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オリロワVRC @ ウィキ

麻痺

最終更新:2024年01月16日 06:29

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麻痺


地獄変、言う絵がある。正しくは「地獄変相図」という言葉の略であるが。
その絵を描いていた良秀という画家が、「車の中で女が焼け死ぬ光景を見たい」と大殿に訴えたという。
大殿はその訴えを受け入れ、良秀の娘を牛車に乗せて火をかけるという鬼畜の所業を行った。
その光景を見た良秀は驚きも悲しみも怒りも超越した、厳かな表情で見届け、地獄変の絵を完成させた。
後に良秀は自殺をしたが、その時に彼の脳に焼き付いた光景に、彼が何を思ったか、何を感じたか。


――そして、このVRCという楽園より地獄へと天墜したこの世界にて。
まさに地獄変と形容するべき光景が広がっていた。

燃えている。森が燃えている。
鉄火場の如く黒煙を上空へと舞い上がらせて、赤熱した溶岩の如く真っ赤に染め上げて。
地獄の釜を開けたような、黙示録の光景がそこにあった。
木々を焼き、虫を焚べて、土を焦がし。
煉獄の淵が、焦熱の領域がこの世界に顕現していた。

「―――ッ!」

そんな地獄の釜の如き燃焼回廊を、今にも焦げそうな純白の翼をはためかせながら舞い飛ぶ少女がいる。
いいや、飛ぶと言うよりも、逃げていると言うべきか。
少女の身体には、既に見るに耐えない火傷の痕が目立っている。その顔も痛みに歪んでおり、逃げることに必死という形相だ。
なぜ彼女が燃え盛る森の中にいるのか。そもそも、この森の大炎上はある一人の参加者によって引き起こされたものだ。

簡単に説明をするなら彼女は、グループ名『ぼっちの誓い』のメンバーの一人である真白は狙われたのだ。
その相手は、リアルにおいて『ぼっちの誓い』リーダー・シエルと面識のある女。
出会い、そして真白がそのグループのメンバーであると"彼女"が理解した瞬間、殺意を以て戦端は開かれた。――文字通り、周囲一体の森を焼くという行為を以て。
真白はすべてを察した。"彼女"には勝てない、と。一度攻撃を交えただけで、一度攻撃を受けただけで、今のボロボロの有様にまで陥られた。
勝ち目のない戦いをまともにするつもりなんてない。早急に離脱し、いのりや他のメンバーと合流することを優先する。

(はやく、はやくみんなに知らせないと――!)

焦燥があった、余裕なんてなかった。
相手は一瞬にして森を焼き尽くせる火力を持った悪魔(デモン)。
今の自分では出力も何もかも足りない。勝つビジョンが全く見えない。
かれこれ様々なゲームで、様々なプレイヤーと戦って大体は勝ってきた。
だが、あれは違う。"彼女"は根本的に違う。
災害だ。災害が人の形を為して襲いかかってきた存在だ。
伝えなければならない、みんなに。リーダーに、仔猫に、そして大切な妹(いのり)に。
だが―――。

「――み~つけた。」
「……ッッッ!?」

地獄からは、逃げられない。
燃え滾る天空に映る朧気な影。
赤い炎を纏い、ミイラのような顔を携えた『ヒト』。
脚を蹴り上げ、宙に浮いた"それ"が、流星のごとく脚を振り下ろす。
刹那、瞬間。地面が爆ぜて、白翼の少女は炎獄と黒煙の合流に巻き込まれた。

一撃、たった一撃だった。
見たものからすればライダーキック、なのだが。
その威力と規模は根本的に違っている。
さっきまで燃え盛っていた一体の森が焦げた木々のみを残し更地と化した。
中心地らしき場所は巨大なクレーターだけが残っていた。

「……あ、が、ガハッ!!」

真白は生きていた。
創造武具『純白の剣』は、真白の妹への思いを出力として進化する。
この時、真白は我武者羅にみんなと、妹と合流することだけを思っていた。
結果それに救われた。救われて、このザマだった。
純白の翼は萎れて枯れた百合のような有様、身体中の火傷も増えている。
その状態で地面に伏していた状態だ。

「……はや、く。逃げ、ないと……みんなに、伝え、ないと………っ!?」
「何逃げようとしてんだ、テメェ?」

現実は非常。"彼女"の足が、真白の背中を踏み抜いた。
赤熱するその脚は、まさに生きた焼き鏝だ。
そんなもので踏まれては、無事ではすまない。

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛―――――!!!!!」

絶叫、天を劈き、血反吐を伴った悲鳴が世界へと反響する。
ただの焼ける痛みではない、その心すら犯す外法の炎熱。
勿論、それは絶体絶命に追い込まれたが為のプラシーボ効果なのだが。

「あ゛あ゛あ、、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ゛ッ゛ッ゛!」
「……そんなモンかよ。」

女が、見下ろしている。
つまらないものを見るかのように。
壊れかけの玩具を眺めるように。
それでも尚、瞳に灯る輝きを、興味深そうに。

「……逃げてみろよ。それが無理なら殺してみろよ。」

女が言葉を紡ぐ、口角を上げて、嘲笑するように。

「まじでこれで終わりじゃねぇよな。死にたくねぇんだよな、生きて仲間に伝えるんだよな。だったら死物狂いで足掻いてみせろよ、こんなところで終わりじゃねぇって足掻いてみろよ! そうだろ? でなきゃ今ここで殺すぞお前。」

愉しむように、試すように、諭すように。
女は、ただ楽しんでいる。楽しみながら、言葉を紡いでいる。

「……れ、なく、ても。」
「……あん?」
「言われなくても、そのつもりっ!!!!」

だが、真白もまだ諦めていない。純真無垢の白き思いは、誰にも汚させない。
妹を思う気持ちが、死に体の真白の身体にさらなる力を与える。
焦げて、焼き尽くされた白翼が再構築され、その風圧が"女"を吹き飛ばす。

