ロマンを求めて ◆NXWWzEezZM
空は漆黒に染まり、街灯もまばらにしか見えない。
時折吹き抜ける風は、道端の草を気持ちよさそうになびかせている。
黒野鉄斎はそんな感じの夜道をゆっくりと歩きながら、これからの行動の根本となる方針を整理していた。
時折吹き抜ける風は、道端の草を気持ちよさそうになびかせている。
黒野鉄斎はそんな感じの夜道をゆっくりと歩きながら、これからの行動の根本となる方針を整理していた。
当面の間の最優先事項として、首輪の解除もしくは無力化、これはここに連れて来られた時から変わらない。
その為にまずはサンプルを手に入れるという結論には既に達している。
最も近道となるのは、死体から切り取るという方法。
しかしそれを実行に移すには、死体が必要であるのは言うまでもない。
それなら人が集まりそうな場所に向かうか、人が集まる場所ならば、異なる考えを持った者同士で戦闘が起こるのも不思議ではない。
そこでどちらかが死に至れば、生き残った方はそこにいつまでも居るメリットはあまりなく、死体の傍にいてはあらぬ疑いを掛けられかねない。
殺し合いに乗った者ならさらに他の参加者を殺すために動き回るだろうし、そうでなくとも疑心から起こりうるトラブルを避ける為にも殺害現場で長居をすることはないだろう。
そうとなると支給品はまだしも死体は放置される可能性が高い。
そうなれば、人が集まりそうな場所に向かうというのが一番妥当な策となる。
その為にまずはサンプルを手に入れるという結論には既に達している。
最も近道となるのは、死体から切り取るという方法。
しかしそれを実行に移すには、死体が必要であるのは言うまでもない。
それなら人が集まりそうな場所に向かうか、人が集まる場所ならば、異なる考えを持った者同士で戦闘が起こるのも不思議ではない。
そこでどちらかが死に至れば、生き残った方はそこにいつまでも居るメリットはあまりなく、死体の傍にいてはあらぬ疑いを掛けられかねない。
殺し合いに乗った者ならさらに他の参加者を殺すために動き回るだろうし、そうでなくとも疑心から起こりうるトラブルを避ける為にも殺害現場で長居をすることはないだろう。
そうとなると支給品はまだしも死体は放置される可能性が高い。
そうなれば、人が集まりそうな場所に向かうというのが一番妥当な策となる。
しかし、人が集まりやすい場所に向かうとはリスクも伴う。
前述の通り人が集まりやすい場所なら当然そうでない場所よりも戦闘が起こりやすいだろう。
だからこそ死体から首輪を入手するのならそこに行くのが手っ取り早いのだが、それは自分が戦闘に巻き込まれる可能性も孕んでいる。
そうなると自分はただの老いぼれだ。
武装だって大したことは無いし、たかゆきや立花のような人間を超越した存在が居たらまず敵わない。
老い先短い己の命、亀田の持つ技術にありつく前に死してしまってはやりきれない。
黒野はここまで考えた結果、戦闘が発生しやすいと思われる場所に赴くという選択肢を保留とする。
前述の通り人が集まりやすい場所なら当然そうでない場所よりも戦闘が起こりやすいだろう。
だからこそ死体から首輪を入手するのならそこに行くのが手っ取り早いのだが、それは自分が戦闘に巻き込まれる可能性も孕んでいる。
そうなると自分はただの老いぼれだ。
武装だって大したことは無いし、たかゆきや立花のような人間を超越した存在が居たらまず敵わない。
老い先短い己の命、亀田の持つ技術にありつく前に死してしまってはやりきれない。
黒野はここまで考えた結果、戦闘が発生しやすいと思われる場所に赴くという選択肢を保留とする。
ならば、どうするか。
黒野にとってこの期に及んで逃げ腰になるなどあってはならない、危険を回避するための前述の選択も、言うならば戦略的撤退のようなものだ。
何より早く亀田の下に辿り着きたい、そのためには今出来る事は極力こなしていきたい。
黒野はここまで考えて、地図を取り出す事を選んだ。
現在地はD-8の辺りかと推測する。
その次には地図に載っている施設を一通り眺めた上で、この後どこに向かうべきか考える。
黒野にとってこの期に及んで逃げ腰になるなどあってはならない、危険を回避するための前述の選択も、言うならば戦略的撤退のようなものだ。
何より早く亀田の下に辿り着きたい、そのためには今出来る事は極力こなしていきたい。
黒野はここまで考えて、地図を取り出す事を選んだ。
