしかしたら、奴らは一般人に化けた敵かもしれない。
もう少し様子を見た方が良いよ。」
スネ夫が意見したが、既にジャイアンは行ってしまっていて、この場に居なかった。
ドラえもん「全く………
僕らも行くよ。」
スネ夫「危ないと思うんだけどなぁ。」
のび太「…………」
三人はジャイアンの後を追い、ゲート前の人だかりへ走り出した。

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ジャイアンは他の三人よりいち早く、ゲート前に到着した。
怒り狂う人々もいれば、泣きわめいている子供もいる。
それにしても、人の人数が半端ではない。
ざっと、10万は超えているだろう。
ジャイアンは、近くにいた髭面のおじさんに事情を聞いてみた。

ジャイアン「なあ、おじさん。
なんでここに人がたくさんいるの?」
髭は、なんだ?こいつは?と、いった面持ちでジャイアンを見てきた。
おじさん「なんでって、追い出されたからさ。」
ジャイアン「誰に?」
ジャイアンは再び訊いた。
おじさん「ロケット団に決まってるじゃないか!!!」

ドラえもん「ロケット団!!!」
ジャイアンの後ろにはドラえもん、スネ夫、のび太の三人が居た。
スネ夫「と、言うことは、ここに居る人々は、町を追い出された人全員ですか!?」
髭面はゆっくりと、又、口を開いた。
おじさん「ああ、しかし、正確には半分だな。
南の方にもう半分の住民達がいる。
なんてったって、奴らはこの町を乗っ取ったんだからな」
ジャイアン「スゲェな。
リアルだとやっぱりこんなにスケールがでかくなるのか。」
おじさんの説明にジャイアンが感心した。
スネ夫「まあ、問題はどうやって奴らを潰すかだけどね。」

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スネ夫の言葉を訊いた瞬間、明らかに髭の目が変わった。
まるでそれは、何か奇異なものを見るような目付きだった。
おじさん「何言ってるんだ!
ジムリーダーのアカネちゃんでも無理だったんだぞ!」
ジャイアン「ダイジョブ、ダイジョブ。
俺ら強いんだぜ!」
ジャイアンが言った。
ドラえもん「とりあえず、行ってみる?」

おじさん「行くって何処へ!?」
おじさんは目を丸くした。
スネ夫「ロケット団を潰しにだよ。
じゃあね。おじさん。
よかったね。お家に帰れるよ。」
そう言い、四人は行ってしまった。
残された髭おじさんはただ、呆然としていた。
おじさん「大変だ………。
アカネちゃんに知らせなきゃ!
彼らは、黒の三人衆を知らないんだ……
このままでは彼らは殺されてしまう!!」

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四人は、ゲートの前にやってきた。

ジャイアン「よし、行くか。」
そう言ってジャイアンが不用意にゲート内に入ろうとするのを必死で止めた。
ドラえもん「何やってんだ!!
ゲートには見張りが居るに決まってるだろ!
見付かったら仲間呼ばれてワサワサ来るだろ!!
これはゲームと違うんだぞ!」
ドラえもんが逆上する。
のび太『キシシシシ。
こいつらおもしれぇなあwww』
面白がる、のび太を脇目に、スネ夫がある提案をした。
スネ夫「そうだ!
奴らに化けていこうよ。」
ドラえもん「どうやって?」
ドラえもんは疑問に思った。
作戦としてはいいが肝心の服がない。
スネ夫「着せかえカメラを使うんだよ!」
ジャイアン「成程!」
三分後、スネ夫がロケット団の制服の絵を描き、四着の黒装束がカメラから出てきた。

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その後、ロケット団の制服を着込んだ四人は、ゲートの前で侵入の最終確認をしていた。
ドラえもん「とりあえず、侵入できたら、僕らは偽者だという事がバレるような会話はしてはならない。
なんてったってここは、敵の本拠地。どこで話を聞かれてるか分からないけどね。
だから、侵入後の段取り、その他はここで話をしておく。」
他の三人は無言で頷く。

570 名前:ポケモンとのび太とノートと ◆C1aEnJaUS2 [sage] 投稿日:2006/12/27(水) 18:31:25 ID:???
ドラえもん「今回の目標は、局長室へ向かい、地下の鍵を入手すること。
そのためにはなるべく、したっぱとの戦闘を避けなければならない。
何故なら一人と戦うと、あっと言う間に囲まれてしまうからね。
地下の鍵を入手したら……のび太君。」
のび太「ああん、……あっ、はい?」
のび太『あー、あぶねぇ、あぶねぇ。』
ドラえもんはのび太の行動を不審に思ったが、まあ、ぼーっとしていたのだろうと、解釈した。

ドラえもん「地下の鍵を入手したら、のび太君のフーディンのテレポートで、エンジュのポケモンセンターに逃げる。
ここまでが作戦の概要だけど、何か質問は?」
ドラえもんが訊いた。

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すると、ジャイアンが突然意見をぶつけてきた。
ジャイアン「なんで、逃げるんだ?
そのまま地下通路へ向かえばいいじゃねぇのか?
もし、一度逃げてしまったら、今度はコガネへの再侵入が難しくなるんじゃねぇの?」
今回はジャイアンにしては、的を得た質問である。
しかしそれにもドラえもんは冷静に答えた。

ドラえもん「確かに、ジャイアンの言ってる事は合ってるけど、それだと、地下の鍵を入手した瞬間逃げ場のない、ラジオ塔の最上階で囲まれて、あぼーんだろ?
リスクとメリットと、成功確率を考えた結果、これがベストだと思った。
鍵を手にしても全滅してしまっては意味がないしね。
他に質問は?」
すると、次はスネ夫が口を開いた。
スネ夫「最後だけど、地下の鍵を奪って逃げたのがバレたら、今度は地下通路に守りが固められないか?」
スネ夫の質問も的を得ている。
しかしまた、ドラえもんの策はさらにその上をいっていた。
ドラえもん「そうだね。
だから、これで、地下の鍵をコピーして何も奪われてないように見せかけるのさ。」
そう言い、ドラえもんはポケットからフエルミラーを取り出した。
スネ夫「………成程。」
スネ夫はドラえもんの策に感心した。

最後にドラえもんが訊いた。
ドラえもん「何か質問は?
作戦に異議は?」

一同「異議なーし!!」
全員が元気よく答えた。

ドラえもん「それでは作戦開始!!!」
四人はゲートの中へ入っていった。
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