「やんじゃねぇか! その剣は飾りか! 生き残るためにアタシの首を掻っ切ってみろよ! それが無理なあ逃げ切ってみせろ! 早く、早くしろよオラァ!!」

そして女は、この状態においても愉快そうに笑っている。
傷だらけの身体でも、未だ穢れなき純白の魂を掲げた少女を見定めている。

「はあああああああああっ!!!!」

大剣に純白の輝きを収束させ、空を切る。
だが、その斬撃は白き清浄の斬光と為して、"女"に巨大な真空波として飛んでゆく。
最初から真っ向に挑んで勝てるとは真白は思っていない。だからこの現状最大火力で放てる一撃を目眩ましに、その隙を突いて逃げる、その算段。

「―――日夜時節分分度時に是の如きの言を説く。」

だが、"女"は先程の紅潮をは打って変わって、凪のごとく冷静に詠唱を唱えている。
何かヤバい、その予感が過った頃には既に真白は移動を開始。

「―――咄なる哉、不可思議の歓楽や、と。」

"女"の腕に纏う、赤き竜のとぐろ。
眼前に迫る斬光に、見向きもせず。

「故に夜摩と名づく―――」

腕を前に突き出し。とぐろ巻く龍が咆哮す。
それは、焔の槍へと変化して。

「―――梵天神槍・夜摩紅主(ブラフマーストラ・ミドガロン)」
「――――――!」

天空に、彼岸花が咲き誇る。
射出された焔の槍が、炎獄そのものが斬光を砕き、真白の身体を赤く染めるには十分な威力だった。

「つまんねぇな。」

再び地面に臥した純白の天使を、"女"はつまらなそうに見下ろしていた。
熱狂と狂騒に満ちた表情は鳴りを潜め、斯くもどうでもいいものとして。
真白は言葉すら発せなかった。最後まで、妹の無事を願っていた。
だが、身体はもう動かせない。それほどまでにダメージを受けた。
でも、最初に犠牲になるのは自分でよかったのかもしれない。
こんな残酷な末路をみんなに見られることなく終わることがまだ救いだった。

「テメェは犯す価値も遊ぶ価値もねぇよ。―――死ね。」

"女"は、既に真白への興味を失せていた。
覚悟も矜持も実力も何もかも中途半端、これ以上遊んでもつまらなさそうだと、そう勝手に決めつけて。
その腕に、炎の刃を纏い、今にも振り下ろそうと、無感情な顔のまま。
「そうか、お前もその程度か」と。遊びすぎて壊れたを見つめるような、冷酷な瞳で。

(……もう、ダメ、かな。)

既に判決は決まった。死刑。死刑死刑死刑。焼殺刑。
無慈悲な悪魔が断頭台に刃を落とそうとしている。
そう、真白の運命はここに決定づけられた。
でも、まだこの結末はマシだったと、真白は諦めた。
こんな残酷な姿を、情けない姿をいのりやみんなに見せずに済んだのだから。

(こんなダメなおねえちゃんで、弱いおねえちゃんで、ごめんね。)

井の中の蛙、大海を知らず。穢れなき純白であったが故に、究極的な悪意には余りにも脆弱だった。
自分の弱さを、まざまざと叩きつけられた。自分が無力であることを認識させられた。

(……でも。)

それでも、自分が死んで、泣き崩れるいのりや仔猫の姿が思い浮かんで。
それが、自分が死ぬことよりも、よっぽど辛くて苦しいことだと感じて。


(やっぱり、私は、まだ。)

諦めたくない、こんなところで死んでたまるか、と。
たとえ全てが無意味で無価値だとしても、せめて、最善を尽くしたいとそう願って。

(諦めたく、ない!)

心の内で、無駄だと分かっていても、そう叫びたがっているんだ。

「そんなこと、させないっ!!」

それは、救いを与える声。
一彗の赤い閃光が、地上へと降り立って。
それは流星の如く、"女"の身体を蹴っ飛ばした。

「――ッ! へっ!!!」

初めて感じる"痛み"。焔を超えて、自分へ蹴りを入れた乱入者へと快感と言う名の笑みを"女"は浮かべる。
殺意こそ無いが、己の焔を突破し、一撃加えたのは称賛に値する。

「大丈夫ですかっ!?」

真白の目の前に、少女が降り立った。
セーラー服のような、赤と白を貴重としたコスチューム。紅蓮の光まばゆい鮮やかな赤い色の髪。
まさにアニメやゲームでよく見る戦う変身ヒロインが、正義のヒーローが現実に降りてきたような衝撃がそこにあった。
いやまずここ現実じゃないけれど、兎も角それと同じぐらいの衝撃が真白の脳天を突いたのだ。
間違いなく、そっち系のオタク。キャラにのめり込むタイプのプレイヤーだと。ここまでベタベタなタイプなのはVRCをプレイして始めて目撃した。

「……っ酷い傷。間に合わなくてごめんなさい! だから今は、私に任せてください。」

陽だまりのような少女、だと真白は思った。
自分の様態を確認し悲痛な表情を浮かべ軽く謝罪、その上で意識を切り替え、未だ獲物を見定める"女"の方を向く。
"あの子"も私には優しかったけれど、それとは違う。なにか根本的なものが違う。
何か、惹かれるような暖かさを感じた。

「誰かはわからないけれど、あの子、すごく強い。だから……。」
「……大丈夫です。だからまずは、あの人を何とかします!」

振り向いて、心配させまいと真白に笑顔を向ける正義のヒロイン。
はっきり言って、無茶だとは思った。
地獄の悪鬼の如き炎の怪物を。神々の黄昏に現れた炎の巨人の如き女を相手に。
キャラの成り切ってる程度では、ゲームで鍛えたエイム力程度では、普通では敵わない。

「……さっきの蹴りは、良かったぜ、及第点だ。」
「あなたみたいな人に褒められても嬉しくなんてありません。……どうしてこんな事をするんですか?」

少女が、"女(デモン)"を見据え、問いかける。
女の威圧が、熱風となりて此方まで吹き荒ぶ。
少女の背後にいる真白にも、その熱さを感じるほどに。


「理由なんざ尋ねれられても野暮ってもんだぜ、正義のヒロインさんよぉ? あたしが好きでやってんだ。」

女の返答は簡素にして捻りもないものだ。
ただ、好きでやっている。やりたいからやっている。
歩くように、息をするように、ただ生きてるだけのように、破壊と暴虐を繰り返す。

「……わかりました。あなたはそういう人なんですね。」
「へぇ。もっと突っかかると思ったんだが、そのモノわかりは好印象だ。――『閻魔』。『焔摩夜行』の閻魔。お前も名乗りな、戦の作法ってやつだ。」
「あ、そういえばまだ名前名乗ってなかった!? じゃ、じゃあ改めて――」

女は納得し、意気揚々と自己紹介を含めて返す。
『閻魔』、それが女の、炎の悪魔の名。
それに対し少女は、忘れていたことを思い出したかのように慌てて、ポーズを取る。

(焔摩夜行……! あのニュースでやっていた……!)

