作品
作品が創れない夜
書けば書くほど嘘になる
長文スマソ的な詩文の羅列
なぜにそんなに奇をてらう
正しい言葉を一つ二つ
ただそれだけあればあれば良い
こわいね
こわいさ
え?何がいいたいかって?
無題って難しい
詩って難しい
そう思っただけさ
書いては破いて捨てたのか
思い付くままエイヤと送信したのか
君背中が透けて見えるよ
あれれ、怒ったのかい
気にすることはないさ
所詮「詩で遊ぼう」さ
壊そうよ
壊そうぜ
でも
創れないよ
もう寝るよ、おやすみ
464 名前:作品が創れない夜 [sage] 投稿日:04/10/23(土) 00:15:42 ID:iKkFYUcD
【コメント】
493 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/10/24(日) 22:34:57 ID:aLDOFDXj
>>464 :作品が創れない夜 :04/10/23 00:15:42 ID:iKkFYUcD
なんか、秘密の呪文があるのかもしれません。……創作がバリバリできる作家には
でにょ、やっぱり寝ちゃったら書けないにょ……
501 名前:Alnite ◆m3UVuKrnck [sage] 投稿日:04/10/25(月) 01:12:10 ID:mzLRVFbC
>>464 作品が創れない夜
俺の詩とかね。投稿回数は一回二回じゃないってのに。
理由はこんな夜が続いて期限だ期限だって急いで書いて悪循環。
だから気持ちは分かる。分かりすぎる。ほら、ちゃんと伝わったよ。
こんなに稚拙な文でもね。
だから表現にばっかり頼ってはいけませんって私はいつも言ってるでしょう?
510 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/10/25(月) 13:52:54 ID:NEvT9FQE
>>464 作品が創れない夜
先走った技巧は想いと乖離し詩を間違った言葉に変える。
それは素朴に誰もが感じる。この作品で言う正しい言葉とは想いに忠実な言葉ということだとして、
では言葉はどうすれば想いに忠実になるのか。口語で書いたり平易に書いたりすれば良いという分けではないはずだ。
> 壊そうよ
> 壊そうぜ
> でも
> 創れないよ
> もう寝るよ、おやすみ
沈黙を持って語らしめる。それも一つの方法だ。でもそれでは詩にならないから
沈黙への過程を描くことで正しい言葉を余白に炙り出す。でもそれは一度きりしか通用しない方法だ。
詩人は結局いつかは正しい言葉を自分で作り出さなければならない。そのとき形骸化した技巧に再び命が吹き込まれるはずだ。
517 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/10/25(月) 20:58:33 ID:sqzMIhqP
>>464 正しいことばは、難しいよね。
【得点】 1点
「何か創る」の始まり
南からは油と血の匂い
西からは重厚な機械音
北からは寒さの凍える子供達の喘ぎ声
東からは
東からは
東からは 何も聞こえてこない
だったら東に行ってみようか
なんだったら俺がなにか起こしてやるよ
神様がそんな俺を見て笑ってやがる。
465 名前:「何か創る」の始まり [sage] 投稿日:04/10/23(土) 00:51:04 ID:5E+ZoQi6
【コメント】
493 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/10/24(日) 22:34:57 ID:aLDOFDXj
>>465 :「何か創る」の始まり :04/10/23 00:51:04 ID:5E+ZoQi6
すっきりしている。若さを感じる。……ところで、あなたは神を信じますか?
517 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/10/25(月) 20:58:33 ID:sqzMIhqP
>>465 「始まり」というより、この詩はまだ何も始まっていないよね。始まる
前に神さまの嘲笑を受けておしまい。「何か創る」ってせっかくタイトルにあ
るんだから、とっかかりくらいあってもよかったんじゃない?
純愛に恋する汚れた手
私に注ぐ光は固体で だから手に触れれば
さらさらと音立てて 流れていくのでした
それはとても とても 素敵な心地で
まるで 愛しい人に抱かれて眠る夜のよう
けれど私には 心決めた人もおらず
そのような心地は 本当に久しく絶えて・・・
一人で感じるこのような光の感触は
幾ら心地よいとしても 誰かの肌を
恋しく思わせるのです 誰とも知れず
それはとても虚しくて このような時でさえ
寂しさを感じさせるのです 強く 強く
誰かを愛したいと!
