UNSURE PROMISE ◆SrxCX.Oges
「あのー! 俺達悪い奴じゃないからさ。せっかくだし、一緒に話してみない?」
「ちょっ、伊達さん! わざわざ大声で言わなくても」
「いやー、向こうもとっくにこっちに気付いてるでしょ。だからとりあえずこっちからアピールだけはしとこうと思ってさ。あ、俺は
伊達明で、こっちはバーナビーな!」
迂闊だったか、とユーリは心中で毒づく。
周囲への警戒が些か散漫になってしまったためか、この一軒家の屋内に入るまでに姿を見られてしまったのだろう。一人で行動方針を練り直すはずが、こうして他者の接近を許している。
そして接触を呼び掛けられたのに何の返答をしないことは、高い確率で不信に繋がりかねない。だからと言ってこのまま二階の一室に身を潜めたとして、見つからないとは限らない。
(まあ、相手が彼であっただけでも救いか)
不幸中の幸いと言うべきか、接触を図ってきた人物の一人は
バーナビー・ブルックスJr.、人間性には信頼の置ける相手である。
彼に同行している伊達明という男は、確か
火野映司の同胞に当たる人物だったか。彼もまた善良な人間だと聞いている。
ならばこのまま二人に接触したところでさほど問題は無い……とは言えない。
(いや、今のままでは衝突は避けられない)
今のユーリの姿は、蒼と黒の仮面と衣装に包まれた『ルナティック』のものだ。映司達の前から去ってこの家に入ったはいいが、魔の悪いことに殆ど時間を経ずに二人が入ってきたためである。
このまま彼らと接触したところで、シュテルンビルトにおける敵対関係が再現されるだけだ。
「……出てきませんね」
「だな。しゃーない、こっちから行くか」
着替える時間はもう残されていない。面倒事を回避できる姿での接触が無難であり最良だったのだが、選択肢から外すしかない。
(ならば、取るべき道は一つか)
考え方を変えよう。
何も逃げる必要はない。こうして巡り会えたのも何かの縁として、彼との問答に臨むのも悪くない。
●
「誰かと思えば、今度は君とはね」
「!? お前は」
二階への階段を昇ろうとした時、突如声が響き渡る。未だ姿こそ現さないが、聞こえてくる方向から考えて声の主はおそらく上方か。
驚愕と、恐らく怒りを滲ませた声と共にバーナビーが階段を一気に駆け上がる。
「どこだ!? どこにいるルナティック!!」
「こんな所で君達と話したところで無意味だろうが、まあ良いだろう」
せわしなく周囲を見回り怒号を上げるバーナビーを見るに、挑発的な態度を露わにする男との関係は良好なものではないのだろう。
と、そこまで考えたところで伊達はバーナビーに声を掛けた。
「はいストップストップ」
「……何ですか」
「盛り上がってるところ悪いけどさ。今話してるルナ……って人、どちらさん?」
言われて怪訝そうに伊達を見つめるバーナビーだが、すぐに伊達の今の状態に気付いたようだ。
同行者が知らない誰かと言い争いをする様を黙って眺めるのはどうにも居心地が悪いので、少しでも説明が欲しいところである。
「あいつはルナティック。シュテルンビルトの犯罪者だけを何人も殺している……要は犯罪者です」
「……へえ。でもルナティックなんて名前、名簿に無かったような」
「奴も本名の方で記載されているんだと思います。そのせいで僕もあんな奴がいるとは考えていませんでした」
「成程ねえ。で、バーナビーはこう言ってるけどさ、それで合ってるー?」
「その男の価値観に従えば、今の説明は決して間違ってはいない。尤も、短慮な捉え方だとは付け加えさせてもらうがな」
相変わらず声だけで返事をするルナティックにも確認を取り、説明の内容が間違いでないことを理解する。どうやら対応が面倒そうな相手と遭遇してしまったようだ、と思うとつい眉を顰めてしまう。
そんなやり取りの最中、足を踏み入れた一室に備え付けられた梯子が目に入る。手を掛けて登った行き先は、この家の屋上だった。
そして、ようやく探し求めた者の姿を前方に捉える。
月に照らされて悠然と立つその身を包むのは、バーナビーのとはまた違った趣の衣装だ。その衣装とお揃いの仮面も、どんな手品か掌に翳した炎も、何もかもが蒼の容貌はルナティックという男の異様に存在感を際立たせていた。
「わざわざ誘導とは、随分なお気遣いしてくれるねえ」
「いいえ。ただ障害の無い場所の方が戦いやすいというだけでしょう」
「で、あーいう奴ってやっぱ捕まえちゃった方がいいの?」
「……一応、様子を見ましょう」
家中を歩き回っていた二人にいつでも刃を向けられただろうに、彼がわざわざ目の前に姿を現した真意はわからない。逃げる気配も襲い掛かる気配も見せずに悠然と佇む姿が、また奇妙に映る。
一先ずバーナビーの提案通りに相手の出方を伺うことにするが、お互いに押し黙ったままというのも少し辛い。などと思っていると、バーナビーが一歩前に出るのが見えた。
「さっきは短慮と言ったな。お前のやることの説明なんてあれで十分だ」
「それが短慮だと言っているのだよ。罪人は、命を以て自らの過ちに報いるべき。法に縛られ、悪を見逃すことを善とする君達の愚鈍な正義など、必要とされるべきではない」
「……うっわ、過激だな」
「何があろうと殺しはしない。それが僕達ヒーローの正義だ。お前なんかに口出しされる筋合いは無い」
