フリームスルス(Hrímþurs)


フリームスルス は、北欧神話に出てくる巨人である。正確にはフリームスルスは霜の巨人と呼ばれる巨人の1種族名であり、この巨人の個体名ではない。

 HrÍmþurs(こっちが「霜の巨人」) のThursは、英語のThirst(喉が渇く)と関連し、ヨトゥンがEat系とくっつくのと対応している。そのため水に関連する。

 『ヴァフルズルーズニルの歌』で、創世の昔 流れていたエーリヴァーガルから毒が出てきて、アウルゲルミル(土の叫び)という巨人ができる。その方が脇から男女を、組み合わせた足の指から頭の6つある巨人を産む。

 『ヴァフズルーズニルいわく』に、ソレの末孫らしいユミルが出るが、こっちは「巨人の祖」と言われる。

この辺(巫女の予言での全く異なる創世神話など)について、スノッリ・ストゥルルソンが、根性で、「アウルゲルミル=ユミル」説を唱え、『エッダ』で体系創世神話を根性で作った。

 他、ミーミルさん(イグドラジルの下にあるフリームスルスの居住区で蜜酒ミードである知恵の泉を管理し、オーディンの参謀だかご意見番的な人になる)とか、ヒュミルさん(アース神族の皆さんに宴会用の大なべを分捕られる) エーギルさん等がいる。ミーミルさん他、ヴァフズニーズニルさんはオーディンへ呪歌バルドルを授け、知恵比べで負けるとか、フレーバルズさんは魔道の杖ガンバンディンをオーディンへ授けるなど、結構知恵者な方々がいらっしゃる*1

スヴァジルファリの所有者であった巨人

まだアース神族?の国アスガルズに城壁が無かったとき、巨人が工匠に化けてそこへ向かった。
そして、城壁を作る代わりに女神フレイヤと太陽と月を渡すことを要求した。
すると神々は「一冬のうちに終えることが出来たならばくれてやろう」と逆に条件を出してきた。
そこで「ならば馬を使わせていただきたい」と譲歩を求めたところ、ロキが「馬を使ったぐらいでは条件は満たせないだろう」と意見を述べたため交渉はそれで成立した。
しかし、アース神族?は甘かった。彼の連れた馬スヴァジルファリは高い能力を持っており、城壁はどんどん完成へと近づいていった。
期限内に完成されては困ると焦り始めた神々は条件を受け入れたロキに責任を擦り付け脅迫し、何とかするよう命じた。
脅されたロキは牝馬に化け、牡であるスヴァジルファリを誘惑するという手段をとった。
スヴァジルファリはこの誘惑に乗ってしまい、作業は大いに遅れ、結局壁は完成しなかった。
その後、巨人は期限に間に合わなかったのはアース神族?の策略の所為と知り怒ったが、正体を表したあとで雷の神トールの神槌ミョルニルにより倒されている。

ちなみに、このときにロキスレイプニルを身ごもり生んでいる。
スレイプニルオーディンへと献上され、彼の愛馬となった。

参考資料

 健部伸明編『幻獣大全1 モンスター』新紀元社刊

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最終更新:2022年06月08日 13:06

*1 『幻獣大全1』90頁