466 名前:純愛に恋する汚れた手 [sage] 投稿日:04/10/23(土) 01:55:55 ID:XdL40Dpi
【コメント】
493 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/10/24(日) 22:34:57 ID:aLDOFDXj
>>466 :純愛に恋する汚れた手 :04/10/23 01:55:55 ID:XdL40Dpi
出だし、かなり好みです。愛とは? どんな人? 愛する顔立ちが見えないかなぁ……
517 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/10/25(月) 20:58:33 ID:sqzMIhqP
>>466 汚れた手の描写がまったくできていない。内容もただの感傷の表出でし
かない。
「蛍の湖畔」に集う言霊たち
今日も 意味のない言葉たちが いたるところで生まれゆく
そしてそれらは この街の忘れられた死角の闇に予定通りに散らばり
そのままほこりにまみれてゆくだろう
その一方で
今日も 輝きを放つ言葉たちも この街のどこかで生まれゆく
そしてその言葉たちのいくつかは 理由もなく炎のような言霊となり
どこか遠くにあるそれぞれの思い思いの場所へと向かう
―そしてこれは、
無数の蛍が飛び交う湖畔へと辿りついた
4体の言霊たちの例である
―最初のお客様(言霊1)
静か過ぎる水面と 夜空の間を右へ左へと這いまわり
木々に溶け込みそうな月の光に身を浮かばせ
私は艶やかに言葉を発した
「あらあら 私としたことが すっかりごぶさたでございましたわね。
もっとも ここでは時間の流れ自体が無意味なことなのかもしれないけれど。
私と私以外のすべての言葉たちへ… 清く 厭らしく 美しく あれ」
―2~3番目のお客様(言霊2、言霊3)
(遠くで何かが聞こえる)
「う~ん、子供の名前は何にしようかあ~~、
やっぱ今風の格好のいい感じがいいよなあ おまえ」
(僕はその時 初めて`何か´を感じた気がした)
―4番目のお客様(言霊4)
蛍がコウコウと光るから 飛び交う言葉たちに花を添えるのです
遥か高い夜の色を映し出す湖面を眺めながら
私は素直に言葉を発しました
「ふふふ とても綺麗…」
その言葉は蛍の洪水の中をうねるように通り抜け
羽を持つ者のようにふわりと 湖面の下へ下へと舞い降りた
そしてまだ陽の下で生きられぬ異形の言葉たちを包みこんだ
「…またお逢いできますよう」
―湖畔の主(言霊5)
(ふむ 今日は4名の来客でしたか)
空間ヲ 我のスベテハ
チガッタ空間ヲ 感じるコトガ
我と違った空間を 感じることが我の全てである
(さて今宵はここらへんでお開きにしましょうか)
467 名前:「蛍の湖畔」に集う言霊たち(1) [sage] 投稿日:04/10/23(土) 02:49:21 ID:WVmR5J+c
468 名前:「蛍の湖畔」に集う言霊たち(2) [sage] 投稿日:04/10/23(土) 02:51:34 ID:WVmR5J+c
【コメント】
493 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/10/24(日) 22:34:57 ID:aLDOFDXj
>>467-468 :「蛍の湖畔」に集う言霊たち(1) :04/10/23 02:49:21 ID:WVmR5J+c
西洋の妖怪の雰囲気が出てる。日本の幽霊とはちょっと違うように思います。
妖怪は妖怪の社会があるのかな?
