作品
読書
角の見えない大きな箱に 世界を丸ごとぶち込んで すっぱりペラペラにスライス出来たなら どんな模様が見れるだろう
自然、人間、情報、制度etc... 色んなモノが斑に飽和して 溢れんばかりの1ページ
そこに表れた作品は何を意味しているのだろうか
地震直後の地獄絵図 夜も眠らぬ繁華街
静かに昇る眩しい朝日 朽ち果てた無限の荒野
巡り巡るページの中で私はどこにいるのだろう
私はどんな形をしていてどんな色を添えるのだろう
走馬灯の様な万華鏡を頭の中で回しながら 私はタバコに火をつける
タバコの煙が上ってく フワフワユラユラ上ってく
どこまでも続くその空に 煙はいつしか見えなくなった
231 名前:読書[sage] 投稿日:2006/02/15(水) 00:39:12 ID:77C14EyY
【コメント】
254 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/19(日) 19:05:29 ID:ScpEd3oj
>>231 世界をスライスして製本しちゃう、その発想は面白かった。そんな世
界の描写方法については、かなり疑問のあるところで、「わたしたちの世界」
という百科事典を読んでるのと、あまり印象は変らなかった。
730 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/17(金) 01:09:16 ID:TYhJwCoE
231 読書
閃いた疑問を、読書というタイトル通りに世界を箱に入れてスライスするというアイディアを持っていて上手い。
漠然とした疑問形で進むわけではなく、きちりと考えさせる部分のある構成であるので、後読感に作品と同じ疑問を自分に突き詰めて残るものが多い。
イメージの具体化が出来ない想像ならではの四角い世界の一ページを探す為の、旅の始まりという一ページのようだ。
そして一人という時間を意識させる煙草の描写も効いていて、読書物を創造し四角というスケールを小さく持っていかなかった着眼点には脱帽だ。
751 名前: ◆CEeOGi4Lj. [sage] 投稿日:2006/02/19(日) 20:42:46 ID:LMY+/6HY
>>231 読書
作者の読書の対する観念は、評者のそれとは多少異なるようだ。評者には、本が世界の輪切り
だというよりも、むしろ本(テレビ・雑誌、、、もっと広く文化、媒体)を通じて世界が構成されている
ように思える。自分の知りえるものの外に世界があるのだろうか。読書とは世界の構築そのものであ
るような気がする。実際は大した差ではないだろうか(鶏か卵かの差か)。それはそうと、読書の楽し
さが伝わってくる一遍である。
835 名前:南国[sage] 投稿日:2006/02/25(土) 11:47:38 ID:xm/RcxWU
「読書」を書きました、南国と申します。遅くなって申し訳ありません。
この度は私の作品を読んでいただいた上に、沢山の批評を戴きありがとうございました。
他の方の作品や戴いた批評を何度も読み返し、自分の語彙力及び表現力の乏しさを改めて痛感させられました。
また投稿させていただくこともあるとは思いますが、その時はまた批評していただけると幸いです。
ありがとうございました。
【得点】 2点
- メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo:2点
ジャングル
おれの両膝の間にひざまずき、
おれの様子を窺う女
気持ちいいでしょ?