ルナティックと言う男の冗長な語り口は、横で聞いていても良い印象は受けない。
直接の口論の相手となっているバーナビーは尚更だろうに、挑発に乗せられる様子は見せない。これも彼の冷静な性質ゆえか。
「ほう。十を超える犠牲が生まれたこの状況で、まだそのようなことを言うのかね、君は?」
「っ、それは……」
「私の正義を否定しておきながら、満足な結果を出せていない。滑稽だよ」
しかし、痛い所を突かれてしまうと途端に反論に窮する。
その苦々しい呻きをよそに、ルナティックはまた語りかける。
「ああ。そういえばワイルドタイガーにも出会ったよ。相変わらず、君と同じようなことを言っていた」
「な……っ! それはいつだ、どこで会った!?」
「おい、そんな取り乱すなよ」
次に述べられたのは、バーナビーの無二の相棒の行方であった。
聞いた途端に冷静さを無くし、驚愕を露わにして身を乗り出そうとするバーナビーの肩を咄嗟に掴んだ。一応の平常心は取り戻したようだが、それでも息を呑む気配が白のマスク越しにも伝わってくる。
しかしルナティックはと言えばタイガーの所在を教えることなく、嘲笑混じりに話を続ける。
「真木清人に向けて威勢の良い宣言をしておきながら、現に救えなかった命があるというだけならまだ良い方だろう。
彼は罪人を討つ絶好の機会を得ておきながら、その身を取り押さえるだけで討とうとはしなかった。
その結果、再び自由を得たその罪人はまた不要な犠牲を生み出そうとしていたよ」
「……そんな、ことが」
「結局、その場にいた少女が罪人を討った。いや、責任を少女に押し付けたと言うべきか?
……救う価値の無い者にまで手を伸ばし、その限られた力の使い道を誤り、真に救われるべきを切り捨てる。
もう分かるだろう? これが、君達ヒーローの正義の醜い正体だ」
話を聞きながら拳を握りしめる姿から、きっとバーナビーも同じことを考えているのだろうと伊達は察しをつける。
ルナティックを介して知らされた悲劇の顛末は、紛れも無くワイルドタイガーの正義が抱える負の側面が招いた結末だ。
戯言と否定できないのは、具体的な日時や場所の情報を欠いて尚、二人がルナティックの話に真実性を感じているからだ。
それこそ、強敵に敗北を喫するという苦い経験を経た今だから。
「…………ふむ、反論は無しか。ならばこれ以上君達と交わす言葉は無い。私もすべきことがあるのでね、今回は失礼させてもらう。
ああ、伊達明と言ったか。生憎だが、君がそのヒーローと並ぶ限り、私と君の道が交わることは無い。仲良くしようなどという提案は、謹んで辞退させてもらう」
興味なさげに一瞥し、そのまま背を向けようとするルナティックの姿を見ても、バーナビーは威勢よく飛び掛かる様子を見せない。それほどに糾弾の言葉が重く響いたのだろう。
「……おいおい。まさか、わざわざこんな話をしに来たってわけかよ」
こうして自らの正義の正当性を主張するためだけに。もしそうだとしたら、彼の目論見は成功だったと言わざるを得ない。
……だが、生憎ここで話を終わらせるわけにはいかない。
「待った。俺の話は終わってないけど?」
ぴくりと反応しこちらを向き直したルナティックの姿を確認し、言葉を続ける。
「なーんかクドい言い回しだけど、つまり人を殺した奴は皆死ぬべきだってこと? そうすることが罪の無い人を守るためで、でもって罪滅ぼしにもなる……って話?」
「その解釈で構わない。尤も、罪を自ら償おうというのならまた話は変わるがな」
「ふうん」
成程。今の返答とこれまでの話で、何となくではあるがルナティックという男の動き方が掴めてきたような気がする。
ならば、今ここで彼に伝えることは決まった。不思議そうにこちらを見つめるバーナビーに、
「いきなり殴るとか勘弁な」
と前置きした上で、改めてルナティックの方を見て、思うままに告げる。
「そんじゃ、話を聞いた上で改めて言わせてもらうけど……あんた、やっぱり俺と一緒に来る気ない?」
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殴らないでほしいと言われたばかりなのに、伊達の顔面を殴り飛ばしたい衝動が湧き上がる。それほどまでに、伊達の提案は度し難い内容であった。
「……僕は言いましたよね。あの男は犯罪者だと。なのに奴を受け入れるというんですか、貴方は!?」
「ああ、聞いた。でも今はそうも言ってられないし」
「だからって!」
「……もし『あの娘』みたいのとまた出くわした時、俺達だけじゃやれることには限界があるだろ、実際さ」
両手で肩を掴み激昂のままに伊達に異を唱えたが、強ち間違ってはいない反論を受けてまた言葉に詰まる。
確かに、戦力としてはジェイクやアンドロイドをも凌ぐだろう『あの娘』と今また戦う羽目になったとしても、勝てる見込みは薄いのは否定できない。
そして仮に運良く『あの娘』を一度屈服させることが叶ったとして、真木を打倒するまで拘束した状態を維持出来るとも限らない。また逃がすようなことになったらそれこそ本末転倒だ。
ルナティックを突っ撥ねない伊達に対し、自らの正義の決定的な正当性を主張する材料をバーナビーは得ていないのだ。
……だから、伊達がルナティックに共鳴するのも仕方が無いと?