真白にはその名に覚えがあった。無差別テログループ『焔摩夜行』。
思想も目的も無く、感情と衝動の赴くままに破壊活動を繰り返す、世紀末のモヒカンのような連中。
ニュースでも一躍話題となっている奴らが、VRC内にいるだなんて予想すらしていなかった。

「――真紅の炎は不屈の魂。どれだけ穢れて堕ちたとしても、正義の心は折れたりしない! セイントヴァルキリー・フレイヤ、只今参上!」
(ものすごく練習した感が凄まじい!)

そして、律儀に正義のヒロインらしい口上で名乗りを上げる少女こと正義の変身ヒロイン、セイントヴァルキリー・フレイヤ。その拳と脚に、炎が纏う。なお真白は内心コテコテに決まった感を凄まじく感じた。
閻魔は確信する。同系統の力。創造武具かスキルかは兎も角、だから自分の焔を突破できたのかと合点がいく。だからこそ、愉しみがいがある。――だからこそ、嬲る価値がある。

「ほぉ、アタシと同系列の力か。んじゃ――あたしを何とかしてみろ、正義のヒロイン様よぉ!!!!!」

咆哮にも思えるその叫びが、戦闘再開の合図。
閻魔の両腕を包み宿る業焔、フレイヤへと向かい疾く駆ける。
纏わり付く焔は、翼にも似た刃へと姿を変えて、正義のヒロインに牙をむく。
同じく、フレイヤも突撃。相手の動きをよく見ながら、選ぶべき技を繰り出す。

「おらよっ!」
「やぁっ!」

翼刃を、振り上げた蹴りで相殺する。炎脚と焔刃がぶつかり、相殺される。
爆発、黒塵が舞う。閻魔は相殺の瞬間にフレイヤの両足をくぐり抜けて背後に回る。

「はぁっ!」
「……やぁぁっ!」

今度は焔を纏った拳、すかさず気配に気づいたフレイヤが同じく炎拳。
再びの相殺。炎と焔がぶつかり合い、爆発。
爆ぜる煙の内より二人は離れ、再び構え、突撃。
炎と焔を纏いながらの近接戦。
そこからは拳と脚の打ち合いに、動きの見切り合いだ。
火炎が付属すれど、その実態は泥臭い肉弾戦。
拳撃と蹴撃が飛び交う、ニチアサの如き光景だ。
ただ、一つ違うところがあるとすれば、その相手は己を燃やしながらすべてを燃やし尽くす夜摩の具現であること。
一重にフレイヤが炎獄の化身と互角に打ち合えているのは、閻魔の言葉通り『同系列の力』であることに起因している。
セイントヴァルキリー・フレイヤのスキル『砕けぬ熱き魂(ヒートソウル・エンブレム)』。
心の力に応じてその出力を上げる『心意系』の特殊能力。原理的には真白の『純白の剣』と方向性は類似している。
対して閻魔の創造武具『夜摩判決』。この武装は己のアバターそのものという、創造武具の中でも類稀なる性質、己というアバターを燃焼媒介とする火炎系異能の極限。
だが、どちらも『自身』を出力源として、かつ同じ火炎系。並の相手なら一瞬で消し炭にしかねない夜摩の焦熱を、その奮い立つ炎で相殺し、互角に戦えているのだから。

(手慣れてやがるな、この女(ガキ))

文字通り火焔沸き立つ戦いの中で、閻魔は冷静にフレイヤの戦いをその身で理解していた。
閻魔もリアルで我流とは言え体術の類は一通り習得しており、こと接近戦においても自信はある。
その自分に喰らいついているのだ。型に嵌まった相手ほど自分の体術は破りづらいのだが、この少女はそうはいかなかった。股潜りでの背後狙いもそうだ、あの時もちゃんと対応してきた。

(こいつも同類ってことか。)

同じく我流の体術。閻魔の場合は、本来ならナイフ等を絡めた所謂暗殺者スタイルの型を交えての不定形さが売り。今こそ武装の代わりに焔で代用して、殺傷力は正しくリアルよりも上。
フレイヤの場合は何というか、粗削りだ。恐らくリアルでもある程度基礎体力は鍛えていたのだろう。それで自分相手のここまでやり合えてる。ある意味そこが見えないのが厄介だと。


(……この人、分かってたけれど強い!)

対してフレイヤも、閻魔の暴力の具現に等しい強さに焦りを感じていた。
フレイヤの体術は基礎的なものも含め、それとなくアニメやゲームで見た体術系の技を再現可能な範囲で出来るようにと鍛錬してきたのだ。
名付けるなら『ヒーロー体術』とも言うべきか、閻魔が内心評した通りの粗削り。
だが、粗削りなのはあくまで『ヒーローの体術技』であって。

(でも、負けない!)

だが、ヒーローはこの程度の苦難ではへこたれたりなんかしない。
迫る閻魔の焔拳を見切り、その腕を掴む。

「こいつ……だが、あめぇっ!!」

片腕掴んでの一本背負い。体格差を利用した機転は見事と内心称賛する。
だがそれはそれ。ここは現実ではなくVRC。――なんでもありだ。

「このまま焼き尽くしてやらぁ――!」
「……っ!」

掴まれた上をそのまま燃焼させる。こっちにもダメージは入るがこの際構わない。
自らの腕を発火点に相手ごと焼却する。念には念を入れて、空いた片手に焔球を生成し、螺旋丸の要領でぶちかまそうとする。

「ガッ!?」

だが、それは届くこと無く、代わりに顎への強い衝撃。
小さく拳を振り上げたフレイヤの姿がそこにあった。

(ショート……アッパーだとぉ!?)

