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作品





男が女に与えうるもの



彼が恋をしたのは女だった。
恋により、女は賛美とときめき、束の間の夢を手に入れた。
彼が愛したのは女だった。
女は、情熱と男の肌、汚辱と畏怖、を知った。
彼が結婚したのは女だった。
女は信頼と家、子供と心配を手に入れた。
彼が彼の全てを託したのは女にだった。
女は墓と、責任と、金と、思い出を手に入れた。
彼が女から手に入れたもの
生きていくための理由だったのだ。

彼女が恋をしたのは男だった。
恋により、男は賛美とときめき、束の間の夢を手に入れた。
彼女が愛したのは男だった。
男は、熱く柔らかい肉体と、壊れた幻想、自らの傲慢さを知った。
彼女が結婚したのは男だった。
男は子供と家を得て。金と信頼を差し出して待つ事を覚えた。
彼女が彼女の全てを託したのは彼にだった。
男は実は全てではなかったことを知った。
彼女が男から手に入れたもの。
男の全てだったのだ。




317 名前:「男が女に与えうるもの」[sage] 投稿日:04/06/12 23:17 ID:0Kbu+SNt


【コメント】

355 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/06/19 11:41 ID:OsQ6jWCJ
>>317 結婚を相関図みたいなもので表したかったのかな、つーのが感想。
人生のいろんな事柄をアイテム化して「信頼」「全て」のことばに図式化した
感じだね。それでも意外とごちゃついているもんだね。





「言葉」屋



「言葉を売ります」と書かれたプラカードを掲げて街角にサンドイッチマンが立っていた。そこに書かれている地図を頼りに路地裏に足を踏み入れた。
  麻雀店や中国整体、風俗店などが入っている雑居ビルの狭い階段を昇ると四階にその店はあった。中を覗くと、蝶ネクタイを結び白髪をきれいに後ろに束ねた老人がひとり、カウンターに座っていた。
  店主は私に向かって軽く会釈すると、その店の豊富な品揃えと品質の確かさをひとくさり述べた。
『日持ちしますよ。勉強しますから』
  そう言っておもむろにガラスケースから取り出したのものは、「永遠の愛」と箱に書かれた商品だった。箱の中には結婚指輪の真珠のような光沢を持った「言葉」が魚市場のイクラのようにきれいに粒を揃えて並べられていた。
『どれぐらい持つの』
『冷蔵庫に入れとけば三日ぐらい』

  次に取り出したのが「ぜったい」というブランド名の商品だった。「ぜったい儲かります」「ぜっだい合格させます」「ぜったい痩せます」と烙印を押された饅頭が、うまそうに薄紙に包まれていた。
  それでも私が買い渋っていると、『最近、入荷したばかりのものですが』と言いながら、店の奥から出してくれたのは、「癒し」というパッケージに入った錠剤だった。効能書きにはこう記されていた。



  悲恋失恋胃痙攣。左遷リストラそうはさせん。夫の浮気妻の浮気、単なる浮気、本
  気の浮気―は浮気じゃない。不倫絶倫金輪際しません不倫の三輪車。将来の不安、
  現在の不満、過去の失敗、いつも必敗、失敗は成功のもと、でも必敗は何回やって
  も必ず失敗。顔の悩み、体の悩み、足の悩み、手の悩み、上腕二頭筋の悩み、そんな
  悩みあるか。心の悩みはみんなの悩み、悩みのないあなたはオツムが悩み。痔ろう早漏
  勘九郎、歌舞伎役者に大根役者、また旅役者が好きなのはうちのタマ。心の傷からタマ
  の昨夜の喧嘩の傷に至るまで 何にでも効きます。朝昼晩、三度三度の三度笠、三度笠は
  また旅役者、ああこれはさっきやった。三度三度の三々九度、披露宴での食前食後、食前
  のスピ―チが長い早く食わせろ。朝飯抜きは朝飯前、朝飯食べたら二度寝する妻。就寝前
  に起床後に、仕事中も勉強中も、一日に何度でも発情、じゃなかった服用できます。

