映画のタイトルが表示された後、夜のパリのルーブル美術館内。
館長のジャック・ソニエールが拳銃を持った追手・シラスに追われて、館内を走り回る中、大きな額縁の展示品を力ずくで外してセキュリティ装置を作動して下がってきた檻でシラスを足止めする中、シラスは拳銃をジャックに向けて構える。
シラス「止まるんだ。どこにあるか言え」
シラスはフードを脱いで素顔を見せる。
シラス「お前たちは正当な所有権がない物を持っている」
ジャック「何のことだ。私にも分からないが…」
シラス「それは命を懸けるほどの秘密か?」
ジャック「やめろ…」
シラス「死にたいのなら…」
シラスは拳銃に弾丸を装填する。
ジャック「待て!。神よ許したまえ…サン・シュルピス教会の聖櫃は…」
ジャックはシラスに何かを話す。
シラス「礼を言う」
シラスはそういった後、拳銃をジャックに向けて発砲する。
変わってパリの講演イベント「図像の解釈 ロバート・ラングトン」の会場内。
そこに講演にやってきたロバートが手帳を持ってやってくる。
変わって生き延びていたジャックは狼狽えながら館内を歩く。
ロバート「ありがとう」
ロバートがそういって講演する準備としてか水をグラスに入れ飲んでいる一方、狼狽えていたジャックは持っていたペンで何かを書こうとしていた。
ロバート「象徴とは意志の言語です。過去を理解する手がかりです。ことわざにもあります。絵は千の言葉を語ると。しかしどんな言葉なのでしょう…?。次の症状を見てどんなことを思い浮かべますか?」
ロバートはスクリーンのモニターを変える中で参加客が質問してくる。
客「憎悪」「人種差別」「KKK」
ロバート「興味深い意見です。しかしスペインでは全く別の解釈になります。これはスペインでは司祭が着るローブです」
ロバートはパソコンを操作して司祭がローブを着ている写真をモニターに映す。
ロバート「さて次の象徴はどうでしょう?」
客「悪魔」「(フランス語で話す)」
ロバート「それを訳すと?」
客「悪魔の槍です」
ロバート「それでは、ポセイドンが起こります。これは彼の三又の矛であり古代における力の象徴なのです。では次を…」
ロバートは別の写真をモニターに映す。
客「聖母子像」「キリスト信仰」
ロバート「いえ…これは異教の神ホルスとその母イシスです。キリストより何世紀前のものです」
次にロバートはナチス・ドイツに関連する写真をモニターに映す。
ロバート「過去の理解の度合いで私たちがどれだけ現在を理解できるか決まっていきます。誰がどのようにすれば真実が見出されるのか…そして私達がどのように歴史を記録するなら自らを定義できるのか。何世紀にも持って歪められてきた歴史をこのようにして読み解けば本来の真実が見つかるんだ。そして今夜、探求の旅に出発しましょう」
変わってロバートはサイン会で参加客に自身が執筆した本にサインを書く。
客「息子がハーバードで教わってますマイケルといいます」
ロバート「ああ、彼か…」
ロバートがサインしに来た客と話す中でDCPJのべズ・ファーシュ警部がやってくる。
ベス「失礼」
ロバート「確か…彼はAマイナスとしましたよ」
客「ええ、聞きました。どうもありがとうございます」
ベス「ミスター・ラングトン」
ロバート「ああ」
ベス「ボンジュール、教授。フランス司法警察警部補のものです。アメリカでいうならFBIです。この写真を見ていただけないでしょうか?。私の上司のファーシュ警部がこの遺体に残された印について。あなたに専門家の検事から意見を聞きたいと」
ベスがそういうとロバートに写真を渡すと、ロバートは椅子から離れる。
ロバート「ちょっと失礼します。彼とは夕方と会う予定でした」
ベス「ええ、知ってます。彼のスケジュール帳に書いてあった」
ロバート「現れなかった?1時間以上待ったのに…誰がなぜ、こんなことを…」
ベス「ああ、あなたはなぜか誤解されていますね。彼は何者かに撃たれた。ですがこの写真に写っている姿はムッシュ・ソニエール自身が作ったんです」
最終更新:2021年08月19日 04:08