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パパドラ その3 - (2007/03/09 (金) 22:54:36) のソース

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──カナズミシティカナズミジム、ここにいち早く来た出木杉は、 
すでにカナズミジムのジムリーダーツツジと戦っていた。 
「キルリア、念力だ!」 
キルリアの念力がノズパスにヒットし、ノズパスは戦闘不能になる。 
「・・・参りましたわ。これがカナズミジムのストーンバッジです。 
受けとってください。」 
「ありがとうございます。」 
出木杉はツツジからストーンバッジを受け取り、ジムを出る。 

「ふぅ~、結局ヌマクローを使うまでもなかったな・・・」 
そこに青服の男が凄いスピードで走ってきた。 
「そこをどけぇ~!!」 
「うわ!」 
男は出木杉に突き飛ばし、物凄いスピードでその場を後にした。 
「あの男、アクア団・・・」 
そのアクア団の後を追う男が1人。 
「お~い、待ってくれ~・・・」 

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「あ!あの人はトウカの森の・・・とりあえず行ってみるか・・・」 
出木杉はアクア団の男を追う男の後を追った。 
アクア団を追ってる男は出木杉に気づき、話しかけてきた。 
「あ、君はトウカの森の時の・・・そうだ、君の実力を見込んで頼みが 
あるんだ。」 
「何ですか?」 
「実はこの前の男に大事な荷物を奪われちゃったんだ・・・ 
よければ君が取り返してくれないかい?」 
「分かりました。」 
出木杉はアクア団の男の後を追った。 

──116番道路、ここで出木杉はトレーナーと戦いながら、 
先へ進んで行った。 
「妙だな・・・きかんしゃのトーマスに、ハムスターのハムたろうに、 
あんぱんのアンパンマン・・・あんなトレーナー、ゲームにはいなかった 
けど・・・」 
出木杉もまた見たことないトレーナーに違和感を感じていた。 
そしてカナズミトンネルの前に来た。 

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「この先にアクア団がいるんだな・・・ん、あそこにいるのは・・・」 
カナズミトンネルの前には老人の姿があった。 
「う~ん、困ったのぉ・・・」 
「どうかしたんですか?」 
出木杉は老人に話しかける。 
「ワシの可愛いピーコちゃんが青い服の男にさらわれてしまったんじゃ・・・ 
頼む、ピーコちゃんを助けてくれ。」 
「分かりました。やってみます。」 
出木杉はカナシダトンネルの中に入っていった。 
しばらく進むとアクア団の姿が見えた。 
手には荷物を抱えていて、足元には傷ついたキャモメの 
ピーコちゃんがいた。 
「くそっ!さらったポケモンは役に立たないし、先は行き止まりだ・・・ 
こうなりゃ自棄だ!行け、ポチエナ!」 
アクア団の男はいきなり出木杉に襲い掛かってきたが、 
出木杉はヌマクローでなんなくポチエナを倒した。 
「く、くそぉ~!覚えてろよ~!」 
アクア団の男は逃げるようにその場を後にした。 
そして逃げる途中で荷物を落としていった。 

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「あの捨てゼリフ・・・あれじゃあ典型的な雑魚キャラだよなぁ・・・ 
おっと、そんなことよりこの荷物とキャモメを・・・」 
出木杉はキャモメの傷の手当てをし、老人にキャモメを返してあげた。 
「いやー、ありがとう。ワシはトウカシティの近くに住んでるから 
何か用があったらいつでも来てくれ。」 
そして荷物も男の人に返した。 
「いやー、ありがとうございます。そうだ!君の実力を見込んで頼みが 
あるんだ。ちょっと我が社まで来てくれないかい?」 
出木杉は男にある会社に連れて行かれた。 
会社の名前はデボンコンポレーション。 
ルビー・サファイア・エメラルドをプレイした人なら 
分かると思うが、ここでは2つのおつかいを頼まれる。 
1つは社長の息子であるダイゴに手紙を渡すこと、 
そしてもう1つは先ほど取り返した荷物をカイナシティにいる 
クスノキ館長に渡すことだ。 

