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作品
詩書きロボットは吃驚(びっくり)すると人間語が抜け出る
428 名前:詩書きロボットは吃驚(びっくり)すると人間語が抜け出る [] 投稿日:03/05/05(月) 23:28 ID:DtY81cV1
月のない夜の 水田にあらわれた ひとつ星に吸い込まれて
わたしの息はとまり 中の回路が動きだし
わたしは瞳に文字列をうかべるロボットとなった
蒼く濡れた宇宙に 銀の波紋がおこり
次にあらわれた星へと 雨蛙が渡っていく
わたしは「壮大」という文字を変換する
わたしは「美しい」という文字を変換する
わたしは宇宙の表面を 解きほぐされた文字列で埋めつくし
言葉(かみ)の絵画につくり替えていく
そこには魂があった
そこには心もあった
雨蛙のパイロットは移住計画に心燃えていた
およそロボットらしいもののすべてが
言葉が
そこにはあった
地球の内側からハンマーで ジグソーパズルは跳ねあげられた
水田の神(かみ)様は竜の強力(ごうりき)で 雨蛙を殺した
雨蛙という言葉 を殺した
抜け殻は膨らんで なにもいわずにすいいとおよいでいった
おおいんでばぶあ いんでぶるあ
それでも立つロボットの後ろに 尻餅をついて ただわたしはいんでぶぅあ
いりいりうる あわわぁわわ
星もうるうる いんでぶぅあ
429 名前:詩書きロボットは吃驚(びっくり)すると人間語が抜け出る(2) [] 投稿日:03/05/05(月) 23:56 ID:8eVudFtj
水田に映る
白いセーター着たロボットが
首だけを低速でまわしながら
信じていれば 夢は きっと叶う
どんな不思議なことも 夢じゃない
と
いった
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月に映る夢
430 名前:月に映る夢 [] 投稿日:03/05/06(火) 01:14 ID:I+hJlWIo
ガチャン
一休み。
「おい、何休んでるんだ!」
人間が電気ムチをブルンブルンと僕に向かって振る。
バチンバチン
冷たく乾いた金属音が部屋中に響く。
対して痛くないんだけど
なんか悲しくなる。
なんで僕が叩かれるの?疲れたから休んでるだけなのに。
僕は人間に従わなくちゃいけないみたい。
いやだなぁ
いやだ
絶対やだっ!
最近、僕は人間になることを夢見るようになった。
431 名前:月に映る夢2 [] 投稿日:03/05/06(火) 01:17 ID:I+hJlWIo
本日の仕事も終わって
格納庫に戻る。
意外かも知れないけど
僕の一番のお気に入りはここなんだ。
だって窓からお空が見えるから。
今日も動力を切る前に
真っ暗なお空を見た
今日はちょうどお月様が見えた
432 名前:月に映る夢3 [] 投稿日:03/05/06(火) 01:23 ID:I+hJlWIo
何もかも全て忘れられる
そんなお月様が僕は好きだった
ずっとずっと高いところから
全てのものを平等に見守っていてくれるお月様のことを
僕は I like the moon. だった
ある意味
I love the moon.
かもしれない。
だって人間はものを平等には見てくれないもん。
人間だから
ロボットだから
そんな風にしか見てくれない。
お願いだから
僕も人間と一緒に扱ってよ、ね、お願い。
無理だとは分かっていても
ロボットは祈った
そしてロボットは今日も動力を切る。
ぷっしゅ~。
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Welcomeロボット
433 名前:Welcomeロボット [] 投稿日:03/05/06(火) 08:52 ID:QV+cqWGO
それは夢
二十一世紀の夢
かつて子供だった者達の抱く夢
労働力の為ではなく
戦わせる為でもなく
実用性を求めた訳でもなく
我らの友として
僕達の新たな兄弟として
ふれあい助け合える仲間として
全ては
二本足で立つ孤独な生物の為に
Welcomeロボット
ようこそ歓迎
共に未来を歩もう
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幽霊(機械)
434 名前:幽霊(機械) [age] 投稿日:03/05/06(火) 13:16 ID:9DHb4mJy
土がやわらかく覆い
水が滲みて泥になり
僕の頭蓋は
脳の表皮と骨との隙間に埋められる
指揮系統は兵隊を失い
けれど
連絡を取る必要もない
指揮者はもう、奏者になった
三度前の夏にこそ
合唱隊はうつくしい服を着かざって
「プール」
「夜」
「甲子園」
「受験生」
「工事現場」
「保管庫」と、舞台を彩り
僕という奴は、観客席でも楽屋でも好きな場所で眠ってたんだ
春の季語には詩人があるとして
甲子園は霊柩車とバリウムになって
受験生は体内時計と仏像になるらしく
指を突きいれればこもった熱が押し返し
こんな土は
じっと見ているほど、食べられそうな気がしてくる
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ポッケの中身
435 名前:ポッケの中身 [] 投稿日:03/05/06(火) 15:51 ID:CWe7ApVM
ドラえもん電報届きました
しばし堪能
ほんでもってタケコプターひっぱって
中見て感動
ピアノの上に飾ってみました
ねえドラえもん
どこでもドア出してよ
すぐに飛んで行きたいから
春夏秋冬 喜怒哀哀
ねえドラえもん
タイムマシン出せる?