「成程。君はヒーローの正義よりも私の正義に理解を示したと受け取っても良いということか?」
「まあ……とりあえず、あんたの言うことにも一理あるっちゃあるな。何も関係無い人を死なせるわけにもいかないってのは俺も同じだし」
「伊達さんっ!!」
変わらぬ平坦な声でまた発せられた肯定の意思。
バーナビーのマスクを一瞥し、しょうがないなと言わんばかりに肩を竦める様を目にし、また感情が一気に噴出しそうになる。
「なんですか、それは」
伊達明という人間に否定されても仕方が無いほどに、結局ヒーローの正義など弱く脆いものでしかなかったのか。
ワイルドタイガーの正義は、こんな所で潰えるというのか。
「……常に他者と行動を共にするというのは些か気が向かないが、君の方が私を追うという形なら何も拒絶はしない」
「あっそう」
そんなことを認めてしまえば、今のバーナビーの根幹は、もう――
「つーわけで、あんたと俺でお互いに利用しあうってことで」
「……何?」
それは、ルナティックも予想していなかっただろう言い回しだった。
「利用って……あなたはルナティックに従うつもりだったんじゃ」
「ん。そう聞こえた? 違う違う。俺らのやりたいことのために、途中まででも手を組めたらいいなーってだけよ。関係ない人を守りたいって所は同じっぽいしさ」
「だったら」
「君は私の正義ではなく、そこのヒーローの正義を信じるというのか? 悪を野放しにするのが正しいと、そう言うつもりか?」
先程とは一転して、僅かに苛立ちを滲ませた声で尋ねられても伊達は怯まない。
「……やっぱちゃんと言っといた方がいいか」
困ったように視線を泳がせた時間は短く、すぐに真っ直ぐルナティックを見据えた。
「別に悪い奴を自由にさせて大丈夫っていう気は無いけど、あんたみたいにすぐ死ねってのも違うんじゃないかあって思うよ、俺」
「他者の命を奪ったなら、自らの命を以て贖うべき。自らの罪深さを理解させるためにはこれこそ必要ではないか?」
「だったら、間違いは間違いだって相手がちゃーんと理解できるように伝えなきゃダメでしょ。一方的に『アナタは罪を犯しました、ハイお終い!』って……そりゃあんたは満足するだろうけどさ」
「む……」
「ちゃんと時間をかけて、何が良くて何が駄目かって自分で考えて、それで他の人にも教えてもらえば、人って“正しい”答えを出せるもんじゃないの?」
つっても後藤ちゃん犯罪はしてなかったけどさ、と小さく呟くのが耳に入った。
無関係の者が被害者となる可能性を看過しない点で伊達とルナティックの価値観は共通である。しかしある一点において極刑には難色を示している。
「加害者が更生する可能性を摘み取るべきではない……ということですか?」
「そーいうこと」
ヒーロー達の信じる法律がこの社会で必要とされる、ごく当たり前の動機であった。
自信ありげに笑みを浮かべる伊達の顔を見て、安堵にも近い感情を――同時に生じる仄かな苛立ちも把握しながら――確かに覚える。
……しかし、このまま二つ返事で肯定できるほどバーナビーを取り巻く環境は優しくない。
実際、バーナビーとて伊達の考えに全く思い至らなかったわけではなかった。それにも関わらず口に出すのを躊躇ってしまったのは、この主張が抱える欠点に気付いていたからだ。
「そう言って、君は罪も無き者の命を脅かすつもりか?」
「いや、そうさせないように俺とバーナビーで」
「守る、と口で言うのは簡単だろう。だが、それに足るだけの力が果たして君にあるのか? 君の力で、今後一切の不要な犠牲を出さないと、今。ここで。君は私に誓えるのか?」
同じく欠点を見逃さなかったルナティックから遂に問われたのは、正当性ではなく可能性の問題。あくまで現実に即した考えであることを要求している。
もしもこの目標が実際には到底実現する見込みの無いと明らかになったとしたら、その時点で机上の空論に成り下がる。ルナティックの言葉を借りれば、偽善だ。
その厳しい条件を課された中、何と答えるのが正解だろうか。
(……こういう時、虎徹さんなら)
固唾を呑むバーナビーの前で、何かを考え込む伊達。
頭に思い描くのは、ワイルドタイガーならきっと示すだろう解答。
ここで望む答えは得られるのだろうか。それは彼の答えと等しいものだろうか。
不安にも近い鬱屈を抱えるバーナビーの前で、伊達の口が開かれた。
「わからん」
強い視線で前方を見つめながら、全く翳りを感じさせない声で。伊達は明確に『不明確』を宣言した。
その一言を聞き、唖然としたまま言葉を失うバーナビーとルナティック。そんな二人を気にせず伊達は続ける。