当然出木杉もこの2つのおつかいを頼まれた。 
2つのおつかいを頼まれた出木杉は会社を出た。 
すると外ではスネ夫が待っていた。 

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「やぁ、出木杉。おつかいを頼まれたんだろ?大変だねぇ・・・」 
「スネ夫君、君は自分でこのめんどくさいイベントを 
クリアするのは嫌だったから、いち早くトウカの森に行って、 
他の誰かが来るのを待ってたんだろ?」 
「ああ、そうさ。めんどくさいアクア団のイベントをクリアしてくれて 
感謝するよ。おかげで僕はひたすら自分のポケモンのレベル上げに専念 
することができたよ。」 
「・・・君は卑怯者だね。」 
出木杉が皮肉を込めて言った。 
「卑怯で結構。『卑怯』は僕にとって最高の褒め言葉さ。それより、君は 
この後どうするんだい?」 
「どうするって・・・ゲーム通りハギ老人の家まで行って、ムロタウンまで 
連れてってもらうつもりだけど・・・」 
「やっぱりそうか。ついでに僕も連れてってくれないかい?」 
「え?君を?」 
「ああ。もちろんタダとは言わないよ。そうだな・・・君に10万円あげよう。 
何せ僕はお金持ちだからね。」 
出木杉は本当ならこんな卑怯な奴との取引に乗りたくはなかったが、 
この先旅をしていくうえではどうしてもお金が必要になる。 
仕方なく、出木杉は取引に乗ることにした。 

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「いいよ。君も一緒に連れてってあげるよ。」 
「君ならそう言ってくれると思ったよ。君は素晴らしい友達だ。ハハハ・・・」 
(よく言うよ・・・) 
こうして出木杉の旅にスネ夫が同行することになった。 

──その頃、のび助とドラえもんとしずかとジャイアンはカナズミジムの前に 
いたのだが・・・ 
「え?今日はもうジム戦ないのかよ!?」 
「ええ。先ほど来た2人のトレーナーに私のポケモンは全員やられて 
しまったんです。ポケモン達の回復には時間がかかるんで明日また出直して 
きてください。」 
「そんなぁ~・・・」 
一同はジムを後にし、その日はポケモンセンターに泊まることにした。 
「ツツジさんがやられた2人のトレーナーってスネ夫さんと出木杉さんの 
ことかしら・・・?」 
「多分ね。」 
しずかの問いにドラえもんが答える。 
「くそ!先を越されちまったか・・・」 
ジャイアンがポケモンセンターの壁を叩きつける。 
「まぁまぁ。とりあえず今日はグッスリ寝て、明日の戦いに備えようよ。」 
ジャイアンをなだめながらのび助は言った。 
「そうね。もう寝ましょうか。」 
一同はベッドの中に入った。 

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ドラえもん達はすぐ寝たが、のび助は中々寝付けないでいた。 
(はぁ・・・この調子で本当に現実世界に帰れるのかなぁ・・・) 
不安がるのび助を尻目に、ジャイアンとドラえもんは寝言を言いながら 
気持ちよさそうに寝ていた。 
「う、う~ん・・・もうそんなにドラ焼き食べれないよぉ・・・」 
「俺は・・・ジャイアン・・・ガキ大将・・・」 

現在の状況 
のび助 ジュプトル♀LV17(はたく、連続斬り、吸い取る、電光石火) 
   ドクケイル♂LV13(体当たり、糸をはく、毒針、念力) 
所持金1万円1500円 
ドラえもん サンド♂LV17(ひっかく、スピードスター、砂かけ、高速スピン) 
     ポチエナ♀LV15(体当たり、遠吠え、砂かけ、噛み付く) 
所持金3700円 
しずか ワカシャモ♂LV19(ひっかく、火の粉、二度蹴り、きあいだめ) 
    キャモメ♀LV16(白い霧、水鉄砲、超音波、翼で打つ) 
所持金4500円 
スネ夫 ユンゲラー♂LV21(テレポート、サイコキネシス、目覚めるパワー氷) 
    スバメ♂LV18(つつく、泣き声、電光石火、翼で打つ) 
所持金89万9999円 
ジャイアン ドガース♂LV20(自爆、体当たり、スモッグ、ダメ押し) 
     マリルリ♂LV18(体当たり、丸くなる、水鉄砲、転がる) 
所持金5500円 
出木杉 ヌマクロー♂LV20(体当たり、泥かけ、水鉄砲、マッドショット) 
キルリア♂LV20(念力、影分身、テレポート、おまじない) 
所持金10万4000円 