脳が揺れる感覚の中、予想外の技に驚きを隠せない。
頭を起き上がらせようとした途端、飛んできたのは真っ直ぐなストレート。
さしもの閻魔も対応しきれず1・2発は直撃、背後に後ずさる。

「てめぇ、バリツまで覚えてるなんざ一体どういう鍛え方しやがった?」
「アニメのヒーローの見様見真似!」

フレイヤの先に行為、技の繋ぎ。柔道等の類である投げ技から、自分が直接接触からの燃焼を仕掛けようとしたのを見切っての瞬間のショートアッパー。
柔術等の日本武術にボクシング当の西洋武術の複合、バリツ。少なくともそう安々と使える技術ではない。
だがフレイヤは「見様見真似」と断言した。アニメのヒーローが使っていた? だから見て真似た?
たったそれだけで使いこなした?

(どういうラーニング能力してやがる!?)

閻魔の中で、フレイヤへの警戒度は段違いに上がった。
アニメを見た、漫画を見た、そんなあっさりしすぎた理由で習得する。
才能の怪物。いや、恐らくは努力は積み重ねてきただろう。武術というのは天性の才能ではなく鍛錬の積み重ねこそが結びつく。
この女(ガキ)は、アニメやゲーム、漫画のヒーローの技や動きを見てそれを元に体を動かして、慣らしたというのか。
技術は積み重ねの賜物だろう。だが、バリツのような技術まで見て覚えたというならば、それはそれで一種の才能だ。

(巫山戯てやがる。クソっ、舐めて掛かったこっちの落ち度か。)

認識を、改めざる得なかった。この女(ガキ)は危険だと。
相手の実力を見誤った。ここまで素質も才能もありまくりな相手とは思わなかった。

(さぁどうする? こいつがあたしをぶっ飛ばしたのはあのアマと距離を離すためだ、人質戦法するにゃちと遠い。かと言って『切り札』を出しちまうにはまだ時期尚早か。)

少なくとも、フレイヤの目的は『真白』を守ること。その延長線上で自分をなんとかしようと考えている。
つまりは『撃破』が目的ではないはずだ。最悪『逃走』でも勝利条件になる。
ただ、『切り札』を切れば勝てなくはないが、下手に見せて対応されては意味がない。

(さあどうする…………あ?)

思考を逡巡させながらも、フレイヤの身体を眺めてみれば、その体の違和感に気づいた。
フレイヤの変身ヒロインの衣装。凡そセーラー服をモチーフとしてレオタードとプリーツスカート、といったところだ。
だが、胸の部分の膨らみ、中心の突起が年相応と思えない尖り方をしていたのを、閻魔は見逃さない。

(……こいつ。ああ、そういうことか?)

閻魔の中で、何かの納得がいった。思い返すは些細な記憶。
ダークウェブ内に流れていた金持ちの享楽らしき違法ポルノ映像。
少女にコスプレさせてえげつないプレイをさせていた、そんな映像。
そして、最高の意趣返しを思いつき、僅かに口角を歪ませ笑みを浮かべていた。

◯

(こ、こんな時に……くぅぅ……)

一方のフレイヤ。自らの体の異常には既に気づいていた。
いや、異常ではなく、後遺症。未だに癒えぬ、リアルに刻まれた傷。絶望と被虐に塗れた過去。
戦場となる場所の気温は真夏に等しい熱さ。意思にそぐわず火照った身体が、勃起した乳首がコスチュームに擦れ、今にも甘い声を出しそうになっていた。

(でも、こんなところでぇ……ッ!)

下腹部がキュンとなる感覚を根性で抑え、敵に動きを見極めようとする。
股がほんの少し湿った違和感は後回し。今はあの白い女の人を守るため、あの彼女を何とかしないと。
だが、意識が自分の体に向いたその一瞬を、あの焔の悪魔は見逃さない。

「――隙を見せたなガキんちょ。」
「……えっ!?」

迫り、笑みを浮かべる閻魔。
常在戦場、テロと血生臭さと殺しの世界に身を置く悪魔はその様な余裕は見逃さない。

「――ッ。はぁっ!」
「!? ガッ!? ……ギャハハっ!!」

だが、フレイヤが取った行動は、回避ではなく敢えて接近しての頭突き。
閻魔は一瞬蹌踉めくも、すぐに距離を離し、咄嗟の判断力に感心し笑う。
後遺症(デメリット)背負って、この判断力とは。
だがそれはそれだと、仕切り直すように両手に焔を発現。
ホイップクリームをホールケーキにデコレーティングする要領で放出する。
これには3つの思惑がある。一つは行動の限定。と言っても同属性のフレイヤには余り意味の内容に思えるが、実はそうではない。

「……!」
「ッまずいっ!!」

未だ傷だらけの、『真白』は別だよなぁ!?と閻魔は下卑た笑み。
そして予想通りにフレイヤは彼女を守ろうと移動。
2つ目の思惑。この焔には簡易的な探知機能が備わっている。動体を感知するソナー的なものではなく、『ちょうどいい太さの枝』を探すため。
目的のものを手に入れ、閻魔が横目を見ていれば、簡易的な炎の障壁が真白の周りに展開されて、自分の焔を防いでいる。
心配そうに見つめる真白にフレイヤは笑顔を見せて翻し、焔の悪魔を見つめ返す。

「……筋も良い、機転も冴える。てめぇは戦士としちゃ一級品だ。」
「――私は戦士じゃなくてヒーローです。」
「カカッ、そうだったなぁ。だがなぁ――――」

短いやり取り。閻魔としては彼女の素質は正しく育てれば『戦士』となる。
だが、それを否定するようにフレイヤは自らはヒーローだと断言した。
残念でもなく当然。この女はそういうガキだと。だからこそ。

「『殺す気』のねぇやつが、あたしに勝てるわけねぇだろうがよぉ!」

その身に現実を叩き込んでやろう、と。
全身より火焔を放出、正義のヒロインの全てを飲み込まんと、蛇の牙の如きうねる業火が迫る。

「――はぁぁぁっ!!」

対するフレイヤは、同じく掌に炎を収縮させ、前方に解き放つ。
白熱化した収縮炎球が光り輝き、爆散する。
煙る戦場の中、妖艶なる焔が薄っすらと煌めく。それをフレイヤは見逃さない。