現在地はD-8の辺りかと推測する。
その次には地図に載っている施設を一通り眺めた上で、この後どこに向かうべきか考える。
研究所──亀田が首輪を創り上げた過程を探る事が出来るかもしれない。
沈没船──大いなるロマンを感じさせる。
工場──首輪を解除する工具を探すのならここに行けばほぼ確実だろう。
倉庫──何らかの重要な手掛かりが隠されている可能性はある。
沈没船──大いなるロマンを感じさせる。
工場──首輪を解除する工具を探すのならここに行けばほぼ確実だろう。
倉庫──何らかの重要な手掛かりが隠されている可能性はある。
どこに向かっても得られる物はそれなりにありそうだ。
問題となるのはリスクに対して得られる見返りである、無論その見返りは推測の域を出る事は無いのだが。
これが普段の黒野だったなら、ロマンを求めて見返りを度外視した選択を取っていたかもしれない。
しかし今、黒野は一刻も早く亀田の技術を手に入れたいという衝動に駆られている。
リスクに見合う対価が獲得出来なければ、時間を浪費するだけ、それは拙策である。
問題となるのはリスクに対して得られる見返りである、無論その見返りは推測の域を出る事は無いのだが。
これが普段の黒野だったなら、ロマンを求めて見返りを度外視した選択を取っていたかもしれない。
しかし今、黒野は一刻も早く亀田の技術を手に入れたいという衝動に駆られている。
リスクに見合う対価が獲得出来なければ、時間を浪費するだけ、それは拙策である。
研究所は一見それほどのリスクがあるようには見えない、そこで得られると推定出来る見返りの量も悪くはない。
沈没船、その響きには強く惹かれる、しかし得られる見返りにはあまり期待できそうにない。
工場は、武器を求めて猛者達が集う可能性を視野に入れざるを得ない、だが工具を手に入れるのを目標とするなら一番確実であると言えるだろう。
倉庫は、亀田がどういう目的でそれを造ったかによって得られる見返りは大きくも小さくもなる、しかしその目的を探るという意味も兼ねて倉庫に向かうのも悪くないかもしれない。
ここでどう動くかによって、野望にどれだけ近づけるかが決まる。
黒野はただひたすらに模索する。
沈没船、その響きには強く惹かれる、しかし得られる見返りにはあまり期待できそうにない。
工場は、武器を求めて猛者達が集う可能性を視野に入れざるを得ない、だが工具を手に入れるのを目標とするなら一番確実であると言えるだろう。
倉庫は、亀田がどういう目的でそれを造ったかによって得られる見返りは大きくも小さくもなる、しかしその目的を探るという意味も兼ねて倉庫に向かうのも悪くないかもしれない。
ここでどう動くかによって、野望にどれだけ近づけるかが決まる。
黒野はただひたすらに模索する。
◆ ◆ ◆
暫くして、黒野は島の中央付近に位置する駄菓子屋で休息を取っていた。
殺し合いの場には似つかわしくない、どこか懐かしい雰囲気を醸し出している、そんな場所だった。
当然、殺し合いに乗った者の襲来に備えて予め逃げ道は確保しておいてある。
一通り建物内の探索を終えたところで、黒野は改めて支給品を確認する事とした。
銃剣をすぐ手に取れる位置に置き、支給された食料の類について考えてみる。
そこにあったのは乾パンと水、量はそこまで多くない。
これでは三日も持たないだろう、ここから亀田の意図を推測してみる。
殺し合いの場には似つかわしくない、どこか懐かしい雰囲気を醸し出している、そんな場所だった。
当然、殺し合いに乗った者の襲来に備えて予め逃げ道は確保しておいてある。
一通り建物内の探索を終えたところで、黒野は改めて支給品を確認する事とした。
銃剣をすぐ手に取れる位置に置き、支給された食料の類について考えてみる。
そこにあったのは乾パンと水、量はそこまで多くない。
これでは三日も持たないだろう、ここから亀田の意図を推測してみる。
亀田は我々に首輪を付けていつでも殺せる状態にある。
殺せるのにそうしないのは、何か目的があるからだろう。
亀田は初めに、6時間に一回行われるという放送毎に『禁止エリア』なるものを設けると言っていた。
禁止エリアがどのような規模で増えていくのかは分からないが、殺し合いを長引かせたくはないと推測できる。
そこでこの食料の少なさだ、参加者同士で食料を巡る争いなども十分考えられる。
亀田は自らの手は下さないと言ったが、そこまでして殺し合いを『させる』事については拘っている。
