~次回予告~ 鶴姫『お父様!』 白面郎『鶴姫、覚悟!』 ジュニア『今日がカクレンジャー、最期の日よ』 三太夫『みんな・・・今こそ超忍獣を合体させるんよ!』 5人『五神合体!隠大将軍』 サスケ『忍者戦隊カクレンジャー 『見たか!新将軍』 |
採石場でニンジャホワイト・鶴姫と軍師白面朗が戦っている。
ホワイト「カクレイザー!」
ニンジャホワイトがカクレイザーを撃つも、白面朗に剣で弾かれる。
逆に白面朗が剣から発した光線で拘束され振り回されてしまう。
さらに剣の柄からの光線を受け、変身が解けた鶴姫が倒れる。
白面朗「許せ鶴姫、お前たちがどうあがいてもこの世はやがて妖怪のものとなる」
「カクレンジャーは邪魔になるだけだ」
剣を構えた白面朗がゆっくりと鶴姫に迫ってくる。
鶴姫「お父様……」
白面朗「地獄にゆけ!鶴姫」
白面朗は剣を振りかぶった。
そこに布が飛んできて白面朗に覆いかぶさる。
白面郎が布を払った時には百地三太夫が鶴姫に駆け寄っていた。
鶴姫「三太夫!」
白面朗「おのれ、いらぬ邪魔を」
三太夫「逃げるんよ鶴姫!」
三太夫は鶴姫を連れて煙と共に姿を消した。
姿を消した鶴姫と三太夫は森にいた。
鶴姫は三太夫を振りほどいて戻ろうとするが、三太夫に止められる。
鶴姫「離して!」
「戻って戦うのよ!離して!」
三太夫「やめるんよ鶴姫、今のお前の力では殿には勝てんけん」
鶴姫「でもサスケ達が!」
三太夫「心配する事ない 4人とも今頃は助かってるけんな」
三太夫が言った通り、前回、白面朗の攻撃で川に落とされていたサスケたち他の4人は、以前三太夫が連れていた少年、ブンと犬のタローにジローが引き上げていた。
サイゾウ「助かったぜ……」
サスケ「助かったぜ、坊や一体?」
ブンは何も言わずにタロー、ジローと去ってしまう。
サスケ「坊や!」
セイカイ「おい!」
しかしそのことを知らない鶴姫は三太夫を問い詰める。
鶴姫「どういうことなの,一体!答えて,答えて!」
鳥が飛び去り木々がざわめく。
高笑いをしながら貴公子ジュニアが現れた。
ジュニア「鶴姫、その答えは簡単よ」
「軍師白面朗、つまりお前の父親と三太夫は裏でつるんでいたというわけ。そうでしょ三太夫!」
「例えば、大魔王様の復活を阻止させて自ら妖怪世界の王となり、世界を支配しようとしてるとかね」
鶴姫「そんな… 三太夫」
三太夫は何も言わずに刀を抜いてジュニアに斬りかかったが、ジュニアは造作もなく交わす。
ジュニア「どうやら図星のようね、三太夫!」
「でも今更遅いわ、後一時間もしないで大魔王さまが復活する!」
ビル街の一部を浮かび上がらせた浮島、その中央のビルにある封印の扉。
その向こうでは大魔王がまた一歩と近づいていた。
大魔王「後わずか、後わずかで私は復活する…フハハハハ」
ジュニア「そうすれば全てが私の思い通りになる」
「白面朗をこの手で始末して後継者である私の座を揺るぎないものにするのよ」
三太夫「そうはさせるか!」
三太夫は再度ジュニアに向かうも、
ジュニアが右手から放った光線が三太夫を縛り、振り回す。
三太夫は木に叩きつけられ、刀も落としてしまう。
三太夫「どりゃぁ――っ!!」
三太夫が印を結ぶ。
周りの木が折れて、ジュニアに降りかかるが、あっさり交わされる。
三太夫「だぁ――っ!!」
三太夫が再度印を結ぶ。
今度は多数の岩がジュニア目掛けて飛んでくる。
ジュニア「フン」
しかしジュニアが目を光らせると、岩は跳ね返され、三太夫に当たってしまう。