「そこぉ!」

なまじ直感と感覚だけで狙いすました蹴り、それは不意を突こうとした閻魔の顔面に間違いなくクリーンヒット。だが、その状態で、鼻血を流しながらも、閻魔は笑っていた。

「……?!」
「―――フィストファックは経験済みか、淫乱ビッチ!」
「―――ぁ」

"淫乱ビッチ"。その言葉に、ほんの少しだけ、フレイヤの身体が震え、硬直した。
同時に、地面から静かに爆ぜ、射出されたちょうどいい太さの黒い枝。
それが、フレイヤの肛門に刺さるように、直撃した。

「オ゛ボッ!?」

悶絶、もしくは汚い声だったのだろう。
自らのケツの穴に注入された黒い木の枝。ちょうどいい太さがクリティカルヒット。
刺さった箇所から漏れ出す用に黄土色の液体が木の枝を沿うように流れ出して地面に垂れ流される。
閻魔の第三の狙い。地面に焔を潜ませる事。木の枝を仕込み、潜ませた焔をロケットエンジンの要領で木の枝を射出させるために使った。
派手な攻撃パフォーマンス、負傷者狙いの卑怯な手口。其れは全てこのための布石なのだ。

「ア゛……ア゛ガァ゛―――ッ゛。」

閻魔の目論見によって尻穴を抉られたフレイヤの姿は無様だった。
乳首はもはや薄い生地では隠しきれず、変態発情ビッチのように小指ほどの大きさまでに勃起していると来た。刺さった肛門からは液体が未だ垂れ流され、股からは液体がジョバジョバと垂れている。
それでも、倒れなかったのは彼女の体幹の強さによるものか、それとも。

「ひっ!?」

それを、障壁の内より見るしかなかった真白は、恐れた。
まるで汚物を見るような見開いた瞳で目撃し、えづいて、思わず目をそらした。

「エグいのかましたとは言え、ここまでとはなぁ。―――が。」

閻魔としても、ここまでの痴態は少々想定外ではあった。
ケツにそこそこにぶっといのを打ち込んだのだ。むしろ痛みのほうが先なのでは、とは内心思っていた。
だが、今の光景は予想以上に悶え、汚い声で喘いでいる。
これでは変身ヒロインではなくて汚物を撒き散らすただの変態淫乱ではないかと。
そして、リアルでどれだけ調教されたのか、などとは思った。

「久しぶりに楽しめたぜ、光栄に思いな。変態マゾヒロインさんよぉっ!!!」

だが、それはそれ、これはこれ。この女がどれだけの変態淫乱だったかんて関係ない。
楽しめた、素直に危なかったと感じたのは久しぶりだと、閻魔は満足した。
だからこそ、これは謝礼だ。感謝の返礼代わりだ。――派手に絶頂(イ)け。
その本心とともに、彼女のお腹の、子宮に向けて渾身の一撃。殴り潰すように、放った。

「――イッグゥゥゥゥゥゥゥッッッッ!!!!!!!!」

悲鳴は、絶頂の合図だった。
甲高い変態ヒロインの声が焦熱の戦場に木霊する。
への時に曲がったフレイヤの股から塩と尿がドバドバと噴出される。
刺さった木の枝は、凄まじい量の糞尿と共に勢いよく吹き飛び、汚い虹のアーチを描きながら宙へと飛翔していく。
自らが吹き出した汚水にその身体を染めながら、2・3回バウンドして、力なく墜落して、膝をついて、変態マゾヒロインは前のめりに卒倒した。

「あへ、あ、あひゃ………。」

ぶちゅぶちゅと、汚物が漏れる音。
情けなく糞尿を垂れ流し、倒れた無様な姿。
人が見れば軽蔑するであろうその姿を、閻魔はただ黙って見下ろし、敗者に背を向ける。

「ひっでぇ顔してるなぁ、真白さんよぉ?」
「……あ、あ……?」

そしてお目当て。『ぼっちの集い』の真白。
戦意は無く、怯えだけが彼女の中にあった。
それとも、あの変態ヒロインの無様さがそれ程までにショックだったか。

「つーか、あいつはてめぇの為に頑張ってたってのによ。怯えた目って流石にクソだろ。」
「ち、ちが……!」
「……同じ状況だったら仲間相手でもするのか?」

そして、閻魔は真白を軽蔑した。冷めた瞳で見下ろしていた。
痛い所を突くような問いでもあった。
真白は、何も答えられなかった。あの姿のフレイヤを『気持ち悪い』と心の底で思ってしまったから、否定すら出来なかった。

「……まあ、仕方ねぇよな。てめぇの『家族』も同じ穴のムジナ。救いようのねぇ『クソ野郎』だからなぁ?」
「あ……ああ…………。」
「つーわけで死ね。てめぇんとこのリーダーへ送りつける生首にゃあちょうどいい。」

もう、否定する気力すら、失われていた。己の醜さを、突きつけられていた。
眼前には、焔の刃を今にも振り下ろさんとする閻魔の姿。
どうすればよかったのか、今の真白には、それすら考える余裕すら、存在しなかった。


◇◇◇◇◇


小さい頃の夢は、正義のヒーロー。
テレビや漫画、ゲームで見たそんなキラキラしたものが、大好きだった。
それは何時までも変わらない、私のアイデンティティ。
お父さんもお母さんも、そんな私のことが大好きで、私にとっても大切な。

学校だと手伝えることは兎に角手伝った。
部活の助っ人を頼まれたら手伝いに行った、お婆ちゃんの荷物運びとかも積極的にやった。
そんな私を、みんなは気に入ってたんだと思う。
いじめっ子といじめられっ子の問題も、首を突っ込んで解決した。
人に感謝されることは、何でもした。
それでも、それだけで解決出来ない問題があることも知っていた。
それでも、私は私の夢を諦めたくないって、どれだけ現実が残酷なものだったとしても、夢だけは諦めたくなかった。

