ドラえもん・のび太のポケモンストーリー@wiki

ドラーモン作大長編 その12

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akakami

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ルネシティ・ポケモンセンター。

のび太はしずかの部屋でその様子を看ている。
ロビーにはドラえもん、ヒース、ウコンの三人。
うつむいたまま、ウコンは静かに語りはじめた。
「ワシはグラードンを巡る戦いに敗れ、暑さで意識を失っておったのじゃ……」

ウコンが気が付くと、洞窟内の温度は下がっていた。
起き上がると目の前の岩塊にアスナが座っている。
「おはよう、じいさん」
「……用は済んだんじゃろ。今更何をしておる」
アスナはにやにやと笑うと、自らのモンスターボールを投げた。
「!!…ワシのスイクン……」
「あんたが寝てる間にいただいたわ」
アスナは気絶していたウコンのスイクンを無理矢理通信交換したのだ。
肝心のプロテクトも本人が気絶していて、しかもマユミの作った特殊な転送プログラムの前には無意味。
「あなたのボールにはコイキング入れておいたわ、感謝してね」
「ワシのスイクンを……どうするつもりじゃ?」
アスナはスイクンをボールに戻すと、そのボールを弄ぶ。
「水タイプだからイズミにでもあげようかしらね……まあアンタの身の振り方次第だけど」



「ワシの身の振り方……」
ウコンが話に乗ってきたので、アスナが続けて語る。
「じいさんが一つだけこっちの言うことを聞いてくれたらスイクンは返そう」
スイクンは人質、いやポケ質というわけか。
しかしウコンもそのような脅しに屈伏するわけにはいかない。
『すまん、スイクンよ……』
「ポケモン一匹人質に取られたくらいで非道な行いはできんよ」
予想どおりの答えが返ってきたのか、顔色一つ変えずにアスナは写真を取りだす。
「じゃあこれならどうかしら」
「こ、これは!」
その写真には縄で縛られているフロンティアのジョーイとエニシダが写されていた。
「ポケモンじゃないけれど、これでも話は聞いてくれないかしら」
ウコンはがくりと膝を落とした。

「そしてワシは気絶したふりをしてジンダイ殿に助けられ、キナギに帰ってきた」

ジンダイがポケモンを盗まれていた事件に便乗して自分のスイクンも盗まれたと言った。
そしてジンダイを引き離すことに成功し、後は疑心暗鬼になったのび太一行からドラえもんがいなくなった隙を突いてしずかを誘拐する。
そう、しずかの誘拐こそがアスナから命令された仕事だったのだ。
「しかし、失敗してしまったがな」



「そんな事情があったのか……」
捕縛したドラえもん本人も複雑な顔をしている。
ヒースはウコンの心情を察した。
「キナギでの「油断するな」という言葉、あれはもしかして自分を止めてほしかったんじゃ……」
「人二人の命がかかっているとはいえ、リラ達の惨状を見れば誘拐した後のあの娘がどうなるか予想はつく」
止められるのならば止めてもらいたかったのだ、とウコンは寂しく呟いた。


「そうか、ウコンも脅されておったか」
ドラミと同行していたジンダイがモニターを見ていた。
ドラミの「スパイ衛星セット」によるルネの映像である。
「エニシダさんは無事よ、ジョーイさんは……」
ドラミはそれだけ言うと口を閉じた。
「それにしても、今回の騒動が起こることを君は事前に分かっていたようだな」
ジンダイの問いを無視するようにドラミはスパイ衛星セットを懐にしまう。
「さて、ジンダイさんはもう戻って。おそらくアスナ達のほうが叱られてるはずだから」
ドラミは懐から巨大なドアを取り出した。
何度も見ているが、その胸のポケットはどういう構造になっているのだろうか。
遺跡マニアでもあるジンダイの好奇心がうずく。
「じゃ、さよなら」
ドラミはその扉を閉め、扉ごと姿を消した。



129番水道。
ルネから逃れてきたアスナはここにいた。
「くそっ、あのジジイしくじりやがって……」
出木杉様からの任務を達成できなかったことに悔しがるアスナ。
しかし、その頭上ではさらに追い打ちをかけるべくある影が近づいていた。
「!!」
月明かりのなか、自分にかかる影を感じたアスナはとっさに岩塊に飛び移る。
アスナがいたその場所に雷が落ち、波乗り用のランターンに直撃した。
「な、なんだ?」
ランターンは特性が発光だったため雷には耐えきれない。
アスナが空を見上げると、そこには電撃をまとった巨大な怪鳥がホバリングしていた。
「こ、こいつはサンダー……」
サンダーは明らかにこちらを攻撃対象にしている。
『ど、どういうことなの……まさかジンダイが?』
思い当たる節はそれしかないが、辺りにはジンダイどころか人一人見当たらない。
そしてさらにアスナを驚愕させたのが、サンダーの後からフリーザーまで飛んできた事。
2体の伝説ポケモンの前に圧倒させるアスナだったが、すぐに気を持ちなおしてボールを投げる。
現れたのはグラードンとスイクン。
「なんだかよくわからないけど、伝説には伝説をってね」