ジュニア「ヌウッ!」
さらにジュニアに光線で撃たれ、三太夫は倒れる。
ジュニアが三太夫の刀を拾い、三太夫の元へ行き、起こして襟首を掴む。
ジュニア「もう終わりにしましょ」
鶴姫「三太夫!!」
サスケたち「「「「三太夫――!!」」」」
サスケたち4人も駆けつけ、三太夫の所に向かうが――
ジュニア「ジ・エ〜ンド」 ジュニアが刀で三太夫を貫いた。
サスケたち「「「「「ああっ!」」」」
鶴姫「あっ!」
三太夫はゆっくりと崩れ落ちた。
鶴姫「三太夫!」
サスケたち「「「「三太夫!!」」」」
鶴姫とサスケ達は三太夫のそばに駆け寄る。
セイカイ「三太夫!」
サイゾウ「三太夫しっかりしろ!」
鶴姫「三太夫しっかり!」
三太夫「・・・鶴姫・・・」
サスケ「三太夫・・・」
サスケ達に睨みつけられたジュニアは三太夫の刀を捨て、鼻で笑う。
サスケ「許せねぇ!今日こそ貴様を倒してやる!」
ジュニア「望むところだわ、お前たちも大魔王様復活の引き出物にしてくれるわ、来いっ!」
鶴姫「皆行くわよ!」
サスケたち「「「「おうっ!」」」」
5人「「「「「スーパー変化!!」」」」」
5人は服を脱ぎ捨て、カクレンジャーに変身しジュニアに向かう。
ジュニア「ぬわぁぁぁ!!」
ジュニアも正体である妖怪ガシャドクロの姿になりカクレンジャーに向かう。
カクレンジャーはガシャドクロと切り結ぶが、ガシャドクロはカクレンジャーを斬り伏せ圧倒する。
ブラック「カクレンジャーボール!」
カクレンジャーは必殺技カクレンジャーボールの体勢をとる。
カクレンジャー「「「「「レディーゴー!」」」」」」
ホワイト「サイゾウ!」
ブルー「セイカイ!」
イエロー「サスケ!」
レッド「ジライヤ、シュートだ!」
ブラック「カクレシュート!」
ニンジャブラックがボールをガシャドクロ目掛けて蹴り飛ばすが、
ガシャドクロは剣でボールを打ち返した。
ボールはニンジャブラックに当たり、カクレンジャーがボールの爆発で吹き飛ばされてしまう。
カクレンジャー「「「「「うわ――!!」」」」」
そこに聖忍獣ツバサマルが飛来する。
レッド「ツバサマル!?」
ツバサマル「サスケよ!雷鳴剣ヒカリマルを受け取るのだ」
レッド「ヒカリマル?」
ツバサマルから光が放たれニンジャレッドの手に収まり、それは一本の剣になった。
ガシャドクロ「何だ!?それは!」
レッド「雷鳴剣ヒカリマル!」
ニンジャレッドがカクレマルとヒカリマルを構える。
ガシャドクロが向かってきたが、ニンジャレッドはカクレマルとヒカリマルの二刀流で切り伏せる。
レッド「隠流雷鳴斬!」
新必殺技、雷鳴斬がガシャドクロに炸裂した。
ガシャドクロは火花を散らしながら倒れるもすぐに立ち上がってくる。
ガシャドクロ「おのれぇ!こうなったら巨大になって貴様らをたたきつぶしてやるわ!」
黒雲から妖怪エネルギーの落雷を受け、ガシャドクロが巨大化する。
カクレンジャー「「「「「「隠流、超忍獣の術」」」」」」
レッド「ゴッドサルダー!」
出現した5体の超忍獣がガシャドクロに向かう。
レッド「行くぞ!ガシャドクロ!」
サスケの超忍獣ゴッドサルダーが、
サルダーツインソードの剣技でガシャドクロを圧倒する。
ガシャドクロ「ええぃ面倒だ!ユガミ!」
ユガミ「おおジュニア様、ワシの最大の発明を受け取るんじゃ!」
研究所のユガミ博士がパソコンのキーを押すと
台座の上に置かれた装備が転送され、
ガシャドクロの背中にバックバックが、左腕にバズーカ砲が装着される。
