知ってるか?緑はかえるの象徴なんだぜ◆OGtDqHizUM
「かがみーん!」
声が聞こえる。
人を呼ぶ声が湖畔に、森に響き渡る。
かえるが人の名前を呼びながら、二足歩行で川辺を走っていた。
人を呼ぶ声が湖畔に、森に響き渡る。
かえるが人の名前を呼びながら、二足歩行で川辺を走っていた。
「かがみーん!聞こえておるかー?
聞こえとるなら返事をしてくれーい!」
聞こえとるなら返事をしてくれーい!」
幾ら名前を呼んでも彼の思い人たるかがみは姿を現さない。
そりゃまあ、かえるとかがみは実際にあったことはない。
かえるがエロ同人誌を見て片思いしてるだけ。
仮に聞こえていたとして知らぬ声、ましてやこのような極限状態で「は~い」って返事してひょっこり出てくるかがみんがいるとは思えないのだが。
でもかえるは意に介さない。
今の彼には『かがみに会う』以外のことなどほぼ頭にないのだから。それほど彼は焦っていた。
そりゃまあ、かえるとかがみは実際にあったことはない。
かえるがエロ同人誌を見て片思いしてるだけ。
仮に聞こえていたとして知らぬ声、ましてやこのような極限状態で「は~い」って返事してひょっこり出てくるかがみんがいるとは思えないのだが。
でもかえるは意に介さない。
今の彼には『かがみに会う』以外のことなどほぼ頭にないのだから。それほど彼は焦っていた。
「むぅ……出てこぬか」
かえるは顔を顰める。
自分の求めるかがみが出てこないのはまだいいのだ。
いや、出てこない理由など分かっている。
自分の求めるかがみが出てこないのはまだいいのだ。
いや、出てこない理由など分かっている。
「仕方あるまいよ。
俺の声が聞いたとしてもかがみんはホイホイ出てこようか?
否、断じて否!
何しろかがみんはツンデレだもんね!
こうして俺の前に出てこないのもきっとかがみんなりの照れ隠しに違いない。
だってかがみんはツンデレだもんね!
ツンデレだもんね………うん、きっと、多分。
…………」
俺の声が聞いたとしてもかがみんはホイホイ出てこようか?
否、断じて否!
何しろかがみんはツンデレだもんね!
こうして俺の前に出てこないのもきっとかがみんなりの照れ隠しに違いない。
だってかがみんはツンデレだもんね!
ツンデレだもんね………うん、きっと、多分。
…………」
そう思いたいです。と最後に一言付け加えてかえるは足を止める。
かえるとて生物なのだから走っていればそれなりに疲れる。
背負っていたデイバッグを置いてちょこんと地面に座って少し休憩する。
かえるとて生物なのだから走っていればそれなりに疲れる。
背負っていたデイバッグを置いてちょこんと地面に座って少し休憩する。
「それにしても人っ子一人いないとはどういうことだ?」
彼とて精一杯に声を出したつもりである。
かがみが近くにいなくても声に反応して近づいてくる参加者がいたっておかしくはないだろう。
先ほどのように人と遭遇して情報交換を行なえば、かえるにとって有益な情報が手に入るのかもしれない。
近づいてきたのが危険人物だとしても問題ない。
野性の感というものがあるし、川辺の近くにいれば川に逃げられる。
水中はかえるのテリトリー同然。
人間が川の中を全力で泳ぐかえるに追いつける奴がいようか。
いたとしてもゴマモンぐらいのもの。
そして当のゴマモン本人は……。
かがみが近くにいなくても声に反応して近づいてくる参加者がいたっておかしくはないだろう。
先ほどのように人と遭遇して情報交換を行なえば、かえるにとって有益な情報が手に入るのかもしれない。
近づいてきたのが危険人物だとしても問題ない。
野性の感というものがあるし、川辺の近くにいれば川に逃げられる。
水中はかえるのテリトリー同然。
人間が川の中を全力で泳ぐかえるに追いつける奴がいようか。
いたとしてもゴマモンぐらいのもの。
そして当のゴマモン本人は……。
「む、嫌なことを思い出してしもうたな」
刀でめった刺しにしてしまったことを思い出し、あの事件に触れるのをやめた。
今は元気そうに振舞っているもののゴマモンのこともあって今は失意の極み。
焦っている理由もそれなのだ。
本当はかがみんが死んでるのではないかという不安に押し潰されぬよう、せめて普段通りに振舞いたい。
今は元気そうに振舞っているもののゴマモンのこともあって今は失意の極み。
焦っている理由もそれなのだ。
本当はかがみんが死んでるのではないかという不安に押し潰されぬよう、せめて普段通りに振舞いたい。
「さてそれにしてもどうしたものか、このままでは愛しのかがみんに会えるかどうかすら怪しい。
いや、かがみんはツンデレだからな……最後の最後で出てくるかもしれんぞ」
いや、かがみんはツンデレだからな……最後の最後で出てくるかもしれんぞ」
今まで会ったのは3人。
12時間もたってたったの3人。しかも会場は思ったよりも広い。
見つからなかったら、そして発見する前に誰かに殺されたりしたら?
