作品
milky way
孤独が代わる代わる囁く。
「これでいいの?」
「今ならまだ間に合うわ。出直しなさい」
街角には花束。
涙もいつかは乾き、全てが過去になるのだろう。
554 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/10/31(日) 12:20:13 ID:/foceI3h
【コメント】
596 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/11/04(木) 20:51:07 ID:PGEl5y3V
>>554 天の川つーより、ぼくは事件や事故の現場に花が活けてあるよね、それ
を連想したなあ。それと天の川のイメージを繋ぐのに苦労してる。
610 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 18:53:53 ID:l9N+m/jw
>>554 milky way
孤独は囁くだろうか。少なくとも僕の孤独は呟く。囁くのは孤独から抜け出したいと思う自分だ。
そして一歩。その一歩が道になる。餞別として用意された花束。僕は疑ってその花束を手にしないだろう。
涙は乾く。しかし涙を終えることはできるだろうか。全てが過去になったとき、僕は生きているだろうか。
それらの疑問と不安を胸にした僕は、空を見あげる余裕もなくただ足元を見つめる。
だからそんな僕は見ることもないのだ。その天の川を。
フロントガラスに霜が降りるころ
ラムネビンアスファルトに叩きつけて
取りだしたビー玉
そいつは一日十日千日
時が立つほどに研ぎ澄まされて
純粋さを増してんだ
真夜中のネオンと星
どっちが美しいかってお前に聞いてみたいね
本当は答えなんて
どっちでも構わないんだけど
雪が降る日の予想が90%の的中率だとか
冷えた空気に映える白いヘッドライトが好みだとか
真夜中凍えるようにしてフカす煙草が旨いとか
とても大事だけどビー玉割れたっていいし
カタチじゃないって知ってるし
アスファルト踏みしめるときだけ
浄化されてんだ
何が大切かなんてどうだっていいだろ
お前ならそう言うだろ
まっすぐ進めば届くんだろ
THANK YOU MY FRIEND
3、2、1
お前のカウントで
また今日も地面を蹴り上げるんだ
556 名前:フロントガラスに霜が降りるころ [sage] 投稿日:04/10/31(日) 18:17:56 ID:IiMSQ6by
【コメント】
596 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/11/04(木) 20:51:07 ID:PGEl5y3V
>>556 「純粋さを増してんだ」は、なかなか書けないね。いいことばだと思う。
ただ、かなり粗削り。「THANK YOU MY FRIEND」は詩の世界をコワしてるし、
「大事」「大切」の重複など、もちっと気をつけたいね。
610 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 18:53:53 ID:l9N+m/jw
>>556 フロントガラスに霜が降りるころ
これは>>552への返歌として読んだ。閉ざそうとするむかしの言葉に突きつけられたいまの言葉。
都会の夜景の美しさは星達の輝きに決して劣らない。むしろそれらを比較すること自体が
ある種の欺瞞に満ちている。そこで「本当は答えなんて/どっちでも構わないんだけど」となる。
ただし「割れたビー玉でもいいのならそもそもビー玉なんていらないんじゃないか」と問われたときの答えだけは
やはり探しておかないといけないだろうと思う。そのくらいの範囲で「何が大切か」を決める必要はある。
「お前のカウント」だって「俺のカウント」に変えないといけないだろう。
911 名前:ヒヨッコ ◆SLl1WIc.dY [sage] 投稿日:04/11/07(日) 17:58:55 ID:gU+tAgGY
フロントガラスに~を書きました。
まだ詩というものに触れて間もないのでここに投稿させてもらうのは
早いかとも思いましたが、ここの方の批評をどうしても頂きたくて
こちらに来ました。
そしてやっぱり良かったな、と思っています。
批評して下さった方、ありがとうございました。
とても勉強になりました。
地の果て
なあ血だるまー
結局俺達死ぬんだろうな
お前は血だるまだし
俺は血みどろだし
ち、血みどろ
怖いよ
怖いよ
おいかけてきたよ
怖い?
