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作品





be blurred



振り向いてなんて言えない
中継ぎだと薄々気がついてるから
どんなに『好き』と
言葉を重ねても
本命のたった一言の
『好き』には完敗でしょう…



暇潰しなのかな?
もちろん『うん』なんて
うなずくとは思っていないよ
濁しながら
すり抜けながら
見つかるまで
このままなのでしょう



陰腹を斬って
この恋に挑んでいるけど
そんな事とは気がついていないだろうし
喩え気がついた頃には
息が絶えている
増えていくのは
手首の疵と人間不信
感じるなんて
そんな優しい日々は
過ぎてしまった
ぼんやりと理解出来るのは
不器用な自分が
相手をしていること



怨みはしない
けれど突き抜けた
この痛みは
死ぬまでこのまま…



721-722 名前:be blurred[sage] 投稿日:2006/01/08(日) 01:38:48 ID:GcwDwqyg


【コメント】

769 名前:  ◆UnderDv67M [  ] 投稿日:2006/01/13(金) 21:07:12 ID:DpHptp3T
>721-722:be blurred:ID:GcwDwqyg氏  ---駄作

771 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2006/01/14(土) 00:32:33 ID:XSabuoN3
>>721-722
ものすごくぶっちゃけて言うと
こういうテーマ、こういう風味の詩は
完璧に私の専門外です。申し訳ない。
なのでロクなことは言えませんが…
「陰腹を切って」の段落が面白いと思いました。
後半は、ちょっと詩行の足取りが乱れてしまった感じがあり
そこが少し残念。

780 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/14(土) 22:02:58 ID:IgwD3hgP
>>721-722 :be blurred
>喩え気がついた頃には
これちょっと文法が変です。
陰腹斬って って はなから諦めきってますねい。
まあ、痛みってのあ、時間がたつと鈍化してくもんでっせ。どんなんでも。
あんまし後生大事に抱え込むモンじゃありゃせん。

127 名前:ミミン ◆4fCTWDhugY [sage] 投稿日:2006/01/18(水) 01:29:08 ID:DeGIu5sD
空気も読まず投下します(笑)
挨拶が遅れてすいません(*_ _)ペコリ
『be blurred』を描いたミミンです。
審査の方々,お疲れ様でした。駄作な作品に目を通して戴けただけで嬉しいです。今はとにかくたくさん描いて参加していくつもりなのでよろしくお願い致しますm(_ _)m





XO




太陽

そよ風に飲みこまれている


陰影
道路のはてにちぎれて消える

TV
地下水
真冬の夜の蚊取り線香 

リュックサック

よこぎる星は剥がれた瘡蓋



熱をもった手紙
一人ではない
しかし二人でもない

ささやきは
国境線をこえたとしても
決して届きはしない謎かけ

夢のなかの地図
夢のなかの日々
あたらしい黒板消しはかろやかに滑る

秘密の想い出
一週間ごとに
爪を切るように




”D線のきれたギターをつまびく”




知らぬ間に
去っていた夜
針 
いかれた目覚まし時計


陰影
青いカーテンごしの灯り
道路のはてにちぎれては消える


真っ白な繁華街
眠ったネオンサイン
深い深い眠り

しっかりと
口を
結ん




”パーソナルコンピューターのカスタマイズ”




ボロン・ジ・ヤーが聞こえる

遠くの方から
朝日をともなって


言うべきことなど見つかりはしないけれど

言うべきことはおそらくなにもないのだけれど

携帯電話の電源をいれる

そして
太陽も
月も
そよ風に飲みこまれている

最後のことば

ポストマンはもうこないから



―XO



723-728 名前:XO[sage] 投稿日:2006/01/08(日) 09:32:32 ID:3WHb2Y0B


【コメント】

765 名前:ikaika ◆YffIGX9Bno [] 投稿日:2006/01/13(金) 19:58:13 ID:zWfIy1AV
>>723-728
いいねぇ。でも、オチ最悪。そんなオチねぇだろ!ポストマンとかさ。終わりになるにつれて
息切れしているっての。前半は、いい感じなんだよ。パソコンのカスタマイズあたりで、やめ
ときゃよかったのになぁと思う。前半は、すべてを、荒廃させていくイメージなんだけど、
カスタマイズって、、、、。とは思ったが、シンとした静かな、淡々と荒廃化させていくイメージ
は出ていたので良い。