あの時の記憶を、今でも覚えている。
私の全てが変わった日を、今でも覚えてる。
人手不足の工場の手伝い、その帰り道。
何者かに自転車を蹴っ飛ばされて、それを助けてくれた女の人。兎ノ崎 雫(うのさき しずく)。
あの子に誘われて、安全らしい道を案内されて、そこで、私たちは一緒にトラクターに連れ込まれて誘拐された。

目が覚めたら、古い倉庫のような場所で。私以外にも何人か同じように誘拐された子たちがいた。
その子の一人が言うには、ここは誘拐された子たちを犯すために用意された場所だった。
私はみんなを元気づけようとして声を上げたけど、みんなはとっくに諦めていた。……一人だけ除いて。
茜川(あかねがわ)カナリア。ネット歌手の姉を持つ、小柄ながらも優しい女の子。
みんなを励ます為に、静かに歌っていた女の子。私もカナリアの歌を聞いて、綺麗な歌だと思っていた。

私も当然のように犯された。元気を折るために何度も殴られて、性器を口に咥える事を強要されて、何度も口の中に出された。おっぱいも何度も何度も揉まれて抓られて。
おまんこにもお尻にも何度も何度も中出しされて、避妊剤混じりの媚薬を何度も飲まされて。
時にはスライムやゴキブリを子宮やお尻の中に何度もいれられて、それを自力でひり出す様を笑われながら見られて。
私を犯した人たちの中に交じるように、兎ノ崎さんの姿が一瞬だけ見えた。私の方を見て、すごく怖くて、寂しそうで、悲しそうな目で見下ろしていた。
犯された人たちの中で、カナリアさんが一番酷かった。「歌が煩い」と何度も言われて、事あるごとに殴られてた。
時には1.74kgもあるキックボクシング練習器で、ゴルフスイングの要領で力まかせに殴られたこともあった。
カナリアさんのされた事に怖がった他の子たちが、率先してカナリアさんをいじめ始めた。その時は私の心はもう壊れかけてていて、犯されているタイミングと被っていたのもあって助けようなんて気持ちを奮い立たせることすら出来なかった。

そして、私が『便器』として売りに出される事が決まった日。いっぱいいた子たちは死んでしまって、私とカナリアさんだけしか残らなかった。
カナリアさんは、最後まで笑顔だった。笑顔で、私のために唄を歌ってくれていた。最後まで、私の為に、ボロボロの身体で、息をすることすらギリギリな身体で。
殴られて、刺されて、首を絞められて、息を引き取るその時まで、私のために唄を歌ってくれた。
私はみんなを、あの子を見捨てて、生き残ってしまった。

『便器』だった頃の記憶は、曖昧。
偉い人に色んなプレイをさせられて、トイレに放置されて何度も何度も犯された。
そのぐらいの、ぼんやりとした記憶しかなかった。
でも、一つだけ、はっきりと覚えている。
里菜が、私を助けに来てくれた、こと。
里菜、自分はヒーローじゃない、なんて言ってたけど。
私がこんな事になってるのを助けに来たんだから、里菜はやっぱりヒーローだよ。
でも、救われた後にあったのは、別の地獄。


私が目を覚ましたら病院のベットの上。知らない天井。
泣き喚いて喜ぶお父さんとお母さん。
まるで腫れ物を扱うように接するお医者さんの人たち。

テレビでは「奇跡の生還者」と持て囃されたと同時に、私の実名は世間一般に知れ渡っていた。
静止を無視するマスメディア。有る事無い事を書く週刊誌や新聞。
心を病んだ両親が私の退院と共に、隠れるように田舎に引っ越した。
この頃には私は一旦は元気を取り戻して、引越し先の学校でも変わらず人助けの毎日。
幸いにもあのニュースのことは引越し先には伝わっていなくて。
またそんな日常が、何時までも続くなんて思ってた。

『なぁ赤崎、この映像に映ってるの、お前じゃね?』

いつの日だったか、私が『便器』だった頃の映像が裏で流れていたらしい。その時私は吐いて、気を失ったんだと思う
その時から私の世界はまた一変した。周りは誰も助けてくれない、私だけを目標とした村ぐるみのいじめが始まった。
私の人助けの実績だなんて何の意味もなさなかった。
授業中はローターとバイブの着用を強制されて、トイレに行くことも許されないで何度も何度もお漏らしして、何度も絶頂した。
水泳の授業だと更衣室でスク水姿のままみんなのザーメンをたっぷり浴びせられた。
ブルマ体操着姿でみんなの性処理をさせられた。
近所のおじさん達の人間便所にされて、おしっこぶっかけられて身体中が尿臭くなるまで帰れなかった。
正義のヒロイン姿にされて、ボコボコにされて犯されて、情けない敗北宣言を言わされた。
無理やり子どもたちの筆下ろしをさせられて、お尻を叩かれてイく変態にされた。
酷い時には下剤を飲まされてみんなの前でうんちを漏らして笑われた。
避妊剤の効能を良いことに、ボテ腹になるまで精液注ぎ込まれて、思いっきりお腹を踏まれて下痢便のように吹き出させられた。無様で情けない姿を何度も何度もカメラで撮影されて、その夜は私は流石に辛くて泣いた。

お父さんとお母さんは窶れていた。
私と同じように職場でいじめられた。
それでも私の事を心配してくれて、でも私は自分がされた事を隠し続けて。
前の学校の友だちも心配するメールを送ってきてくれたけど、最後まで私の事は隠し続けた。
それでも、夢を諦めたくなかった。それでも、ヒーローになりたかった。
生き残ったから、あの子が最後まで応援してくれたから、私はその分誰かを助けなければいけない。
感謝なんてされなくても、何度罵詈雑言を浴びせられても、どれだけ酷いことをされても。
それでも、私の行動で救われる人がいるなら。
ずっと私の痴態を見つめて、怯えるように黙っていた傍観者。
怖かったんだよね、下手に手を出したら自分も巻き込まれるから。
だったら仕方ないよね、だったらいいよ。私のこと滅茶苦茶にしても。でも優しくしてくれると、ちょっとうれしいかな。

それでもよかった。私のお陰で救われる人が、酷い目に合わずにすむ子がいてくれたら、それだけで私は少し元気になれる。どれだけ酷い目にあっても、それだけで私は十分だから。
わたしはあの子を救えなかった。救えなかったから、救わないと。みんなを、助けないと。
お父さんも、お母さんも、みんなを。私一人が、どうなっても、それでみんなが救われるのなら、私はそれでよかったから。