怖いとか
そ、そういうの俺、
もう、わ、わっかんないんだよねー
あははお前
ざくろみたい
なあ血だるまー
557 名前:地の果て [] 投稿日:04/11/01(月) 19:27:56 ID:CCAapmzI
【コメント】
596 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/11/04(木) 20:51:07 ID:PGEl5y3V
>>557 血だるま君と血みどろ君の会話ですか…。うーん、ナンセンスだねえ。
うん、こういう詩もアリだねえ。お題には沿ってないような気がすんだけど。
598 名前:名前はいらない [] 投稿日:04/11/05(金) 04:26:47 ID:DtJw8NJV
3点 >>557 :地の果て :
するっと、喉を過ぎていく感触。一気に読んだ。
613 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 19:15:42 ID:l9N+m/jw
>>557 地の果て
思わず笑ってしまった(もちろん良い意味で)詩ではあったが「道」は何処にあるのだろう。
タイトルと「結局俺達死ぬ」事実だろうか。そこらへん「わっかんないんだよねー」
926 名前:心霊写真 [sage] 投稿日:04/11/08(月) 00:13:23 ID:9qz31Ji1
失礼します。
審査の方々、ありがとう&お疲れ様です。参考になります。
ごめんなさい。三つ投稿してました。題出した手前、
投稿の少なさにびびって思わず奮起の気持ちで(言い訳)
もうしません。ほんまごめんなさい。
ななほしさんへ >>557「地の果て」書く方もするっと一気書きでした。
Canopus さんへ >>574->>581「夢の住人」どうにもまとまらず無念です。
Cさんへ >>551「道化」にわかアングラ好きの甘さが詩にも出たようです。
MUJINAさんへ 難しい題出して後悔。一本道」って曲聴いてて皆の道を読みたくなり。
GONさん、Canopusさん、固有値の作者さん、おめでとうございます。
誰がどれを書いたかって結構楽しみ。全員後書きしたらなあ。。。
【得点】 4点
- ななほし ◆lYiSp4aok.:3点
- Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点
道
アスファルトの感触がおかしい
バス停までの道
靴が3センチほど沈みこんで消える音 ちふ
周りが白化して
上下左右もなく歩く
もうそろそろ
バスがくるころ
あきらめて楽になった
558 名前:道 [] 投稿日:04/11/02(火) 02:00:49 ID:3r43e/LE
【コメント】
599 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/11/05(金) 04:30:31 ID:DtJw8NJV
1点 >>558 :道 :
アスファルトの柔らかい。……感触がある。特に読後感が残らなかった。
「ちふ」 < ちょっと意味がわからないが……誤字だったら邪魔にならない良いタイミング
「楽になった」< この印象は強かった。
613 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 19:15:42 ID:l9N+m/jw
>>558 道
道を人生と比較するとどうしても死という終焉が見えてくるわけでそのような詩が多いわけだが
せっかく詩という虚構の世界で「生きる」のだから死を超えるようなものがもう少しあってもいいと思う。
僕はむしろバスに乗っている他の乗客たちのことが知りたかった。
バスの運転手のことも、そのバス停の名称も、バスの行き先も知りたかった。
【得点】 1点
海を渡る
「線路の上を歩いて海を渡る
それ自体はけして珍しい行為じゃない
だが心してきいてほしい
次の駅にたどり着くことのできる者は
きわめて稀である
「大洋をどこまでも縦断する一本の直線
それは島嶼
それは紡がれたかぼそい蜘蛛の糸
それは単純で最大のシナプス
それは人類に残された最後の自己主張
「必需品
まずは一本の水筒と
絶縁体の手袋と靴を用意すること
線路は帯電していて触れると必ず体を蝕む
また駅間の距離は定かではないが
夜通し歩いても二日は優にかかる
「海洋特急は週に一本
なぜか南回りの便だけだ
列車がやって来るまでに海を渡らなければ
運命はサイコロのように決まってしまう
「線路のまわりの波はおだやかで
はるか向こうには灯台がかすんでいる
口笛を吹きながら渡った
太陽と空と海と線路と
旅の道連れにウミネコの鳴き声と
駅までの道のりはけして長くはない
「妨げとなるのは高波だけではない
強い紫外線と海風は確実に体力を消耗させる
線路は常に横揺れをくり返し
海を渡るわれわれを拒絶するかのようだ
「そして今やかなしいことに