霊を迎える霊がいるの、イイ
511 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/10/25(月) 19:11:43 ID:4NjkLpGt
>>467-468 「蛍の湖畔」に集う言霊たち
夜闇の蛍が世界に浮かぶ言葉の隠喩になる。
言霊が舞台裏で言葉を吐き、言葉は舞台で世界を踊る。
ここは世界の舞台裏なのだ。
地の文=世界の裏側
言霊=媒介
言霊の語る言葉=世界の表側
だから地の文は言葉ではない、言葉になる前の実在と言ってもいい世界の上部構造だ。
下部構造は実在が言葉になった、言葉による世界で、言霊が媒介となって働くことにより
二つの世界を繋いでる。
しかし言葉以前の世界も結局言葉によって語られてしまう。
それは当然で僕達は言葉しか知らないからだ。
言葉という平面の上に言霊というキャラクターを媒介とし世界の立体的構造を擬似的に獲得しているのだ。
舞台設定が日常との距離を獲得し劇詩的な形式が
日常とその向こう側という構造を上手く形象化し、
地の文と会話文、導入と本編の使い分けに必然性を与え、奥行きのある幽遠な趣のある絵を描いている。
518 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/10/25(月) 20:59:47 ID:sqzMIhqP
>>467-468 ややセンチメンタルな趣ですが、発想自体は悪くないと思う。ただ
せっかくの輝く言霊たちが、ほとんど沈黙を守っているよね。輝くことばとは
何なのか、そっちの方に心を砕いてほしかった。
522 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [catwalk7@nifty.ne.jp] 投稿日:04/10/26(火) 01:05:48 ID:B0r0q3w6
>>467-468 「蛍の湖畔に集う言霊たち」
おもしろさを感じられなかった。言霊には相当思いいれがある私としては、これらの4体のどこが
言霊? と首をかしげてしまう。タイトルに期待して読んだが、最後までピンと来なかった。
掻けば、掻くほど、血が滲む
インクだけ、飲んでれば
腹黒くなるだけの、説話集
しょせん文字なんてそんなものさ
だから
曲線と直線を羅列させ、縦列歩兵隊で
墺太利継承戦争
を再現しちまえ
諸兄、大王の再来さ
いや
むしろ内戦だよ、免疫物質と
脳内麻薬の、死骸だらけ、永遠の
咲く、フラワーフラワーフラワー、
ああ花ってのは
あー
なんというか
"くそやべえ"
と狼少年は叫びつづけたり
中断したり、まあ狼狽して
敗北したあげく、
数億匹の音符をズボンに
しみつけた虐殺を
俺はなんども繰り返して
音圧にしびれながら
でもアンペアは感じない
畏れよ、そして踊れ
おっさん、今流れてんの
アレだよアレ
マーヴィンゲイとか、星
471 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/10/23(土) 22:04:26 ID:dg51TxkZ
【コメント】
494 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/10/24(日) 22:39:10 ID:aLDOFDXj
>>471 :名前はいらない :04/10/23 22:04:26 ID:dg51TxkZ
掻けば掻くほど血が滲む < すごい言葉が矢のように……
いいなと思ったが、先に行くほど、息切れ気味。少年老い易くということもあるが
言葉のテンションも弛み易く……なのか? どこかで違う要素を持ち込めばまた違うか??
518 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/10/25(月) 20:59:47 ID:sqzMIhqP
>>471 マーヴィンゲイはおっさんの方がリアルタイムだぜえ。星は君の方がリ
アルタイムかもしれないね。内面での葛藤とトランスが結構いい感じだけど、
どっちかへの踏み込みがもう一歩ほしいかな。壊すか、開放するか。
526 名前:ame ◆yUHAxrOw2c [sage] 投稿日:04/10/26(火) 22:01:19 ID:+yOFRSgO
2点
>471 名前はいらない
何度も繰り返して、のくだりでまとめられる一連までの流れがいいと思う。
それゆえに二連目の投げっぱなしジャーマン?みたいなところも良いと思ったけど、
それでもどちらかというとこの続きが彼にはできそうな気がしてならない。
というか、見てみたい。ゆえに2点ということで。
【得点】 3点
- Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点
- ame ◆yUHAxrOw2c:2点
嵐の後で
もうじき暮れる街の中
風の妖精が通り抜けていった
沢山の人間の間を
倒れた木々の間を
元巨大ビルの間を
人間達は命の儚さを嘆かず 前より大きくなった流れに向かい石を投げた
土の精は何かを黄土色に染め あるいは誰かと永遠に添い寝した
空は愚者の太陽を取り戻し すぐにそれを覆い隠すように暗い色のコートを着た
空がコートを着終わった頃 精霊達の宴が始まる
真の静寂が訪れる頃 精霊達が風を傷つけずに歌う
既にその眼を閉じた街には響かない
全ての生命のためのレクイエム
473 名前:嵐の後で [sage] 投稿日:04/10/23(土) 22:49:11 ID:/JZQn/oy
【コメント】
494 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/10/24(日) 22:39:10 ID:aLDOFDXj
>>473 :嵐の後で :04/10/23 22:49:11 ID:/JZQn/oy
もうじき暮れる街の中 < 前の詩とは違う言葉の切れ味。
風の妖精が通り抜けていった <ここもイイ!!
