『おうまのごりょうかく』
ロブラヌア諸島において力を持った魔物や妖怪達による五つの勢力。
皇国に対しては敵対的・友好的・中立等それぞれの対応をとっているが、人間が自分達の領域に干渉してくる事を好まないのは共通している。
逆に勢力同士の小競り合いは頻繁に起こっているらしく、勢力図を巡った争いが人間達の知らない闇の中で密かに繰り広げられているとも。
どの勢力もその気になれば皇国に大きな被害を出せるだけの戦力を保持しており、現状では互いの動向を見据えながらの睨み合いによって均衡が保たれている状態。
一部を除いた勢力は頭領や代表が定期的に会合等を開いており、万が一の際には協力体勢がとれるよう協議をしているようだ。
だがその会合ですら互いに互いを出し抜けないか、または抑え込めないか等の腹の探り合いが行われているとの事。
【ヨモツマガツチを除く各勢力】
『鬼ヶ島の鬼達』
鬼ヶ島に棲む
鬼人達の一派。
古代、
百鬼王に支配されていた時代には他勢力に対し常に侵攻と略奪を繰り返す強大な勢力だった。
だが“
鬼の英雄”によって百鬼王が倒されて以降、他方への攻撃性はかなり抑えられている。
皇国は島に対して干渉しない事を約束し、鬼達も皇国の人間とは平和的に接しているようだ。
五霊格の他勢力とも基本的に敵対はせず、長を初め島の重役達が大きな諍いが起きない様に注視している。
皇国の人間とも力を合わせて行きたいと思っているが、他勢力が全く賛成しないのが目に見えているので頭を悩ませているらしい。
『白菊山の天狗達』
天狗と呼ばれる魔物の勢力。
過去に幾度となく皇国と争った事からいまだ隔たりは大きいものの、当時に比べれば攻撃性はやや抑えられた。
白菊山を総本山とし、皇国各地の山々に配下を送りながら諸勢力の監視と警戒を続けている。
皇国に友好的な
鬼ヶ島の鬼達にも嫌悪を向ける事はあるが、現時点では互いに大きな争いは起こってはいない。
元々が豊富な妖術に精通する知恵者が多く、物事の情勢を考えるだけの頭があるので個人的な感情で争いを招くような事は無いだろう。
近年は
墨染墓石群への警戒を重視し、人間との協力体制の検討も前向き。
だがそれはあくまで人間ではなく、自分達の同胞や領域を守る為ではあるが。
『桃都の街の妖怪連合』
桃都の街の闇に隠れ住む妖怪達の勢力。
多種多様な妖怪が一同に集まって生まれた勢力であり、規模だけで言うなら諸勢力の中でも屈指。
『妖怪王』または『妖魔王』と呼ばれる存在が総大将となって取り纏めているらしい。
だが規模が巨大故か、それとも元々自由主義なのか…。
構成されている妖怪達は基本的に情勢等は気にせず毎日自由に暮らしている。
人間に対しても少し驚かせるイタズラ程度から、普通に襲って食い殺す事もあったりと被害の規模も様々。
立場としては人間や他勢力とも大きな争いをするつもりは無く、特定の誰かに味方するつもりもない中立。
現在の妖怪王が歴代の皇と友人だった等の噂もあり、なんだかんだで国を巻き込む程の大きな戦いが起きた際には協力体制に加わっているかも知れない。
『陸晴の蛇竜団』
皇国の北端を拠点とする集団。
自らを大悪神『
八頸大禍津甕空之龍皇』の末裔と名乗る多頭の邪龍『
真慈』が
この地に潜んでいる妖怪や魔物達を支配下に置いている。
皇国のみならず、他の妖怪勢力とも激しく敵対的。
ヨモツマガツチノミコトとも敵対しているが、協力体制の要請には一切聞く耳を持っていない。
他の勢力が皇国と本腰を入れるような事態は基本避けているのに対し、こちらは全く気にせず被害を拡大させ続けているとの事。
現状ではヨモツミマガツチノミコト以上に厄介な存在。
そのくせ散々暴れた後の『引き際』はしっかりと見極めており、襲撃を終えると山の奥深くに隠れ、幾重にも幻術や結界を張って討伐軍の追跡を巧妙に掻い潜っていたようだ。
だが数年前、自ら討伐に訪れた皇王『
櫻華 泰斗』との戦いにより大きく負傷。
何とか逃げ延びたものの長い潜伏期間を費やす事となり、諸勢力からも総出で動きを睨まれる状況となった。
関連
最終更新:2024年09月23日 22:58