わたしはせいぎのひーろー、せいんとゔぁるきりーふれいや。
どんなにひどいめにあっても、わたしはがんばる。
わたしががんばって、みんながえがおになるなら、それがわたしのよろこびだから。

『もういい、もういいんだ愛奈!』
『もうあなたが苦しむ姿なんてお母さん見たくない!』
『我が盟友よ、あの様な愚衆の為に身を滅ぼす運命など例え神が許そうともこのシュヴァルツウィンドが未来永劫許しはせん! ……だから、だからそんな自ら苦しむような真似はやめてくれぇ!!!!』
『あなたが苦しむ世界が正しい世界だなんて言うのなら、そんな世界間違ってる!!』
『ヒーローだったら、あなたがこんな事になる前に、助けた、でしょ……。』

だからみんな、なかないで。
それに、ないてるおんなのひとがいるから。
まずはそのひとを、たすけないと。


◇◇◇◇◇


「あ゛―――――――――――?」

閻魔がそれを認識する頃には、自分は殴り飛ばされた、という感覚と結果を俯瞰的に理解させられていた。
誰が殴った? 真白が? いや真白のはずがない。あいつは戦意を喪失していたはずだ。
だったら思い当たる節なんて一つしか無い、あのフレイヤとかいうガキだ。
あの状態から、あの人間の尊厳を無様に粉砕された状態から、強烈な快楽に悶え失神した状態から?

殴り飛ばされる前に見た最後の光景。
さしもの閻魔ですら、「嘘だろ」と、驚愕を隠しきれなかったその姿。
汚濁の海より起き上がり、色のない瞳と、黄土色に汚れた身体を引きずりながら。
真白という純白に迫る己という焔を吹き飛ばさんと、その顔に拳を叩きつけ、殴り飛ばした。
正義のヒーロー、セイントヴァルキリー・フレイヤの姿。

◇

静寂を取り戻した大地に、座りこけたままの真白はただ信じられないものを見るような目で、フレイヤを見つめていた。
嫌悪感も、気持ち悪さもなかった。そんな事考える余裕もなかった。あんな目にあって、あんな無様を晒して、それでもなお自分を助けるために立ち上がった彼女が。
途端に、後悔心だけが止め処無く溢れそうになった。震える口元で、言葉を投げようと。

「あ、あの……ご、ごめんなさ……。」
「きたないですよね、いまの私。」
「――――――。」

絶句した。醜い心を見透かされたような感覚。
彼女は、フレイヤは分かっていた。真白が向けた視線を、その感情を。嫌悪感と軽蔑を抱いた、それを。

「大丈夫です、よく言われましたから。ああいうのも、リアルだと何度もされました。」
「よく、よく言われましたって……何度もされたって……そんな……!」

言葉が思いつかなかった。ただ適当に返答するしかなかった。
色のない瞳のまま、宥めるように喋るフレイヤを見て、悲しくなった。
その淡々とした、何事もなかったかのように話す彼女の姿を見るだけで、胸が締め付けられた。

「でも無事で良かったです。」

屈託なく見せる笑顔が、どうしようもなく眩しかった。
『真白』なんてユーザーネームなのに、自分の心がどうしようもなく穢れてしまったように思えた。

「そろそろ行かないと。こうしている間にも、助けを求めてる人がいるから。」

でも彼女は、自分を助けたヒーローは、次の戦場へ向かおうとする。
隠しきれない悦楽と苦痛を下半身に抑えながら、蝕む快楽に悶えながら。
それでも、「誰かを助ける」という、自らの理想の準じたいが為に。
どれだけ身体も心も穢されようとも、最後に残った願いだけは穢れないままに。

「だって、私は正義のヒーロー。セイントヴァルキリー・フレイヤだから。」

そう言って、この場を立ち去ろうとするヒーローの背中姿を見て。
もう、我慢ならなかった。

「――待って!」

真白は、声を荒らげた。我慢なんて出来なかった。
地獄なんて生温い過去。壮絶、凄惨に満ちたリアル。
むごい、むごすぎる。放ってなんておけるはずがない。
どうしてこんな優しい子が、あんな目にあってなお笑顔でいなければならない程に、壊れなければいけないのか。
そんな現実が、受け入れられなかった。彼女は、幸せになるべき人間のはずだ。そうじゃないとおかしい筈だ。
絶対に認めない、認めてはいけない。こんな優しいヒーローが最後まで報われないまま終わる結末なんて。
少なくとも、シエルも同じこと、同じ考えになるはずだと思ったから。
自分を曲げてでも、彼女を救いたいと、思ってしまったから。
それは些細な罪悪感からなる「逃げ」だとしても、それをダサい言い訳だなんて切り捨てたくない。

(ごめんね、いのり。お姉ちゃん、他の女の人に浮気しちゃった。)

妹への罪悪感はあった。それでも、彼女が報われないのが間違っていると、そう叫びたがっていた。
それでも、フレイヤを救いたいと、心の底から思ってしまった。

「……なんです、か?」

真白の言葉に、思わず振り向いた。
フレイヤも何だか戸惑っているようだった。

「そんな汚れた服装じゃカッコつかないでしょ! 地図見たらコインランドリーセットの温泉施設あるからフレイヤちゃんも一緒に行きましょう!」
「え、ええっ!?」

ようやく、年相応の顔を見せてくれた、途端に真白の頬が緩む。

「た、確かに汚いままじゃちょっとかっこ悪い、とは思ってなくもなかったりですけど!?」
「だったら尚更じゃない。ささ、ここはお姉ちゃんに素直についていきなさ~い!」
「ちょっと!? 今の私ばっちぃって言いましたよね!? そんな事したらあなたが……。」