『心が痛い、と言って最近お客さんが見えて、よくこれを買っていくんです』
  店主は目を細めながら言い、続け様に言う。
『あなたもどこか、痛い心がありますか』
『実は、私も十年来の心の痛みがありましてね。思い切って先日、手術で切除したところ、すっかりよくなりました。ご心配には及びません』
『それはよござんした。それでは、ほかに何かご入りようの「言葉」はござんせんか』
  なおもしつこく聞くので、私は仕方なく
『それじゃ、「永遠の愛」を50グラムください』
  親爺は素早く目方を測ると包みにくるんで「愛」を差し出した。
『保冷剤を入れときました』
  私は包みを受けとると五千円札でおつりをもらい店を後にした。



319 名前:「言葉」屋 (前編)[] 投稿日:04/06/13 11:15 ID:G1cXRdU9
320 名前:「言葉」屋 (後編)[] 投稿日:04/06/13 11:45 ID:G1cXRdU9


【コメント】

349 名前:わに ◆Wani6uvhK. [sage] 投稿日:04/06/17 23:15 ID:v0bxOgYd
【1点】
>>319-320 「言葉」屋
詩という形態ではない語り口、でもとても詩的。
ちょっと漫画チックですけどね。
そんなところもイメージいっぱい降ってきます。
ところで私も手術で切除したい部分が・・・・・w

356 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/06/19 11:59 ID:OsQ6jWCJ
>>319-320 途中の、詩中詩ともいえる効能書きは、ぼくは不要だったと思う。
売られている言葉がここでは主人公なわけだけど、効能書きの内容は、その言
葉にグサリと刺さらずに、並存してると思う。アイディアは好き。

357 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/06/19 15:08 ID:/kqtemD+
1点 >319 :「言葉」屋 (前編) :04/06/13 11:15 ID:G1cXRdU9
  買い物にきた男(?)の背中に背負ってるものが浮かべなぁ……
  っとして……天使の羽根だったりして。

362 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/06/19 21:39 ID:1SaaSg+5
1点
>>319-320 >>332 >>338-339 >>340-341
いずれも、目の付けどころや、描こうとする世界の良さを評価したい。
あとは、ぼく個人の好みもはいってるよ(はあと)。

382 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY  [sage] 投稿日:04/06/22(火) 08:51 ID:4tE1+ArL
山田さん、チャンプおめでとう。これからの詩作に弾みがついて何よりです。
さて、私も投稿4回目。「箱をめぐる省察」「Y氏の部屋」「父とは誰か 母とは誰か」
そして、「『言葉』屋」が今回のものでした。採点・講評を下さったわにさん、ななほしさん、
Canopusさん、ありがとうございました。途中の効能書きと本文のバランスとか構成面で問題
があるかな、と思っていたのですが、やはり、でした。いやー梁山泊は層が厚い。壁が厚い。
準チャンプが精一杯です。でも今回は思いきって遊べたし、点もいただけたし、満足です。
それにしても、決選投票って緊張する。得点が入っていく推移を逐次眺めていると、F1レースの
ように抜きつ抜かれつで、ハラハラドキドキです。最終選考に残った作者の3人のもなさまは
さぞや、と思います。私が推した「殺すな!」「不如帰から 金糸雀」の作者は誰なんだろう。
気になるところです。



【得点】 3点
  • わに ◆Wani6uvhK.:1点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:1点
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点





そりゃねえよ神様




俺は声を張り上げる
力の限り声を出す

足の震えは気にしない
とっくの昔に諦めた
このまま何処かに逃げ出そう
そんな勇気は持っていない
俺はどうしてここにいる
自問自答は終わらない

俺は声を張り上げる
力の限り声を出す

カーン

来るんじゃなかったのど自慢



321 名前:「そりゃねえよ神様」[sage] 投稿日:04/06/13 14:55 ID:/JO1SAhg


【コメント】

349 名前:わに ◆Wani6uvhK. [sage] 投稿日:04/06/17 23:15 ID:v0bxOgYd
【1点】
>>321 「そりゃねえよ神様」
四コマ漫画のようですが、このオチのためのテーマのように
すごいぴったり。完成したパズルみたいだ。