769 名前:  ◆UnderDv67M [  ] 投稿日:2006/01/13(金) 21:07:12 ID:DpHptp3T
>723-728:XO:ID:3WHb2Y0B氏(>729で修正)  もぅテーマがなんとでもとれ卑怯 シネ

773 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2006/01/14(土) 00:35:22 ID:XSabuoN3
>>723-728
これはいい詩ではないでしょうか。
しっかりしたリズム感、形式への鋭敏な感覚…。
力量を感じます。
あるいは、私にとって気持ちいいリズムをこの方が持っている
というだけなのかもしれませんが…。
ともあれ、この終末の風が吹く詩には感服しました。

780 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/14(土) 22:02:58 ID:IgwD3hgP
>>723 -728 XO
印象詩。全体を通しての雰囲気はとてもいい。
だけど、個々の連が喚起するイメージが少々安易だなと感じます。

615 名前:ウノ ◆mdm4jQk4Iw [sage] 投稿日:2006/02/07(火) 19:50:42 ID:X4msS05L
超いまさらですが「痛み」の回で「XO」というモノを書きました。
キムチバーになんかごちゃごちゃ言われたりしたみたいだけど言いたい事を言えるのがここのよさだよね。
てことで審査してくれたみなさんありがとうございました。
長介ジュニアさん、ややこしいことになっちゃったみたいで何ていうかうまくいえないんですが評価していただいて嬉しいです。
イカイカとリーフさん、的確な評をありがとうございました。
では失礼いたします。


【得点】 1点
  • 長介ジュニア ◆kuJg2yitX6:1点





夜明けの痛み



眠りは深かったはずなのに 
午前4時に青白く染まった部屋の真ん中で
僕は天井を見上げていた

懐かしい笑顔を懸命に反芻していたが
夢の記憶は 現実の空気の中で ドライアイスのように消えていく

別れ際、僕は彼女の健康を案じ
彼女は僕の夢を願った
最後まで笑顔のままで
見えなくなるまで手を振り合った

僕はそれなりに夢を叶えたし
彼女は幸せな母親になった
これだけ素敵な別れ方をした恋人たちなんてちょっといない

夜明け前の 南極のような静けさの中で
体温の無い生き物みたいな部屋から
ガラス越しに世界を見渡すと すべてが青かった

まだ缶コーヒーが100円だった頃に
さえぎる物など無い風の中で 夜明け前の海を理由も無く眺めて
ささやか程度の温かさを 分け合って飲んだ事を思い出して
僕は急に恐怖に襲われた

大丈夫、大丈夫だよと僕は僕に呼びかける
確かに色んなものを失ったけど 失った分だけ得たはずだ
掌を二つ並べて 祈りのように見つめ続ける

早朝の不安定な空気が去って 小さな痛みが残った
その痛みと 別れの君の笑顔が なぜ重なるのだろう

きっと僕が夜明け前に目覚めたのは
夢よりももっと確かな場所で 君を思い出すため
多分それは後悔とかではなく もっと素敵な事だと信じよう 

次にまたこんな夜明け前を迎えたときには 
相変わらずな僕を笑いながら 痛みとは別の答えを探そう


730-731 名前:「夜明けの痛み」[] 投稿日:2006/01/08(日) 20:43:49 ID:/NskJpvT


【コメント】

769 名前:  ◆UnderDv67M [  ] 投稿日:2006/01/13(金) 21:07:12 ID:DpHptp3T
>730-731:「夜明けの痛み」:ID:/NskJpvT氏  ---普通

773 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2006/01/14(土) 00:35:22 ID:XSabuoN3
>>730-731
たとえば3、4連目。雰囲気のある最初の二連のあと、過去の状況説明が
あらわれます。また6連目。詩句は、突然説明的になります。
詩は、イメージ喚起力のあるパートと、説明的なパートを交互に繰り返して進みます。
状況を描写する意図がまったくない詩は一人よがりになるのですが
ただ平板な言葉で状況描写した部分は、そのまま詩の弱点になる。
これが詩の難しいところであり
作者の発想や言葉への感覚が問われる箇所だと思います。