イルカもクジラも人類の敵なのだ
彼らに見つかったら最後
四肢から徐々に喰われて
私の存在した証はどこにもなくなってしまう
「ここの生活には満足している
それなのにどうしてだろう
駅がぼくをいざなうんだ
旅に出ようとぼくをいざなうんだ
「海を渡るには駅を見つけなくてはならない
駅の正確な場所は誰も知らない
規約上は誰にも訊いてはならない
秘密裏のうちに目くらめっぽうに
探す 薔薇の薫りのする方へ
「駅員は親切に旅の手ほどきを教えてくれる
最低限の必需品まで揃えてくれる
駅員はパトロールも兼ねていて
線路を歩いて海を渡る者を取り締まる
彼らはためらいなく密航者を射殺する
駅に駅員のいたためしはなく
さびれたプラットホームがぽつんとあるだけだ
駅は存在しない
「遠くで
海洋特急の疾走する音がきこえる
姿をみたことはない
音だけの幻の列車だ
私は思い出すかつて私の成し得なかったくさぐさを
ユニゾンのこだまはいつまでも続く後悔のように
「ぼくははだしで
海上のプラットホームに立っていた
これからぼくの渡るまっすぐな線路だけを見ていた
次の駅は
かすんでまだ見えない 歩きはじめる
「ぼくは駅を知らない
ぼくは線路を知らない
ぼくは海洋特急を知らない
ぼくは海を渡るすべを知らない
ぼくの眼前にひらけた道を知らない
ぼくは海を知らない
知らない。
559 名前:海を渡る:1 [sage] 投稿日:04/11/02(火) 02:52:20 ID:7eKddJZf
560 名前:海を渡る:2 [sage] 投稿日:04/11/02(火) 02:53:37 ID:7eKddJZf
561 名前:海を渡る:ラスト [sage] 投稿日:04/11/02(火) 02:54:43 ID:7eKddJZf
【コメント】
598 名前:名前はいらない [] 投稿日:04/11/05(金) 04:26:47 ID:DtJw8NJV
2点 >>559-561 :海を渡る:1 :
何だろう? と引き込まれた。 最後まで読んでしまった。なんともいえない……
読後感が残った。
604 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [catwalk7@nifty.ne.jp] 投稿日:04/11/06(土) 01:28:24 ID:goCZLDPA
>>559-561 海を渡る
歩いて海を渡る――イエス・キリストじゃああるまいし、渡れるわけねぇだろ。
何? 線路の上を歩いて行くって? 海底トンネルか? 違う? 海洋特急だぁ?
何だ、それ。聞いたことねぇぞ。東京駅の何番線から出てるんだ? 「海洋特急は週に一本/
なぜか南回りの便だけだ」 それじゃあ、来週まで来ないっていう寸法か。それなら
オイラ歩いて渡るよ。線路の上を。えっ!命がけだって? 駅員が銃で射殺するって!?
ふざけんなJR。国土交通省に訴えるぞ。それならオイラ行かない。それでも君は行くのか。
おい、やめときなよ、殺られちまう。引き返せ。帰ってきなよ。カムバック。カンバック
カ○○○○!
613 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 19:15:42 ID:l9N+m/jw
>>559-561 海を渡る
ファンタジーは幻であるからこそ具体的に描かれないと茶番になるわけで、この詩はその点を意識している。
知らないものを語る、その語り口も徹底されている。
言葉の働きかけによって存在しない情景が読者の内側に想像され個々別々の世界が創造される。
その試みと企みは成功している。少なくとも僕の中で充分すぎる成功を見せた。
ここから先を「意味」に依って語る事は避けるべきだろうと思う。
ただし一つだけ考えてしまう。駅を「知らない」僕は、無人のプラットホームに立って
「知らなかった」僕になったのだろうか。それともまだ「知らない」ままなのだろうか。
「知らない」と言い張っているのか。それとも……
912 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:04/11/07(日) 18:30:54 ID:gnytoDEq
みなさんオツ&オメでございました。
大方の予想どおり、『海を渡る』を書きました。ええ、「マリーノ超特急」の
3作めです。今回はマリーノ超特急に関する噂の交錯など書きたかったんです。
審査員の方々、どうもありがとうございました。
もうちょっとダイナミックに出来ないかな、あと終り方はあまり好きじゃない
んで、も少し手を入れてみるつもりです。
ちなみに「マリーノ超特急」シリーズは『詩学』にも投稿していて、今のとこ
ろ全滅状態です…。
【得点】 5点
- ななほし ◆lYiSp4aok.:2点
- MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点
- C ◆7sqafLs07s:2点