ここから亀田が抱いているであろう野望を推理するにはまだ情報が少なすぎる。
だが亀田が興味本位などではなく、何らかの目的があって殺し合いをさせている可能性は高い。
自分だって殺す事が必要とあらば躊躇はしないつもりだが、亀田のような愚者の思惑に乗って殺し合いを積極的に進めていくようなつもりは無い。
殺せるのにそうしないのは、何か目的があるからだろう。
亀田は初めに、6時間に一回行われるという放送毎に『禁止エリア』なるものを設けると言っていた。
禁止エリアがどのような規模で増えていくのかは分からないが、殺し合いを長引かせたくはないと推測できる。
そこでこの食料の少なさだ、参加者同士で食料を巡る争いなども十分考えられる。
亀田は自らの手は下さないと言ったが、そこまでして殺し合いを『させる』事については拘っている。
ここから亀田が抱いているであろう野望を推理するにはまだ情報が少なすぎる。
だが亀田が興味本位などではなく、何らかの目的があって殺し合いをさせている可能性は高い。
自分だって殺す事が必要とあらば躊躇はしないつもりだが、亀田のような愚者の思惑に乗って殺し合いを積極的に進めていくようなつもりは無い。
とにかく、亀田が何らかの目的を持ってこの殺し合いを開催したと仮定すると、その目的を探る事が打倒亀田への道に繋がるはずだ。
そうなると今回の支給品に限らず、些細な手掛かりも見落とせない。
そんな事を考えて黒野は乾パンと水を念入りに観察し、しばらくしてそれらを他の支給品を取り出す代わりにデイパックの中に戻した。
やはり水滴は付いてない、結局与えられた食料からはそれくらいしか収穫は無かった。
とりあえず食料はあるに越した事は無いということで、店で並んでいたいくつかの駄菓子をデイパックに放り込み、食料に関する考察は終えた。
そうなると今回の支給品に限らず、些細な手掛かりも見落とせない。
そんな事を考えて黒野は乾パンと水を念入りに観察し、しばらくしてそれらを他の支給品を取り出す代わりにデイパックの中に戻した。
やはり水滴は付いてない、結局与えられた食料からはそれくらいしか収穫は無かった。
とりあえず食料はあるに越した事は無いということで、店で並んでいたいくつかの駄菓子をデイパックに放り込み、食料に関する考察は終えた。
黒野は次にノートパソコンを取り出す事を選んだ。
外装に目立った特徴は見られない、いたって普通のノートパソコンのようである。
どうせならバッテリーの消耗を避けるために駄菓子屋のコンセントから電力を拝借したかったが、アダプターが見つからなかったので断念した。
ノートパソコンの起動が終わるまでの時間でデイパックの中をさらに漁っていると、初めに支給品を確認した時は目に止まらなかった支給品がある事に気付く。
なるほど、これは使いようによっっては中々便利そうだ。
しかれども今は特にそれを使う必要も無かったので、黒野はそれを丁寧にデイパックに戻す。
丁度、パソコンが起動し終えた頃だった。
外装に目立った特徴は見られない、いたって普通のノートパソコンのようである。
どうせならバッテリーの消耗を避けるために駄菓子屋のコンセントから電力を拝借したかったが、アダプターが見つからなかったので断念した。
ノートパソコンの起動が終わるまでの時間でデイパックの中をさらに漁っていると、初めに支給品を確認した時は目に止まらなかった支給品がある事に気付く。
なるほど、これは使いようによっっては中々便利そうだ。
しかれども今は特にそれを使う必要も無かったので、黒野はそれを丁寧にデイパックに戻す。
丁度、パソコンが起動し終えた頃だった。
◆ ◆ ◆
黒野は、ノートパソコンの中のファイルを、とりあえず表面的に見える物だけは確認した。
しかし特に目を見張るような情報は得られない、デスクトップに表示されていた物だけを確認したので当然と言えば当然である。
さてこの後はどうするか、というところで黒野はノートパソコンに表示されている時計に目をやる。
時刻は朝の5時を過ぎている、亀田の言う通りならじきに6時間に一度の定時放送とやらがあるはずだ。
亀田が指定するという『禁止エリア』とやらは聞き逃せば不利になるのは必至である。
となると、あと数十分はここにいるのが手堅い選択となる。
だからと言ってここにいつまでも長居をする訳ではない。
研究所、沈没船、工場、倉庫──、次なる行き先の候補はいくつもあった。