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──翌日、カナズミジム前・・・ 
「よし、今日こそツツジに挑戦できるな!」 
「燃えるわね・・・」 
ジャイアンとしずかはやる気充分だ。 
一方のドラえもんとのび助は不安だった。 
「サンドとポチエナだけでこの勝負、勝てるんだろうか・・・」 
「ああ、最初のジム戦か・・・緊張するなぁ・・・」 
「よし、まずは俺がジム戦に挑戦するぜ!」 
ジャイアンが元気良くジムに入って行った。 
数分後、ジャイアンがジムから出てきた。 
「マリルリ1匹で楽勝だったぜ!」 
ジャイアンの手にはストーンバッジが握られていた。 
「次は私が行くわ。」 
しずかもジムに入っていった。 
そして数分後、しずかがジムから出てきた。 
手にはやはりストーンバッジが握られていた。 

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「次は僕か・・・」 
「ドラえもん、頑張れよ。」 
「うん。」 
のび助の応援にドラえもんが応える。 
そしてドラえもんはジムに入って行った。 

20分経った。 
しかしまだドラえもんはジムから出てこない。 
「ドラえもん、大丈夫かなぁ・・・」 
「ドラちゃんならきっと大丈夫よ。今はドラちゃんを信じて 
待ちましょう。」 
「うん、そうだね。」 
それから数分後、ドラえもんがジムから出てきた。 
「ドラえもん!どうだった!?」 
「サンドの毒針のおかげで何とか勝てたよ。ほら!」 
ドラえもんはストーンバッジをのび助に見せた。 
「わぁ、すごいなぁ・・・」 
「さぁ、次はパパの番だよ。頑張って!」 
「うん。頑張ってくるよ。」 
のび助はジムに入ろうとしたが、立ち止まった。 

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「どうしたの?ジムに入らないの?」 
「う~ん、やっぱり不安だなぁ・・・ドラえもん、僕のジム戦、 
見ててくれないかい?」 
「分かったよ。ジャイアン、しずかちゃん、ジム戦が終わったら今後の 
ことを話し合いたいから2人ともポケモンセンターで待っててくれないかい?」 
「分かったわ。」 
そしてのび助とドラえもんはジムの中に入って行った。 

「頼もぉー!」 
「あら、また挑戦者ですか。今日は随分挑戦者が多いですね・・・ 
まぁ、いいでしょう。私の使用ポケモンは3体です。 
それでは始めましょう。」 
「パパ、頑張って!」 
ドラえもんがのび助の応援をする。 
「ああ。この勝負、絶対に勝ってやる!」 
「では、始めましょう!出てきなさい、イシツブテ!」 
「イラッシャイ!」 
ツツジの1番手はイシツブテだ。 
対するのび助はジュプトルを繰り出した。 

「頑張れジュプトル!」 
「ジュル!」 
「あれ?僕やジャイアン達のポケモンと戦ったのに、 
そのイシツブテ、やけに元気だね。」 
「ええ。挑戦者が多いので、『元気のかたまり』で回復させることに 
したんです。」 
(昨日からそうしてくれてれば良かったのに・・・) 
「では、行きますよ!イシツブテ、岩落とし!」 
無数の岩が降って来た。 
「ジュプトル、岩の動きを良く見てかわすんだ!」 
「ジュル!」 
ジュプトルはのび助の指示に従い、岩の動きを慎重に見て、 
見事に岩を全部かわした。 
「いいぞ、ジュプトル!よし、反撃だ!種マシンガン!」 
ジュプトルの種マシンガンがイシツブテにヒットし、 
イシツブテは戦闘不能となった。 
「やるじゃん、パパ!」 
「昨日トウカの森の出口でもらった技マシンをジュプトルに 
使ったかいがあったよ。」 
「中々やりますわね・・・次はこの子です!」 
ツツジは再びイシツブテを繰り出した。 
しかしのび助は先ほどと同じ要領で2匹目のイシツブテを倒した。 

