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作品
愛地獄
39 名前:愛地獄 [] 投稿日:03/09/05(金) 23:53 ID:+YN69D8W New!!
虚無僧みたいな表情の男の崖のような背中に赤子の柔肌の足が干し柿のようにぶら下がり
男は雨で掃除された砂利道の坂を昇って行く
清々しい風の音に
あの女のあの時の
喘いでいるようなもがいているような声にならない声が混じる
耳を澄ませばより鮮明なガラス瓶を高層ビルの最上階から投げ付けるほどの勢いで僕の記憶 そう 甘い甘い汁をすする花びらに身を任せた あの日々の 僕と女のたった一つの楽園が
風化する岩の その砂の一粒一粒が空に紛れるように風の中へ消えていくのをざらざらに腐ってゆく赤子の肌をさすりながら
僕と女の愛の繋がりが断たれるのを背中に感じて脆くも粘液が蟻地獄のように渦巻いた地面に
吸い込まれるように足を取られ
その場に固まってしまったのだ
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愛レコード
40 名前:愛レコード [] 投稿日:03/09/06(土) 01:01 ID:rU6nYG8f New!!
永遠なんてものは存在しない
すなわち愛というものは消費するものなんだろう
人間はせいぜい100で電池が切れるから
幸福な人はそれに気づかずお迎えが
気づいた人はとたんにケチになる
そんな長年の繰り返しを見て僕は思う
結局のところ愛なんて
生まれた瞬間
レコードに焼いちまうぐらいがちょうどいい
思い出したらハンドルを回し
身をすり減らしながら音を奏で
飽きたら誰かに聞かせればいい
そしていつかは棚に並び
ホコリをかぶり眠るだけだ
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恋というはじまりについて
43 名前:恋というはじまりにて(審査除外投稿) [sage] 投稿日:03/09/06(土) 01:31 ID:OE2SL9zk New!!
やっほぉ 神さま ありがとう
こんないい男が 余ってて 感謝 感謝
この余り者 は わたしが いただきます
ので、
ごちそうさまです
愛までいきます。
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シチューの底の手紙
46 名前:シチューの底の手紙 [sage] 投稿日:03/09/06(土) 02:21 ID:8VQPN8qZ New!!
*とろみがつくまでシチューを煮たら
具が焦げてしまったの
だからまだらに茶色いんだけど
本当にごめんね*
テーブルに置手紙を発見
蓋されたままの鍋をコンロ上に発見
僕は探索する
お焦げの匂いから君がいた時間を辿る
*
昨日はごめんなさい
*
昨夜
狭い部屋の中で
煮詰まったのは
何だったのかと
ふと考えながら
銀のスプーンで一掬いして
まだら模様のシチューを鍋から舐めた
お焦げは
香ばしいと思う
底にいけばいくほど
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熱帯夜
47 名前:熱帯夜 [] 投稿日:03/09/07(日) 00:49 ID:6iXILNZb New!!
南からの湿った高気圧の影響が
残ったホームの上で向かい側の電車に
映る自分のなで肩を見ながら
僕の住む町へたどり着く終電が来る
あと2分の間に思ったことを述べます
あの女の人多分今からこっちのホームへ来て
僕と同じ電車に乗ろうとしているんだろうなあ
間に合うのかな テールライトをずっと眺めて
目の前のビルの5階にある居酒屋の
お客さんはどうやって帰るのかな
タクシーでも使うのかしら リッチだな
入口のサラリーマン そのダッシュじゃ間に合わんよ
機械の声に上乗せするように駅員の
「終電です、終電です」の声があって
結局はどちらの声も聞きづらくなって悪循環
電車が来ました
いらぬ事ばかり考えているうちに
電車が来ました
僕が愛していたのはシャンプーの香りだったのかもしれないと
跨線橋を越えてきた女の人が起こした風を嗅いで
思いました
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多重構造
50 名前:北 [] 投稿日:03/09/07(日) 01:56 ID:5/GSqhMT New!!
『多重構造』
男は女を愛し、女は男を愛する。
男であるばかりじゃない。
彼もまた女である。だから男と女が出会うとき、そこに出会っているのは二人の人間ではなく、四人の人間が出会っている。
女ばかりじゃない。
彼女にもまた隠された男を持っている。
それはより入り組んで複雑だ。
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つっかえ棒
60 名前:つっかえ棒 [sage] 投稿日:03/09/07(日) 21:49 ID:xQBfGHAO New!!