「悲しいけど、別に俺だって何でも上手にやってきたわけじゃねえよ? しかもこんな状況だし。また誰かを助けられないことが絶対に有り得ない、とは言い切れないわ」
「……成程。つまり君は自らの非力を認めるというのだな?」
「まあ、俺医者だし。自分のやれることの範囲を弁えないとやってけないわけで。……その上で、やりたいことをやってかなきゃって話」
「では何故だ? 君の正義が必ずしも貫けぬと理解していながら、何故拘る? 自らの分を弁えられる私の正義に従うのが妥当であるものを」
伊達の姿勢はつまり、自らの限界を指摘されたところで素直に認めるというものだ。それを嘆き悔やみこそすれ、限界なんて存在しないのだと偽らない。
こうして自らを強者ではないと定義しておきながら、伊達の芯の部分は決してルナティックに迎合しない。
「そんなの決まってるでしょ」
その根拠を示すために、にやりと笑った伊達は右の親指で自らの胸を指した。
「俺が、そうしたい! って思うから」
……そんな仕草に、ああ、まただ、と感じたのを自覚する。
「見ての通りのダンディーな大人が夢みたいなことだけ言ってられないのもわかるけど。悩める若者とか子供をほっときたくないとか、やっておきたいことがあるってのも本物だしさ。
だから、ギリギリまで俺の気持ちに従いたいし、ギリギリのギリギリまで手を尽くしたい。うちの社長っぽく言えば、『人は欲望によって動かされる生き物なのだよ! すぅばらしぃい!!』……みたいな?」
両手を広げた大袈裟な挙動を見せ、しかし持論をしっかり述べている様を前にして、バーナビーは取り留めも無く思う。
伊達明という人間は、ワイルドタイガーに似ていると。
「……成程。私はどうやら思い違いをしていたようだ。君を何より突き動かすのは正義や使命感と言うより、君個人が抱く感情、いや欲望と言うのが相応しいか」
「それが一番大事だからね。俺、自分を泣かせるような真似だけはしない!! って決めてるんで」
恐るべき悪党を前にしても堂々とした態度を崩さず、少なくとも言い負かされることなく自らの主張を言い遂げた姿が。
危なっかしい行動で足手まといにならないかと不安にさせて、なのに肝心な時にはバーナビーに指針を見せてくれる頼もしさが。
どうしても、かつて並び立った相棒の姿を重なってしまう。
そして……二人の会話を聞く内に、気付いたことはもう一つ。
「……やはり、私には君もまた十分に独り善がりに見えるよ。遵守されるべきこの世の理に逆らわないと言いながら結局は己の欲が第一など、開き直りではないのか?」
「って言われてもねえ。自分に嘘吐いて『これが正しいんだ』とか頭で無理矢理納得したって、そんなのただの誤魔化しじゃん?」
「――……っ!」
「頑張っても駄目なら駄目と受け入れて、その上で次に失敗しないように努力する。そういうのが駄目とは思わないしさ」
「…………また、あんたは……!!」
「つーわけで、俺はあんたの正義? ってやつはあんまし好きじゃないわ。
でもまあ、とりあえず最悪の結果は避けるためにしばらく手ぇ組まない? どうせ後で揉めるかもしれないけど……あのー?」
何度目かの既視感、それと新たな感覚を抱きながらバーナビーの視界に映るのは、協同体制を三度持ちかける伊達。
一方でなぜか何も言葉を発することなく、表情の読み取れない仮面越しにこちら側をじっと見つめるルナティック。
その彼の背後には夜の街。人々の活気が取り除かれ、光の消えた夜の街が――
「――――伊達さん、あれは!!」
◆
驚愕を露わにしたバーナビーの指差す方向へと振り向いた時、眼前に広がっていた光景は、相変わらずの真っ暗な街並みだった。
いや、違う。
広大な黒一色の中で、ただ一条の赤い光が灯り、爛々と煌めいていた。
光源はおそらく遥か向こうであるにも関わらず視認可能なことからも、その大きさが伺える。
……あの地で、建造物と思しき何かが巨大な火柱へと変貌しているのだ。
「おい、あれってまさか……」
呆気に取られた様子の二人だが、すでにユーリの注意は彼らへ払われていない。
すぐさま思考へと没頭する。あの業火が燃え盛る地と、恐らくあの場所にまだ留まっているであろう火野映司達の行く末について。
建物一つを焼き尽くすほどの熱量。建物一つを焼き尽くす必要のある状況。建物一つを焼き尽くした果てに残される、あるいは消え去る存在。
誰が、何のために、どうしたのか。今、何が引き起こされようとしているのか。
「――あっ、待てっ!!」
その解答に辿り着くや否や、最早バーナビー達に目もくれずに空中へと飛翔した。