しかし、先に行くにつれ、少しづつ、……緩んでいくような気になる
518 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/10/25(月) 20:59:47 ID:sqzMIhqP
>>473 中途半端な印象。廃虚の描写、精霊の位置付け、それらの全てが不明確
で、漠然とした印象しかない。とは言えそれらを明確にしたところで、箱庭的
な風景でしかないかも。
パラドックス
僕はただ、浮いていた。
忘れ去られた昨日の空で。
光を打ち返す事も知らない この透明な羽を
そっと震わせ ただ回るだけのつむじ風をおこし
それは誰かの指に絡んで かすれた思いを残していった。
醜いものを受け止めて はかない物だけ追いかけて
埃の中を意味も無く サワザワと彷徨っていたんだ。
そんな昨日は過去となり 羽は薄まり虚空に消えた
僕はにぎやかな街の明りを讃え 晴れやかな笑みを浮かべ
時には友と喧嘩して 一寸(ちょっと)後には抱き合って
みずみずしい果実のような毎日を暮らしてゆくのだろう。
それでも、いつか脳裏に浮かぶ事もあるだろう。
何月何日かの昨日という、錯覚に満ちた一日の記憶を。
何月何日かの昨日、確かに僕が蝶であった事を。
閉じかけた時の狭間に、きっとそれは眠っているだろう。
はかなさと孤独に溺れて、宙(ちゅう)に浮かぶような恍惚感。
人である暮らしの中では到底、感じる事のできない感覚。
はかなさと孤独に溺れ、サワザワと宙に浮かぶ恍惚感。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
某スレで既出御免。
474 名前:パラドックス [sage] 投稿日:04/10/23(土) 22:56:57 ID:sDwCaxec
【コメント】
494 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/10/24(日) 22:39:10 ID:aLDOFDXj
>>474 :パラドックス :04/10/23 22:56:57 ID:sDwCaxec
なに? なぜ? 浮いているの? ……浮いてる、から恍惚 ??
518 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/10/25(月) 20:59:47 ID:sqzMIhqP
>>474 丁寧にことばを大切にして書いてるね。ただ、この世界には、自己の内
面と神さましかいないよね。若さを感じますが、それは微笑ましさより痛々し
さの方が強い。
憂歌
粘膜の空洞に
突入させるなら首
首の長い男ではなく
長い男の首がいい
そんな気持ちになるのは朝が閉ざされているからだ
カーテンを開けろと
命令するのは首
やはりお前なのか
長い男の首め
隣で寝ていた筈の女からは女のレッテルが剥がされていて
それはもはや女ではなくなっている
昨日、確かにそこへ向かう環状線がまわりつづけていて
一昨日まで、俺は確かにまわりつづけるカボチャの馬車に乗っていた
俺はいま
満たされているから詩が書けない
サブリミナルを意識する男よ
首を振れ
硝子のスニーカーを掴んで俺は胸を打った
強く打ちすぎた
やばい! おとぎばなしの中へ入るぞ
死んでも飛んでもシンデレラ
あー カラオケ行きて
サブリミナルを意識する男よ
首を振って出せ音を
突き刺さり臓物揺さぶる音を
475 名前:憂歌 [] 投稿日:04/10/23(土) 23:12:18 ID:BgjE944v
【コメント】
494 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/10/24(日) 22:39:10 ID:aLDOFDXj
>>475 :憂歌 :04/10/23 23:12:18 ID:BgjE944v
むずかしい。どことなくリズムが出てきて、最後まで読ませてしまうが……。
ちょっと、面白いのかなぁ……
496 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/10/24(日) 23:30:10 ID:0Cy5PrVA
>>475
「サブリミナルを意識する」の意味が、意識から零れ落ちる認識に気をかけるという意味のなのか、
無意識の領域に懇意であるという意味なのか。後者であると判断する。
無意識とは意識にとっては他者であり、無意識がなにを考えているかは無意識に聞かなければ分らない。
夢の中で主導権を得た無意識が作り出す象徴群がなにを意味するのか無意識にしか分らない。
意味を推測するよりも経験することだ。対話することだ。シュルレアリスムの理論が何を言っているかは知らないが
(何にも知らない)ナンセンスとはそういうことだと思う。
この作品が面白いのは夢がナンセンスだけでなく視点の転換の運動も経験させてくれるからだ。
1連目、これは男の空想である。2連目で男の空想の世界から男の居る世界に転換する。
3連では視点を男の居る世界に固定して回想をする。これは回想された世界への転換をその前段階で踏みとどまっているのである。