とか思ってんだ
気持ちいいでしょ? ほら、そんなに歯を食いしばってがまんしてるじゃない
表情はサービスです。あなた、頑張ってるから
そうでなければパタンパタン、パタパタンと折れたたまってしまいそうなんです
かわいそうな乞食めと女を蔑まなければ
おれはみじめさが爆発してしまいそうです
ウホーゥ ホウホウ ホゥホッホッーゥ
ジャングルの都市 ビルからビルへと絡まった蔦につかまって飛び回り
胸板をドンドコ叩いて 生命力を必死に探す どこかに落ちているはずの
ずっと子供の頃、貯金箱を振ったら 10円玉とか100円玉の音がして
いまのおれを振ったら目を回して反吐しか吐きません
女の頭を両手で押さえ、深く深く
女が暴れたので手を離した 女は床に転がって ハアハアとあえいでいて
そのみぞおちは 浜に打ち上げられた魚のえらとおなじ動きだった
ウホーゥ ホウホウ ホゥホッホッーゥ
おれは床の上から女を抱き上げ、抱えたままつなげると 窓を開けてジャングルの都市に飛び出す
ドンドコドコドコ ドンドコどこどこ どんどこドコドコ
どんどこどこどこ どんどコドこどコ ドンどコどコドこ、どん
232-233 名前:ジャングル[sage] 投稿日:2006/02/15(水) 15:10:25 ID:22jMb8HQ
【コメント】
254 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/19(日) 19:05:29 ID:ScpEd3oj
>>232-233 四角いコンクリートジャングル、つーことかなあ…。ナンパの風
景かなんか(風俗ではなさそうな気がする)を「みじめさ」と表現する独自な
発想に、魅力を感じた。
257 名前:あぶく ◆OPBYKkBBNQ [] 投稿日:2006/02/19(日) 20:33:05 ID:e4vsTt2z
>>232-233ジャングル
都市を生命のあふれるジャングルに見立て、生産的な行為をしています。けれど、もちろん生産のはずはなく、涙ぐましくもあるエナジーの欲求です。雰囲気作りが楽しい作品でした。
741 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/18(土) 01:49:13 ID:kPeA7b9W
232 ジャングル
ふと味わう虚脱感、虚無というかコンクリートジャングル
ストーリーのワンクールみたいだ。
ドライな関係気味の描写なのだが、都会のビルからビルへターザン、
原始的なエネルギーを感じる。
進化を遂げる一方で退化し消えそうな原始脳細胞
(未確認:言論を司る思考回路なんぞ無縁な
おたけびオンリー快楽回路←何書いてるんだろうね俺)
がいきなり目覚めてウホーゥ ホウホウ ホゥホッホッーゥおたけび上げ
雌を小脇に抱えてビルからビルへ。
なんだこりゃ、と滑稽なのかシリアスなのかわからないイメージなのだけど、
生活をそのまま隠喩したら何がまともで何が正しいかなんて混沌としてるし、
イカれているのはどっちなんだよとアッパー気味に世界を見渡せばこのような
シーンになりそうでもあるな。
生々とむやみな生命力を書いている訳じゃなく、
探している生命力はそのまま主人公に宿っている。
面白く楽しく読めました。
752 名前: ◆CEeOGi4Lj. [sage] 投稿日:2006/02/19(日) 20:46:18 ID:LMY+/6HY
>232-233 ジャングル
どこがどう四角なのか分からない。強いて言えば「パタンパタンと折れたたまって」の件だろうか。とも
あれ、これもまた生きている実感のない現状への否定を基調としているようだ。特に寝たくもない女
と寝る虚しさ。分かっていてもそうせざるを得ないやるせなさ。ジャングルをそんな現状への対極とし
てもってきたのは、なかなかのアイディアだと思う。けれども描写が薄い。「ジャングル」という単語その
ものや「ウホーゥ」などというお決まりの表現だけで、生命力に満ち溢れるイメージがつかめるほど想
像力豊かな読者ばかりではない(評者もおそらく想像力が人並み以下だ)。
831 名前:ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY [sage] 投稿日:2006/02/23(木) 15:16:33 ID:gMxvA0pR
「ジャングル」書きました。遅くなりましたがゼッケンです。
みなさま、審査、投票おつかれさまでした。
【得点】 1点
こんにゃく時代
授業のみじかい休み時間に
俺たちは 10人くらいでわいわいと
こんにゃくで どうやってオナニーするか真剣に討議しあった
机にフリーハンドで長方形を三、四個 描く
さて これでどうやってナニを気持ちよくさせるか
俺たちは17歳童貞妄想力をフルに活用させる
やっぱりこれだろう サカシタが
四角こんにゃくの中央にちいさな円を描く
シンプルに こんな感じじゃねーの ユノグチが
縦にスッと割線をいれて おお とみんなで納得する
するとソノダが ぎざぎざの波線を描きだして
上級者は こうすんだってよ
ふうん ひと呼吸おいて
こんにゃくオナニーの上級者??