ツンデレ理論で誤魔化すものの何の解決にも至らず。
何かいい方法がないものかと頭を捻り始める。
12時間もたってたったの3人。しかも会場は思ったよりも広い。
見つからなかったら、そして発見する前に誰かに殺されたりしたら?
ツンデレ理論で誤魔化すものの何の解決にも至らず。
何かいい方法がないものかと頭を捻り始める。
「せめて人が寄ってくるような方法がないものか……う~む、ハッ!」
かえるは思い出す。
それは以前の殺し合いの時のこと。
かえるがそのバトルロワイヤルで見た最後の光景。
確か大勢の参加者が一同に集ったことがあった。
あの時は6/という男と機械で増幅された大声を聞き、あの場所へ向かった。
それは以前の殺し合いの時のこと。
かえるがそのバトルロワイヤルで見た最後の光景。
確か大勢の参加者が一同に集ったことがあった。
あの時は6/という男と機械で増幅された大声を聞き、あの場所へ向かった。
「そうだ、広い範囲に声が響くような道具があればっ…!」
あの女が持っていたマイク、または拡声器がほしい。
でなければうさぎと一緒に搭乗したガウェインみたいなロボットのスピーカー機能でもいい。
そのようなものがあると信じてかえるは『こういう時こそ支給品』とデイバッグを手にとって漁ろうとして……その手を止める。
でなければうさぎと一緒に搭乗したガウェインみたいなロボットのスピーカー機能でもいい。
そのようなものがあると信じてかえるは『こういう時こそ支給品』とデイバッグを手にとって漁ろうとして……その手を止める。
「しまった、今は丸腰であったわ……」
現在のアイテムは花火のみ。
確かに花火を使えば人が寄ってくるであろうがこれはchain-情の探し人、フラグビルドを見つけた時に使うものだ。
あの男とは考え方こそ違えど共に愛しき女子を探す身、裏切ることはできまい。
裏切ったらかがみんが一生振り向いてくれない気がするっ…!
確かに花火を使えば人が寄ってくるであろうがこれはchain-情の探し人、フラグビルドを見つけた時に使うものだ。
あの男とは考え方こそ違えど共に愛しき女子を探す身、裏切ることはできまい。
裏切ったらかがみんが一生振り向いてくれない気がするっ…!
「どこかにないのか?
私の声を知らせることの出来る方法はっ…!」
私の声を知らせることの出来る方法はっ…!」
かえるは藁に縋る思いで地図を取り出して自分の要望に適した施設がないかと目を走らせる。
爬虫類のような剥き出しの目がギョロギョロと動き、やがて動きを止める。
かえるの瞳が一点集中したところには、『放送局』と書いてあった。
爬虫類のような剥き出しの目がギョロギョロと動き、やがて動きを止める。
かえるの瞳が一点集中したところには、『放送局』と書いてあった。
「おお、これぞ神の……いや、かがみんのお導きよ。
かがみんが放送局でかがみんの名前を呼んでと囁いておる…」
かがみんが放送局でかがみんの名前を呼んでと囁いておる…」
放送局。その用途は建物の名前からして想像するに難くない。
そこの放送器具を使えば拡声器などと同等…いやそれ以上の効果を得られること間違いなしなのではないか。
先ほどまでの様子はどこへやら。かえるは目を輝かせてはしゃぐ。
それにしてもこの放送局という場所、東方面から自然公園と向かうかえるにとって延長線に近い。
これなら自然公園で何の情報も手に入らなかったとしても大・丈・夫!