351 名前:山田 ◆jipx.wAXvs [sage] 投稿日:04/06/18 03:17 ID:Z99YtPqf
【1点】
>>321 「そりゃねえよ神様」
テーマ曲が聞こえてきましたw

356 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/06/19 11:59 ID:OsQ6jWCJ
>>321 のど自慢は、本選に出られりゃ大したもんだ。たとえそれがカネ一つ
であっても。変ったのど自慢を書いてみてもよかったんじゃなかろか。

358 名前:シオン ◆poetsyov/2 [] 投稿日:04/06/19 17:40 ID:9Orb9r+M
【1点】
>>321 :「そりゃねえよ神様」
笑えました。気持ちが良く分かります。


【得点】 3点
  • わに ◆Wani6uvhK.:1点
  • 山田 ◆jipx.wAXvs:1点
  • シオン ◆poetsyov/2:1点





なんとも人間らしい



「ほら、見てよ、この指輪、是非へレンに贈りたいなぁ。」
「随分と素敵な指輪だね。けれども派手過ぎないかい。ヘレンは気に入ってくれるだろうかね。」
「きっとヘレンは気に入ってくれるさ。ヘレン、いつか振り向かせるからね。」
「いいや、ヘレンは君には振り向かないだろうよ。ヘレンは君が贈り物ばかりしてくるからって、うんざりしていたんだ」
「そんな。何故だい?」
「ヘレンは、贈り物ばかりを貰っても、君の気持ちを少しも感じないらしいんだ。時には人間らしい愛を伝えることも必要なんじゃないかな。」
「ああ、ヘレン。何故僕の気持ちをわかってくれないんだ。この間別荘を買ってやった時は、喜んでいたように見えたのに。」
「時には愛だよ、ジョン。さあ、それより時間が無いぞ。電車に遅れてしまうかもしれないよ、急ごうぜ。」
「いや、いいよ僕はもう少し指輪を見てる。君はもう行けばいいさ」
「でも君は遅れてしまうよ。時は金なり、ってパパの口癖だろ、いいのかい。」
「いいや、遅れはしないさ。僕も後から自家用ジェット機で向かうから。」
「そんなぁ、ああ、僕だけ遅れてしまうじゃないか!」
「人生、時に金なり。」





324 名前:なんとも人間らしい[sage] 投稿日:04/06/13 17:31 ID:W0V7j/Od


【コメント】

356 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/06/19 11:59 ID:OsQ6jWCJ
>>324 カナーリ違和感を感じたのが、若い男二人が宝石店の指輪を覗いてい
る、という図。レッツイマジン。ほら、気持ち悪いでしょ。会話の落とし方は
嫌いじゃない。アメリカンジョークっぽいよね。





キンパツのサトウくん



ぼくのクラスにはキンパツの子がいます
外国人ではありません
サトウくんという日本人です
でも、けっこうキンパツがにあっていると思います

サトウくんは悪い子です
いきなり机をけり飛ばしたりします
みんなサトウくんをこわがっています

ぼくはサトウくんにお金をとられました
その前におなかを何度もなぐられました
がまんできなくてぼくがはいてしまうと
「きったねーな」
と言って今度はぼくの顔をけりました

そのサトウくんがこのあいだ
ぼくの大好きなヤマモトさんをぶちました
ぼくはゆうきを出してサトウくんに
「やめろよ」
と言いいました
ぼくはサトウくんにボコボコになぐられたあと
ズボンとパンツをぬがされました
ヤマモトさんにそれを見られて
とても恥ずかしかったです