そういう意味では、この詩は技術的に垢抜けない部分を持っているのですが
ただ、その率直な語り口とテーマのあいだに釣り合いが取れていて
個人的には好感を抱きました。

781 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/14(土) 22:03:41 ID:IgwD3hgP
>>730 夜明けの痛み
逃がした魚は大きかった?いややっぱり気のせいですよ。
逆の選択のほうがきっと後悔が大きい。
誠実に書き込まれていった言葉の流れにとても好感を抱きました。

782 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/01/14(土) 23:36:01 ID:VjAYKKy3
>>730-731 夜明けの痛み
多少美化された思いではあるものの、魅力的な内容だと思います。寒さに関す
る記述が笑っちゃうほど過剰だね。

94 名前:あぶく ◆OPBYKkBBNQ [sage] 投稿日:2006/01/16(月) 18:41:53 ID:QYCPoaSw
それと『夜明けの痛み』。一言。好きです(笑)


【得点】 1点
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点





空洞



頭の端っこが痛い、ような気がする。
喉の奥ですーっと消えていくハッカ飴のように。
ちろちろと頭の中に響く鐘。
斜め右上から斜め左下へと噛み砕かれた。
どうしようもなく残った穴。
逃げ出そうにも知恵の輪が外れない。
誰も何もそれを埋められない。
痛い、確かに痛い。
誰かが与えてくれるセメントはもう待てない。
自分で流し込んだコンクリート。
心まで固まってしまった。


732 名前:空洞[sage] 投稿日:2006/01/08(日) 21:36:21 ID:b4uNkCn1


【コメント】

769 名前:  ◆UnderDv67M [  ] 投稿日:2006/01/13(金) 21:07:12 ID:DpHptp3T
>732:空洞:ID:b4uNkCn1氏  ---凡作

773 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2006/01/14(土) 00:35:22 ID:XSabuoN3
>>732
これは手練れの詩ですね。
読者が共有できる感覚をしっかり自己把握してて
イメージをつなげながら、それを独特のリズムで表現しています。
ただ、イメージひとつひとつは「頭痛」から普通に出てくるものが多く
一作品としてはやや小ぶりになってしまっているな、と思いました。

781 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/14(土) 22:03:41 ID:IgwD3hgP
>>732 空洞
”誰かが流し込んでくれるセメント”
うーーん、ちょっとなんかイメージがちがうような気がした。。





痛み入りやす




不肖、中島幸助、この節はアフガニスタン・タリバン政権の残党を名乗り
中央アジアの未来を担うべくロシアからの分離独立を目指す遠くはチェチェンの
武装勢力と結託し、まずはタジキスタン平和維持軍の壊滅作戦の筆頭に立ち
着実に成果を挙げつつあることをまずは御報告奉り候
地政学的には古の昔からの重要拠点であるにも関わらずアフガンの荒野、
未だにロシアや中国や米国といった覇権国家の手に落ちることなく残存せる
理由に附きまして湾岸戦争以前から着目されていた先生の慧眼には日々感服
致すと共に大国と国境を接していないという僥倖に感謝こそすれ、その喝破した
事実をせせら笑った売文家達には天誅を下してやりたい心持ち高まり候
けだし小生の役目これ即ちハートランドに介入する事で自滅の道を辿った
ナポレオン、ヒットラー、石原莞爾翁を含む古今東西の平和運動家の衣鉢を継ぐ
大義名分忘れた事など御座いませぬ故、就きましては救国イスラム統一戦線
北部同盟の切り崩しの際に使用した天然ガスパイプライン建設費用の一部、
ラバニ派のハザラ人地下銀行にプールされた現金数億弗、存分に御引き出し
下さるよう「真腹腹時計」の三村様にお伝え頂きたく候
キリギスタン・ビシュケクにて 中島幸助