しかしながら黒野が選んだのは、現在地から南東の方向に位置する施設、その名をゴミ処分所と言う。
ゴミ処分所を次の行き先に決めた理由としては、まず直感的にロマンを感じたことが挙げられる。
ゴミ処分所、それは役目を終えた鉄屑が集まっているような響きである。
しかしそれを逆手に取ることが出来れば、亀田サイドの技術力を窺うことが出来る。
つまりどういうことか、亀田が処分している廃品の技術レベルを見れば、おおよその技術力が窺えるということである。
亀田陣営が何を以ってその廃品を失敗作としているのかが推測出来れば、亀田の行動の方向性が見えてくる。
運が良ければ、首輪や場内の設備の試作品などを見つける事も可能かもしれない。
勿論、本当の意味でのゴミしか見つからず、徒労に終わる可能性もある。
だが、それでこそロマンである。
常に対価を考えて行動するなど、この男にはやはり似合わない。
何も手に入れられないかもしれない、だからこそ期待が膨らむのだ。
黒野鉄斎という男は、そういう感性を持っていた。
しかし特に目を見張るような情報は得られない、デスクトップに表示されていた物だけを確認したので当然と言えば当然である。
さてこの後はどうするか、というところで黒野はノートパソコンに表示されている時計に目をやる。
時刻は朝の5時を過ぎている、亀田の言う通りならじきに6時間に一度の定時放送とやらがあるはずだ。
亀田が指定するという『禁止エリア』とやらは聞き逃せば不利になるのは必至である。
となると、あと数十分はここにいるのが手堅い選択となる。
だからと言ってここにいつまでも長居をする訳ではない。
研究所、沈没船、工場、倉庫──、次なる行き先の候補はいくつもあった。
しかしながら黒野が選んだのは、現在地から南東の方向に位置する施設、その名をゴミ処分所と言う。
ゴミ処分所を次の行き先に決めた理由としては、まず直感的にロマンを感じたことが挙げられる。
ゴミ処分所、それは役目を終えた鉄屑が集まっているような響きである。
しかしそれを逆手に取ることが出来れば、亀田サイドの技術力を窺うことが出来る。
つまりどういうことか、亀田が処分している廃品の技術レベルを見れば、おおよその技術力が窺えるということである。
亀田陣営が何を以ってその廃品を失敗作としているのかが推測出来れば、亀田の行動の方向性が見えてくる。
運が良ければ、首輪や場内の設備の試作品などを見つける事も可能かもしれない。
勿論、本当の意味でのゴミしか見つからず、徒労に終わる可能性もある。
だが、それでこそロマンである。
常に対価を考えて行動するなど、この男にはやはり似合わない。
何も手に入れられないかもしれない、だからこそ期待が膨らむのだ。
黒野鉄斎という男は、そういう感性を持っていた。
「亀田よ、今は高みの見物に興じているが良いわ。
貴様が棄てた技術、とことん利用させてもらうからのぉ」
貴様が棄てた技術、とことん利用させてもらうからのぉ」
黒野鉄斎、それは、ロマンを何よりも愛する狂気の科学者である。
【D-6/駄菓子屋/一日目/早朝】
【黒野 鉄斎@パワプロクンポケット8】
[状態]:健康
[装備]:銃剣
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1個(確認済み)、ノートパソコン(バッテリー消耗小)、駄菓子数個
[思考]
基本:亀田の技術を手に入れた上で生きて帰る
1:まずはゴミ処分所を目指す
2:首輪を外す
【黒野 鉄斎@パワプロクンポケット8】
[状態]:健康
[装備]:銃剣
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1個(確認済み)、ノートパソコン(バッテリー消耗小)、駄菓子数個
[思考]
基本:亀田の技術を手に入れた上で生きて帰る
1:まずはゴミ処分所を目指す
2:首輪を外す
[備考]
※参加時期は未定
※当たり前の事ですがヒーローのことは忘れています
※デイパックに駄菓子がどれくらい詰められたか、どんな駄菓子が入っているかは後の書き手にお任せします
※参加時期は未定
※当たり前の事ですがヒーローのことは忘れています
※デイパックに駄菓子がどれくらい詰められたか、どんな駄菓子が入っているかは後の書き手にお任せします
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