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作品
many happy
55 名前:many happy [sage] 投稿日:03/06/13(金) 16:31 ID:pH3jmAwT
ぼく の おめでとう は
いつ だって せいいっぱい
むね の おく から
おなか の そこ から
きもち いっぱい そそぎこむ
「おめでとう!」
「おめでとう!」
「おめでとう!」
ひとみ かがやかせる きみ
うれしくて しあわせで
えがお にこにこ と みせて
ぼく に だれか に
「ありがとう」 の プレゼント
そうして ぼく は しって いるんだ
きみ が じぶん の こころ に
「おめでとう」 って ささやきかけて いる こと
ぼくたち の おめでとう より
たぶん ひゃくまんばい の えがお で
「おめでとう」 って ささやいて いる こと
ほら そんな きみ を みてる だけで
みんな は また とても しあわせ に なる
くりかえし なんども 「おめでとう」 を いいたく なる
きみ の しあわせ みんな の しあわせ
とても とても たくさん の しあわせ が あふれているね
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手酌酒
56 名前:手酌酒 [sage] 投稿日:03/06/14(土) 00:08 ID:dDDsJyI4
日曜だと言うのに息子は居ない。
定年になったオレが朝寝をしているのを尻目に、
何やら訳の分らぬ横文字のバイトに行ってしまった。
今までしゃにむに働いてきて、
日曜にも向かい合ってやることができなかった、
オレへのあてつけだろうか。
寝ぼけ眼でぼやいていると、
洗濯籠を抱えた妻に怒鳴られた。
「そんなはずないでしょう!」
ああ、確かに。
冷蔵庫には冷えたビールが並んでいた。
「飲みすぎるなよ!」
と、ぶっきらぼうなメモを貼り付けて。
父の日だというのに息子は居ない。
それはきっと、良いことなのだろうと。
ほろ苦い手酌の酒で、祝おうか。
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へのかっぱ
57 名前:へのかっぱ [] 投稿日:03/06/14(土) 04:58 ID:l3kgZKRr
長い雨がいつかやむから祝いましょう
橋の欄干こしかけて
足をぶらぶら
久しぶり
長い雨がいつかやむから
祝いましょう
太陽にさらされた丸太小屋
中は暗がり
気にかかる
行き着く先に何がある
太陽にさらされた丸太小屋
日照りが続いて雨乞いして雨が降るから祝いましょう
溢れた水に
雨蛙
ケロケロケロケロ唄ってる
日照りが続いて雨乞いして
雨が降るから祝いましょう
小雨に煙る生垣に
中にはゆらり湯の煙
行き着く先にあるものは
小雨に煙る丸太小屋
長い雨がいつかやむから祝いましょう
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兄の祝祭
59 名前:兄の祝祭 [] 投稿日:03/06/14(土) 15:58 ID:68nQkwRv
兄と祝う
遺影の前で三回忌
忘れた私
儀式で猫を海に流す
忘れない兄
肴を喰らって正座で祝う
兄は正装紋付袴
私もつられて正装
三時間の高島田
忘れた私
位牌ばかり頬張り舐める
忘れない兄
喜ぶでもない笑顔の症状
頬筋だけを踊らせる
忘れた私
背中が寒くて丸まって
忘れない兄
拾った猫でご馳走作って
忘れた私
祝う所を見失って
忘れない兄
笑う所を見失って
行き着く果てがなにか違う?
遺影は日光で霞んで霞む
反射光が兄に降り注ぎ
兄も忘れた祝いの瞬間
来年もあるはず三回忌
儀式に祝う私だけ祝う
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ちいさな大きな贈りもの
61 名前:ちいさな大きな贈りもの [] 投稿日:03/06/14(土) 18:07 ID:n82GipvW
たくさんのちいさな
ちいさなちいさな
「おめでとう」
をかき集め
大きな箱に
詰め込んで
君に贈るよ
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CARNIVAL
63 名前:CARNIVAL [] 投稿日:03/06/14(土) 22:23 ID:k9Md0XKj
昏い陽に照らされて それは始まつたのです
黄色の午後に 憂鬱なリノリウムにしやがんで
赫いひかりが ゆらめき蠢いたのです
「廊下の果てで 魚の眼をしたひとが嗤いました」
あなたの唇は微笑みのかたちで固定
茶いろに汚れた まるい下腹に触れ
「あたたかいね」とつぶやいたのは
私でしたかあなたでしたか
つめたい窓硝子は 私の熱を下げてはくれず
ただ棄てられゆくのを みまもるばかり
おとうさん
私の皮膚を喰い破つて おいしい?
月のいろのごちそうは ビイツで煮込んだ鳩の肉
ピンクに染まつた卵をごくり につかり笑って
あなたは云います「おめでとう」
老人はまだ嗤つているが あたしは貴方を知りました
たなびく旗は今やモノクロオム あたしもわらいだします
おなじ色した敷布を棄てて 貴方の楔をうちこんで
あたしはあなたになりました
ああカルニバルは今も続いて
紅い弔い 今も続いて
からつぽ心臓 蠢くたびに
人喰い老人 くつくつ笑う
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虫の御祝
64 名前:虫の御祝 [] 投稿日:03/06/14(土) 23:13 ID:eWzw2aa0
私はこの古いゴム印のせいで
晴れたび一匹の虫を殺す罪人
熨斗は如何いたしましょう・・・
焼菓子の日持ちを気にする客は
税込みで三千円以内に納めたいらしく
中腰で左右持ち比べ揺すっては量(かさ)比べ
「御祝」で
寸志ではいけませんか、
危うくそう問い掛けそうになり
私は草臥れた「御祝」と乱筆とを検討する
自給の安さやセクハラ店長が頭を周りだし
包みかけの煎餅が上げ底であること
愛媛で作られた京都銘菓であること・・・終わりだ
私が祝ってさしあげましょう
煎餅を糖衣のゼリー菓子とすり替え
にちゃり噛めばお子が授かりませよ
透明の歯型には若妻の余命を浮かせて
古い「御祝」を包みに忍ばせた私の精一杯
転げでる毛筆の刻みに
小さな虫が恩返しするたび
ずっと思い出してこの娘の賭け
「祝う」とは多分そういうことだから
晴れの日に摘みだされるのも私もついでに
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なんでもないの・・・・
66 名前:なんでもないの・・・・ [] 投稿日:03/06/14(土) 23:44 ID:X3pDGbUN
作るなら
好きなあのヒトには特製カレー
嫌いなあのヒトには毒入りカレー?
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浮かばれた
67 名前:浮かばれた [sage] 投稿日:03/06/15(日) 00:00 ID:zpxHZzme
殺人犯が死んだ、
お父さんが娘の墓前にて伝える、
お母さんと息子も、いっしょ。
両の手のひらを、
しっかり、
隠しながら。
目から落ちる、
それは喜び、
ゆっくりと足元に、
湖、
できあがる。
娘のお骨が、
水面で揺れる。
笑うように。
蚊に刺された、
みんな、かゆそう。
腹いせ、
パッンと、
クラッカー鳴らす。
カラスが木から、一羽もいなくなる。
空は黒くなる。
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最終更新:2006年10月17日 10:19