踏みとどまる代わり4連では「詩が書けない」と出る。これは作中の男が詩を書けないという意味であると同時に
この詩の作者が書けないという意味でもある。作者と男は未分離状態なのだがそれがこの連で露見し、
視点が男の居る世界から作者の居る世界へ揺らぐ。ついでになぜ詩を書けないかと言えば作者=男が詩=夢の中に充足しているからである。
5連目では視点は完全に作者の居る世界に転換し、語り手が男から作者へ移行する。だから5連目で言う男は「長い男」ではなく
「長い男」のことを語っていた男のことである。作者が男に「サブリミナルを意識する男よ首を振れ」と呼びかけているのだ。
6連目で「俺」とあるのは語り手を再び男に戻すためである。再び視点は男の居る世界へ転換する。5連目はこの詩世界の構造の最上部である。
6連目では3連目のように下部構造(おとぎばなし)への転換は前段階に留まる。なぜなら可動部が男の居る世界から作者の居る世界の
間に移動したからだ。7連目は4連目と同じで転換の媒介部である。ここを媒介に8連目で再び構造の最上部へ帰還する。
497 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/10/24(日) 23:30:53 ID:0Cy5PrVA
(つづき)
重層的な構造を夢という平面で擬似的に再現している。それは知覚が夢の中で擬似的に再現されるのと同じである。
実はこれは読み物全般の構造で、我々は物を読むとき夢を見ているのだが、この作品の場合夢を題材にしているので
とりあえず夢の構造と認識するのだ。で、大事なのは意味はないという事。あったとしてそれは読み手には(意識には)
分らない、伝達不能の書き手(無意識)の主観なので理解しようとしないこと。ただ現れたものに翻弄され、なにかを感じればいいのである。
それにしても転換の構成がえらい的確で、これは意識的に構成されたものなのか、かなりの技量を感じた。
モザイクに喩えればピースがあまり精細でなく構成の堅固さが退屈でもあるのだが、使われるイメージ自体も古風故、
総合的にみてクラシックな安定感と気だるい美しさを感じるのでそれはそれで良し。意識的なものと捉えておく。
507 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [catwalk7@nifty.ne.jp] 投稿日:04/10/25(月) 07:51:57 ID:BKq7CC2+
>>475 憂歌
難解で意味シンそうでいて、実はこの詩は極めて単純明快。サブリミナルな願望――
「あーカラオケ行きて」を歌ってるだけじゃない。第1連は「長い男の首」なんて言うから
なんて不気味だ、と思いながら、こちらも構えて読んだけど、なんてことはない。
カラオケで首振って歌うよね。直接的にはそのこと。
第1連と最終連のヘッドファックを連想させる部分が秀逸といえば秀逸かな。強烈、過激な
恋愛詩といったところで、まあ一応、秀作の部類には入る。
509 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/10/25(月) 13:40:52 ID:NEvT9FQE
>>496の3段落目の9行目で「6連目で「俺」とあるのは語り手を再び男に戻すためである。」
と言ってますが、6連目には「俺」とありませんので無視してください。>>497の1行目、
「重層的な構造を夢という平面で擬似的に再現している。それは知覚が夢の中で擬似的に再現されるのと同じである。」
ここちょっと間違えたんで気にしないで下さい。夢と読み物の件も妄想なんで無視してください。
あと夢を題材にした作品だとありますが、
これは「サブリミナルを意識する男」→無意識と懇意な男→夢と現実を行き来する男=作者、という考えです。
518 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/10/25(月) 20:59:47 ID:sqzMIhqP
>>475 構図として技量を感じる。でも何かさ、首を突っ込んで揺らしたりして
強いことばを遣ってるわりには、「安全地帯でのことば遊び」の印象が拭えな
いな…。おとぎばなしがいきなりだったり、カラオケが失敗だったかな。
874 名前:イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 [sage] 投稿日:04/10/27(水) 12:33:53 ID:C2EWVUb1
「憂歌」書いたんだけど、
今回のは彼女とニコニコ会話しながら頭によぎった文字をケータイで書いただけ。
「サブリミナルを意識する男」はその時彼女が口にした台詞をそのままパクった。
タイトルはその時ちょうどTVに優花が出ていてかわいかったので。
でもそのままじゃあんまりだから漢字を変えて憂歌にした。
だから今回のは自分でもまったく意味わかりません。
MUJINA氏のいう通り意味シンでもなんでもなく、本当に俺、カラオケ行きたかっただけかもね。
ちゃんプおめでとう。
次のお題はなんですか?
