心の哲学全般

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心の哲学全般 - (2011/02/26 (土) 22:28:32) のソース

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**心の哲学とは
心の哲学(英: Philosophy of mind)とは哲学の一分科で、感覚や意識を含む心的な出来事とその性質、またそれらと物理的なものとの関係を研究する学問である。 

心の哲学では様々なテーマが話し合われるが、最も基本的なテーマは[[心身問題]]、すなわち心と体の関係についての問題である。 心身問題は科学の領域では心脳問題として研究の対象となっている。歴史的には心身問題は心脳問題の前史としてあったということになる。

心身問題を大別すると[[一元論]]と[[二元論]]に分けられる。さらに一元論を大別すると[[物理主義]]と[[唯心論]]に分けられ、二元論を大別すると[[実体二元論]]と[[性質二元論]]に分けられる。性質二元論は[[中立一元論]]とほぼ同様の立場である。それらの説はさらに多数の説によって細かく分類される。

心の哲学の主要な説を分類すると以下のようになる。
>■[[二元論]]
>├[[実体二元論]]
>| ├[[相互作用二元論]]
>| ├[[心身並行説]]
>| └[[機会原因論]]
>├[[性質二元論]]
>|└[[自然主義的二元論]]
>| └[[随伴現象説]]
>|  └[[付随性]]
>└[[新神秘主義]]
> └[[認知的閉鎖]]
>
>■[[一元論]]
>├[[物理主義]]
>| ├[[行動主義]]
>| ├[[心脳同一説]]
>| ├[[機能主義]]
>| ├[[非法則一元論]]
>| └[[消去主義的唯物論]]
>├[[観念論]]
>|└[[唯心論]]
>└[[中立一元論]]
> └[[汎神論]]

[[デイヴィッド・チャーマーズ]]は脳のメカニズムの問題を「イージー・プロブレム」と呼び、脳内活動の過程でなぜ心が伴うかという問題を「ハードプロブレム」と呼んでいる。昨今の心の哲学の議論はそのハードプロブレムに集中している。

現代の心の哲学の多くの議論は、自然科学の知見を前提になされている。現代の西洋哲学の中でいわゆる「分析哲学」という学派によって論じられている。しかし分析哲学や現象学という思想を前提にした議論も存在する。

分析哲学はウィトゲンシュタインの影響を受け、言語分析によって心身問題の解決を試みようとするものである。

現象学はエトムント・[[フッサール]]によってはじめられ、精神に現れた現象を直接記述し、我々の判断がどのように成されるのかに焦点を合わせたものである。この立場では現象の由来についての判断は保留される。

また現象学と実存主義の方法を統合しようとした人物として、哲学者であり認知科学者でもあるロン・マクラムロックがいる。

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