そもそもユーリがバーナビーとの接触を決意したのは、純粋な興味のためであった。
『ルナティック』の正義を否定した火野映司は、取り返しのつかない過ちを経ても自らの芯を曲げようとしなかった。彼の理屈は、果たして妥当と言えるのだろうか。
そんな疑問に至ったタイミングでの、バーナビー達との遭遇である。半ば状況に流されたも同然だが、ヒーロー相手ならば同じ問いを投げ掛けるのも悪くない。そう考え、接触を図ることに決めた。
その結果は、あまり芳しいものではなかったが。
バーナビーは今までと同じく『ルナティック』の提唱する裁きを拒み、しかし現状に対して満足に対応出来ていない事実を指摘されると黙り込むだけ。
伊達明もほぼ同様だ。彼の場合、さらに一歩踏み込んで、自らの限界を認めながらも己の欲望を優先したいから拒絶すると言った。少なくとも火野よりは現実的な分相応の考え方だが、無駄な足掻きを続けようとする時点で結局は同類に過ぎないか。
どうやら満足に値する答えは得られそうにないと察し、いい加減会話を切り上げようかと思い至った。その瞬間のことだった。伊達明の口が、誤魔化しは良くないと吐いた直後のことだった。
ほんの一瞬の瞬きのために、瞳を閉じる。そしてもう一度開いた瞬間に、それはユーリの前に現れた。
あまりに突然に、唐突に。
ユーリを見つめる二人の一歩後ろに立つ、赤を纏った男の姿が。
仮面で目元を隠し、口元には嘲るような笑みを浮かべた壮年の男の姿が。
全ての原点とも言うべき『パパ』が、ユーリの前に“また”姿を現した。
伊達もバーナビーも視界の外に追いやり、彼の巨躯に釘付けになる見開かれた双眸。
反駁するはずだったのに、金縛りにでもあったかのごとく硬直してしまった口。
伊達の声が耳に入ることで一層際立った、目の前の光景の非現実性。
無理矢理に動かした口からようやく絞り出した怨嗟の声。
『パパ』の口が歪むと共にざわつき始めた心。
突如、顔面に奔った焼けるような痛み。
膨れ上がっていく憤怒とも憎悪ともつかぬ感情。それが言葉として、あるいは蒼炎として放出されようとする寸前。
バーナビーの叫びを皮切りに事態は一変し、新たな行動を余儀なくされる。その結果、今回は何も聞けず終いだった。
空を駆けるユーリの視界から既に『パパ』の姿は忽然と消え失せ、何処にも見当たらない。
「……私の正義は変わらない」
『ルナティック』の正義は、何があろうと揺るがない。
自らの罪を認めぬ卑劣な悪は一人として見逃されるべきではなく、永遠に排斥されることによってのみ裁きは達成される。
ゆえにヒーローが掲げる偽善も、火野映司や
鹿目まどかが唱える綺麗事も、伊達明が動かされる感情論も、『ルナティック』の前では取るに足らない言説に過ぎない。
ユーリが『ルナティック』として掴み取った正義には、迷いなど一片たりとも存在しない。
「それなのに、何故」
全てが始まったあの日から、『パパ』は何度となく眼前に現れては不遜に問い掛け、疾うに死した罪人の分際で絶対たるべき信条を悪戯に揺さぶる。
そんな蛮行が、またも繰り返された。
「あんたも奴らが正しいと言うつもりか」
『ルナティック』への反発の言葉に重なるように現れた彼は、やはりユーリの対極の側から糾弾をするつもりだったのだろうか。
伊達明の肯定した火野映司や鹿目まどかの綺麗事が、本当は正しいと。
『パパ』が暴君から優しい父親に戻る日を待つことなく罰を与えたのは、間違いであったと。
――貴方だって最初からそんな正義を求めてたわけじゃなかったはずです、ルナティックさん――――いや、ペトロフさん!
……『ルナティック』の正義など、所詮
ユーリ・ペトロフの罪を誤魔化すための代物に過ぎないと?
「――違う…………!!」
掻き消すように次々と思い起こすのは、こんな殺し合いを仕組んだ外道共の姿。シュテルンビルトの街に蔓延る悪辣極まる犯罪者共の姿。守るべき家族を罵り傷付け続けた『パパ』の姿。
平穏に生きる人々を嘲笑い、害悪を撒き散らした奴等の所業に対して赦しは必要か。希望ある未来を永遠に奪われた者がいるのに、罪も無き人々が身を削ってまで奴等に希望ある未来など用意してやる必要があるのか。
答えは決まっている。否。
ディケイドもグリードも真木清人もまだ見ぬ罪人も、『パパ』も。悪い奴は一人として見逃されるべきではない。そんな奴等に肩入れする者もまた同類だ。そして彼等に齎すべき相応の報いは、死以外の何物でもないのだ。
これが真理。これが使命。
「そうだ」
これこそ、ユーリの求める理想の正義の形ではないか……!!