それからしばらくソノダは上級者と呼ばれるようになった
次に俺たちはカップラーメンでヤる方法について熱い議論を戦わせた
上級者のソノダもそれは知らなかった
俺たちの考えたやり方では
ナニがヤケドしたり ビバノンノ状態になったり
どうしても気持ちいいオナニーを完成できなかった
ガセ…か?
お湯を捨てて底にナニを通す穴を開けるというコペルニクス的展開に
俺たちはどうしても辿り着けなかった
校舎の四角い窓からみる景色はそれなりにいいけどもう飽きてしまった
俺たちがフリーハンドで描く四角はどこかイビツにひしゃげていた
そのラーメンは…食うのか?
オカモトが天然ボケぶりを発揮して
んなわきゃねーだろう とみんなでウケる
そうだ つまんないことで俺たちはいつも大笑いしてた
ニノミヤが はにかみながら小声で
シビれた手ですると 自分の手じゃないみたいで いい
と言う
俺たちは放課後 帰りがけのスーパーで
おひとり様 一枚づつ こんにゃくを買う様子を想像して
こりゃあ エロ本買うより勇気いるなあ と
始業のベルを聞きながら
議論を終えた
次の休み時間 フルカワが開口一番
俺 授業中 ずっとヤラしいこと考えてた と話すと
実は 俺も ヤラしいこと考えてた ミヤザキが
実は 俺も オニツカが
俺も カマダが
俺も ヤナギハラが
俺も マツモトが
234-235 名前:こんにゃく時代[ ] 投稿日:2006/02/15(水) 21:52:27 ID:/lxxuJQS
【コメント】
254 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/19(日) 19:05:29 ID:ScpEd3oj
>>234-235 うむ。こんにゃくに関する話題というのは、男子共通のものみた
いだね。おそらく昔のいいことばかりを思い出したのだろう。ノスタルジック
な多幸感というものをぼくは否定しない。が、それを嫌う人もいるだろうね。
742 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/18(土) 01:52:14 ID:kPeA7b9W
234ー235 こんにゃく時代
「こんにゃく時代がぁ~夢ぇなんて~あとからぁ~ほのぼのーおもぉーものぉー♪」
主題歌があってこの作品には音楽が流れているようだ。
はっきりいって笑ってしまった。
私にも学生時代に、こんにゃくについてやはり盛り上がった記憶があるよ。
糸こんにゃく、刺身こんにゃく等も話に上がったような。
人肌温めにするとか、炊飯器に入れておくといいとか。
寒天、プリン、ゼリー上げだすと切りが無いが、
あぁ、話書き出したらとまらなそうなので、真面目に読みたいと思います。
学生ってのは学ぶ事が仕事、知識や知恵を学校という集団生活の中で教科書中心に勉強をする。
ほかにこれが一番大切なとこ、社会に適応する知恵や協調性も学ぶ。
共通の話題として「こんにゃく論議」など教室でああでもないこうでもない討論し合う
(こういったものの方が社会に出てから応用が利く発想と経験になるものだ←マ
ジで)
この作品には仲間が名字で主人公「俺」を中心に園田~鬼塚~
カタカナにして漢字混乱の煩さと文章の風味を生かしたのだと思うが、
とにかく仲間が惜し気もなく登場する。
学生時代の思いをふざけ切った「こんにゃくオナニー」というもので切り取ってはいるが、
こういった純真な仲間、社会の枠にずっぽり入ってしまったら無だ。
大切な思い出として書き記したものかとも、私の学生時代に重ねて懐かしく
愛しい時間だと(変かもしれない)笑いながら堪能しました。
749 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/02/19(日) 13:38:58 ID:cX4Q1Tv0
>234 こんにゃく時代
笑った、笑った、、あ、あたしは知りませんよ、こういうの。。w
>お湯を捨てて・・コペルニクス展開に・・辿り着けなかった。
という部分が妙にリアリスティックでもしや実話であ?と。。