ガシャドクロ「喰らえ超忍獣!」
バズーカ砲からの火炎放射がゴッドサルダーを攻撃する。
サスケ「うわぁ!」
ユガミ「いいぞジュニア様!」
ユガミ博士もいつの間にか戦場の近くに来ていた。
ホワイト「フライングビーム!」
ゴッドカークがフライングビームを撃つも、ガシャドクロに右手で弾かれる。
ガシャドクロ「クラッシュビーム!」
バズーカ砲からの光線がゴッドカークを攻撃する。
ホワイト「きゃあ!」
そこへ生きていた三太夫がよろけながらも出てきた。
三太夫「サスケ・・・!」
レッド「三太夫!」
三太夫「今こそ超忍獣を合体させるんよ。隠大将軍になるんだ!」
レッド「隠大将軍?」
風雲幻城の中にある三神将の石像。
心を司るツバサマル。
体を司る無敵将軍。
そして技を司る隠大将軍。
その石像から光が放たれ、超忍獣の所に届く。
レッド「やるぜみんな!」
他4人「「おお!」
カクレンジャー「「「「「「五神合体!隠大将軍!」」」」」」
ニンジャホワイト・鶴姫の超忍獣、ゴッドカークが隠大将軍の頭に変形する。
ニンジャイエロー・セイカイの超忍獣、ゴッドクマードが足をしまい隠大将軍の胴体に、ニンジャブラック・ジライヤの超忍獣ゴッドガンマーが後脚を展開させ隠大将軍の下半身に変形する。
ゴッドクマードの上部にゴッドカークが合体し、
ニンジャレッド・サスケの超忍獣、ゴッドサルダーとニンジャブルー・サイゾウの超忍獣、ゴッドロウガンがゴッドクマードの左右に合体し、
その頭にサルダーパンチとロウガンチョップが装着され、隠大将軍の両手になる。
そして4体が合体した上半身とゴッドガンマーが変形した下半身が合体し、
カクレンジャーー「「「「「隠大将軍推参!!」」」」」」
技の三神将、隠大将軍が完成した。
ガシャドクロ「隠大将軍!?おのれクラッシュビーム!」
ガシャドクロがクラッシュビームを撃つが、隠大将軍はものともせずに突き進む。
カクレンジャー「「「「「鉄拳ゴッドフィニッシュ!!」」」」」
ロウガンチョッツプの一撃がガシャドクロのバズーカ砲を叩き落とす。
続けて放たれたサルダーパンチの一撃がガシャドクロに当たり吹き飛ばす。
ガシャドクロ「うわぁぁぁ!!」
さらにツバサマルも飛来してきた。
カクレンジャー「「「「「翼合体!スーパー隠大将軍!」」」」」
飛び上がった隠大将軍の背中にツバサマルが合体し、スーパー隠大将軍が完成した。
ガシャドクロ「最後の勝負だ!いくぞ!」
ガシャドクロがバックバックからのジェット噴射で飛び上がるが、
スーパー隠大将軍の回し蹴りを受け地上に叩き落とされる。
スーパー隠大将軍もガシャドクロめげけて急降下する。
カクレンジャー「「「「「「鉄拳フライングフィニッシュ!!」」」」」
急降下の勢いを乗せて強化されたゴッドフィニッシュが
ガシャドクロに炸裂した。
ガシャドクロ「バカな・・私がやられるなんて・・・父上ぇぇ!!」
ガシャドクロが貴公子ジュニアの姿をだぶらせながら倒れこみ大爆発。
最後に黒バラをくわえたガシャドクロの顔が残留思念として浮かび、消滅した。
遂に貴公子ジュニア、ガシャドクロは最期を遂げた。
ユガミ博士「ジュニア様―――!!」
スーパー隠大将軍が上空の封印の扉を向き、目から光線を放ち封印の扉を破壊した。
封印の扉の破片が地上のユガミ博士に降り注ぎ、押しつぶした。
ユガミ博士「私だって・・私だってまだ死にたくない・・・」
ユガミ博士はあっけない最期を迎えた。
封印の扉を破壊された浮島は地面に戻った。