9日正午過ぎ、都営大江戸線本郷三丁目駅構内で小規模な爆発騒ぎがあった。
目撃者によるとホームレスのような風体の推定三十代の小柄な男が紙袋に
ライターで火を点け、立ち去って間もなく破裂したという。けが人はなかった。[時事通信社]


マフトゥムグルの詩集をやっと手に入れました。トルクメニスタンの国民的作家です。
僕がアハル州に就いてからずっと探し求めていたものがやっと手に入りました。
しかしトルクメン語の書籍は見つからずロシア語で書かれたペーパーバックですので、
今の僕には読むことができません。(笑)
とにかくもっと勉強してイスラム文学を極めて博士課程に進もうと思っています。
トルクメニスタン・アシガバットにて 中島幸助


734 名前:痛み入りやす[] 投稿日:2006/01/08(日) 23:59:28 ID:81u858XL


【コメント】

766 名前:ikaika ◆YffIGX9Bno [] 投稿日:2006/01/13(金) 20:00:14 ID:zWfIy1AV
>>730-731
おしいねぇ。イメージや文体はよろしい。特にⅢはもっと魅力的な素材だと思うので、もっと展開
出ると思う。構成もとてもいいんだけど、もっと膨らませたはずだし、痛みなんて感じない。痛み
よりも、宝物を発見したような、小さな輝きを、または、太古のほこりをかぶった本のほこりをは
らいながら、なんていう、Ⅲの素材のよさが光っている。
(編集人註:レスアンカーが違う詩を指していますが内容からアンカーミスと判断しました)

769 名前:  ◆UnderDv67M [  ] 投稿日:2006/01/13(金) 21:07:12 ID:DpHptp3T
>734:痛み入りやす:ID:81u858XL氏 ---ウンコ

773 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2006/01/14(土) 00:35:22 ID:XSabuoN3
>>734
こ、これは…。すいません。私には意味不明でした。
それしか書きようがなく…。中央アジアについて詳しいとわかるのでしょうか。
特に3つのパートのつながりがわからない。読解力不足で申し訳ない。

781 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/14(土) 22:03:41 ID:IgwD3hgP
>>734 痛みいりやす
統合失調症の妄想ブログにもよめるし、もしかしてテロ小説?とも読めます。
平和運動家にあげられた名前がなんともかんともなんでやっぱしボーダーな妄想なんだろうなあ。
その場合Ⅱがとても微妙で、ここだけ多分現実。
精緻な書き込みが気にいりました。読みやすいです。

109 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2006/01/17(火) 16:10:59 ID:NCKhg94E
というわけで今回は「痛み入りやす」というのを書きました。
「痛み」が感じられないとか書かれたような気がするが「痛み」じゃなくて「痛み入る」だからね。
お題に細かい指定がなされていない以上、「痛み」をそのまま書かなくたっていいんじゃないの?
だから字面からの連想でお話をひとつでっちあげたのだ、俺は。
あと、これは夢野久作の「瓶詰の地獄」のアイデアをそのまま借用した。
誰も指摘してくんなかったので悲しかった。(笑)

ウンコでも統合失調症でもテロ小説でもボーダーでもない。
わからなかったのなら長介ジュニア氏のように素直に言ってくれた方が嬉しい。
ま、「中身の伝わらない作品」を書いた俺の責任です。





公園の桜



スゥー…… ドスッ

痛み
鈍い痛み 鋭い痛み
ケガは痛い
擦り傷 切り傷 なんたらかんたら
それとも心のケガ?

私の家の 大きな道路の向こう側に
何とも言いようのない 普通の公園がある
もちろん大きな道路であるから直接面してるというわけではなく
2、3軒の住宅は挟んでいるが
大きな桜が数本あり
丁度上の方が 2階の私の部屋から見える

