アイテム番号:PTCO-115
収容レベル:5
伝播レベル:1
変異レベル:3
解決レベル:3
収容手順
PTCO-115は全国の公立高校の0.1%程の学校に3月1日から前後1週間を目安として突如出現するという性質を持っている事から、事前の確保、人避けが極めて困難です。
高校に潜入在学している機関調査員は担当任務とは別件として、上記の期日になると学校内の廊下において、PTCO-115が出現していないかを監視する義務が与えられています。
調査の際発見した場合は、変異妨害プロトコル"焚書行為"を実行してください。
高校に潜入在学している機関調査員は担当任務とは別件として、上記の期日になると学校内の廊下において、PTCO-115が出現していないかを監視する義務が与えられています。
調査の際発見した場合は、変異妨害プロトコル"焚書行為"を実行してください。
変異体保護手順
PTCO-115-変異体は、標準人型変異体区域の部屋を用い、人型の生活部屋を基準として、変異した動物に合わせた内装、及び設備が用意され、世話をします。
その他、ネットを始めとした娯楽物は、変異元に混入したいずれの被害者の家族や友人との接触・PTC機関に関係するいずれもの情報の流出をブロックしたPTCコントロールが施された機器を渡されます。
その他、ネットを始めとした娯楽物は、変異元に混入したいずれの被害者の家族や友人との接触・PTC機関に関係するいずれもの情報の流出をブロックしたPTCコントロールが施された機器を渡されます。
また、記憶の混濁による精神悪化を懸念し、週1のカウンセリングと。日常からの変異体同士の、接触事例に未知の接触事故に備えた武装した保管スタッフ2名が該当区画を常在し監視します。
説明
PTCO-115は、全国の公立高校の0.1%程の学校に3月1日から前後1週間を目安として突如廊下に出現する、白紙の大型絵画です。
基本、この出現した絵画に学生及び教師は反応する様子を見せませんが。部活や委員会を通し、基準不明の結託感を抱いた2名以上の学生がPTCO-115の設置された廊下を通ると特異性を発揮します。
基本、この出現した絵画に学生及び教師は反応する様子を見せませんが。部活や委員会を通し、基準不明の結託感を抱いた2名以上の学生がPTCO-115の設置された廊下を通ると特異性を発揮します。
現在保護しているPTCO-115-変異体のインタビューから、変異体に巻き込まれる例はほぼ間違いなく、自らこの絵画を発見し、全員が絵画前に近づくことになります(この際の全員が絵画の前に行くという過程が、全員が絵画前に来たから発動なのか、廊下前を通った段階で、PTCO-115による強制力で全員が無意識に買いが前に引き寄せられるのかは、現在特定できていません)。
被害者全員が絵画の前に着くと、PTCO-115の中央から、突如真っ黒に塗りつぶされた穴が出現します。そして、無数の油で塗れた手により、被害者全員が穴の中に引きずり込まれます。現在、この手から逃れられた事例は見つかっておりません。
被害者全員が絵画の前に着くと、PTCO-115の中央から、突如真っ黒に塗りつぶされた穴が出現します。そして、無数の油で塗れた手により、被害者全員が穴の中に引きずり込まれます。現在、この手から逃れられた事例は見つかっておりません。
PTCO-115による捕食行為が完了した後、該当高校の美術室、又は美術行為に匹敵する活動が普段から行われている何れかの教室内から、自然な形で人が居なくなり、無人になります。
人が居なくなったタイミングで、該当教室の扉が全て開かなくなり。部屋内に学生が一人で描くほどのサイズのキャンパス、PTCO-115-bと、捕食された人物分の絵具チューブ、PTCO-115-cが出現します。
PTCO-115-cは、飲み込まれた被害者の名前が表面に明示された、被害者ごとに色が違う一色の絵具チューブです。
