『しゅうおうまる』
薫桜ノ皇国の水軍に身を置く
舟娘。
容姿は長い黒髪を桜の花の髪結でまとめている、落ち着いた物腰の美しい女性。
"素体"となった『秋桜丸』は海流を受け流す船体形状と、微風であっても効率よく風を受けて進む事が可能な帆を持つ
北蛮の帆走艦を参考に作られた船である。
数十年前に
大慶帝国以外との本格的な交流の為に出航し、最初の表敬地である
ヴォルゲン神主国への航海途中に
クラーケンの襲撃を受けた。
表敬という事もあって最低限の戦闘装備しか積載しておらず、乗組員の奮闘虚しく(相打ちに近い状況とはいえ)轟沈する事となる。
そして数年が経過した頃。
奇跡的な確率で舟娘に"転生"し、浮上した『彼女』は内に抱えた乗組員の『故郷へ帰りたい』と言う願いを叶える為に皇国へと進路を取った。
しかしこのような形で『帰還』を果たした彼女ではあるが、勿論誰からも信じてもらえなかったらしい。
だがその噂を聞いた皇国水軍の武将と皇付きの
陰陽師が彼女のもとを訪れ、時の皇である
櫻華 泰斗の言葉を伝えた。
『我が臣下の魂を還す為に蘇り、そして無事に帰還してくれたこと誠に天晴』
こうして彼女の任務は完遂したのである。
【その後】
所属は水軍のままではあるが、自ら大海原へと出る事は無くなった。
現在は港近くにある神社の
巫女として航海の安全を祈願している。
その出自と容姿、そして海にまつわる巫女と言う点から、彼女と関わる事の多い皇国水軍の兵達から人気があるようだ。
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最終更新:2024年04月02日 18:07