【得点】 4点
- ななほし ◆lYiSp4aok.:1点
- MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点
- 園川 ◆nWfXpQxHHM:2点
父
お父さん、駄目でした、間に合いそうもありません
あれからしばらくあれこれ考えましたが、
あのことについて考えるたびに、ぼくは何も見えなくなるのです。
頭に黒い靄がかかっていて、その靄は段々大きくなりながら、
そうまるで意思を持っているように、
まだ靄のかかっていないところでじっくり考えようとしても、
ゆっくりではありますが、じわじわと真っ黒に塗りつぶしながら侵攻して来るのです。
「真っ黒クロスケ出ておいで」
いや、ぼくの頭にそんな奇怪なものは住んでおりません。
「ほうら、出てきた出てきた」
出てませんってば。
お父さんも暢気にお茶なんか飲んでいないで考えてください。
いいですか、問題は「あ゛」の扱いなのです。
もうこうなったら力技でもよろしいのです。
詩的センス? 情緒? なんですそれ?
そんなもんネットリ考えてグダグダ書いてる暇なんてないのです。
どっか適当に「あ゛」と入れて、上手くまとめましょう。
言葉足らずに単語を引っ付ければ、それっぽく見えるぐらいです。
なんて言われようと作者が「これ詩ですよ」って言えば詩なんです。
「あ゛」
なんです?
「いや、『あ゛』が必要だったんだろ。これにて終わり」
なんであなたは、いやもうちょっと、ほんの少しでも自然に。
いくらなんでも唐突過ぎます。
「まあ落ち着いて、茶でも飲め」
はあ、頂きます。
ずずず……
あ゛あ゛~ うめぇ
「少々勇み足だったかな?」
いや、先ほどよりかはマシでしょう。
「そうだな、じゃゆっくりとお茶でも飲もうか」
そうですね、そうしましょう。
ずずず……
『あ゛あ゛~ うめぇ』
「しかしなんだな、このお茶全く濁ってないのぅ」
いや全く、ずずず……
476 名前:父 [sage] 投稿日:04/10/23(土) 23:19:04 ID:HDAhc8Gv
477 名前:父 [sage] 投稿日:04/10/23(土) 23:19:43 ID:HDAhc8Gv
【コメント】
494 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/10/24(日) 22:39:10 ID:aLDOFDXj
>>476-477 :父 :04/10/23 23:19:04 ID:HDAhc8Gv
ナンセンス、会話。面白く読める。お茶のさっぱり感と共鳴・マッチしてるのか?