ただし、PTCO-115-cの中で一本だけは、量が小さいとても少量の絵具チューブが一つ生成されます。この絵具チューブは、グループの中で一番年齢が低いものがなる事が多く、このPTCO-115-cはPTCO-115-dに分類され、後の変異プロセス"画竜点睛"に使われます。
人が居なくなったタイミングで、該当教室の扉が全て開かなくなり。部屋内に学生が一人で描くほどのサイズのキャンパス、PTCO-115-bと、捕食された人物分の絵具チューブ、PTCO-115-cが出現します。
PTCO-115-cは、飲み込まれた被害者の名前が表面に明示された、被害者ごとに色が違う一色の絵具チューブです。
ただし、PTCO-115-cの中で一本だけは、量が小さいとても少量の絵具チューブが一つ生成されます。この絵具チューブは、グループの中で一番年齢が低いものがなる事が多く、このPTCO-115-cはPTCO-115-dに分類され、後の変異プロセス"画竜点睛"に使われます。
PTCO-115-b、PTCO-115-c、PTCO-115-dが生成され、人の隔離が完了した段階で、部屋内の画材が勝手に動き出し、絵の制作が始まります。
PTCO-115-cの絵具をすべて使い、目以外が完成した動物の絵が出来上がります。
この際出来上がる絵は、基本猫、犬、鳥等が描かれ、まれに動物園レベルで無いと飼育が困難な動物が描かれることがあります。
目以外の絵が完成すると、変異プロセス"画竜点睛"が始まり。残ったPTCO-115-dが目の色として塗られ、絵が完成します。
絵が完成すると、絵画ら厚みが浮かび上がるようにして実体化し、現実的な動物となんら変わりのない、一匹の変異体が床に落下します。
生成された変異体は、一見並みの動物と違いがありませんが、唯一目が、PTCO-115-dを元にした様々な色で、色に制限がありません。
PTCO-115-cの絵具をすべて使い、目以外が完成した動物の絵が出来上がります。
この際出来上がる絵は、基本猫、犬、鳥等が描かれ、まれに動物園レベルで無いと飼育が困難な動物が描かれることがあります。
目以外の絵が完成すると、変異プロセス"画竜点睛"が始まり。残ったPTCO-115-dが目の色として塗られ、絵が完成します。
絵が完成すると、絵画ら厚みが浮かび上がるようにして実体化し、現実的な動物となんら変わりのない、一匹の変異体が床に落下します。
生成された変異体は、一見並みの動物と違いがありませんが、唯一目が、PTCO-115-dを元にした様々な色で、色に制限がありません。
生成されたPTCO-115-変異体は、PTCO-115-dを主人格として意識を取り戻し、自分の身体状態と、PTCO-115-変異体を生成するにあたり混ぜられた、そのほかの被害者の記憶全てが混濁することによる、錯乱状態を起こします。
以上の過程が終わると、部屋のロックが全て解除され、他の学生とPTCO-115-変異体の接触事故が起こる事例が多数確認されています。いずれも、PTC機関調査員によって、記憶処理が施されました。
また、家族にはカバーストーリーとして『学校帰宅途中での失踪事件』が当てられます。
以上の過程が終わると、部屋のロックが全て解除され、他の学生とPTCO-115-変異体の接触事故が起こる事例が多数確認されています。いずれも、PTC機関調査員によって、記憶処理が施されました。
また、家族にはカバーストーリーとして『学校帰宅途中での失踪事件』が当てられます。
PTCO-115は、1985年2月■■日に、PTC機関に所属する高校潜入在学を任務とした造桜調査員により、発見されました。
造桜調査員と該当事例の被害者、安宮冬音は潜入在学中の友人関係にあり、インタビュー事例115-1においても同伴しています。
