ヘカトンケイル(Hekatoncheir)
100の手と50の頭を持つ巨人。その名はそのまま「100の腕」を意味する。
神話・物語
彼等は3兄弟で、それぞれの名は以下の通りである。
コットス(Kottos「怒り」)
ブリアレオス(Briareos「活力」)
ギュゲスまたはギュエス(Gyges「大きな手足を持つ者」)
コットスの代わりに アイガイオーン(Aigaion)が入る場合もある。
武具の創造だけでなく、直接的戦力としてもヘカトンケイルは活躍する。
その合わせて300本ともなる腕で大岩を投げつけたのだ。
敗北したティターン神族は
タルタロスに幽閉される。ヘカトンケイルはその牢番の役を与えられた。
牢番と言えば聞こえはいいが、結局また地下に戻されてしまった。
これに怒った母・
ガイアは再びギガス・テュポーンという巨人を産み出し、
新たな戦争ギガントマキアの幕開けとなるが、詳細は別項に譲る。
現代の「ヘカトンケイル」
「100腕50頭」からの連想だろうか、創作・現実問わず
「多数の仕事をこなす便利なコンピュータシステム」に
「ヘカトンケイル」の名がつけられる事がある。
参考
尾形隆之介『通読 ギリシア神話』東京図書出版会
ルネ・マルタン『図説
ギリシア・
ローマ神話文化事典』原書房
最終更新:2005年06月16日 16:08