春 
訪れるモノへの期待と不安がシーソーを遊ぶ中で
春風に花びらを散らす桜花に見入っていた



郷愁
そういう物を私も感じるようになった

「過去はただ美しい」
新しい土地で新しく出来た友人の言葉だ
反論する気はない

盆でも正月でもないのに実家へ帰った
家族はいつでも暖かい
突然の帰省に酒だ酒だの大騒ぎ
アハハハ 
アハハハ―

私宛への手紙が実家に届いていた
私の部屋で開けてみる

同窓会の誘いだ
懐かしい名前が連なっている
懐かしい 本当に懐かしい


何故だろう どうして 何故
私はこの同窓会には行けない 行くことができない

スゥー…… ドスッ

血が滲み出るように涙
ふと窓の外を見る

そうだ 母が言っていたっけ あの公園の桜は切り倒された、と


735-736 名前:公園の桜 1/2[sage] 投稿日:2006/01/10(火) 01:35:13 ID:GGdF+3Ve


【コメント】

769 名前:  ◆UnderDv67M [  ] 投稿日:2006/01/13(金) 21:07:12 ID:DpHptp3T
>735-736:公園の桜:ID:GGdF+3Ve氏  ---凡作

774 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2006/01/14(土) 00:38:24 ID:XSabuoN3
>>735-736
全体的に、言葉の扱いかたに、うかつな所があるような気がします。
例えば「アハハハ アハハハー」という擬音。
これは入れただけ損をするような二行です。
「擦り傷 切り傷 なんたらかんたら」というのも…。
なんたらかんたら、のところをきちんと表現するのが詩かと。

テーマ自体がごく真面目なものだけに、言葉の大ざっぱさが気になります。

785 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/15(日) 21:17:27 ID:YRC/w7Ep
>>735-736 公園の桜
後ろめたさがびしびし伝わってきますね。
桜が切られてしまったように、自分も変わってしまい、その変化はとうてい
昔の級友に理解してもらえるような(あるいは自慢できるような)ものではない。
スゥー…… ドスッ
という擬音は、桜が斧で切られた音というよりも、ナイフをなにかに突き立てる音に思われました。
義憤が伝わってこないので、自分への変化は自業自得と定義しているように感じます。
何故だろう、どうしてという問いかけで考察をやめているのはちょと物足りないです。
自己憐憫と桜の喪失を重ねるというのも どうもいただけない。。





なすところもなく日は暮れる



汚れちまった悲しみに、とあいつが言った

それは違う
"汚れつちまった悲しみに" だ、全然違うさ
大して違わないだろ?
大違いだね、まるで違う
そういう細かいところに囚われ過ぎて
大局を見失うんだ、お前はいつも

そうやってあいつはいつだって
話をすり替えてくれやがる
"汚レツチマツタ 悲シミニ"、声に出して言ってみろよ
"汚レチマッタ 悲シミニ"、 じゃなく

汚レチマッタ
汚レツチマツタ
汚れちまった
汚れっちまった

やっぱり大して変わらないぜ
だいたいそれだけのことで あの中身に変わりがあるか?
お前が言いたいことは いつも取るに足らない


俺は応えもせずに暗唱する
「 よごれっちまったかなしみに きょうもこゆきのふりかかる
 よごれっちまったかなしみに きょうもかぜさえふきすぎる
 よごれっちまったかなしみは たとえばきつねのかわごろも
 よごれっちまったかなしみは こゆきのかかってちぢこまる 」


汚れっちまった

汚れっちまった……


だから何だって言うんだ?
遮るあいつの苛立たし気な横顔に
一瞥をして外を見やる
今日も夕陽の見られそうにない
寒風に鳴く曇った空を睨む

「 よごれちまったかなしみに いたいたしくもおぢけづき
 よごれちまったかなしみに なすところもなく ひはくれる……」
あいつは負けじと続けてきやる
そんな話じゃないってのに


俺は拳でこの胸んところを叩き
おまえには届かないだろう、 俺の此処は
到底わかりはしないだろうよ、 俺の此処はよ
言葉すらも伝わりゃしない
さとれば落胆も通り越し、独り語りでやり過ごす

「 汚れつちまつた悲しみに
 いたいたしくも怖気づき
 汚れつちまつた悲しみに
 なすところもなく日は暮れる」

握った拳は己に向かう


汚れっちまった
汚れつちまつた悲しみに……

汚れっちまった
いたいたしくも怖気づき……

汚れっちまった
なすところもなく日は暮れる……



737-739 名前:「なすところもなく日は暮れる」 1/3[sage] 投稿日:2006/01/10(火) 15:59:26 ID:G1lEugKj


【コメント】

769 名前:  ◆UnderDv67M [  ] 投稿日:2006/01/13(金) 21:07:12 ID:DpHptp3T
>737-739:「なすところもなく日は暮れる」:ID:G1lEugKj氏 自作の痛みは美しいか?