こうして、何度目なのか数える事すら億劫になるほど行ってきた正当化のプロセスを“また”完了させた。
ユーリの眼には、今度こそ一片の迷いも無い。
燃え盛る紅焔は、悪が暴威を振るっている証。『ルナティック』の正義の正当性を世界に、悪に、火野映司に証明する絶好の舞台が用意された合図。
そういえばと、今もあの地に残っているだろう火野達に正体を知られてしまったことを思い出す。
こうなってしまっては以後の円滑なやり取りは困難だろう。先程別れた伊達達も来るだろうことを考えると、二度と素顔では歩き回れない場合も有り得るだろうか。
勿論、必要以上に情報が漏れないのが理想的だ。しかし、もしそうならなったとしたら?
「……だとしても、構うものか」
広がる大地に未だ邪悪が蔓延るというのに今更面子など気にしていられない。法に制約された仮初の身分など、今後の行動に課される窮屈さと比べたとしても惜しくはない。
ゆえにユーリは止まらない。怖気付かない。
正義。ただそれが在るだけで、ユーリ・ペトロフ――『ルナティック』は戦える。
たとえ何を突き付けられたとしても、この道を阻めやしないのだ。
暴言も甘言も。些細な懸念も。呪いの如き幻影でさえも。
「何人も、己の犯した罪から逃れることは出来ない」
仮面の下の素顔に刻まれた火傷の跡――消えない痕(しるし)の、疼きも。
▼
ルナティックに少しばかり遅れて、バーナビー達もまた行動を開始した。
いちいち階段を下りる手間が煩わしいので、伊達の身体を抱えて屋上から跳躍。一気に地面に着地、脚に衝撃が伝わるが些細なことだ。伊達を下ろしてそのまま走り出す。
程なくして伊達がライドベンダーを発見および入手、後部座席に跨って伊達に運転を任せ、火の手の上がる現場へと急行する。
到着を待つ間にバーナビーは内心で引き起こされた惨事に憤り、せめて目的地での被害者がまだゼロであってくれと祈り、頭では人命の救助と敵の制圧を迅速に完了させるための戦略を練る。
一人のヒーローとして出来る最低限の責務を静かにこなし、余計な作業になど勤しまない。
そうであるべきはずなのに。バーナビーの意思とは無関係に、余計な思考がこびり付いて離れない。
――……これ以上の殺人は一切許さねぇ! 誰も殺さないし誰も殺させない! その上でお前をふんじばって、法律で裁く! それが、俺のする戦いだ!
脳裏で反芻されるのは、開幕の場でのワイルドタイガーの宣言。
この台詞が意味する通り、彼の正義は皆が生還してこそ達成される。10人いるなら10人を守り、65人いるなら65人を守り通すのであり、迎えるべき未来には犠牲者など“一切”想定していない。
たとえ何人かの犠牲を許してしまったとしても、悔しさを受け止めた上で残された“全ての”人々を守ると改めて誓うのが常である。
そんな彼のことだから、きっとルナティックに対しては『今度こそ残された人達をみんな守ってやる』と、問われた通りのことを誓ってみせたのだろう。堂々と、いっそ愚直なほどの真っ直ぐさと共に。
理想に向けて一切の妥協をせずに邁進し、絶望の未来に怖気づかない。熱く滾る精神が第一であり、可能か不可能かの次元で話をしない姿勢こそがワイルドタイガーの正義なのである。
しかし、実際にバーナビーの前に立っていたのは伊達明であった。
そしてルナティックからの問い掛けに対する彼の解答は、確かにこれから先も失敗を犯すのかもしれないが、その可能性を承知しても尚諦めないというものだった。
それはつまり、今後の失敗の可能性を完全には否定しないことを意味していた。
強敵との戦いに敗北する可能性も、救いを求める命の全てを救い切れない可能性、罪を犯した者を正しい償いの道へと導けない可能性も、決して否定はしなかった。
これが、既視感にも近い感覚を味わい続けたバーナビーが、新たに気付いた一つの事実。
伊達明はほんの少しだけ、ワイルドタイガーとは違っていた。
失敗する可能性を事前に視野に入れるか入れないかという一点において、伊達の姿勢はワイルドタイガーとは異なっていた。
赤の他人である以上は差異の存在など当たり前であるはずなのに、気付いた時点で感じたのは純粋な驚きであった。
そして、伊達の意見へ明確に同調を示せなかったのは、やはりワイルドタイガーのあの直向きな正義とは僅かでも別物だったから。