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「すごいや、パパ!」 
ドラえもんはのび助の戦いぶりに感心する。 
「昨夜ポケモンの本を読んで勉強したかいがあったよ。」 
「喜ぶのはこの子を倒してからにしてほしいですわ。出てきなさい、 
ノズパス!」 
ツツジは3匹目のポケモン、ノズパスを繰り出した。 
(ノズパスか・・・中々手ごわそうだ・・・だけど昨日見たポケモンの 
本によると確かあのポケモンは・・・) 
「ジュプトル、フィールド内を駆け回れ!」 
「ジュプ!」 
ジュプトルはジム内を物凄いスピードで走り回った。 

「自棄でも起こしましたか?闇雲に走り回ってノズパスには 
勝てませんよ・・・さぁ、ノズパス!岩石封じをお見舞いしてやりなさい!」 
ノズパスはツツジから指示を受けたのにもかかわらず、行動に移らなかった。 
「どうしたのですか、ノズパス?」 
ツツジはノズパスに駆け寄る。 
ノズパスは目を回していた。 
「な!?これはまさか!?」 
「そう、ノズパスは北のほうしか向けないポケモンだ!だからジュプトルに 
走りまわせて、ノズパスにジュプトルの動きを目で追わせたんだ。」 

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「なるほど・・・ノズパスは北しか向けないから北以外の方向に目をやると、 
目を回しちゃうのか・・パパも中々考えるね・・・」 
「よし、ジュプトル、とどめだ!種マシンガン!」 
「ジュプ!」 
ジュプトルの種マシンガンがノズパスにヒットし、 
ノズパスは戦闘不能になる。 
のび助の勝利だ。 

「お見事ですわ。このストーンバッジ、あなたに差し上げますわ。」 
のび助はツツジからストーンバッジを受け取る。 
「やった、ストーンバッジをゲットしたぞ!でも元の世界に帰るには、 
あとバッジを7つ手に入れないといけないのか・・・それに、その後に 
四天王という人達を倒さないといけないみたいだし・・先は長いなぁ・・・」 
「でもパパのバトル、初心者とは思えないほど凄かったよ。 
パパならきっと四天王にだって勝てるよ。」 
「そう思うかい?」 
のび助はドラえもんに褒められ、嬉しくなってまた踊り続けた。 

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──その頃出木杉とスネ夫は104番道路のハギ老人の船に乗り、 
ムロタウンに着いていた。 
「ここがムロタウンか・・・早速ジム戦だ!」 
「待ってスネ夫君、僕はこの街でダイゴさんに手紙を渡さないと 
行けないんだ。だから君がもしここのジムリーダーのトウキさんを 
倒しても僕がトウキさんを倒すまで待っててくれないかい? 
船は1隻しかないし・・・」 
「ああ。分かったよ。石の洞窟は暗いから気をつけてけよ。」 
「うん。」 
出木杉は石の洞窟へと向かった。 
それをスネ夫は見送った。 
怪しい笑みを浮かべながら・・・ 

のび助 ジュプトル♀LV18(はたく、種マシンガン、吸い取る、電光石火) 
   ドクケイル♂LV13(体当たり、糸をはく、毒針、念力) 
ドラえもん サンド♂LV18(ひっかく、スピードスター、砂かけ、毒針) 
     ポチエナ♀LV15(体当たり、遠吠え、砂かけ、噛み付く) 
しずか ワカシャモ♂LV20(ひっかく、火の粉、二度蹴り、きあいだめ) 
    キャモメ♀LV17(白い霧、水鉄砲、超音波、翼で打つ) 
スネ夫 ユンゲラー♂LV21(テレポート、サイコキネシス、目覚めるパワー氷) 
    スバメ♂LV18(つつく、泣き声、電光石火、翼で打つ) 
ジャイアン ドガース♂LV20(自爆、体当たり、スモッグ、ダメ押し) 
     マリルリ♂LV19(体当たり、丸くなる、水鉄砲、転がる) 
出木杉 ヌマクロー♂LV20(体当たり、泥かけ、水鉄砲、マッドショット) 
キルリア♂LV20(念力、影分身、テレポート、おまじない) 

(所持金表記は今回から省略)

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