サトウくんは万引きをします
自てん車もぬすみます
この前ぼくもやらされそうになりました
こわくなってぼくはにげました
サトウくんは
「いくじなし」
と言ってまたぼくをなぐりました


そんなサトウくんがある日“しょうじょう”をもらいました
サトウくんの絵がコンクールでしょうをとったみたいです
「すごいことだぞ」
と先生がほめていました

その日からサトウくんはクラスの人気ものになりました
でもぼくは毎日のようにサトウくんになぐられます
たまにお金もとられます
でもまわりのみんなは前みたいになぐさめてくれません

どうしてなのかわかりません
コンクールでしょうをとると悪いことをしてもいいのかもしれません

ぼくは一度も学校を休んだことがありません
だれも見ていないところでも悪いことはぜったいにしません
でも先生はぼくに
「すごいことだぞ」
とは言ってくれません

いい人がいいことをするよりも
悪い人がいいことをするほうがいいみたいです

ある日ヤマモトさんとサトウくんがうわさになりました
バレンタインデーにヤマモトさんがチョコをあげたみたいです
ぼくはもらっていません
あれいらいヤマモトさんはぼくと目をあわせてもくれません

どうしてなのかわかりません
ひょっとしたらヤマモトさんはキンパツが好きなのかもしれません

ぼくもキンパツになろうかな…



325 名前:キンパツのサトウくん (前編)[sage] 投稿日:04/06/15 05:45 ID:YyZaVw8i
326 名前:キンパツのサトウくん (後編)[sage] 投稿日:04/06/15 05:46 ID:YyZaVw8i


【コメント】

352 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [[email protected]] 投稿日:04/06/18 07:41 ID:HAl+i6/c
>>326 キンパツのサトウくん
小学生の言葉遣いで書かれた実験作。5連目の「いいひとがいいことをすることよりも/
悪い人がいいことをするほうがいいみたいです」がたぶん作者の一番イイタイコト。社会の
モラルのねじれや屈折した判官びいきを風刺しているのだろうけれど、こうした子供言葉で
書かれているほうが、説教臭くなくていい。そうした意味で実験は成功。

357 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/06/19 15:08 ID:/kqtemD+
2点 >325 :キンパツのサトウくん (前編) :04/06/15 05:45 ID:YyZaVw8i
  切ないねぇ……。

359 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/06/19 20:34 ID:1SaaSg+5
>>325-326 ぼくらの頃だと中学の時にこんな話あったけど、今じゃあ小学生
がこんな感じなのね、オトロシイ…。展開や性格付けに甘さは感じるけど、内
容的にはいいんじゃないかな、あまり言うことはありません。

381 名前:ねむい ◆yYGM98H44I  [sage] 投稿日:04/06/22(火) 05:46 ID:mtCpwuQC
山田 ◆jipx.wAXvsさんチャンプおめでとうございます!
そして審査員様・投稿者の皆様お疲れ様でした~。

遅ればせながらはじめまして。
「キンパツのサトウくん」を書きましたねむいと申します。
ほかのスレでいくつか即興で無難な詩を書いたことがありますが、
ここでは初投稿ということもあり、ちょっと今までとは趣を変えた調子にしてみました。

今回は、“真面目で不器用な人間がバカを見る大人社会”をそのまま
小学生の社会(小学校)に落として、小学生の作文風?に書きました。
大人の社会も子供の社会も大差ないですよね、実際。
しかし、ちょっと詩にするには無理のある内容だったかもしれません…。
もしくは単なる力不足か(苦笑)精進しなくては…。

末筆になりましたが、コメントや点数を下さった方、ありがとうございました( ´∀`)
実験的な意味合いの強いモノだったので、コメントは非常に参考になります。
またいつか参加したいと思いますので、そのときはよろしくデス☆