彼がその衰えた身体と能力で“一切の”犠牲を認めないために戦うと決めた以上は、相棒として並び立ち、支え、付き従うのがバーナビーの責務である。
ワイルドタイガーの正義はタイガー&バーナビーの正義であり、つまりバーナビーの正義なのだから。
(虎徹さんが決めた道だから、僕は)
……たとえ、それが机上の空論に限りなく近い目標と感じられたとしても。
ワイルドタイガーに二度目三度目の敗北を味わわせないために。ワイルドタイガーが悔恨に打ちひしがれる惨めな姿をこれ以上目の当たりにしたくないために。
何より、伊達の意見への同調が意味するのは即ち、ワイルドタイガーの――
燃え盛る紅焔を視界に入れる度に、もうすぐ激戦が繰り広げられるのだろうとの予感が生まれ、身が引き締まる思いがする。
「なあバーナビー」
しかしそれとは別に、伊達明の後姿を見ながら。
ほんの少しの差異を持っていながらも、本当にワイルドタイガーにそっくりな伊達明の大きな背中を見ながら。
「時間ないから今の内に言っとくけどさ。あのルナティックってのに言われたこと、別に気にすることないと思うぞ? 俺達は俺達で出来ることをやる。それで十分だろ」
「…………そうですか」
その何気ない気遣いに彼との類似性を感じ、不可能なんて無いとは言ってくれない僅かにズレた励まし方に相違性も感じながら。
暈してしまいたくなる現実をはっきりと浮き彫りにすることが出来てしまう人なのに。それなのに、伊達が――まるでワイルドタイガーがそうするように――誰かのために戦い、そして確かな成果を――衰えた今のワイルドタイガーと同等、あるいはそれ以上に――収めるかもしれない未来を思いながら。
「……っ」
無意識の内に、小さく歯軋りをした。
自分の内側に存在する靄は抱くべき使命感にそぐわないもので、生じた原因すら不明瞭である。そのために尚更、いい加減にしてくれ、早く取り除きたいと思わずにいられない。
そんな願望を抱き続けるバーナビーの頭が、下らないもどかしさから自分を解き放ってくれるはずの方法としてまず思い浮かべたのは。
「……早く、虎徹さんに…………」
それもまた、やはり使命感にそぐわない願望。
●
伊達明は平々凡々な人間である。
同時に医師でありバースであり、今はバトルロワイアルの参加者でもあるのだが、どの側面においても彼は成功だけを収めてきたわけではない。
数少ないなどと到底言えない挫折を経て、悔恨と共に現実のどうしようもない側面を痛感した彼は、自身が決して全能の神でも無敵のスーパーヒーローでもないと自覚している。
そして自覚があるから、自分に一切の不可能なんて無いと断言することなど不可能だった。ワイルドタイガーの相棒には申し訳ないが、誤魔化しは出来なかった。
しかし、それは伊達明が辛い現実の前に心折られた世捨て人であることを意味しない。
最早望みの達成が不可能、過度の深入りは最悪の結果になると判断を下すその瞬間まで、伊達は最大限の尽力を続けるのであり、そこに逃げ腰な態度は無い。
撤退を口にするタイミングに誤差があるのだとしても、その心は伊達もワイルドタイガーも変わらないのだろう。
そんな伊達がルナティックの正義を否定しないまでも全肯定しなかった根拠は、己の欲望以外に具体的なものがもう一つ。
想起されたのは、守ってやると約束した少女を蹂躙し、伊達に敗走を選ばせるほどの実力を持った『あの娘』の姿。澄んだ瞳を輝かせ、常軌を逸した価値観を嬉々として語る『あの娘』の声。
――そうだよ!痛くして、殺すのが愛なんだって皆が教えてくれたんだよ!
既に犯した罪、加えてこの先にも犯すだろう罪を考えれば、彼女は紛れもなく加害者の側にいる。ルナティックの理屈に従えば、彼女は討たれるべきなのだ。
そう理解しながらも、しかし、と考えずにはいられなかった。
恐らく、彼女の凶行は悪意によるものではなかったのだろう。別の悪意ある何者かに善行だと吹き込まれて、そのまま信じた結果として彼女は破滅へと歩まされたのだ。
そんな理由で罪を犯した幼い子供は、グリードのような和解の余地の無い邪悪と同列に扱われ、ごめんなさいを言う機会も与えられずに最期を迎えるのが正当だろうか。
『あの娘』の姿を見た瞬間に、この胸で間違いなく抱いてしまった憐憫の情は、そんな理屈で打ち消せるのだろうか。
……悩み苦しむ一人の隣にまた他の誰かがいる時、何が起こるかよく知っているのに?