造桜調査員と該当事例の被害者、安宮冬音は潜入在学中の友人関係にあり、インタビュー事例115-1においても同伴しています。
インタビュー記録
【記録115-1】
節部研究員「こんばんは、造桜調査員に……ミタマちゃん?」
安宮冬音「……こん、ばんは」
(元の名前を呼ぶと、内在する記憶の中のどれが自分自身であるかと言う不安から、錯乱を起こす恐れがある為、被害者には新しい名前が与えられています。以降の事例も、本人が元の名前を望まない限りは、新しい名前を与える事になっています)
安宮冬音「その、私、一体どうなったの。なんでこんなことになったの?」
造桜調査員「落ち着いて。貴女が悪いわけじゃないの。大丈夫だから」
安宮冬音「ごめん。どうしても頭が追い付かなくて……」
(安宮冬音は自分の体を見渡す。キジトラの猫になっている。目は、PTCO-115-dと安宮冬音がなっていた時の色である、オレンジ色をしている)
造桜調査員「大丈夫。彼からの質問に一つずつ答えていけばいい。分からないところは、分からないって言っていいから」
安宮冬音「うん、わかった……」
造桜調査員「話は住んだかな。それじゃあ、質問を始めよう。まず、PTCO-115。あの白紙の絵画を見つけた時の流れを、話してくれ」
安宮冬音「私は……同じ剣道部に所属していた、先輩3人。久留宮先輩、中井先輩、新口先輩達と……更衣室で着替え終わった後、帰ってる途中で……」
造桜調査員「それで?」
安宮冬音「今日の部活が最後だねって、話して。私が入ってからの2年間の事、特に話してた。私だけ2年だから、来年から寂しくなるなーって……そしたら、あったの……あの、真っ白な絵画が」
(安宮冬音が俯き、猫の両手で頭を抑え込み、うずくまる。造桜調査員はすぐに安宮冬音の背中をゆっくりと撫で始める)
安宮冬音「私が一番最初に気が付いて、先輩たちに声かけたの。この絵画真っ白だって。これから塗るのかなとか、壁に書けてから塗らないだろうとか、何気ない話をしていたの。そしたら、急に絵画に穴が開いて、沢山手が出てきて!」
(暫く間が空く)
安宮冬音「……それで、気が付いたら美術室にいて。私の体、猫になってたの。先輩達も、どこにも居なくて。何が起きたのか分からなくて、思い出そうとしたら、なんでか先輩達の知らない、普段の生活の事とか、私の事どう思ってくれていたかとかが、頭の中ではっきりと思い出せて……
先輩達……凄い心配してた。私、後輩たちに先輩らしいところ見せられてなかったから、今後大丈夫かなって、心配してくれていた……。
何が起きているのか分からなくて、戸惑っていたら、教室の扉が開いて、桜が、私の事見つけてくれて、ここまで連れてきてくれた……」
節部研究員「なるほど」
(節部研究員が手元の記録にメモを取る。安宮冬音に他3名が融合した可能性有りと記載)
安宮冬音「あの……ねえ、先輩達はどこ?」
(安宮冬音が起き上がり、造桜調査員の膝元に飛び乗る)
造桜調査員「ど、どうしたのふゆ……ミタマ?」
安宮冬音「桜なら先輩達どこに行ったのか分かるよね。なんで私だけ猫の姿になって美術室に居たの。なんで先輩達の私が知らない事、こんなにもはっきり思い出せるの。先輩達、死んでないよね? 生きてるよね!?」
造桜調査員「落ち着いて、大丈夫、大丈夫だから!」
(造桜調査員が安宮冬音を抱き寄せて、なだめるように背中を撫で続ける。次第に安宮冬音の呼吸が落ち着き、元に戻る)
安宮冬音「……私があんな絵に近づいたせいで……」
節部研究員「……インタビューの続きは、被害者の精神が落ち着いてから再開することとします。インタビュー終了」
インタビュー終了
節部研究員「こんばんは、造桜調査員に……ミタマちゃん?」
安宮冬音「……こん、ばんは」
(元の名前を呼ぶと、内在する記憶の中のどれが自分自身であるかと言う不安から、錯乱を起こす恐れがある為、被害者には新しい名前が与えられています。以降の事例も、本人が元の名前を望まない限りは、新しい名前を与える事になっています)