道々しい
青白い息に押し潰された
色狂いの電柱達が
立ちっぱなしの中
彼女は昨日のまま
アスファルトに熱く接吻
もう会えないと思っていた
道は分断され滞っていた
彼女はいつかと同じく
高いヒールで
跡を付ける
ダダッダダダッダダダ
俺はロボット彼女女王様
562 名前:道々しい [] 投稿日:04/11/02(火) 18:00:23 ID:4XnCMH+p
【コメント】
609 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/11/06(土) 18:50:57 ID:BuIcr8Tt
続き。
>>562 イメージ的なことばの列だけど、軽みと重みの両方あって、不思議に情
景を喚起するものがあるね。でも尻切れとんぼでもある。
614 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 19:54:54 ID:l9N+m/jw
>>562 道々しい
君はロボットというより早漏だ、と詩を読んでそう思った。最後、もう少し堪えるべきだ。
しかしそれも意図として読むべきなのだろう。
「もう会えないと思っていた/道は分断され滞っていた」
この部分がテーマにこじつけた蛇足のように感じられた。
その後にある「いつかと同じく」のような方向性の言葉を費やすべきだった。
海上の道
秋の黄昏まで指一本という
まだ太陽の微笑みが力に満ちている時、
微かに赤らんだ雲がたなびき、空はいまだ青く、
奇妙にろうらかな空間が浮かび上がる。
海上に光の道が拓かれた。
ゆるやかに波立つ海上に
この世の全ての色を映し出したような
細かな鏡の欠片が敷き詰められて、
一瞬ごとに形を変える無数の破片が
約束の地へと真っ直ぐな道を造りだした。
彼の地には、愛が手に取れるに違いない。
彼の地では、美が万遍なく行き渡るに違いない。
彼の地に至る道は、きっと足を引き裂くに違いない。
彼の地へ至る道に吹く風は、心も引き裂くに違いない。
青い空が薔薇色を増し、太陽の輪郭が拡散し、
光が柔らかく空に溶けていく。
今日もまた、彼の道を歩み得ないまま、
陽が落ち往きて、黒い海を迎えた。
よく見知ったこの海に、この世の全てが内包される。
ここに示される道は、黒い蜘蛛の糸で編み出したように
無限にひろがり、闇に収束していく。
この道をたどる。
すべての分岐を闇の中で迎え、闇の中で選ぶ。
手探りで、這いつくばって、にじにじと歩む。
にじにじ と 歩むのだ。
563 名前:海上の道 [sage] 投稿日:04/11/02(火) 21:12:52 ID:iSgxoUek
【コメント】
599 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/11/05(金) 04:30:31 ID:DtJw8NJV
1点 >>563 :海上の道 :04/11/02 21:12:52 ID:iSgxoUek
にじにじと と < このフレーズが切れがいい
609 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/11/06(土) 18:50:57 ID:BuIcr8Tt
>>563 海に映る夕陽と夕焼け、ってヤツだね。ちょっと堅すぎるかもよ。
>>565-568 これ続き物だったのか…。んっとね、今回は焦点がかなりボヤけて
る印象。刑事を書くでもなし、事件を書くでもなし。ピント合わせよう。
614 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 19:54:54 ID:l9N+m/jw
>>563 海上の道
今回のテーマで、海関係が多いのは何故なんだろう。道と海の関係とは一体。
やはりそれまでに書かれた詩を読んで投稿する人が多いために
影響しあうのだろうか、などと考えつつ
この詩に関して言えばイメージの選択には独特な奇想があり、
対比と象徴で攻める様も好みなのだが
最後、リフレインされる「にじにじと歩む」
の部分には自分の発想に酔っているような印象があってそこが残念。
918 名前:リーフレイン [sage] 投稿日:04/11/07(日) 19:20:27 ID:XXGHdqlf
審査の方々、本当にありがとうございます。
とても勉強になります。(海上の道でした)
ちゃんぷ、準チャンプさん、おめでとうございます。
>GONさん、ほんとに良い詩ですね。イメージが鮮烈に浮かびます。
なんかちょっと悔しいと思うのが情けないかぎりですーーー。
いつか、ああいう詩、書いてみたいと思います。
【得点】 1点
未知行く際に
油の海を行くの 黒く暗く 月も水面に映さない
そんな景色はまるで 絶たれた希望を呑んだ
丈も知れぬ獣のように 恐いけれど
それを知っても行くの 跡を辿ることも叶わない
終わり知れぬ先 それは水平線の彼方