慌てふためくフレイヤの手を握り、真白が勝手に温泉施設へと進行方向を決めてリードする。

「フレイヤちゃんは汚くなんて無い! だって、私のためにこんな目にあってでも頑張ってくれたフレイヤちゃんを、汚いなんて言いたくない。そんなこと、言わせない!」

自虐じみたフレイヤの言動に、思わず感情的になってしまった。
真白自身もまた、我慢ならなかったから、思わず出てしまった言葉でもある。

「……あっ、ありがとう、ございます。……お、お姉さん?」
「……真白。真白でいいよ、可愛い正義のヒーローちゃん? 私の方こそ、助けてくれてありがとうね?」

戸惑うように、正義のヒロインはお礼を言った。
そういえば、お礼を言われるなんて久しぶりだ、なんて、そうふと思った。
そんな呆けた彼女の姿を見て、自己紹介しながらも、思わず笑ってしまった純白の天使の姿が、ここにあった。


※D-6の森林エリアの一部が焼け野原になりました

【D-6/森林跡地/一日目/深夜】
【真白】
[状態]:全身に火傷(小)、背中に焼き鏝のような火傷(中)
[装備]:純白の剣@創造武具
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:私は……
1:フレイヤちゃんを救う。
2:フレイヤちゃんの身体と衣装を洗うためにコインランドリーのある温泉施設へ向かう
3:ごめんねいのり、お姉ちゃん浮気しちゃった。
4:閻魔って人、私たち「ぼっちの集い」の事を知っていたけど、どういうことなの……?
5:いのりや仔猫、シエルたち「ぼっちの集い」のメンバーを探す
[備考]
※今後、『純白の剣』の性能に影響が出る可能性があります。

【セイントヴァルキリー・フレイヤ】
[状態]:全身の汚れ(糞尿・特にコスチュームの下腹部が酷い)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:私は最後まで、正義のヒーローでいたい
1:真白さん!?
2:た、確かにコスチューム汚れちゃったし、ちょっとかっこ悪いかなぁとは思っちゃったけど!?
3:なんか温泉施設へ向かう流れになっちゃったけど、いいのかな……?
4:そういえば、私のためにあんなこと言ってくれたのって、誰以来だった。かな………
[備考]


◇


「あははははっ、あーはっはっはっはっはっはっ!!!」

闇の中で、焔が笑っている。仰ぐ天を、嘲笑うように。

「マジか、マジかあいつ! まさかあそこまでイカれてやがるなんざ思いもよらなかった!」

負けた、敗けた。この自分が。あんな未熟なガキに。だが、それが痛快だった。
そして、あんな事になって、なおも"ヒーローであり続ける心"のみで一矢報いたあのヒーローに対し、感激した。

「当たりだ、こいつは大当たりだ!」

最高だ。最高の幕開けだ。敗北という経験は、己の渇きにさらなる潤いを齎す最上のワインだ。

「あのヒーロー女も、ぼっちの集いのクソ野郎共も、この殺し合いも!」

最高の舞台だと、改めて思った。
楽園は燃やされ地獄変へと成り代わり、絶望と殺戮で満たされる狂乱の盤上へと変貌した。
人の本性、人の本質が露わになる、嘘偽りのない世界へと。

「ああ、楽しみだ。楽しみで楽しみで退屈なのが耐えられねぇ!!!!」

笑う。嗤う、咲う、嘲笑う。これから待ち受ける狂騒を、闘争を。
今からでもあの潤いで渇きを満たしたい。身体が疼いて疼いて仕方がない。
殺して喰らって潰して犯して壊して壊して壊しまくりたい。

「……しっかし、てめぇも難儀だなぁ、ひなたよぉ。」

だが、それはそれとして。名簿に載っていた「ひなた」という名前に、歪んだ笑みを浮かべる。
閻魔は「ぼっちの集い」を知っていて、そのメンバーの人間関係もある程度把握している。
――最も、閻魔がひなたを知っているのは、もっと別の理由であるのだが。

「てめぇの想い人は、てめぇが望んでるような綺麗なやつじゃねぇのになぁ?」

そう、知っている。大体のことは。過去に起きた、彼らにとって忌まわしき過去も含めて。
彼らですら知らない、呪縛も含めて。

――曰く、それは穢れた感染源。不幸を呼ぶ黒猫。
――曰く、祈りを求めて、呪いをばら撒いた悪魔の子。
――そして曰く、外道の血筋。己が家族の為した所業に未だ気づかない哀れな■。

「ああそうだ、あいつら全員あたしと同じ、クソの掃き溜めの同類なんだよ。……哀れだなぁ、シエル。」

嘲笑う。「ぼっちの集い」というグループを。真実を何も知らない木偶坊(リーダー)を。

「この殺し合いで教えてやるよ。てめぇの周りにゃ、呪いしか無いってことを、なぁ?」

地獄の釜の中、嘲笑うは彼女の名は閻魔。テロリストグループ『焔摩夜行』が首魁。
彼女は裁きを求めている、己を裁く誰かを望んでいる。
その前に、あの呪われたオトシゴ達を知らずに集めな滑稽で笑える彼(シエル)に、夜摩の判決を降さんと。
無間地獄の奥底より、全てを嗤い、燃やし尽くさんと。
悪魔は、大いに嗤っていた。


.






タバコの外装からセロハンをはずして 箱型のそれを机のうえに立ててごらん

透明にそびえることを望んでいる きみの城にそっくりだから

てっぺんに火をつけると 美しい炎をあげて燃えあがり 十数秒で黒い灰になる

すべてがこんなふうだったらわるくはないぞ

                                    ――鮎川信夫「こんな夜には」







.









【D-5/一日目/深夜】
【閻魔】
[状態]:疲労(小)、右頬の殴打痕(小)、創造武具使用による自傷ダメージ(小)
[装備]:夜摩判決@創造武具
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:全力で生きる、生きて楽しむ。
1:シエルに『真実』を叩きつける。
2:あのヒーロー女(フレイヤ)は要警戒。いい意味でイカれてやがる、気に入った。次あったら最初からマジでやらせてもらう。
3:シエル以外の「ぼっちの集い」メンバーはどうでもいい、殺して首でもどっかに飾るか。
4:てめぇも難儀なもんだなぁひなた。会いに行ってやろうか?


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010:凶人同士理解(わか)りあう 投下順 012:すぎの葉ショウマの決意
010:凶人同士理解(わか)りあう 時系列順 012:すぎの葉ショウマの決意

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GAME START 真白 TRUE STORY
GAME START 閻魔 罪には罰を


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