【得点】 2点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:2点





金色の畑



土と生きる人がいる

春は緑の土の匂い

種を蒔き 茎は青く
共に育ち 共に眠る

愛情を注ぎ
思い通りにならない
自分と向き合う

空は高く 汗が吹き
共に耐え 共に伸び

日々自然を想う
逆らえない事を知る

花は咲き 穂が実る     
共に生き 共に笑う     

秋に小麦が揺れた

夕焼を浴びて
金色に輝く畑 

その景色を見て
無口なその人は
満足そうに目を細めた





327 名前:金色の畑[] 投稿日:04/06/15 11:24 ID:uE4dL92K


【コメント】

349 名前:わに ◆Wani6uvhK. [sage] 投稿日:04/06/17 23:15 ID:v0bxOgYd
【1点】
>>327金色の畑
懐かしいどこか。探していたどこか。帰りたいどこか。
こういう詩は既存で多くあるから難しいんだけど
難なく書きこなされていますね。
でも薄味で健康的すぎるかも。

357 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/06/19 15:08 ID:/kqtemD+
2点 >327 :金色の畑 :04/06/15 11:24 ID:uE4dL92K
  想像するとまぶしくなる。……不思議だ。

358 名前:シオン ◆poetsyov/2 [] 投稿日:04/06/19 17:40 ID:9Orb9r+M
【2点】
>>327 :金色の畑
美しく穏やかな情景が浮かびました。

359 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/06/19 20:34 ID:1SaaSg+5
>>327 冒頭の1行と、最終2連、この6行だけでこの詩は充分成り立つんじゃな
いかな。その間の描写があまり印象に残ってくれないんだよなあ…。あ、でも
その6行は印象的。

365 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/06/20 06:53 ID:Pppq/JRN
「金色の畑」1点。ごめんねあまりいい点数あげられないで。やはり2~8連の
薄さが気になります。詩は農作業にも似ていて、刈り入れまでの剪定やら雑草
取りやらが必要だと思います。「無口なその人」ってのがいいんだよね。そこ
で世界がパッと広がった感じ。

374 名前:大木人 ◆KMcEIGIRgE [sage] 投稿日:04/06/20 23:33 ID:HNAK78cu
◎3点
>327 金色の畑
直球一直線な感動がやさぐれた心に染みました…。
人にとって真に黄金たり得るものは何なのか、深く考えさせられます。

375 名前:わに ◆Wani6uvhK. [sage] 投稿日:04/06/21 19:32 ID:WsshQQN9
金色の畑
絵画のような雰囲気がとても好きなんだけど
主張がないというか、もう一歩前に出るようなところが欲しかったかな
作者の心を一振りスパイスに欲しかったな

379 名前:山田 ◆jipx.wAXvs [sage] 投稿日:04/06/22 02:24 ID:fd6fHeqf
「金色の畑」を書きました山田です。
初チャンプ!!ひゃ~嬉しびっくりドキドキですよ。
評価人の皆様どうもありがとうございました☆★☆

次のお題は「手紙」でお願いします。
〆切は6/29いっぱいでよろしくです!

380 名前:山田 ◆jipx.wAXvs  [sage] 投稿日:04/06/22(火) 03:13 ID:iQkMWYq0
この度はチャンプの称号ありがとうございました!
嬉しくて小心者なんでドキドキもしてます~。
梁山泊への投稿は4回目で、詩板歴も数ヶ月な者なので
お題を出してみたい!!という野望の一つが叶ったのも嬉しいw

「金色の畑」は金色が見える詩というのを目標に作ってみました。
ちょうどTVで穀物の畑の映像を見たのと、
私の父(無口。酒飲むと饒舌)が定年後農業やる気マンマン準備中なので
そのイメージですね。ちなみに私はあまり手伝いません…;

自分の作ったものに対して反応をもらえたりするのが、
嬉しくて、また非常に参考にさせてもらっています。
それが楽しくてネットで詩を書いている部分もありますので、
批評やコメント、点数下さった皆様本当にどうもありがとうございました。

これからも書くぞぅ~!