512 名前:園川 ◆nWfXpQxHHM [sage] 投稿日:04/10/25(月) 19:12:37 ID:4NjkLpGt
>>476-477 父
この作品で面白いのはまず1連目で頭の中の黒い靄が真っ黒クロスケになりかける所。
息子の主観内の存在が父との間に客観的な存在になりかけるのである。かける、というのは
父の言葉により真っ黒クロスケという客観的な存在になりかけたものが息子の否定により再び主観内存在に引っ込む。
内界も外界も言葉という同じ素材によって存在する矛盾を逆手にとっているのだ。
さらに言えば言葉が言葉から飛びだし物体になりかける、そんなスリリングな瞬間を経験できた。
「 詩的センス? 情緒? なんですそれ?」と言うが
作品には詩的センスも情緒もある。言葉を扱うことが目的で言葉によって表現することが目的ではないという事だろう。
僕がスリルと感じたものを作者は諧謔と捉えていて、それがこの作品のセンスであり情緒である。
「言葉足らずに単語を引っ付ければ、それっぽく見えるぐらいです。」
これは主観を漫然と行分けしただけの詩に対する皮肉で、「あ゛」の試みの一見消極的な肯定だが、
「 なんて言われようと作者が「これ詩ですよ」って言えば詩なんです。」
これは勇み足ではないだろうか。この作品が詩であるのは何でも詩であるからではなく言葉自体を扱おうという意識のせいだ。
まあそんなことを息子が語りだしても困るし、これはあくまで息子の主張、それでいいのかもしれない。
もう少し言えば「これ詩ですよ」といえば詩になるとして、ではその詩とはなんだろう?詩とは詩だと主張されるものであるとして、
ではその主張される詩とはなにか?それを知りたいと思うのだ。
「あ゛」が詩行を転がって行く。地の文を、セリフを。
外界と内科医を分かたない息子の語りのなかに父のセリフが爛発する父のセリフ。
両者の間を転々とする「あ゛」がなにか不思議な実在感を孕んで膨張していく様に惹き付けられた。
【得点】 3点
硬貨と兵士の笑顔
たくさんの硬貨の中から選んだ一枚は
貴方と私の生まれた年のものでした
それは汚れすぎて何人の人が触れたのだろうか
まったく想像がつかず私もまた硬貨に触れます
私が生まれてから今日までこの硬貨はどこかに在りました
私の目の届かないこの社会のどこかに在りました
それが何十年もの時を経てこうして出会ったのですから
この硬貨は特別なものになるでしょう
そういう思いで集めた硬貨は数百枚
今ではこの気持ちは薄れています
何故だろう
皆さん兵士の中から選ばれた一人は
貴方と私が今日の日をむかえる時に死にました
それは美しい横顔で何人の人が触れたのだろうか
くったくのない笑顔に私は微笑みかけます
戦争が始まってから今日までこの兵士は戦い続けました
私が平和に暮らすこの社会のすみっこのほうで戦い続けました
それが何十年もの時を経てこうして出会ったのですから
この思いは胸に永遠に刻まれ続けるでしょう
そういう思いで廻った街は何十箇所
その思いはつのるばかりです
兵士の笑顔は何故だろう
478 名前:硬貨と兵士の笑顔 [sage] 投稿日:04/10/23(土) 23:42:38 ID:Z1XIpR4Q
【コメント】
508 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/10/25(月) 10:35:53 ID:8asN3rtm
478 :硬貨と兵士の笑顔 :04/10/23 23:42:38 ID:Z1XIpR4Q
何となく引き込まれた、書き出し。コインの年号なんか、マニアック・呪文??
コインの横顔が戦士とは……かなりの秀逸。
518 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/10/25(月) 20:59:47 ID:sqzMIhqP
>>478 これは佳品になる可能性があったな。2、4連めの「何故だろう」これが
ただの問いかけになってます。答えのとっかかりは詩のなかにも用意しましょ
う。どうしてそうなったのか、それは3連めです。無理に1連めと対比させたも
んだから、論理がグダグダ。硬貨と兵士は、すでにタイトルで対比されてるよ
ね。
【得点】 3点
言葉の足りないあなたと
喋りすぎるわたし
幸せは言葉じゃないことに気がついた
479 名前:名前はいらない [] 投稿日:04/10/24(日) 00:00:10 ID:aaahgMe7
【コメント】
508 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/10/25(月) 10:35:53 ID:8asN3rtm
>>479 :名前はいらない :04/10/24 00:00:10 ID:aaahgMe7
よく読んで二人の間の存在意義(たのしい)ことだと気がついた。……おぉ、そう、幸せなんですね。
518 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/10/25(月) 20:59:47 ID:sqzMIhqP
>>479 IDがカッコいいね。よかったね。おしまい。
最終更新:2006年12月26日 00:10