内容はさておき、文体、うまいです。情景が目に浮かぶような自然な描写が
非常にうまい。カタカナを使った人名表示もセピア色の懐古譚の味を出していて、
繊細にバランスをとりながら言葉を選んでいることがうかがえます。
752 名前: ◆CEeOGi4Lj. [sage] 投稿日:2006/02/19(日) 20:46:18 ID:LMY+/6HY
>234-235 こんにゃく時代
他愛なさのなかに、おかしさとノスタルジーがある。B級青春映画のワンシーンといった趣か。しかし
、あくまでワンシーンであってもっと大きな物語の中に組み込まれて味が出てくるような詩だ。
768 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:2006/02/20(月) 21:10:13 ID:/3vn6dEc
えー、『こんにゃく時代』でした。
好意的なご意見が多く、ありがとうございました。
ぼくは「つたのーからまーるチャペールにー」とペギー葉山を口ずさみながら
書いていました。高校時代に教室の後ろでたむろしながら実際にダベった話を
脚色しました。実話6、創り4、といったとこでしょうか。
今、思い出した。「そのラーメン食うのか?」は、ぼくが言ったかもしれん。
オカモト、すまん。ちなみにミヤザキはサッカー部の主将で、カッコいいのに
性格がガキ大将で、女ッ気がまるでなかった。こいつらサッカー部が鹿児島実
業に勝った時は、学校中おお騒ぎになった。
(もっとも野球部が甲子園一歩手前まで行って吹き飛んじゃったが)
ほんとにこの歳になると、いいことばかり思い出す。といって、あの頃に戻り
たいとは、なぜか思わない。
枕をひとつ
語るほどの人生でもなし
去りがたきほどの舞台でもなし
遊び足らぬおさな児の
ぐずり泣き程度にはかなんで
キャラメルみたいなあの墓に
俺も静かにはいってゆこう
枕をひとつ抱えてさ
236 名前:枕をひとつ[sage] 投稿日:2006/02/15(水) 22:13:22 ID:/NdreI6K
【コメント】
255 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/19(日) 19:07:13 ID:ScpEd3oj
>>236 墓のなかで、長ーい、邯鄲の夢のつづきをみるのも、また一興。小品
として非常に巧さを感じるが、キャラメルがやっぱ違和感を(苦笑)…。かと
言って、これがお題に繋がる唯一のよすがだけに、悩ましいところ。
742 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/18(土) 01:52:14 ID:kPeA7b9W
236 枕をひとつ
枕を抱えて墓入りするなんて墓入り道具としては贅沢だな。
肉体を失ったら枕はいらないだろうと、これは愚者の浅知恵問答で生きているか
らこそ枕を持っていこうと思えるのだね。
墓というか、キャラメルみたいな過去(箱)のどこかに今の自分を葬り寝かし付
ける子守歌を望んでいる大人のようでもある。何気なくセピア色。
750 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/02/19(日) 13:39:28 ID:cX4Q1Tv0
>236 枕をひとつ
キャラメルみたいなっというとこで、えんえんと小さい四角い墓がつらなってる巨大な墓地が目に浮かびました。
うちの地方では、棺おけに入るときってなあ、枕っつっても薄い白い布を重ねただけのしろもんだったりします。
さらに田舎になると丸い桶に足を縮めて(縛って)いれこんで、土葬だった。(いかにも窮屈ぽい)
土葬をすると次の春にはそこはやけに肥えが効いて、草花の育ちがよかったりしたらしいです。
この、さっぱりとしたユーモアのある語り口、好きです。
752 名前: ◆CEeOGi4Lj. [sage] 投稿日:2006/02/19(日) 20:46:18 ID:LMY+/6HY
>236 枕をひとつ