「グラードンはフリーザーにだいもんじ、スイクンはふぶきだ!」
的確に指示をするアスナ。
波状攻撃をくらったフリーザーは撃破され、その姿はかき消えてしまった。
「消えた……いや、ボールに戻ったのか?」
再び辺りを見回すが、人の姿はない。
『くそ、敵の姿が……』
その時、目の前のスイクンの姿が見えなくなった。
「す、スイクンが……」
スイクンのいた場所にはアスナがスイクンを格納していたのとは別のボールが転がっている。
そしてそのボールは夜の闇に吸い込まれるように消えていった。
「スイクンが、奪われた……」
この異常事態に本能的に危険を察知したアスナはグラードンをボールに収め、海に飛び込んだ。


誰もいなくなった海。
そこにいきなり姿を現したのはドラミだ。
その手にはジンダイのときと同じく石ころ帽子が握られている。
「スイクン、スナッチ完了」
これは危険な賭けだ。
アスナと接触したことによって、出木杉にスナッチの事がバレてしまう可能性が高い。
そうなると彼は第3勢力の介入まで知ってしまうだろう。
「だが、それを特定する手段を彼は持たない」
今のところ、すべてはドラミの想定内に事が運んでいる。
「しかし念のために、ここは彼らに動いてもらいましょう」
ドラミはポケナビを起動した。



注:鬼畜出木杉

ポケモンリーグ。

「このっ!このっ!」
ホール内に乾いた音が響き渡る。
任務に失敗したナギとアスナは四つんばいにされ、出木杉はその尻をひたすら叩いていた。
「お許しを、出木杉様っ!」
「もう、勘弁してくださいィッ!」
二人の懇願も気にせず、出木杉は無言で尻をはたく。
それほど怒りは激しかったのだ。
『僕のシナリオを狂わせやがって……』
姫君は敵地に囚われていたほうが物語としては美しい。
姫の奪還という夢を抱くナイト達もより切迫し、必死に抵抗するはずだったのに。

「ジンダイ、ただ今帰りました」
出木杉はようやくその手を止めた。
真っ赤に尻を腫らして倒れるアスナとナギ。
「帰ったようだね。さて、君には聞きたいことがある」
出木杉はアスナとナギの二人の髪をつかみ、頭を持ち上げる。
「彼女達の邪魔をしたのはなんと伝説の3鳥らしいんだ。それは君が盗まれたものなのかな?」
「さあ、わかりません」
顔色一つ変えずに答えるジンダイ。
出木杉は少し考えると、ジンダイを追い払った。

「ナギやアスナの報告を聞くかぎりでは、おそらくスナッチされたダークポケモンである可能性が高いな」
スナッチされたポケモンならばゲーム世界の住人であるジンダイがクロである可能性は低い。
なぜスナッチの技術がこの世界に?



注:鬼畜出木杉

出木杉の知らないところで何かが動いているようだ。
『まさか僕の行動に恐れてもしもボックスの設定を改変したんだろうか』
そんなことをする理由が思い当たらない。
それならとっくにこの世界にリセットがかかっていていいはずだ。
「これは以外と重要な事かもしれないな」
この世界に何らかの干渉がかかっているのは間違いないようだ。
事を早く進める必要がある。
出木杉は腰をあげた。


ジンダイはある部屋に来ていた。
ここは四天王の控え室。
出木杉の玩具にされた女はここで体を洗う。
シャワールームでは一人の女が体を洗っていた。
「アザミ、今日はお前だったのか」
ジンダイの問いにもアザミは答えない。
シャワーの水音が消え、全裸のアザミが体も拭かずにその姿を現した。
彼女等にはもう服はない。
そんなものは連れてこられた時からなかったのだ。
「あ……ああ……」
ジンダイを見たアザミはあわてて膝を落とし、そのファスナーに手を掛ける。
その行為ははすでにアザミの条件反射となってしまっていた。
「やめろ、やめてくれ、アザミ!」
ジンダイはアザミを振り払うと、その部屋を出た。



注:鬼畜出木杉

あわてて部屋を出たジンダイはツツジと顔を会わせる。
「あら、帰っちゃうの?あなたもアザミにやってもらえばいいのに」
憤怒の目で睨み付けるジンダイ。
「あの気の強いアザミがあのような状態になるまで……貴様ら……」
「バカよね、さっさと出木杉様を愛せばよかったのに」
そう言い放つツツジにジンダイが掴み掛かる。
「あらあら、ここであなたが暴発したらリラさんが可哀相よ」
「リラが……」
ツツジがジンダイの腕を振り払うと襟を正す。
「あの子、屈伏しないで毎日必死に抵抗してるわよ。まぁそのリアクションを出木杉様は気に入ってるみたいなんだけど」
『そうか、リラはまだ……』
アザミはあのようになり、コゴミは出木杉の虜になってしまった。
しかしまだ頑張っている少女もいる。
「次の、仕事にいってくる」
ジンダイは血が出るほど拳を握り締めながらその場をあとにした。
『デキスギの好き勝手にはさせない……頼むぞ、ノビタとやら』
ドラミの期待する少年にジンダイは願った。