安宮冬音「その、私、一体どうなったの。なんでこんなことになったの?」
造桜調査員「落ち着いて。貴女が悪いわけじゃないの。大丈夫だから」
安宮冬音「ごめん。どうしても頭が追い付かなくて……」
(安宮冬音は自分の体を見渡す。キジトラの猫になっている。目は、PTCO-115-dと安宮冬音がなっていた時の色である、オレンジ色をしている)
造桜調査員「大丈夫。彼からの質問に一つずつ答えていけばいい。分からないところは、分からないって言っていいから」
安宮冬音「うん、わかった……」
造桜調査員「話は住んだかな。それじゃあ、質問を始めよう。まず、PTCO-115。あの白紙の絵画を見つけた時の流れを、話してくれ」
安宮冬音「私は……同じ剣道部に所属していた、先輩3人。久留宮先輩、中井先輩、新口先輩達と……更衣室で着替え終わった後、帰ってる途中で……」
造桜調査員「それで?」
安宮冬音「今日の部活が最後だねって、話して。私が入ってからの2年間の事、特に話してた。私だけ2年だから、来年から寂しくなるなーって……そしたら、あったの……あの、真っ白な絵画が」
(安宮冬音が俯き、猫の両手で頭を抑え込み、うずくまる。造桜調査員はすぐに安宮冬音の背中をゆっくりと撫で始める)
安宮冬音「私が一番最初に気が付いて、先輩たちに声かけたの。この絵画真っ白だって。これから塗るのかなとか、壁に書けてから塗らないだろうとか、何気ない話をしていたの。そしたら、急に絵画に穴が開いて、沢山手が出てきて!」
(暫く間が空く)
安宮冬音「……それで、気が付いたら美術室にいて。私の体、猫になってたの。先輩達も、どこにも居なくて。何が起きたのか分からなくて、思い出そうとしたら、なんでか先輩達の知らない、普段の生活の事とか、私の事どう思ってくれていたかとかが、頭の中ではっきりと思い出せて……
先輩達……凄い心配してた。私、後輩たちに先輩らしいところ見せられてなかったから、今後大丈夫かなって、心配してくれていた……。
何が起きているのか分からなくて、戸惑っていたら、教室の扉が開いて、桜が、私の事見つけてくれて、ここまで連れてきてくれた……」
節部研究員「なるほど」
(節部研究員が手元の記録にメモを取る。安宮冬音に他3名が融合した可能性有りと記載)
安宮冬音「あの……ねえ、先輩達はどこ?」
(安宮冬音が起き上がり、造桜調査員の膝元に飛び乗る)
造桜調査員「ど、どうしたのふゆ……ミタマ?」
安宮冬音「桜なら先輩達どこに行ったのか分かるよね。なんで私だけ猫の姿になって美術室に居たの。なんで先輩達の私が知らない事、こんなにもはっきり思い出せるの。先輩達、死んでないよね? 生きてるよね!?」
造桜調査員「落ち着いて、大丈夫、大丈夫だから!」
(造桜調査員が安宮冬音を抱き寄せて、なだめるように背中を撫で続ける。次第に安宮冬音の呼吸が落ち着き、元に戻る)
安宮冬音「……私があんな絵に近づいたせいで……」
節部研究員「……インタビューの続きは、被害者の精神が落ち着いてから再開することとします。インタビュー終了」
インタビュー終了
※この後、115-a変異体に当てられた安宮冬音は上記の標準人型変異体区域にて保護されることになりました。
娯楽を115-a変異体が要求した際、与えられた文芸小説を、PTCO-115-cとして素体となった新口詩織が読んでいたページから、読書を始めた事は、特筆すべき事項となります。
娯楽を115-a変異体が要求した際、与えられた文芸小説を、PTCO-115-cとして素体となった新口詩織が読んでいたページから、読書を始めた事は、特筆すべき事項となります。
※115-a変異体に当てられた安宮冬音は、現在も猫や人間元来の寿命による老化が見られず存命しており、202■年現在も、造桜調査員が訪問し交流をしている様子が確認されています。