枕ひとつにどのような意味があるのだろうかと考えさせられる。「おさな児のぐずり泣き程度」と、あま
りにも軽い人生観が切ない。枕ひとつというアイテムも、その軽さを補強する。ただ死に対するリアリ
ティが感じられない。それとも真に死に向き合うとこのような心境になるものだろうか。評者は死のう
などと露とも思ったことがないので分からないが。
770 名前:あぶく ◆OPBYKkBBNQ [sage] 投稿日:2006/02/20(月) 23:12:24 ID:9Y3heg1g
『枕をひとつ』書きました。
四角のお題は難しかったです~。
短いものなのでどーなんだろ、と思っていたのですが、おお、伝わっているではないか。嬉しかったです。
キャラメルはですねー、リーフレインさんのご想像のとおりで、同型の小さな四角い墓が何百と広がってる霊園から浮かんだものです。
《その時くれば》を端折っているので、死にたがりの詩にも思えますね。
『四の刺客』、死んだものの情念ですかぁ。さらに奥があったんですね。もー読んでてクラクラしました。
皆様の評価文、ひじょーに読み応えがありました。ありがとうございました。
【得点】 1点
そのようにしてぼくは
真夜中の中央線は
宇宙船に似ている。
しろく明るい窓が
真暗い世界を 迷いなく飛び去って
ぼくを連れ去る 連れ去る
つれさる
瞬く星ぼしが (無数の窓と生活が)
遠くにいさり火が (赤信号が点滅する)
かがやき飛びゆく隕石が (いつかは車を)
さあ、x、y、zの無限空間を、指針もなしにただまっすぐに!
あのしかくい窓をぶち破って!
そして携帯電話がふるえた!
無駄なく小型化されたしかくい液晶には
コンビニでごま油を買ってくるようにと妻の言。
(スーパーで買っておけよ不経済だ)
電車は不穏にきしみながら、
ドアからドアへとぼくを運ぶばかり。
ああ、真夜中の中央線は
宇宙船に似ているのに、
そのようにしてぼくは、宇宙から排斥された。
237 名前:そのようにしてぼくは[sage] 投稿日:2006/02/16(木) 01:08:22 ID:KU3+1oSz
【コメント】
255 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/19(日) 19:07:13 ID:ScpEd3oj
>>237 うーん、中央線をかくも透明に描写できるのは、すごいね。ぼくの印
象だと、中央線は人が多いし、生活感に溢れているから。個人的には、この魅
力ある世界の書き込みをもっと読んでみたかった。
743 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/18(土) 01:59:45 ID:kPeA7b9W
237 そのようにしてぼくは
>真夜中の中央線は
>宇宙船に似ている。
とっても良いフレーズ。
静かで、光の動きが妙に人工制御された浮遊物体のよう。
この比喩のみで、帰宅途中に電車に揺られ静かなロマンを夢見ている、
大人故の少年心の情感が出ている。
現実に直結している携帯電話というツールにより、否応無しに引き戻される。
「胡麻油」、ゴマアブラ、もろに所帯染みた商品、それを買ってきてと夫婦間のやり取り。
他愛無い日常の中、ほんの少し夢を見ていたい、軽い疲労を連れて歩く帰路。
電車に揺られ、現実に引き戻される過程。
何とも言えない脱力感が余韻として残った。特に構成が洒落ていると思う。
753 名前: ◆CEeOGi4Lj. [sage] 投稿日:2006/02/19(日) 20:49:45 ID:LMY+/6HY
>237 そのようにしてぼくは
評者は、タイトルは「中央線」の方が良いのではないかと思うが、おそらくそれも検討したうえで「そ
のようにしてぼくは」になったのだろう。通勤列車を宇宙船に見立てるその着眼点、興味深い。言
われてみれば、夜の列車に揺られていて、あるいはどこかへ飛んでいっているのだろうかと感じる、そ
の感覚はよく分かる。急に現実に引き戻されて「宇宙から排斥された」というのも、これまた哀しい。