そんな疑問が、ルナティックの正義を全肯定しなかったもう一つの根拠となった。
その後に燃え盛る紅焔を目にした瞬間、真っ先に連想されたのは『あの娘』の存在。
伊達の持つ限られた情報量の中であんな惨状を生み出し得る者の正体について考えれば、やはり彼女が一番の候補となってくる。そしてこの予想が的中すれば、この先で待っているのは彼女との再戦だ。
(……参ったな)
一度目の敗北を喫した時から伊達は新たな戦力を得ていない。頼もしい仲間は見つけられず、妥協案として考えたルナティックとの一時共闘も破談になる有様だ。
悲しいことだが、伊達はまた負けてしまうのかもしれない。
(でもまあ、逃げるわけにはいかないっしょ)
そんな想像をしながらも、伊達明は引き下がらない。暗い可能性に取り込まれかけて尚、僅かでも明るい未来を紡げる可能性が残っているというだけで。
もしも『あの娘』の手にした凶器が一秒後に罪の無い誰かの命を奪おうとするなら。最早こちらの説得が『あの娘』の心に届かないと確定したなら。その時には伊達も全てが手遅れであると認めるべきなのだろう。
しかしその時が訪れていない限りは、ただ前に踏み出すのみ。他の誰でもない、伊達明自身の心に従って。
「諦める理由なんて、無いはずだもんな」
あの時『あの娘』に教えられなかった大切なことを、今度こそ教えたいから。
●▼◆
三人の目指す先に待つのは、彼らの正義/使命/欲望に深く関わる者達。
狂い、嗤い、殺戮の限りを尽くし、しかし今更になって過ちというものを知らされんとする少女。
愚かしいほどに全ての他者の救済を望み、しかし叶わず、慟哭し、絶望の中に沈められんとする青年。
自らの身体も掲げた正義も無残に傷付けられ、しかし未だ屈することなくその拳を振るわんとするヒーロー。
彼らが一堂に会した時、其処に齎される結果は果たして――
【一日目-夜中】
【D-6/路上】
【伊達明@仮面ライダーOOO】
【所属】無(元・緑陣営)
【状態】健康、悔しさ、ライドベンダーを運転中
【首輪】84枚:0枚
【コア】スーパータカ、スーパートラ、スーパーバッタ
【装備】バースドライバー(プロトタイプ)+バースバスター@仮面ライダーOOO、ミルク缶@仮面ライダーOOO、
月霊髄液(ヴォールメン・ハイドラグラム)@Fate/zero、ライドベンダー
【道具】基本支給品、鴻上光生の手紙@オリジナル
【思考・状況】
基本.殺し合いを止めて、ドクターも止めてやる。
1.キャッスルドラン方面に向かい、残された人を助ける。
2.バーナビー次第だけど、できれば会長の頼みを聞いて、火野を探す。
3.バーナビーと行動して、彼の戦う理由を見極める。
4.可能ならばあの娘(
カオス)も救ってやりたい。
5.仲間を集めたい。バーナビーにメモリは使わせなくて済むように。
【備考】
※本編第46話終了後からの参戦です。
※TIGER&BUNNYの世界、インフィニット・ストラトスの世界からの参加者の情報を得ました。ただし別世界であるとは考えていません。
※ミルク缶の中身は不明です。
【バーナビー・ブルックスJr.@TIGER&BUNNY】
【所属】無(元・白陣営)
【状態】ダメージ(小)、伊達への苛立ち、ライドベンダーに同乗中
【首輪】80枚:0枚
【装備】バーナビー専用ヒーロースーツ(腹部に罅)@TIGER&BUNNY
【道具】基本支給品、篠ノ之束のウサミミカチューシャ@インフィニット・ストラトス、マスカレイドメモリ+簡易型L.C.O.G@仮面ライダーW、ランダム支給品0~1(確認済み)
【思考・状況】
基本:虎徹さんのパートナーとして、殺し合いを止める。
1.キャッスルドラン方面に向かい、残された人を助ける。
2.伊達さんと共に行動する。
3.早く虎徹さんに会いたい。
4.伊達さんは、本当によく虎徹さんに似ているけど少しだけ違う。
5.今度こそ勝ちたいので仲間を集めるが、いざという時はガイアメモリを使う。
【備考】
※本編最終話 ヒーロー引退後からの参戦です。
※仮面ライダーOOOの世界、インフィニット・ストラトスの世界からの参加者の情報を得ました。ただし別世界であるとは考えていません。
※時間軸のズレについて、その可能性を感じ取っています。
※マスカレイドメモリをそれなりな強いアタリ支給品だと思っています。
【ユーリ・ペトロフ@TIGER&BUNNY】
【所属】無(元・緑陣営)
【状態】ダメージ(中)
【首輪】55枚:0枚
【コア】チーター
【装備】ルナティックの装備一式@TIGER&BUNNY
【道具】基本支給品一式
【思考・状況】
基本:タナトスの声により、罪深き者に正義の裁きを下す。
(訳:人を殺めた者は殺す。最終的には真木も殺す)
1.キャッスルドラン方面に向かい、罪人に相応しき裁きを下す。
2.火野映司の正義を見極める。チーターコアはその時まで保留。
3.鹿目まどかの正義を見極める。だがジェイクが罪を犯したからまどかも裁く……?
4.人前で堂々とNEXT能力は使わない。既に正体を知られたことへの対応はまだ保留。
5.グリード達と仮面ライダーディケイドは必ず裁く。
【備考】
※仮面ライダーオーズが暴走したのは、主催者達が何らかの仕掛けを紫のメダルに施したからと考えています。
※参戦時期は少なくともジェイク死亡後からです。
最終更新:2014年05月03日 21:04