唯心論

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唯心論 - (2012/10/13 (土) 13:09:50) のソース

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**概説
唯心論(spiritualism; idealism)とは[[観念論]]の一種で、物質的なものは実在ではないと考え、心的なものだけが実在であるとする哲学の立場。その反対が唯物論である。類似の思想的立場に[[現象主義]]があるが、現象主義は経験主義から出発し、神や魂など人が経験できないものは不可知であるとするのが大きな違いである。

歴史的には三世紀頃、新プラトン主義の哲学者[[プロティノス>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%8E%E3%82%B9]]が唯心論的な形而上学を残している。プロティノスの思想はプラトンのイデア論を受け継ぎながら、その二元論を克服しようとしたものである。 プラトンの『パルメニデス』に説かれた「一なるもの」(ト・ヘン to hen)を重視し、これを神と同一視した。 彼によると、唯一の統一的・宇宙的意識である無限の存在「一者」が存在し、万物(霊魂、物質)は「一者」から流出したヌース(理性)の働きによるものである(流出説)。人間個人の意識は、その統一的意識が宇宙を眺める時の一視覚・一視点に過ぎないのである。彼の発想には後のドイツ観念論の多くが先取りされている。

プロティノスの思想は、後のアウグスティヌス、スピノザ、フィフィテ、シェリング、ヘーゲルなどに影響を与え、彼らは自らの観念論を展開させた。

**仏教の唯識論との違い
仏教にも華厳経に唯心(三界唯一心)が説かれたことから、唯識論が生れている。しかし仏教ではその識(心の作用)も仮のもので夢幻の存在であるとして否定する。
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・参考サイト
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%94%AF%E5%BF%83%E8%AB%96
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%8E%E3%82%B9

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