携帯電話(むしろケータイと書くべきか?)の発明は、誰とでもすぐに繋がれる自由と引き換えに、
宇宙飛行の自由を奪ってしまったということか。
837 名前:はと[sage] 投稿日:2006/02/26(日) 22:53:15 ID:ZAYHqd/K
「そのようにしてぼくは」を書きました。
読み応えある寸評・感想、本当にありがとうございました。
お題「四角」の解釈の幅が広いこともあったのでしょうか
他の方の投稿作が読んでいて非常に楽しく面白く、
毎日覗きに来るのがたのしみでした。
審査員の皆様、投稿者の皆様、お疲れ様でした。
寝言で父が発狂する
わたしに首を絞められているのだ、と
そのときわたしは家近くの深夜の公園にいて
ベンチに腰を下ろしたら
ベンチは艶かしく脚をくんで
フフフと笑う
なんだか可笑しくって孕んでしまったわ
公園の真ん中には
長い髪の裸の女が佇んでいる
矢印の標識を大事そうに抱いている
ぐるぐる巡るのは
誰もいない自転車
サドルから牛の角を生やして
舌がよじれて呂律まわらず吼えている
牛の目には三日月が見えている
三日月ギャッッ!!
空に前輪が跳ねた
牛はけっつまづき
裸の女は怒髪する
そんな絵が一枚できた
絵を折り曲げて
牛と裸の女が熱いkissする
折り目の隙間から
フフフと例の女の声が漏れ
238 名前:名前はいらない[] 投稿日:2006/02/16(木) 05:13:27 ID:zGlHRgzi
【コメント】
255 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/19(日) 19:07:13 ID:ScpEd3oj
>>238 四角い額縁に閉じ込められた狂気、かな。マザーグースが下敷きなん
だろうか。すべてを狂った世界に描くというコンセプトは判るが、ややふっ切
れてない印象があるね。
744 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/18(土) 02:06:32 ID:kPeA7b9W
238 無題
奇怪さが魅力。
突飛な差異と多次元が見て取れるのだけど、躁鬱的なカットワークに近いような。
>寝言で父が発狂する
>わたしに首を絞められているのだ、と首を絞められているという事態より、
寝言で発狂しているという捉え方、発想の方がとち狂っていて恐怖だった。
一枚の絵として見ると倒錯図で、激しい愛欲欲求を求めている感じがした。
イメージを楽しむ作品であると思う反面、物体を非日常に歪ませているだけで、
不安定な精神状態を削ぎ落とした一片という感じも受けた。
風変わりな高揚、的外れなんて無い世界、的が矢に飛んでくるような雰囲気。
因みに、四角感は空中分解してる。
750 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/02/19(日) 13:39:28 ID:cX4Q1Tv0
>238
”大きめの四角い紙に描いた素敵に狂った絵折り曲げた三日月の夜”
>なんだか可笑しくって孕んでしまったわ
という一行からシュールな絵が始まったように感じました。
ルナティックな雰囲気を堪能させていただきました。
753 名前: ◆CEeOGi4Lj. [sage] 投稿日:2006/02/19(日) 20:49:45 ID:LMY+/6HY
>238 無題
最初の一連の意味が読み取りづらい。夜の人気ない公園の様子をユーモラスに描いた一枚の
絵。想像したらひとりで楽しくなれる。しかし、これは詩にするよりも実際にこういう絵を描いてみた
方が余程洒落ているだろうと思わせるのが残念だ。
庭の箱
あの白い箱には少年が一人はいっているんだ
四角い箱のそのままの形にギコギコと身体を折り曲げて
彼はもう長いことあの中にいる
ポツリポツリ 星がためらいがちに曲を奏でる夜に
落ちるのを忘れていた銀杏の葉がやっと気が付いたように地面へ向かう
その茶色になってしまった葉が地面につく前に
少年は葉を手に握り締めるのだ
葉は少年の手の中で 約束された歌を歌うはずだ