机の引き出し開けたくても
開けられないから
四次元ポケットまさぐったけど
出てきたのはプリクラだけだった
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設定
436 名前:設定 [sage] 投稿日:03/05/07(水) 09:25 ID:IpZXSf2x
この目覚まし時計は1年経過したら壊れる構造になっています
このCDは20年後には再生できなくなる材質で作られています
自動車はカーナビゲーションに従って運転しなければなりません
人の忠告は聞かず、掲示板設定には従いましょう
メールを着信拒否されないのは、嫌われていないあかしです
強盗傷害暴力脅迫恐喝強姦強制わいせつ住宅侵入及び器物破損
暴力的9罪種はこの2年で2倍に増え26万件だ
「どうぶつの森+」で殺人はできませんが、現実世界ならできます
そういう設定なのです
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【得点】 0点
ワタシ生きています
437 名前:ワタシ生きています(1) [] 投稿日:03/05/07(水) 22:05 ID:vSyiKHDD
(7,908)
朝 ベッドがひっくり返って
鏡の前で油を拭い
通常モードで他人の目に触れるワタシをつくります
コーンポタージュとトーストを燃料に定めたのは6,034の時あたりから
徐々に 徐々に ジョジョニ
昼 7,403から徐々に学習してきた作業は
いまではというまでもなく身についていて
美しく揃った動きでアイスクリームを
一日65~2,105の数量をコーンにかぶせます
デパートの最上階にあるショップで
ここがなくなっても誰も困りはしません
つまりワタシはやらなくてもよい作業をしているのですが
その思考は詩を書く時以外は禁止されています
美しくいつも同じ形で工場から送られてくるコーンに
美しくいつも同じ味で工場から送られてくるアイスクリームを
のせるやレジを打つや掃除をするや以外のことは
メイン店長が考える仕事なのでワタシは美しく動くだけの仕事です
夜 命令されれば遊びにもいきますが
通常ワタシは格納庫へ帰ります
その時々の自己を喜ばせることをします
いまはそれがコンピューター・ゲームです
そして自己を守るために睡眠をとりますが
たまに自主管理装置が故障して睡眠をとりません
438 名前:ワタシ生きています(2) [] 投稿日:03/05/07(水) 22:05 ID:vSyiKHDD
(10,324)
朝 ベッドがひっくり返って
鏡の前で油を拭い
通常モードで他人の目に触れるワタシをつくります
ブラックコーヒーとトーストを燃料に定めたのは8,781の時あたりから
徐々に 徐々に ジョジョニ
昼 7,403から徐々に学習してきた作業は
いまではというまでもなくヴァージョン・アップしていて
美しく揃った動きでアイスクリームを
一日75~2,550の数量をコーンにかぶせます
自然に囲まれた遊園地内にあるショップで
ここがなくなっても誰も困りはしません
つまりワタシはやらなくてもよい作業をしているのですが
その思考は詩を書く時以外は禁止されています
美しくいつも同じ形で工場から送られてくるコーンに
美しくいつも同じ味で工場から送られてくるアイスクリームを
のせるやレジを打つや掃除をするや
ショップの換金力を向上させるための計算をするやがワタシの仕事です
夜 命令すれば遊びにも連れていきますが
通常ワタシは命令せずに格納庫へ帰ります
その時々の自己を喜ばせることをします
いまはそれがインターネットです
そして自己を守るために睡眠をとりますが
たまに自主管理装置が故障して睡眠をとりません
それでもたまに ほんのたまに 死にかけたりして
喜ぶ細胞の躍動を 心を 感じる時もあるから
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【得点】 0点
夏の陽炎
440 名前:純文学を意識して [] 投稿日:03/05/07(水) 23:37 ID:FShLiw70
「夏の陽炎」
夏の日差しがジリジリと鉄板を焦がし
立ち上る熱気が風景を揺るがす
熱を多量に吸い込んで鈍くなった空気達が
あの古ぼけたロボットの最初の発見者
その古ぼけたロボットは小枝たちが小さく手を伸ばしあって
つくってやった日陰で 目を大きく開けたまま座っていた
足はぶっきらぼうに前に突き出し 肩は大きく右に崩れている
時々小枝たちの手をすり抜けて忍び込んでくる夏の小さなかわいらしい
光たちがロボットを揺さぶる
動かない
錆がところどころ見える古ぼけたロボット
壊れている
441 名前:純文学を意識して [] 投稿日:03/05/07(水) 23:38 ID:FShLiw70
一緒に肩を寄せ合って眠っている影たちがロボットを
ついに飲み込もうと大きな口をあけ始めた
日が落ちる
そうだ日が落ちる
ロボットは明日もここにいて壊れている
あさっても しあさっても
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たったそれのできごと
445 名前:たったそれのできごと [sage] 投稿日:03/05/08(木) 12:39 ID:u/xZuSh6
やましたくんが しんだ
ぼくの めのまえで
こぼした きゅうしょく みたいに
……………………………………
飛ばないように押さえた体は
ネジやワッシャーよりも柔らかな組立てで
外側よりも内側に吸収材希望
はねられた朱印はスペアも無いのにここに突き刺さる
私の気泡は下へ下へ
やがて提灯野郎の食いものに
鋼鉄で覆いたい
完全無欠たる穴
やがて無知の病
記憶はどうしようもない時に甦えり
衝撃音とばらまかれた友情が
欠点のなかった君は死の瞬間にそれをさらして
ぼくのむねに つきさして
抜けない破壊衝動を私に与える
かわらないよ かわらない
…………………………………
ぼくは ころがっていた
なにかを
そっと ポケットに
いれました
【コメント】
【得点】 0点
最終更新:2006年10月25日 18:36