ウラノス(Uranos)
天空を擬人化した神。
出自・血縁
天地創造の初期の頃に
ガイアが誰の手も借りず独力で産み出した。
昼夜や冥界など、世界の主要な要素が出来上がった時点で
ガイアと母子婚し、
ギリシャ神話最初の「王朝」の支配者となる。
父の我が子への仕打ちに激怒した
ガイアは、
ティタンらに弟達の仇を討つように命じたが、皆尻込みするばかりであった。
そこで
ガイアは特殊な金属で出来たギザギザの付いた鎌を用意した。
すると
ティタン兄弟の末子
クロノスが名乗りをあげた。
そして、ウラノスが
ガイアに覆い被さろうとした瞬間、
隙を突いて
クロノスが鎌でウラノスの生殖器を切り落とした。
ウラノスは権力を失い、復讐は成功した。
その後父を追い落とした
クロノスが神々の王座に就いた。
しかし、ウラノスと
ガイアは
「
クロノスもまた自らの子供によって王位を奪われるであろう」
と予言を残し、その予言は彼等の孫に当たる
ゼウスらによって成就する。
この予言を最後にウラノスは神話からその姿を完全に消す。
現代のウラノス
太陽系第7惑星は、彼にちなんで「Uranos(天王星)」と名づけられている。
天王星が発見された当初は当時のイギリス国王にちなんで「ゲオルギウム・シドゥス」とか、
発見者の名を取って「ハーシェル」等と呼ばれていたが、
天文学者ボーデによって「Uranos」と名づけられ、現在この名前が定着している。
余談だが天王星の衛星群はウラノスとは関わりの無いシェイクスピア文学などから取られている。
参考
最終更新:2021年06月29日 11:06