ぶつぶつとつぶやくように、彼のために、彼の箱を焼き尽くす歌を歌うはずだった
長い長い夜の蛇がえんえんと連なって道を横切る
曲はまだ続いている
少年は 箱の中にいる
239 名前:庭の箱[sage] 投稿日:2006/02/16(木) 19:22:42 ID:tOflX4IH
【コメント】
255 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/19(日) 19:07:13 ID:ScpEd3oj
>>239 ぼくは、この作品世界はかなり魅力的だと思う。その世界を構築する
素材の欠落をそこかしこに感じている。例えば白い箱は庭のどこに位置してい
るのか、箱はなぜ庭にあるのか、なぜ焼かれないのか、ということなど。
743 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/18(土) 01:59:45 ID:kPeA7b9W
239 庭の箱
不思議な情景。そして隠喩に含まれた、はかなくけがれとは無縁そうな光景。
冬の澄んだ星空を背景に、
銀杏の枯葉がスローモーションで落ちるイメージが美しくもあり、もの寂しげでもある。
少年、白い箱、落ち葉が奏でるはずの箱を焼き尽くすはずの歌。潔癖までいかない、程よい清潔感を感じた。
少年のままで、白い箱の中にいる少年とは大人に成ることに不安と希望を抱きながら静止しているようでもあり。
>長い長い夜の蛇がえんえんと連なって道を横切る
このような描写のように、
幼い頃同じようなイメージを持って夜を恐がった記憶があったな。
起こりゆくこれからの出来事に幼い心で、
私は生き抜いていけるのだろうかと自問している心境の雰囲気にも思える。
>曲はまだ続いている
>少年は 箱の中にいる
星が奏でるオルゴールの中にいるみたいだ。
情景と描写が美しい。
銀杏の葉にたとえられた約束のようなものが、
捉えきれなかったけれど後読感が良かった。
シーンとした時間の中に星の輝きが鳴っているようで。
753 名前: ◆CEeOGi4Lj. [sage] 投稿日:2006/02/19(日) 20:49:45 ID:LMY+/6HY
>239 庭の箱
これも幻想的な雰囲気の詩だ。長い年月を経てそのときは訪れたが、約束された解放は来なか
った。ひとことで言ってしまえばそれだけの詩だ。具体性が削ぎ落とされている分、読者の側でストー
リーを補完しなければならない(抽象世界のまま楽しめるほど芸術性の高い作品でもない。綺麗な
文章だとは思う)。評者はなぜか尾崎豊の「卒業」を思い出した。少年は学生、庭の箱は学校、
銀杏の葉が歌うのは仰げば尊しといったところか(笑)。しかし少年にとっての真の卒業は訪れず、長
い長い15の夜、盗んだバイクで走ったと...お後が宜しいようで。
763 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/02/20(月) 20:44:30 ID:QjniQ5zK
>竹輪さん カノープスさん、 ◆CEeOGi4Ljさん
庭の箱です、ありがとうございました。 まだまだです、、、(涙
【得点】 1点
朝は始まらない
浮上する
矩形の海がしぶきをあげて
8月の太陽に翻る
純白のシーツをかき分けながら ぼくは浮上する
アリスは決して狂っていない
手当たり次第に鏡が割れて
素敵な暗殺者である恋人が
歓喜と屈辱を釣り合わせながら
ズボンのジッパーに手をかける 鉄道網の午前3時には
死んだ女たちの笑い声が
とおい夢の回廊を 浚渫船のようにへめぐるだけだ
だが そこに
運命が轟く空はない
膝をかかえた幼い未来を
赤いポストのように待ち焦がれはしない
浮上する
倦怠の波にさらわれて はりつめた痛みが覆る
ぼくは浮上する
だが そこに
いつも通りの朝はない
だからいま
コーヒーテーブルの向こう側
濡れそぼる羽根を休ませて
あなたは祈りの言葉を思い出している
つまり世界は ぼくらが生まれるずっと前から
こうして 変わらぬ姿勢を保ってきたのではなかったか?