774 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2006/01/14(土) 00:38:24 ID:XSabuoN3
>>737-739
正直にいうと、おまえのこだわりは取るに足りない、という友のほうに
味方したくなりました。というのは、中也がそう表記したことに
作者がどういう意味を見いだしているか、ということが
詩の中に具体的に描かれていないからです。
それはとても微妙なニュアンスですが、そこを自分の言葉で表現して
読者と共有しなければ
中也ファンの一部に「わかるわかる」と言ってもらえるだけの詩、で終わるかと。

785 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/15(日) 21:17:27 ID:YRC/w7Ep
>>737-739 「なすところもなく日は暮れる」
中原中也の詩はいいですね。
とはいえ、この詩そのものは 別に自分の汚れに言及してないです。
詩をいたずらにもてあそんで日が暮れていく詩人の姿が痛々しいかな。

211 名前:カコ ◆kaco/250tg [sage] 投稿日:2006/01/20(金) 19:12:50 ID:hBR6dt7x
お礼を言うには遅すぎますが…

「痛み」のお題で、「なすところもなく日は暮れる」を書きました。
審査員のみなさま、お疲れさまでした。
自分でも躊躇しながら書いていた部分について指摘して頂けたので、
頷きながら有り難く評を頂戴しました。

「痛み」の詩ではなく、痛いモノを書いてしまったこと、痛感しています。
失礼しましたっm(__)m





視力



最近
死体を見るのが平気になった
頭が割れた人間も
息絶えたねずみも
真っ赤な写真を見ても平気でいられるようになった

そんな自分が怖くて仕方がなくて
そんな写真を見せる誰かも怖くて
「人間はいつから赤い色が見えなくなったんだ」
と、震えた声で僕は叫んだ

盲目になったのはなぜだ
そんな問いを投げかけた
「ゲームのやりすぎ」
とあっさり片付けるのは
とても簡単なことだった
でもそれだけじゃないのだ
いつの間にか僕らは赤という色を見なくなった
少なくとも日常では
だから僕らは知らなかった
赤い色を

見えないんじゃない
感じられないだけ
いつの間にか理性を失っている

誰かが死ぬ瞬間を僕は見たことがない
だから怖くないんだ

僕ははらわたで苛立ちを覚えたけど
何もできないで
平気な顔をしてる


740-741 名前:視力[] 投稿日:2006/01/10(火) 16:18:50 ID:by0LYKeQ


【コメント】

769 名前:  ◆UnderDv67M [  ] 投稿日:2006/01/13(金) 21:07:12 ID:DpHptp3T
>740-741:視力:ID:by0LYKeQ氏  ---お前童貞だろ?

774 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2006/01/14(土) 00:38:24 ID:XSabuoN3
>>740-741
素直な詩、という印象です。テーマも、語法も。
ただ、たとえば一行目が「最近」ではじまってしまっているあたり
いかにも作意がなさすぎる感は否めません。
第一行は詩の印象を決める非常に重要な場所です。
「最近」は削り、「死体を見るのが平気になった」と始めるだけで
印象がだいぶ変わってくるはずです。
全体的に、もう少し巧んで書くことも大事じゃないかと。

785 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/15(日) 21:17:27 ID:YRC/w7Ep
>>740-741 視力
人間、いいものを見て、いい言葉を聴いて、いい人に触れて、何かを大事にしながら育たないとあかんそうで。。
あまり麻痺しないように気つけてください。
この詩は内容を読ませる詩だと思うのだけど、(言葉を楽しませるものではなくて)
視覚的な刺激に慣れてしまうこと(=現実性の欠如=想像力の磨耗)を
誰かが死ぬ瞬間を僕は見たことがない という一点に結論つけてしまうのはどうも異論が。。
あえていえば、自分にとって大事な何かの喪失を経験していないということかな?




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最終更新:2006年09月04日 09:46