ドロリとした感触は 船の上にいても不快
それは手段でしかない 私は守られていない
当たり前の事だけど 自分の足で立つことなんて
その足を踏み出す事を 知らないまま此処まで来て
船は油であれ海から私を守ると信じて
そして 裏切られた 得体の知れない道に
向かい合い それを行く覚悟の選択を
私は後悔しない
564 名前:未知行く際に [sage] 投稿日:04/11/03(水) 02:01:31 ID:TJB0FzDc
【コメント】
599 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/11/05(金) 04:30:31 ID:DtJw8NJV
1点 >>564 :未知行く際に :
ドロリとした感触 < 飛び込んでくる。
614 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 19:54:54 ID:l9N+m/jw
564 未知行く際に
なにか独特のリズムを感じた。生理的なリズムとでも言えるだろうか。
しかしこれは独り言だ。日記を盗み読みしたような気分がする。
そしてそれは決して愉快な気分ではないのだ(少なくとも僕は)
「裏切られた」ことも「覚悟」も「私」しか知らないままで
始まり終わってしまう。「未知」に踏み出すその前に、
「後悔しない」と言えるだろうか。この場合は「後悔したっていい」じゃないのか。
そうやって感じてみても、閉ざされた言葉の前に何処か虚しかった。
【得点】 1点
夕暮れの道
冷たいと九月の雨にけむる高層ビルが遠くに見えている深町署の
刑事課に電話がかかる
110番ではない
「山沢? ……山沢は今 出ています …どちらサン?」
捜査一課の鬼刑事も電話の相手が中年の女性とあって
いくらか声もやさしくなる
まさか飲み屋のオカ……
「紅藤と申します 山沢様はお忘れになっているやも知れませんが
高校の頃ご一緒させて頂いた紅藤康介の母親でございます」
何か訳ありの様子……
不機嫌そうな顔の康介が電話の向こうで母親の顔色を見ていた
黄色でもない茶色でもない 柿の色は秋の日に照らされる甘い色だ
たねなし柿と値札に書いてある
「おいしそうねぇ……」
山題貴子は無邪気に言うとあでやかな柿を手に取った
山題栄次郎は無表情に少しうなずいて答えた
これで今夜は……私をいじめに来るは……
小さなスーパーマーケットの売り場主任と話しているのは山沢刑事だった
二人連れの客も結構 来るようである
売り場主任の田島徹が死体のから描きおこした似顔絵のコピー見ていた
この方がアベックとかで御こしになっていたら
覚えていますね……
被害者の部屋にこのスーパーの袋があった
しかし
何も繋がる事実は見つからなかった
捜査がうまく行かない時は現場百遍という
もう一度現場に行ってみるか
「お前ぇ! 刑事ってのは勤勉に励めばいいってモンじゃ
ないんだよ」
先輩から叱責されるような気持ちで
それでも
現場百ペンだと……想う
今日の予定の聞き込みは終わった 手掛かりはない
ここで現場に行ってみる ……それがただの勤勉で
あるはずがない
はっきり
そんな事を考えているわけではないが勤勉な
行動派の山沢刑事だ
被害者は毎日この道を歩いていた
道端の電柱には所番地とローカルな広告が
/ハッピー金融 断りません/峠産婦人科 /ハッピー金融 断りません/峠産婦人科 //ハッピー金融 断りません/峠産婦人科 /山田学習塾 小学生から高校生まで/
/ハッピー金融 断りません/峠産婦人科 /ハッピー金融 断りません/峠産婦人科 //ハッピー金融 断りません/峠産婦人科 /山田学習塾 小学生から高校生まで/
この角を曲がると被害者が住んでいたアパートだ
被害者は10年以上勤めていた会社にも偽の名前を使っていた
アルバイトから本採用になるときに出した保証人の
住所も名前も
該当者がなかった
いったい何故 偽らなければならなかったのか?
被害者の身元が判らねばこれ以上の
捜査は行き詰まりだなぁ……
疲れを感じながら
山沢刑事は
歩いた
565 名前:夕暮れの道 1 [] 投稿日:04/11/03(水) 03:02:19 ID:hrLzR98V
566 名前:夕暮れの道 2 [] 投稿日:04/11/03(水) 03:04:30 ID:hrLzR98V
567 名前:夕暮れの道 3 [] 投稿日:04/11/03(水) 03:06:23 ID:hrLzR98V
568 名前:夕暮れの道 4 [] 投稿日:04/11/03(水) 03:08:43 ID:hrLzR98V
【コメント】
923 名前:名前はいらない [] 投稿日:04/11/07(日) 20:46:05 ID:iFa0IZVN
山沢刑事シリーズを書いたものです。
移入について、教えてください。 オムニバスとは違うと思うのですが……
最終更新:2006年12月26日 00:00