涙ぐましい湯気を透かして
ぼくはあなたの名前を思い出そうとする
ああ しかし
ぼくにそんなことが出来るのだろうか
さえぎるすべての光の中で ぼくらは顔を見合わせ笑う
それはまるで 続く他人の葬列の
傍観者同士の慎ましい微笑 あるいは
始まらない朝と傷ついた虹の
さりげなく しかも運命的な邂逅のような!
240-241 名前:朝は始まらない[sage] 投稿日:2006/02/16(木) 20:27:56 ID:Ntc4ROAN
【コメント】
255 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/19(日) 19:07:13 ID:ScpEd3oj
>>240-241 ものスゴくカッコいいんだけど、内容は普通の朝の風景。ふたり
は新しい顔を見合わせる、てとこかな。文体に見合った内容がほしい。あと、
2連めの「アリスの~空はない」は、陳腐だと思う。
258 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2006/02/19(日) 21:27:23 ID:cX4Q1Tv0
>240の朝は始まらない
は、非常にうまいのだけど、詩が最初に予定しただけきっちり書いてあるような
感触があってすごくフラストレーションがあります。この方の場合、書いている途中で動くものを
是非読んでみたい。次点。
以上です。
744 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/18(土) 02:06:32 ID:kPeA7b9W
240ー241 朝は始まらない
海の表情と生活とがコミットしていて文章として面白みがあった。
読後、内容に関連がないのですが、ベートーベンの交響曲第5番が鳴り響いてきました、
私の頭の中に。
めぐりあい「めぐり合わせの反芻と時間の略歴」
そして、過去と今を拡散している雰囲気のみ掴めたのですが、
核心の主に触れようとすると擦り抜けていくような生き物を見たような、
言葉にはならないものが後味でした。
レトリック、モチーフ解釈に誤差がありすぎるかもしれないけど、
そのまま素直に感じるまま読みとき、
私にはない表現法を持つ作品でしたので、
「浮上する」語句と流れには学び取るものさえありました。
754 名前: ◆CEeOGi4Lj. [sage] 投稿日:2006/02/19(日) 20:52:47 ID:LMY+/6HY
>240-241 朝は始まらない
これも、どこがどう四角なのか分からない。「始まらない朝」と「傷ついた虹」の「邂逅」というフレー
ズは一見した以上に良い。未だ始まらないものが如何に出逢い得るのかが興味深いからだ。それ
はともかく難解でとっかかりが少ない不親切な詩だ。仕方がないので理屈で読むと、朝が始まらな
いのは「太陽がなくなる」「自転が止まる」「北極圏・南極圏にいる」「視力を失う」「その他」が原因
になりうるが、どれもそれなりに詩になりそうだ。しかし「8月の太陽に翻る」とあるので最初のは違う。
4番目も違う。おそらく2番目、3番目のどちらかの理由でずっと昼間なのではないか。従って朝が
はじまらないのだ。そうだ、北極まで「浮上」して従って白夜だというのはどうだろう。そこに雨が止み
パッと虹が差せば絵になる。
詩というのは斯様に作者の意図とはまったく無関係に読まれるもののようだ。
832 名前:んなこたーない[sage] 投稿日:2006/02/24(金) 02:34:12 ID:JeL14T3d
「朝は始まらない」書きました
その前の「俺は笑われている」と
その更に前の「さよならは悲しい(そして美しい)言葉」書きました
こういうのって名乗り出た方がいいんですかね
いまいち書きこむタイミングが掴めなかった
【得点】 1点
最終更新:2006年09月03日 21:36