深海で優雅に舞う魚たち
その中で1匹だけ息も絶え絶えに泳いでいる
私の 化身
絵に描いたような「死にかけの魚」を
この海に繋ぎ止め生きながらえさせているのは
あなたへと細く緩く流れていく小さな恋
時折
こぼれる涙は海水にとかして
その中を優雅な素振りで泳いでいく
伝えることもないまま
深海へ 繋ぎ止めるように
あなたへの恋がつっかえ棒になっている
海の上に溢れるという 光も風も知らない
花の香りも瞬く星も深海には届かない
唯一知っているもの
環流する水に名残る太陽の遠い温もり
海の上にあるものたちを見ることはずっとなくても
つっかえ棒を支えに 私の化身は深海をゆく
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ロックンロールララバイ
62 名前:ロックンロールララバイ [] 投稿日:03/09/08(月) 00:17 ID:FG2BYEC9 New!!
愛を知らないロックンローラー
歌うことしかできない
自動車を運転しちゃいけねぇ ヤウロいるから
いつまでも事故を増やしつづける
即死するほどの毒はない
わずかな世界の片隅
金だ名誉だロックンロール
歌っているだけそれだけ
眠る時だぜ一番幸せ ちがうやついるか
昼間は何にも感じないバリバリ生きてる
選ばれるほどの華はない
それでもがんばる片隅
いい女いるぜロックンローラー
歌ってみせたいいつか
耳を奪って幸せにする むりに聞かせる
肌から染み込こむ救いになるぜ
昇天(てんし)にするほど効き目ない
わずかな喜び片隅だけ
愛を知らないロックンローラー
歌いつづける
愛を知らないロックンローラー
歌で愛する
*リフレイン~ フェードアウト~ ぐっばい! センキューー!!
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若者よ、朝日をその胸に
63 名前:若者よ、朝日をその胸に(1) [sage] 投稿日:03/09/08(月) 01:05 ID:js50MAk0 New!!
些細な問題意識など跳ね除けて
幸せな世界を想像しよう
哀しい思い出を抱き抱えても
今朝の朝日を無心で浴びよう
ああ君よ
自然体であれ
感情は常に透明であれ
そして今日の日を健やかに過ごしたまえ
休日ならば朝は寝過ごしても
その日に行うことを寝床で考え
そして、起きたら録ってあった大好きな映画を観よう
冷たいアイスクリームを食べよう
疲労を休めよう
ああ君よ
今日の一日を焦ることなく
健やかに過ごしたまえ
64 名前:若者よ、朝日をその胸に(2) [sage] 投稿日:03/09/08(月) 01:05 ID:js50MAk0 New!!
嬉しいこととは何だろう
正しいこととは何だろうか
ものごとの本質をそのまま見つめよう
そのままに生きてきた者達よ
逆境に立ち向かってきた者達よ
今更何の名声だろう
今更何の栄誉だろう
日々を楽しみ
そして健やかに生きようと心がけよ
栄誉は、後からついてくるものなのだ
僕は華やかで艶やかな生き方を否定はしない
しかし
僕はごく平凡な人の一生も否定はしないのだ
65 名前:若者よ、朝日をその胸に(3) [sage] 投稿日:03/09/08(月) 01:07 ID:js50MAk0 New!!
人の生きることをまず肯定しなければ
時の黙々と経っていくことを祝福しなければ
僕らは幸せなど見出すことは出来ない
僕らは社会の沈黙なる束縛の中に
活路を見出すべきである
安易に束縛に囚われて己を見失っては
幸福の本質を見出すことも出来ない
僕らは人を蹴落とすために生まれてきたのではない
僕らは人を、奈落の底から救い出すために生まれてきたのだ
もし君が私腹を蓄えることばかりに必死ならば
君は君一人ばかりの欲に浸っていてはいけない
何の為に君は生まれてきたのだ?
何の為に君は生きてゆくのだろう?
君の歩む道のりに大きな栄光あれ
そして願わくば君の存在が煌々と輝きを増すことを
君の周りの存在が美しく照らし出されることを
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愛だって?
67 名前:愛だって? [] 投稿日:03/09/08(月) 21:27 ID:r2psPut0 New!!
やめてくれよ愛だなんて
愛だなんてそんな
あかいろ(ハァト
もう愛だなんて
恥ずかしくなるよ
愛かよぉ
いいなぁちくしょぅう!
「愛」だよ「愛」
英語で言うと「ラブ」だよ「ゥラァブ」
もぅ
知らないよ!?
「愛」だよ「愛」!
くぁ―――――――――イイ!
だって「愛」だよ「愛」!?
ぁぁぁぁ
もうイヤ!!
多分
「愛」は近い
「愛」は近い
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最終更新:2006年10月05日 23:53