【得点】 5点
  • わに ◆Wani6uvhK.:1点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:2点
  • シオン ◆poetsyov/2:2点


【決選投票】 15点(チャンプ作品)
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点
  • MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点
  • シオン ◆poetsyov/2:3点
  • soft ◆ZYsoftMCT2:3点
  • ウサギ歯:2点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:2点
  • 大木人 ◆KMcEIGIRgE:3点





光陰



実家に帰らずもう何年
「仕事が忙しい」
数え切れない同じ言い訳
そのたびに母の顔が遠くなった

―そういえば

電車の窓から見える
過ぎ去る田園風景に
子どもの頃を思い出した

母に手を引かれ
秋の風を求め散歩に出かけた
裏の土手を上がり
踏み切りの無い線路を越えると
見渡す限り黄金波打つ稲穂の海
土手を下り畦道を歩くと
くすぐられるような喜びが
風に促された囁きに包まれ
きらめく小さな世界で
浮かび上がった


長居しないつもりの小さな荷物は
故郷に友人の結婚式
母への電話は
「友達の結婚式があるけん」
で始まり
それで終わったような気がした
振り子電車は蛇行する

思い出に近づくにつれ
都市部から絶え間なく続く
見覚えのない光の列に
最後に残った母の顔を奪われそうで
目を閉じた

駅に降り立つと夜だった
ズボンの裾から襲い来る寒気に
靴下を引き上げようとしゃがむと
ざわめくネオンに姿を変えた
波打つ黄金の光に
影を消し去られていた

カタンカタンと遠ざかる



328 名前:光陰1/2[sage] 投稿日:04/06/15 11:31 ID:G21ncFvJ
329 名前:光陰2/2[sage] 投稿日:04/06/15 11:32 ID:G21ncFvJ


【コメント】

357 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/06/19 15:08 ID:/kqtemD+
3点 >328 :光陰1/2 :04/06/15 11:31 ID:G21ncFvJ
  ふるさとを訪ねて母に会わず帰る都会の寄寓……かな。

358 名前:シオン ◆poetsyov/2 [] 投稿日:04/06/19 17:40 ID:9Orb9r+M
【1点】
>>328-329 :光陰
少し切ない郷愁がいい感じです。

359 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/06/19 20:34 ID:1SaaSg+5
>>328-329 「振り子電車」は面白そうだし、「影を消し去られる」のイメー
ジと合わせて、そこを膨らませてみたらどうかなあ。シチュエーションは充分
に伝わるんだけど、説明的な感じがする。


【得点】 4点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:3点
  • シオン ◆poetsyov/2:1点





みさちゃん




『おにいちゃん きんぎょってきんいろじゃないのになんできんぎょなの?』

とうの昔に捨ててしまったモノをいとこの子供に呼び起こされた

『おにいちゃん なんでゆきはしろいの?』
『おにいちゃん りんごってなんであかくなるの?』

"みさちゃん"は目にする全てが物珍しく
昔の私と同じ言葉が 同じ感情が沸いてくるらしい

今は触れることすらためらうカエルやセミだって
彼女にかかれば素手でわしづかみ
沢蟹に指を挟まれて 涙が出たってすぐ仲直り

夢の中で 自由に飛び回るような感覚で
等身大の彼女と語り合ったんだ

『おとうさん きんぎょってきんいろじゃないのになんできんぎょなのかしってる?』
『みさちゃん 金魚は昔から金魚って呼ばれてるんだよ』
『ちがうんだよ おにいちゃんにおしえてもらったもん!』



332 名前:みさちゃん[sage] 投稿日:04/06/15 15:34 ID:fmIzxdPh


【コメント】

359 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/06/19 20:34 ID:1SaaSg+5
>>332 面白い発見だと思う。たださ、作者が「子供は自由な発想を持つ無地
のキャンパスだ」っていう枠内に収まってないかな。こういう展開はひとつの
パターンだよね。テーマはかなりいいんで、何かもったいなく思う。


【得点】 1点
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点



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最終更新:2007年05月16日 02:07