そして大魔王復活のために石にされていた人々も元に戻った。
恵子「戻った!良太!」
良太「お姉ちゃん!!」
大人たち「ああ」 「助かった!」
子供「「元に戻ったよー」」
倒れていた三太夫の元にサスケ達が駆け寄る。
セイカイ「三太夫――!」
サスケ「三太夫!」
ジライヤ「三太夫!!」
三太夫「鶴姫、みんな」
鶴姫「しっかりして!三太夫!」
三太夫「ワシはもうダメやけん」
鶴姫「三太夫!」
サスケ「教えてくれ三太夫・・・鶴姫の親父さんは、人間の味方なのか?・・・それとも・・・」
三太夫「あきらめるんよ・・・殿はお前たちを助けた。だがそれはお前たちを不憫と思ったからで・・本当はやっぱり人間を裏切ってるんよ・・・」
鶴姫「そんな・・・」
三太夫「サスケ!セイカイ・・サイゾウ・・鶴姫・・ジライヤ」
「残るは・・お前たちだけやけん・・・何があっても・・・大魔王だけには、負けるんやないけんな!」
三太夫が見上げた先のビルの上に白面朗がいた
三太夫(殿・・・これでいいんですね・・・)
白面朗は姿を消した。
その直後、三太夫は崩れ落ち、完全に息を引き取った。
鶴姫「三太夫!」
サスケ「三太夫ゥ!!」
ジライヤ「ウァア・・・」
サイゾウ「あぁ・・・」
セイカイ「三太夫――!!」
三太夫の死に声をあげて泣く五人。
そんな中、封印の扉の破片が浮かび上がり、元に戻ってしまう。
セイカイ「封印の扉が!!」
そして封印の扉が開き中から妖怪大魔王が姿を現した。
ジライヤ「大魔王!」
高笑いと共に大魔王がビルの上に移る。
大魔王「とうとう私は蘇った!聞けカクレンジャー!これでこの世は私のものになったのだ」
サスケ「何!」
大魔王「フハハハハ」
大魔王は姿を消した。
サスケ「大魔王!!」
妖怪たち「「「復活バンザーイ!復活バンザーイ!復活バンザーイ!」」」」
とある部屋で妖怪達、花のくノ一組、戦闘員ドロドロが喝采していた。
そこに大魔王が白面郎を連れてやって来た。
妖怪たちに頭を下げられ、大魔王は玉座に座る。
大魔王「聞け妖怪ども!今日から人間を全て滅ぼしこの地上に妖怪王国を作るために私に忠誠を尽くすのだ!」
妖怪たち「「「ははー!!」」」
白面朗「しかし大魔王さま、ジュニア様は」
大魔王「愚かな奴よ、何があっても息子を後継者にしようと思っておったのに」
「それにしてもにっくきカクレンジャー、わが息子の命を奪いおって。必ず連中を血祭りにあげてくれるわ」
「貴様もこれから先、十分に働いてもらうからな」
白面朗「御意」
大魔王「頼むぞ・・・」
港で佇む鶴姫、彼女の見上げた青空に三太夫の幻が浮かぶ。
鶴姫(三太夫・・お父様が人間を裏切っているなんてやっぱり信じたくない)
(そうでしょ?三太夫)
三太夫の幻が微笑み、頷いてから消えた。
その次に父・義輝の幻が浮かぶ。
鶴姫(お父様・・・)
鶴姫の元にサスケ達が歩み寄ってくる。
サイゾウ「鶴姫、希望を捨てるんじゃないぜ。俺たちの手で必ずお父さんを」
セイカイ「そうだぜ、なにしろ俺たちには・・新しい味方ができたんだからな」
5人が見上げた先にはスーパー隠大将軍がそびえ立っていた。
ジライヤ「スーパー隠大将軍、これからも頼むゾ」
サスケ「大魔王を倒し、鶴姫の親父さんを助け、世の中の平和を守る為に、力を合わせ戦っていくんだ」
鶴姫たちもサスケの言葉にうなづく。
そして5人はスーパー隠大将軍に背を向け、決意も新たに歩き出した。
最終更新:2022年01月26日 10:11