『まつのうえ ながまろ』
薫桜ノ皇国に仕える貴族の男。
しかし家格はそこまで高くは無い。
顔に白粉を塗り、麻呂眉と頬紅、口紅で化粧を施している。
白地に金の紋様を入れた狩衣と烏帽子を纏い、独特な口調で話す。
三宝大臣の内の一つ『左玉大臣』の下で働く官僚の一人だが、どちらかと言えば末席に近い順位。
上位の官僚達が優秀な為、回ってくる仕事は書物の管理程度。
そのせいか暇な時間が多く、諸外国からの趣向品を取り寄せては食べたり遊んだりしているようだ。
基本的に武芸を重んじている皇国だが本人はそれらに興味がなく、むしろ体を動かす事全般を嫌っている。
やってもせいぜい蹴鞠程度で、短歌や楽器を奏でたり絵や陶器などの芸術品を集めて愛でるのを好む。
周囲からは怠け者の没落貴族的な眼で見られているが、当人は一切気にせず日々まったりと過ごしている。
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その実態 |
上記の自堕落な普段の様子や運動嫌いというのは全て演技。
狩衣の下には鍛え抜かれた肉体が隠され、衣を翻しながらの優雅かつ苛烈な剣技の使い手。
陰陽道を初めとした妖術に精通し、また諸外国の魔法に対する幅広い知識も持つ。
本性はれっきとしたタカ派であり、皇国をロクシアの中心国家として君臨させる事を目論んでいるようだ。
ただし自身が皇として頂点に立つつもりは無く、その補佐として動く事が最も効率的であると自覚している。
力はあるものの、平和的な方針を進める 現皇では皇国が『ただの島国』から脱却できないと常々から感じていた。
そしてより強大で修羅の如き覇王こそがこの国を統べるべきだと考え、自らはうつけ者を演じながら 五部衆を始めとする ヤクザ者を支援する等の工作を続けていた模様。
そんなある時、とある闇取引で国外に出向いた際に偶然にもノブナガを目撃。
圧倒的な力で周囲を蹂躙する姿を一目見て、自らが追い求める絶対なる覇王こそがこの男だと確信。
あらゆる伝手を使ってノブナガの情報を集め数年、遂に接触する事に成功した。
そして互いの野望を晒し合い、いずれノブナガが支配者として君臨する為の協力者として暗躍する事となる。
ノブナガとは茶器や演舞等の趣味の方面でも何かと気が合うようだ。
自らが点てた茶をノブナガと飲みかわす等、対等に近い関係を築いている模様。
実は地下牢に隔離されていた頃の グザンとは世話係に成りすまして接触しており、『退屈しのぎ』と称して帝王学の教本を幾つか渡している。
これらの書物を読み漁った結果、『弱さこそが悪』という彼の人格形成に間接的に関わった。
そして『覇王グザン』を育て上げ、旗印として掲げようとも思っていたようだ。
だが現在、『 鏖金の明星』の存在はノブナガ陣営に対する障害に成り掛けようとしている。
それを防ぐが為に『 とある人物』との接触を繰り返しており、魔道具による精神干渉を交えながら言葉巧みにその心を掻き乱している最中であるようだ。
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最終更新:2024年01月03日 12:09