公園を越え、ホテルの向こう側にある放送局へと向かい放送を流せば効率が上がる。ついでにchain-情どんの探しているフラグビルドの名前を出しておこう、と考えたのだ。
かえるは前回にて『厨支給品=死亡フラグ』という死亡フラグジンクスくらいは学んでいるのだが、拡声器のジンクスは学んでいないのかそれとも忘れているだけなのか。
ま、恋は盲目って言うしね。
そこの放送器具を使えば拡声器などと同等…いやそれ以上の効果を得られること間違いなしなのではないか。
先ほどまでの様子はどこへやら。かえるは目を輝かせてはしゃぐ。
それにしてもこの放送局という場所、東方面から自然公園と向かうかえるにとって延長線に近い。
これなら自然公園で何の情報も手に入らなかったとしても大・丈・夫!
公園を越え、ホテルの向こう側にある放送局へと向かい放送を流せば効率が上がる。ついでにchain-情どんの探しているフラグビルドの名前を出しておこう、と考えたのだ。
かえるは前回にて『厨支給品=死亡フラグ』という死亡フラグジンクスくらいは学んでいるのだが、拡声器のジンクスは学んでいないのかそれとも忘れているだけなのか。
ま、恋は盲目って言うしね。
「さて、やることは増えた。さっさと向かうとするか」
かえるは地図をしまうと再び歩き出す。
かがみんの姿を求めて。
それだけがかえるの願い、行動の元。
かがみんの姿を求めて。
それだけがかえるの願い、行動の元。
「かー、はかがみんのかー。
えー、はエロいことするよのえー。
るー、はルーズソックスをかがみんにプレゼントフォーユーのるー。
さあうたいましょ~。う~む、そろそろ2番目でも作るか?」
えー、はエロいことするよのえー。
るー、はルーズソックスをかがみんにプレゼントフォーユーのるー。
さあうたいましょ~。う~む、そろそろ2番目でも作るか?」
気分をまぎわらすために以前歌った愛しの彼女に捧げる替え歌を上機嫌そうに歌いながらどのくらいの時間が立っただろうか。
嫁のための歌とはいえ流石に同じ歌詞を繰り返すにも飽きて新しい歌の作成を考えようと思った時、かえるの視線の先にあるものが映る。
今まで歩いていた森の川辺とはまた違うエリア。自然公園が見えていた。
嫁のための歌とはいえ流石に同じ歌詞を繰り返すにも飽きて新しい歌の作成を考えようと思った時、かえるの視線の先にあるものが映る。
今まで歩いていた森の川辺とはまた違うエリア。自然公園が見えていた。
「ほぅ、着いたようだな」
かえるはそう呟くと自然公園の中へと足を進めていった。
【C-4/自然公園/1日目-昼】
【かえる@オールジャンルバトルロワイアル】
[状態]:全身各所に裂傷。失意。若干の焦り。疲労(小)
[装備]:和服
[持物]:デイパック、基本支給品一式、打ち上げ花火@漫画ロワ×2
[方針/行動]
基本方針:かがみんと生還する
0:自然公園に寄る
1:かがみんを探す
2:かがみんは生きてるよね?多分。
3:殺し合いについては保留(かがみんと結婚してから)だが襲い掛かる相手には容赦しない。
4:放送局にも寄ってみる。
5:Chain-情の探し人も、いちおう探す。
[状態]:全身各所に裂傷。失意。若干の焦り。疲労(小)
[装備]:和服
[持物]:デイパック、基本支給品一式、打ち上げ花火@漫画ロワ×2
[方針/行動]
基本方針:かがみんと生還する
0:自然公園に寄る
1:かがみんを探す
2:かがみんは生きてるよね?多分。
3:殺し合いについては保留(かがみんと結婚してから)だが襲い掛かる相手には容赦しない。
4:放送局にも寄ってみる。
5:Chain-情の探し人も、いちおう探す。
115:Survivor Series | 投下順に読む | 117:第2回放送 |
115:Survivor Series | 時系列順に読む | 117:第2回放送 |
102:Chain-情は一匹のかえるを前に狼狽する | かえる | 124:Fuck you all niggaz wanna do! |