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ナイトウィザード!クロスSS超☆保管庫
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ナイトウィザード!クロスSS超☆保管庫

第06話

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nwxss

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だれでも歓迎! 編集
「志宝さん、なんか元気ないね」
窓の外をぼんやりと眺めていたエリスに舞衣が心配そうに声をかけた。
「えっ?そ、そんなことないですよ!私、元気ですからっ」
「そう…?」
あからさまな空元気に何かを察したのか、舞衣はそれ以上追求せず話題を逸らした。
「…でも、驚いたよね、先生、転勤?だっけ。ほんと急すぎてお別れも言えなかったなぁ……」
「…そう、ですね」

"憑かれしもの"との戦いはもう二日ばかり前の出来事だ。
教師が一人消えたことは、真白とアンゼロットの手回しによって"そういうこと"にされていた。
さすがというべきか、こういった事態も予測していたのだろう。
『このような結果になってしまったこと、わたくしも大変残念に思います。
ですが、あちらがそれだけ本腰を入れてきたというのも事実。
エリスさん、今まで以上に気を引き締めてください』
事情を説明した際のアンゼロットの返事は事務的なものだった。
アンゼロットが冷酷な面を持つ人物であるということは、エリス自身よく理解しているつもりだし、そうでない部分もあるということもわかっている。
けれど、それとこれとは別の問題だ。
人ひとりの命が消えてしまったというのに、無かったことにするなんて、見て見ぬ振りをするなんて到底納得できない。
それから、何もできなかったことに落ち込みもしていた。

そんなエリスの後ろの席で、気だるそうにしているなつきの鞄の中から、軽快なメロディーが流れた。
「メールか。……誰からだ?」
携帯のディスプレイには『藤乃静留』と映し出されていた。
慣れた手つきで携帯を操作する。


なつき、堪忍な。
せっかくみんなで内緒にしとったのに、あのお人に風華の話うっかり喋ってしまいました。
今朝の講義に来てないみたいやし、たぶん風華に行ったんやと思います。
何や厄介なことになりそうやし、うちも講義が終わり次第そっちに向かいます。

「ウッカリって…静留のやつ、わざと喋ったんじゃないのか……?」

さらに画面をスクロールさせると追伸があるようだ。

PS.楯はんとはうまく行ってはりますか?
ここはひとつ、寝込みを襲「な…っ!?」
そこまで読み、顔を一瞬にして真っ赤にするなつき。
ちょうど通りかかった祐一が何事かと覗き込んだ。
「どうした、玖我」
「なななな、何でもないっ!見るなっ!!」
「──見るな、とか言われると見たくなるのが人情だろ…」
瞬間、ニヤニヤする祐一の顔面になつきの見事な右ストレートが叩き込まれた。
「ぐはっ!?」
「今のは祐一が悪い」
「楯さん……、デリカシーないです」
「──言われたい放題だな、俺」
「自業自得だ、バカ」




その日の昼休み。
昼休みは中等部の教室に訪れるのがエリスの日課になっていた。
ありかと一緒にお昼を食べるためだ。
──それから、もう一つ……、
(火渡くんは、いない…か)
エリスはここ数日、那岐の顔を見ることもできないでいた。
単なる入れ違いなのか、それとも避けられているのか。
エリス自身、顔を合わせても何を言えばいいのかわからなかったので、それはそれで幸いといえば幸いだった。

廊下でボーイッシュな女生徒と一緒にいたありかの姿を見つけ声をかける。
「尾久崎さんも一緒にお昼どうかな」
ありかと一緒にいた女生徒、尾久崎晶が申し訳なさそうに答えた。
「オレはミコトに呼ばれてるから」
「そっか~。じゃあまた後でね、晶ちゃん」



芝生に敷いたランチョンマットの上で、二人は仲良く昼食をとっていた。
今日のお弁当はありふれたサンドイッチ。
とはいえ、エリスが早起きして丁寧に作ったのだから、もちろん味は折り紙付きだ。
「もぐもぐもぐ……」
多めに作ったサンドイッチをありかはぺろりと平らげた。
彼女の食欲にはエリスも舌を巻く思いだ。
ひとしきり昼食を堪能したあと、ありかはしずしずと疑問を口にした。
「……エリスさん、那岐くんとケンカでもしたんですか?」
「えっ?」
思いもよらぬことを訊かれに言葉が詰まる。
じっ、と澄んだ青い双眸がエリスを見つめた。
「──うん」
「やっぱり……。友だち同士はなかよくしないとダメだって、ばっちゃが言ってたし──」
友だち、と呟くエリス。
そして少し考えたあと、自分に言い聞かせるように言った。
「──そう、だよね。やっぱりちゃんと謝らないとダメだよね」
「うんうん。……そうだ!今から那岐くんを探しに行きましょう!」
そういうとありかが勢いよく立ち上がる。
「あ、ありかちゃん。ちょっと落ち着いて」
今にも走り去ろうとするありかを制す。
「火渡くんがどこにいるのか知ってるの?」
「あっ。えへへ……」
やっぱり、とエリスが苦笑したとき彼女の0-Phonに着信が入った。
相手は理事長だ。
「はい、志宝です」
『志宝さん、今すぐ図書館まで来ていただけますか?』
「図書館、ですか?」
はい、と答える真白の声は僅かに焦りの色を帯びていた。
『図書館に──月匣が現れました』




ここ風華学園の図書館は、そこいらの大学にも勝るとも劣らないほどの蔵書を誇っている。
読書が趣味の那岐のお気に入りの場所だ。
彼は脚立に座って"巌窟王"と題された本を読んでいた。
そのとき、分厚い書物を抱えたひとりの少女が音もなく現れた。
「これはこれは……。珍しいお客さんだね」
本を閉じる乾いた音が図書館に響いた。
「……」
少女は答えない。
「裏界の侯爵様が、わざわざこんなところに何用かな」
那岐は軽口を叩きながらも、じりじりと少女と距離をとる。
「……」
「何か本でもご入り用で?」
「……ええ」
少女は微かに頷く。
「それはどんな本なのかな。よければ探すのを手伝うけど」
「…その必要はありません」
少女は手に持った書物を開くとこう言った。
「私が欲しいのはあなたの秘密…」
──周囲の景色が、徐々に彼女の世界に侵されていく。
「──!!」
「さあ、見せなさい。あなたの秘密(ほんとう)を……」


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